217 / 270
第26章 ガーベラの夢編
2605.サルビアの派遣
しおりを挟む
私は、魔法学院の教師にいくつかの作業をお願いした。それは、死体の火葬と症状による患者のグループ分けだ。症状により、病気の重症度が異なる。特に、激しい咳があると、他の者への感染が激しい。
暫くすると、すべての教師と生徒を食堂に集待って来た。全員が集まったようだ。私は、皆に今回の病気について、説明を始めた。
「忙しい時に、お集まりいただき、ありがとうございます。今回の病気は、ペスト菌によるものと考えられます。この菌は、非常に小さいので、肉眼で見ることが出来ません。通常は、ねずみについているノミを媒介して、感染していきます。その後、人から、人へ感染していきます。それは、咳によるものです」
私は、一旦、説明を切って、皆の理解を確認した。ここまでは、特に問題は、なさそうだ。
「死体を火葬にするのは、菌が、ばら撒かれないようにするためです。それから、症状により、部屋をまとめたのは、治療がし易いからです」
私は、送られてきた防護服を見せた。
「この服は、防護服と言って、ペスト菌から、皆さんを守る物です。患者と接するときは、必ず、この服を着てください。そして、患者のいる部屋から出たときに、身体全体を火魔法で、燃やして下さい。必ず、1分間は、燃やしてください。防護服は、火魔法によって損傷することはありません」
私は、実際に防護服を着て、火魔法で、身体全体を燃やして、実演した。
「このように、行ってから、防護服を脱いでください」
テーブルの上に、アイテムボックスから、防護服を取り出して、並べていった。リンダに依頼していた治療が出来る者を10人(神具持参)が、食堂に入って来た。
「今来た人は、患者を治療するための薬を投与できる医療技術者です。治療にあたる教師は、技術を学んでください。前に、出て来てくれますか?」
私の声掛けと共に、教師が前に出て来た。
「ムーンさん、生徒がやってもいいですか?」
「はい、教師が、認めた生徒は参加させてください」
教師の指示で、生徒からも、参加者が出て来た。
治療にあたる教師や生徒は、ストレプトマイシンとストレプトマイシン用の神具で、治療する方法を確認していった。
「それでは、最後に、担当を決めてください。激しい咳(肺ペスト)、身体に紫色の斑点(敗血症型ペスト)、身体に痛みがあるだけ(腺ペスト)の3つのグループに分かれて、担当するようにしてください」
一同に集めた教師や生徒は、それぞれ、別れて、治療に向かった。私は、今回のような事が、他の国でも起こりうると考えて、知識を持つ者を増やすことにした。
私は、サルビアに思念伝達で、連絡を取った。
「サルビア、ムーンだけど、久しぶり」
「はい、ご無沙汰しています」
「サルビアにお願いがあるのだけど、いいかな?」
「何かしら?」
「今、僕は、イーキ王国のセダン魔法学院にいるのだけど、伝染病が流行っていて、治療に当たっている」
「どんな病気なの?」
「黒死病だよ。私は、ペストと呼んでいる」
「それじゃ、ムーンさんは、黒死病を治せるの?」
「多分、治せると思う。それで、治療できる者を増やしたい。サルビアにも、知っていて欲しい」
「分かったわ。私も手伝うわ」
「ありがとう。迎えに行くよ」
私は、魔法学院を出て、人目を避けて、転移魔法用の魔法陣を描いた。そして、闇魔法で、結界をつくり、隠した。それから、転移魔法で、サルビアの家に移動した。サルビアは、玄関に出て、私を待って居た。
「サルビア、迎えに来たよ」
サルビアが、私の方に寄って来た。私は、サルビアの腰に手を回して、転移魔法で、魔法学院まで、移動した。
魔法学院についてから、これまで、私がやってきたことを細かく説明した。そして、防護服を一つ与えて、来て貰った。
「それじゃ、行こうか」
「はい」
私達は、病室になっている教室を一つずつ見て回り、治療方法について、確認していった。
「サルビア、どう?」
「よく分かったわ」
「それじゃ、自分の国で、同じような事が起こっても、対処できるね?」
「多分、大丈夫よ。でも、その時は、ムーンも手伝ってくれるよね」
「もちろんだよ。サルビアの為なら、何でもするよ」
「また、そんなことを言って、本気にしてしまうわよ」
「本気だよ。何故、疑うの」
「でも、まだ、ムーンさんの事、余り、よくしらないから」
うっかり、テラのつもりで、話してしまったようだ。ムーンとしては、サルビアと、それほど、深い関係ではなかった。
「これから、知って貰ったらいいよ」
「分かったわ。これからも、よろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
今回の事をきっかけに少しは、親しくなれそうだ。私達は、魔法学院の病人が落ち着くまで、2週間ほど、一緒に働いた。
「そろそろ、魔法学院の人達だけで、回るようだね」
「そうね。もう、大丈夫みたいね。でも、黒死病が治るなんて、凄い事ね」
「そうだね。これからも、色んな病気を克服していけると思うよ」
「そうなの。私も、何か、役に立ちたいわ」
「今回の事でも、十分役に立っているよ」
「そうかな? また、教えてくれる?」
「いいよ。サルビアの為なら、何でもするよ」
「また、そんなことを言って」
私は、転移魔法で、サルビアを家まで送っていった。それから、元の国に戻って、ガーベラに報告した。
暫くすると、すべての教師と生徒を食堂に集待って来た。全員が集まったようだ。私は、皆に今回の病気について、説明を始めた。
「忙しい時に、お集まりいただき、ありがとうございます。今回の病気は、ペスト菌によるものと考えられます。この菌は、非常に小さいので、肉眼で見ることが出来ません。通常は、ねずみについているノミを媒介して、感染していきます。その後、人から、人へ感染していきます。それは、咳によるものです」
私は、一旦、説明を切って、皆の理解を確認した。ここまでは、特に問題は、なさそうだ。
「死体を火葬にするのは、菌が、ばら撒かれないようにするためです。それから、症状により、部屋をまとめたのは、治療がし易いからです」
私は、送られてきた防護服を見せた。
「この服は、防護服と言って、ペスト菌から、皆さんを守る物です。患者と接するときは、必ず、この服を着てください。そして、患者のいる部屋から出たときに、身体全体を火魔法で、燃やして下さい。必ず、1分間は、燃やしてください。防護服は、火魔法によって損傷することはありません」
私は、実際に防護服を着て、火魔法で、身体全体を燃やして、実演した。
「このように、行ってから、防護服を脱いでください」
テーブルの上に、アイテムボックスから、防護服を取り出して、並べていった。リンダに依頼していた治療が出来る者を10人(神具持参)が、食堂に入って来た。
「今来た人は、患者を治療するための薬を投与できる医療技術者です。治療にあたる教師は、技術を学んでください。前に、出て来てくれますか?」
私の声掛けと共に、教師が前に出て来た。
「ムーンさん、生徒がやってもいいですか?」
「はい、教師が、認めた生徒は参加させてください」
教師の指示で、生徒からも、参加者が出て来た。
治療にあたる教師や生徒は、ストレプトマイシンとストレプトマイシン用の神具で、治療する方法を確認していった。
「それでは、最後に、担当を決めてください。激しい咳(肺ペスト)、身体に紫色の斑点(敗血症型ペスト)、身体に痛みがあるだけ(腺ペスト)の3つのグループに分かれて、担当するようにしてください」
一同に集めた教師や生徒は、それぞれ、別れて、治療に向かった。私は、今回のような事が、他の国でも起こりうると考えて、知識を持つ者を増やすことにした。
私は、サルビアに思念伝達で、連絡を取った。
「サルビア、ムーンだけど、久しぶり」
「はい、ご無沙汰しています」
「サルビアにお願いがあるのだけど、いいかな?」
「何かしら?」
「今、僕は、イーキ王国のセダン魔法学院にいるのだけど、伝染病が流行っていて、治療に当たっている」
「どんな病気なの?」
「黒死病だよ。私は、ペストと呼んでいる」
「それじゃ、ムーンさんは、黒死病を治せるの?」
「多分、治せると思う。それで、治療できる者を増やしたい。サルビアにも、知っていて欲しい」
「分かったわ。私も手伝うわ」
「ありがとう。迎えに行くよ」
私は、魔法学院を出て、人目を避けて、転移魔法用の魔法陣を描いた。そして、闇魔法で、結界をつくり、隠した。それから、転移魔法で、サルビアの家に移動した。サルビアは、玄関に出て、私を待って居た。
「サルビア、迎えに来たよ」
サルビアが、私の方に寄って来た。私は、サルビアの腰に手を回して、転移魔法で、魔法学院まで、移動した。
魔法学院についてから、これまで、私がやってきたことを細かく説明した。そして、防護服を一つ与えて、来て貰った。
「それじゃ、行こうか」
「はい」
私達は、病室になっている教室を一つずつ見て回り、治療方法について、確認していった。
「サルビア、どう?」
「よく分かったわ」
「それじゃ、自分の国で、同じような事が起こっても、対処できるね?」
「多分、大丈夫よ。でも、その時は、ムーンも手伝ってくれるよね」
「もちろんだよ。サルビアの為なら、何でもするよ」
「また、そんなことを言って、本気にしてしまうわよ」
「本気だよ。何故、疑うの」
「でも、まだ、ムーンさんの事、余り、よくしらないから」
うっかり、テラのつもりで、話してしまったようだ。ムーンとしては、サルビアと、それほど、深い関係ではなかった。
「これから、知って貰ったらいいよ」
「分かったわ。これからも、よろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
今回の事をきっかけに少しは、親しくなれそうだ。私達は、魔法学院の病人が落ち着くまで、2週間ほど、一緒に働いた。
「そろそろ、魔法学院の人達だけで、回るようだね」
「そうね。もう、大丈夫みたいね。でも、黒死病が治るなんて、凄い事ね」
「そうだね。これからも、色んな病気を克服していけると思うよ」
「そうなの。私も、何か、役に立ちたいわ」
「今回の事でも、十分役に立っているよ」
「そうかな? また、教えてくれる?」
「いいよ。サルビアの為なら、何でもするよ」
「また、そんなことを言って」
私は、転移魔法で、サルビアを家まで送っていった。それから、元の国に戻って、ガーベラに報告した。
0
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
無能勇者の黙示録~勝手に召喚されて勝手に追放されたので勝手に旅に出ます~
枯井戸
ファンタジー
力も強くない、足も速くない、魔法も使えないし、頭も大してよくない、どこにでもいるちょっとオタク趣味の主人公・東雲真緒が白雉国に勇者として転生する。
同期の勇者はそれぞれ力が強かったり、魔法が使えたり、回復ができたりと各々の才能を開花させ頭角を現していくのだが、真緒に与えられた才能は異世界転生モノでよく見る〝ステータスオープン〟のみだった。
仲間には使えないと蔑まれ、ギルドには落第勇者の烙印を押され、現地人には殺害されかけ、挙句の果てに大事な人を亡くし、見ず知らずの土地の最底辺で生きていくことになった真緒だったが、彼女はまだ〝ステータスオープン〟の可能性に気づいていないだけだった。
─────────────
※投稿時間は多少前後しますが毎日投稿は続けていくつもりです。
※タイトルは予告なしにガラリと変わる場合があるのでご了承ください。
※表紙は現在の主人公のイメージ図です。もしまた別の国へ行く場合、彼女の装いも変化するかもしれません。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。
敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。
結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。
だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。
「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」
謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。
少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。
これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。
【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】
ギルドの受付嬢はうごかない ~定時に帰りたいので、一歩も動かず事件を解きます~
ぱすた屋さん
ファンタジー
ギルドの受付嬢アイラは、冒険者たちから「鉄の女」と呼ばれ、畏怖されている。
絶世の美貌を持ちながら、常に無表情。そして何より、彼女は窓口から一歩も動かない。
彼女の前世は、某大手企業のコールセンター勤務。
営業成績トップを走り抜け、最後には「地獄のクレーム処理専門部署」で数多の暴言を鎮めてきた、対話術の怪物。
「次の方、どうぞ。……ご相談ですか?(クローズド・クエスチョン)」
転生した彼女に備わったのは、声の「真偽」が色で見える地味な能力。
だが、彼女の真の武器は能力ではなく、前世で培った「声のトーン操作」と「心理誘導」だった。
ある日、窓口に現れたのは「相棒が死んだ」と弔慰金をせしめようとする嘘つきな冒険者。
周囲が同情し、ギルドマスターさえ騙されかける中、アイラは座ったまま、静かにペンを走らせる。
「……五秒だけ、沈黙を差し上げます。その間に、嘘を塗り直すおつもりですか?」
戦略的沈黙、オウム返し、そして逃げ場を塞ぐイエス・セット。
現代のコールセンター術を叩きつけられた犯人は、自らその罪を吐き散らし、崩れ落ちる。
「あー、疲れた。一五分も残業しちゃった。……マスター、残業代三倍でお願いしますね」
これは、一歩も動きたくない受付嬢が、口先だけで悪を断罪し、定時退勤を目指す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる