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第3章 従魔編
308.メイソンの仲間(1)
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私達が、店に戻ると、メイソンが店で待っていた。
「メイソン、久しぶりね」
「待っていたぜ。店を放っておいて、どこへ行ってるんだ」
「うん。ダンジョンに行っていたよ」
「店は、大丈夫か、空いていたぞ」
「そこにある無人販売用の機械が、お客の相手をしてくれるよ」
「それで、うまくいくのか?」
「うーん、わかんない」
「どういうことだ」
「うーん、わかんない」
「やっぱり、子供だなぁ。店は、まだ、早いのじゃないか?」
「そんなことないよ。無人販売用の機械があるから」
「それじゃ、店を開いていると言えないぞ」
「そうなの? それで?」
「そうだよ。それで? って、なんだよ」
「それで?」
「お前、俺のこと、バカにしているのか」
「してないよ。いつも、こうだよ」
「やっぱり、子供だな。まともに挨拶も出来ない」
「そんなことないよ。ちゃんとできるよ」
「まあ、いい。今日は、お前に頼みがあって来たんだ」
「何? 頼みって」
「俺のパーティーで、上級ダンジョンに潜ってくれないか」
「厭だよ」
「返事が早すぎるよ。ちょっとは、考えてくれよ」
「パーティーが嫌だよ」
「それじゃ、一緒に行くっていうのは、どうだ?」
「うーん、余り気が乗らない」
「厭じゃないんだな」
「そうだね。パーティーは、嫌だよ」
「わかった。繰り返すな。一度聞けば分かるよ」
「そうかな?」
「そうだよ。それじゃ、一緒に潜ってくれるか?」
「なぜ? 私なの?」
「お前も、冒険者じゃないのか?」
「そうだけど。でも、何故、私なの?」
「それは、お前が強いからだよ」
「ありがとう。でも、メイソンは、仲間がいるよね」
「その仲間が、上級ダンジョンに潜って、帰って来ないんだ。
冒険者ギルドには、調査依頼と救助依頼を出したんだが、心配なんだ」
「そうか、心配なんだ」
「だから、繰り返すなって、言ってるだろう」
「うん、聞いたよ。でも、これ、私の癖だから、我慢してね」
「わかった、我慢するから、一緒に潜ってくれ。頼むよ」
「いいよ。で、いつ行く?」
「今からでも、いいか?」
「いいよ。でも、30分だけ待ってね。上級ダンジョンの出入口で待っていてもいいよ」
「分かった、上級ダンジョンに先に行っているよ。できるだけ、早く頼むよ」
「わかった」
私は、スピアの毒耐性を付けておきたかった。店の2階で、早速始めた。
私は、バケツ一杯の毒水を創った。それに、スピアが手を入れる。私が、光魔法で、治癒する。
これを繰り返して、スピアが毒耐性を付けるのを待った。
すぐに、スキル毒耐性(LV10)までになった。しかし、その後は上昇が遅くなった。
毒水のレベルが低いようだ。私は、闇魔法でバケツの毒水の濃度を上げた。
今度は、順調にレベルが上昇した。やっと、スキル毒耐性(LV20)までになった。
少し時間を掛けすぎたので、急いで、上級ダンジョンに向かうことにした。
私は、転移魔法で上級ダンジョンの裏手に移動した。
「お待たせ」
「遅いぞ。まあ、来てくれて嬉しいよ」
メイソンは、出入口で待っていた。既に係員に通行料を支払っていた。
私達は、係員に冒険者IDを見せて、メイソンに続いて、上級ダンジョンに入った。
私は、先にメイソンを闇魔法の結界で覆っておいた。
「メイソン、仲間は何人で潜ったの?」
「5人だよ。5人でパーティーを組んでいたんだ」
「そうか。どの程度のランクだったの?」
「全員、Cランクのはずだ」
「そうか、多分、無事だよ」
「ありがとう」
私達は、先頭にスピア、次をメイソン、最後を私の順で、進んで行った。
「順調ね」
「うん。大丈夫」
「スピアは、凄いな。ほぼ、一撃で倒しているぞ」
「そう、凄いね」
「おい、他人事か? テラの従魔だろ」
「そうだよ。凄いね」
「まあ、いいよ。ところで、もう、結構潜ったけど。マップは、持っているか?」
「えっ、メイソン、持っていないの」
「持っていないよ。俺は、冒険者ギルドに嫌われているからな」
「えっ、そんなの、自慢にならないよ」
「テラ、お前も持っていないのか?」
「持ってるよ。それが?」
「おい、おい、まあ、いいか」
「強い魔物は、どのあたりから出てくるんだ」
「最下層かなぁ。ドラゴンが、いるよ」
「最下層だって、そんなことは、マップがなくてもわかるって。それは、ダンジョンマスターだろ」
「うん、正解」
「誰が、ダンジョンマスターの事を聞いているんだ。そんなのをCランクのパーティーが相手をするわけがないだろう」
「そうなの?」
「そうだよ。んっ、テラには、丁寧に言わないといけなかったかな?」
「正解。僕を丁寧に扱ってね」
「わかってるよ。やっているだろう。
レベル60の魔物は、一番手前の階層では、第何階層にいる? 調べてくれるか?」
「ちょっと、待ってね。調べるから」
私は、スキル探索で、魔物を調べた。レベル60の魔物か、なかなか、見つからない。
「あれ、レベル60の魔物っていないよ」
「そんなことは、ないだろう。レベル60以上の魔物が一匹もいないなんて」
「んっ、違うよ」
「何が、違うんだよ。今、言ったじゃないか」
「何を?」
「ふぅ、疲れるな。こいつは厄介だな」
「何が、厄介なの?」
「お前だよ。お前が厄介なんだよ。ふぅ、ふぅ、落ち着け。深呼吸だ。ふぅ、ふぅ」
「そうだね。怒ったらだめだよ」
「お前、絶対わざとだろう。いくら何でも、こりゃないわな」
「何がないの?」
「ふぅ、ふぅ、深呼吸だ」
メイソンは、何やら、考え込んでしまった。
「俺の目的は、仲間の無事を確認する事。仲間を助ける事。これが、最優先だ」
「うん、知っているよ。それで、この上級ダンジョンに潜っているよ」
「そろそろ、第30階層になるな」
「とっくに過ぎているよ。今は、第38階層だよ」
「えっ、何時のまに。まだ、1時間も経っていないぞ。やけに早いな。そういえば、今日は、俺は、まだ、1匹も魔物を倒していなかったな。ここって、ダンジョンだよな」
「ここは、上級ダンジョンの第39階層だよ」
「おかしいだよ。さっき、第38階層って言ってなかったか?」
「今、過ぎたよ」
「お前、何か、魔法を使っているだろう」
「はい、正解。使っているよ」
「やっぱりな、まあ、いいや。どんどん行こう」
「はい、どんどん行くよ。んーん、この先に人間がいるよ。でも、5人じゃないね」
「どういうことだ」
「だから、この先に、人間が居るって、でも、13人もいるよ。5人じゃないよ」
「それかも、俺の仲間かも知れない。急ごう」
「はい、急ぐよ。スピア、先に行って、人間を助けておいて」
「うん、分かった」
「テラ、一人行かせて、大丈夫か?」
「大丈夫。見ててよ」
メイソンと私は、少し遅れて、魔物の群れに囲まれている人間達を見つけた。
「メイソン、久しぶりね」
「待っていたぜ。店を放っておいて、どこへ行ってるんだ」
「うん。ダンジョンに行っていたよ」
「店は、大丈夫か、空いていたぞ」
「そこにある無人販売用の機械が、お客の相手をしてくれるよ」
「それで、うまくいくのか?」
「うーん、わかんない」
「どういうことだ」
「うーん、わかんない」
「やっぱり、子供だなぁ。店は、まだ、早いのじゃないか?」
「そんなことないよ。無人販売用の機械があるから」
「それじゃ、店を開いていると言えないぞ」
「そうなの? それで?」
「そうだよ。それで? って、なんだよ」
「それで?」
「お前、俺のこと、バカにしているのか」
「してないよ。いつも、こうだよ」
「やっぱり、子供だな。まともに挨拶も出来ない」
「そんなことないよ。ちゃんとできるよ」
「まあ、いい。今日は、お前に頼みがあって来たんだ」
「何? 頼みって」
「俺のパーティーで、上級ダンジョンに潜ってくれないか」
「厭だよ」
「返事が早すぎるよ。ちょっとは、考えてくれよ」
「パーティーが嫌だよ」
「それじゃ、一緒に行くっていうのは、どうだ?」
「うーん、余り気が乗らない」
「厭じゃないんだな」
「そうだね。パーティーは、嫌だよ」
「わかった。繰り返すな。一度聞けば分かるよ」
「そうかな?」
「そうだよ。それじゃ、一緒に潜ってくれるか?」
「なぜ? 私なの?」
「お前も、冒険者じゃないのか?」
「そうだけど。でも、何故、私なの?」
「それは、お前が強いからだよ」
「ありがとう。でも、メイソンは、仲間がいるよね」
「その仲間が、上級ダンジョンに潜って、帰って来ないんだ。
冒険者ギルドには、調査依頼と救助依頼を出したんだが、心配なんだ」
「そうか、心配なんだ」
「だから、繰り返すなって、言ってるだろう」
「うん、聞いたよ。でも、これ、私の癖だから、我慢してね」
「わかった、我慢するから、一緒に潜ってくれ。頼むよ」
「いいよ。で、いつ行く?」
「今からでも、いいか?」
「いいよ。でも、30分だけ待ってね。上級ダンジョンの出入口で待っていてもいいよ」
「分かった、上級ダンジョンに先に行っているよ。できるだけ、早く頼むよ」
「わかった」
私は、スピアの毒耐性を付けておきたかった。店の2階で、早速始めた。
私は、バケツ一杯の毒水を創った。それに、スピアが手を入れる。私が、光魔法で、治癒する。
これを繰り返して、スピアが毒耐性を付けるのを待った。
すぐに、スキル毒耐性(LV10)までになった。しかし、その後は上昇が遅くなった。
毒水のレベルが低いようだ。私は、闇魔法でバケツの毒水の濃度を上げた。
今度は、順調にレベルが上昇した。やっと、スキル毒耐性(LV20)までになった。
少し時間を掛けすぎたので、急いで、上級ダンジョンに向かうことにした。
私は、転移魔法で上級ダンジョンの裏手に移動した。
「お待たせ」
「遅いぞ。まあ、来てくれて嬉しいよ」
メイソンは、出入口で待っていた。既に係員に通行料を支払っていた。
私達は、係員に冒険者IDを見せて、メイソンに続いて、上級ダンジョンに入った。
私は、先にメイソンを闇魔法の結界で覆っておいた。
「メイソン、仲間は何人で潜ったの?」
「5人だよ。5人でパーティーを組んでいたんだ」
「そうか。どの程度のランクだったの?」
「全員、Cランクのはずだ」
「そうか、多分、無事だよ」
「ありがとう」
私達は、先頭にスピア、次をメイソン、最後を私の順で、進んで行った。
「順調ね」
「うん。大丈夫」
「スピアは、凄いな。ほぼ、一撃で倒しているぞ」
「そう、凄いね」
「おい、他人事か? テラの従魔だろ」
「そうだよ。凄いね」
「まあ、いいよ。ところで、もう、結構潜ったけど。マップは、持っているか?」
「えっ、メイソン、持っていないの」
「持っていないよ。俺は、冒険者ギルドに嫌われているからな」
「えっ、そんなの、自慢にならないよ」
「テラ、お前も持っていないのか?」
「持ってるよ。それが?」
「おい、おい、まあ、いいか」
「強い魔物は、どのあたりから出てくるんだ」
「最下層かなぁ。ドラゴンが、いるよ」
「最下層だって、そんなことは、マップがなくてもわかるって。それは、ダンジョンマスターだろ」
「うん、正解」
「誰が、ダンジョンマスターの事を聞いているんだ。そんなのをCランクのパーティーが相手をするわけがないだろう」
「そうなの?」
「そうだよ。んっ、テラには、丁寧に言わないといけなかったかな?」
「正解。僕を丁寧に扱ってね」
「わかってるよ。やっているだろう。
レベル60の魔物は、一番手前の階層では、第何階層にいる? 調べてくれるか?」
「ちょっと、待ってね。調べるから」
私は、スキル探索で、魔物を調べた。レベル60の魔物か、なかなか、見つからない。
「あれ、レベル60の魔物っていないよ」
「そんなことは、ないだろう。レベル60以上の魔物が一匹もいないなんて」
「んっ、違うよ」
「何が、違うんだよ。今、言ったじゃないか」
「何を?」
「ふぅ、疲れるな。こいつは厄介だな」
「何が、厄介なの?」
「お前だよ。お前が厄介なんだよ。ふぅ、ふぅ、落ち着け。深呼吸だ。ふぅ、ふぅ」
「そうだね。怒ったらだめだよ」
「お前、絶対わざとだろう。いくら何でも、こりゃないわな」
「何がないの?」
「ふぅ、ふぅ、深呼吸だ」
メイソンは、何やら、考え込んでしまった。
「俺の目的は、仲間の無事を確認する事。仲間を助ける事。これが、最優先だ」
「うん、知っているよ。それで、この上級ダンジョンに潜っているよ」
「そろそろ、第30階層になるな」
「とっくに過ぎているよ。今は、第38階層だよ」
「えっ、何時のまに。まだ、1時間も経っていないぞ。やけに早いな。そういえば、今日は、俺は、まだ、1匹も魔物を倒していなかったな。ここって、ダンジョンだよな」
「ここは、上級ダンジョンの第39階層だよ」
「おかしいだよ。さっき、第38階層って言ってなかったか?」
「今、過ぎたよ」
「お前、何か、魔法を使っているだろう」
「はい、正解。使っているよ」
「やっぱりな、まあ、いいや。どんどん行こう」
「はい、どんどん行くよ。んーん、この先に人間がいるよ。でも、5人じゃないね」
「どういうことだ」
「だから、この先に、人間が居るって、でも、13人もいるよ。5人じゃないよ」
「それかも、俺の仲間かも知れない。急ごう」
「はい、急ぐよ。スピア、先に行って、人間を助けておいて」
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