錬金術師の召喚魔法 ゴーレム擬きで世界征服?

無似死可

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 第7章 テラ・ワールド編

701.フラン連合国

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 私とスピアは、ソーロン帝国の北にあるフラン連合国に向かった。最初の街はロンデンだ。

 国境で、商業IDの提示を求められたが、特に、問題なく、入国することが出来た。逆に、入国の審査が少し雑な感じがした。この程度のチェックなら、何でも持ち込めそうだった。

 連合国のせいか、街の中は、色々なものが雑多に存在した。つまり、異文化の混合という感じだ。融合しているようには、思えなかった。

 まずは、商業ギルドでの登録だ。私達は、商業ギルドの中に入っていった。受付がやたら多く、ほとんどの窓口は、閑散としていた。

 よく見ると、受付の所に、連合国の名前が順に書いてあった。どうも、連合国毎に受付があるようだ。

 横を通り過ぎようとしている店員に聞いた。

 「すみません。他国から来たのですが、どの受付に並べばいいですか?」

 「どこの国から、来られたのですか?」

 「ヘノイ王国から、来ました」

 「そうですか。それでは、こちらに並んでください」

 「すみません。ヘノイ王国から、来たのですが、登録をお願いします」

 「それでは、身分を証明するものを見せてください」

 私は、商業IDを渡した。

 「はい、結構です」

 暫く、待っていると、逆に言われて。

 「もう、終わりましたよ」

 「えっ、手数料は、要らないのですか?」

 「はい、この国では要りません。連合国が出来たときに、手数料を取らないと決められているのです」

 「分かりました。少し、聞いてもいいですか?」

 「他の客がいないので、構いません。どうぞ、何でしょうか?」

 「ここには、多くの窓口があるのですが、何故ですか?」

 「それは、連合国のそれぞれの国の窓口があるからです」

 「えっ、どういうことですか?」

 「あら、今言いましたけど、聞き洩らしましたか?」

 「いえ、そうではないのですが?」

 「何が、分からないのですか?」

 「連合国という、国があるのではないのですか?」

 「当然、連合国ですよ。代表としての国の名前はありますよ。それが、フラン連合国です」

 「そうですよね。それなのに、何故、それぞれの国の窓口が必要なのですか?」

 「可笑しなことを訊きますね」

 「そうですか? 可笑しいですか」

 「もう、いいですか?」
 
 「もう一つだけ、教えてください。私は、他の窓口に並ぶ必要がありますか?」

 「当然、ありますよ。どの国で、商売をするかで、並ぶ窓口が変わりますよ」

 「そうなんですか?」

 「そうですよ。当然です。それぞれの国ですから」

 「どうも、ありがとうございました」

 私達は、他の窓口すべてに並び、手続きを行った。最初の窓口だけだった、手数料がいらなかったのは、他の窓口では、今まで通りの手数料を取られていった。1つの窓口で、金貨40枚を渡して、行ったので、最終的には、金貨280枚にもなった。つまり、7つの国が一つにまとまって、連合国になっていた。でも、実質的には、依然として、7つの国だった。

 今、私達が居る場所は、イーデン王国だった。だから、私達は、フラン連合国のイーデン王国の都市ロンデンに居るということになる。

 何だか、変な連合国だ。でも、仕方がない。フラン連合国は、すでにできあがっているのだから。

 私達は、街を見て回ることにした。この街は、ソーロン帝国との国境近くにあるので、貿易は、ソーロン帝国の軍事都市リーベンとが、主な物になっていた。

 見て回りながら、どうも、軍人相手の商品が多いことに気が付いた。でも、今の街には、軍人があまり見えない。店を見ているだけでは、よく分からないので、適当に店に入ることにした。

 「すみません。中で、商品を見てもいいですか?」

 「見てもいいが、あんたらは、軍じゃないな」

 「えぇ、私達は、商人です。ヘノイ王国のブューラナから、来ました」

 「へぇ、こんな街に何の用だ」

 「先日まで、ソーロン帝国のリーベンの街に居たので、こちらまで、足を延ばしたのです」

 「そうか。あの街からだと、すぐだからな。でも、この街は、見て分かるように、軍人相手の店ばかりだよ」

 「えぇ、気が付きましたが、でも、軍人もいませんね」

 「当たり前だろう。軍人は、仕事がある。休みにならないと来ないよ。だから、今は、開店休業みたいなものだな」

 「そうでしたか。納得しました」

 「軍人相手にどのような商品を売っているのですか?」

 「わしの店も軍人相手じゃ。この棚の物などがよく売れるているな」

 「これは、携帯用の保存食ですね。どうして、これが良く売れているのですか?」

 「そりゃ、食べたいからだろ。当たり前な事を聞くな」

 「軍人なら、軍から食事は無料で提供されているのではないのですか?」

 「少しは、配給があるが、基本、自分の事は自分でって、ことだな」

 「そうですか。軍人も大変ですね」

 「そうだよ。だから、脱走兵も結構いるらしいよ。これは、内緒だよ」

 「へぇ、脱走ですか。軍人なら、給料もあるのでは?」

 「それも、微々たるものだよ。だから、脱走するのだけどな。でも、脱走しても、仕事はないよ。まして、軍から逃げながらでは、まともな仕事はできないな」

 「どうして、そんなに、軍人が困窮しているのですかね」

 「そりゃ、決まっているだろう。誰かが、搾取しているのだろう」

 「そんなことしていたら、反乱が起きませんか?」

 「おまえ、そんなこと、店の中で言うんじゃない。誰かに聞かれたら、どうするんだ」

 「すみません。つい、うっかり」

 「ちょっと、気をつけてくれよ」

 「はい、すみませんでした」

 私達は、店を出て、別の店でも同じような話を聞いた。もうすぐ、反乱がおこるのではないかと、誰もが思っているようだった。
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