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第34話 レベルアップ!
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俺が所有しているダンジョンである白金の大迷宮は地下一階のワンフロアだけしかない。
だがネットで調べてみると、どうやらそれは例外中の例外らしく、普通は地下数十階とあって、地下にいくごとにモンスターの強さが増し、入手できるアイテムのレア度も上がるらしい。
まあ、白金の大迷宮はほかのダンジョンとは違って、最近になって突如として現れたものだから、ほかのダンジョンと比べても仕方ないのかもしれないが。
俺はそんな白金の大迷宮に潜って現在もダンジョン内を探索していた。
このダンジョンでは弱いモンスターほど出現率が高く、強いモンスターほどその出現率は低いそうだ。
なので今俺の目の前に最弱モンスターのスライムがいるのも、ごく自然なことなのだろう。
『ピキーッ』
「おい、勘弁してくれよ。俺は弱い者いじめはしたくないんだよ」
俺はスライムを無視して行こうとするが、
『ピキーッ』
スライムは俺の心情など理解してはくれず、体当たりを繰り返してくる。
「マジでそれ以上しつこいと倒しちゃうからな」
『ピキーッ』
「まったく……」
俺はいい加減我慢の限界に達して、スライムをぺしんとはたいた。
するとスライムは水風船のようにパンッと弾け飛んだ。
もちろんスライム1匹倒したくらいでは俺のレベルは上がらない。
俺のレベルはすでに3000をゆうに超えているのだから。
しかし、運よくスライムはドロップアイテムを残していった。
それを見て俺は思わず声を上げる。
「おおっ、ラッキー。エリクサーだっ」
思いがけず、レアアイテムを手にする俺。
エリクサーとはHPとMPを完全回復させるアイテムで、売れば500万円になる。
でも、こんな幸運は滅多に起こることではない。
「となると戦うならもっと強いモンスターがいいな。それか、やっぱりゴールドメタルスライムだな」
などと口にしていると、今度はベヒーモスが姿を見せた。
ベヒーモスは体長5メートルを超える巨大な牛型のモンスターだ。
「お、噂をすればなんとやらだ。ちょうどいいところに来たな」
俺は両方のこぶしを打ち鳴らすと、
「さあ、かかってこいっ」
ベヒーモスを迎え撃つ。
だが、ものの数秒で決着はついた。
ベヒーモスの突進をジャンプでかわすと、俺はベヒーモスの額にこぶしを打ち込み、めり込ませた。
その一撃でベヒーモスは黒い灰と化して散っていった。
レベルが上がりすぎている俺からしたら、スライムもベヒーモスも大して強さには変わりがない。
どちらもたったの一撃で倒せるのだから。
「はぁ、俺ってこれ以上レベルを上げたら人間じゃなくなっちゃうんじゃないのか……?」
そんなことを俺は最近割と本気で考えるようになっていた。
ちなみに俺の今のレベルは3499。
そして少し前に新たなスキルである、《状態異常自然回復》も会得していた。
これは読んで字のごとく、毒や催眠状態になったとしても時間とともに回復するというスキルで、身体能力だけは並外れて高い俺にとっては、まさに鬼に金棒と言えるスキルでもあった。
「もうレベル上げる必要もないかもな」
そんなことを口にした矢先、目の前をゴールドメタルスライムがものすごいスピードで通過していった。
「やっぱ前言撤回。待て、ゴールドメタルスライムっ!」
俺はやはりレベル上げが好きらしい。
ゴールドメタルスライムめがけ駆け出した。
そして、
「グラビティハントっ!」
重力操作のスキルでゴールドメタルスライムの動きを封じると、俺はとどめとばかりに地面に倒れているそいつを踏み潰す。
パアァァッと金色の粒子となって弾け飛ぶ様はいつ見ても美しい。
とその時、
『ゴールドメタルスライム撃破! レベルが3500に上がりました!』
頭の中にレベルアップを告げる機械音声が響いた。
俺のレベルは3500というキリのいい数字に達したようだった。
「さてと、お腹も減ってきたし、そろそろ帰るかな」
レベルも上がり満足したところで俺は地上に戻ろうときびすを返そうとした。
まさにその瞬間、暗がりから見覚えのあるシルエットと聞き覚えのある声が同時に俺の目と耳に入ってきた。
『……久しぶりだな、人間』
「な、お、お前はっ……!!」
『……少しは強くなったか?』
俺の目の前に現れ出たそいつは、忘れもしない、人語を操る謎のモンスター、骸骨だった。
だがネットで調べてみると、どうやらそれは例外中の例外らしく、普通は地下数十階とあって、地下にいくごとにモンスターの強さが増し、入手できるアイテムのレア度も上がるらしい。
まあ、白金の大迷宮はほかのダンジョンとは違って、最近になって突如として現れたものだから、ほかのダンジョンと比べても仕方ないのかもしれないが。
俺はそんな白金の大迷宮に潜って現在もダンジョン内を探索していた。
このダンジョンでは弱いモンスターほど出現率が高く、強いモンスターほどその出現率は低いそうだ。
なので今俺の目の前に最弱モンスターのスライムがいるのも、ごく自然なことなのだろう。
『ピキーッ』
「おい、勘弁してくれよ。俺は弱い者いじめはしたくないんだよ」
俺はスライムを無視して行こうとするが、
『ピキーッ』
スライムは俺の心情など理解してはくれず、体当たりを繰り返してくる。
「マジでそれ以上しつこいと倒しちゃうからな」
『ピキーッ』
「まったく……」
俺はいい加減我慢の限界に達して、スライムをぺしんとはたいた。
するとスライムは水風船のようにパンッと弾け飛んだ。
もちろんスライム1匹倒したくらいでは俺のレベルは上がらない。
俺のレベルはすでに3000をゆうに超えているのだから。
しかし、運よくスライムはドロップアイテムを残していった。
それを見て俺は思わず声を上げる。
「おおっ、ラッキー。エリクサーだっ」
思いがけず、レアアイテムを手にする俺。
エリクサーとはHPとMPを完全回復させるアイテムで、売れば500万円になる。
でも、こんな幸運は滅多に起こることではない。
「となると戦うならもっと強いモンスターがいいな。それか、やっぱりゴールドメタルスライムだな」
などと口にしていると、今度はベヒーモスが姿を見せた。
ベヒーモスは体長5メートルを超える巨大な牛型のモンスターだ。
「お、噂をすればなんとやらだ。ちょうどいいところに来たな」
俺は両方のこぶしを打ち鳴らすと、
「さあ、かかってこいっ」
ベヒーモスを迎え撃つ。
だが、ものの数秒で決着はついた。
ベヒーモスの突進をジャンプでかわすと、俺はベヒーモスの額にこぶしを打ち込み、めり込ませた。
その一撃でベヒーモスは黒い灰と化して散っていった。
レベルが上がりすぎている俺からしたら、スライムもベヒーモスも大して強さには変わりがない。
どちらもたったの一撃で倒せるのだから。
「はぁ、俺ってこれ以上レベルを上げたら人間じゃなくなっちゃうんじゃないのか……?」
そんなことを俺は最近割と本気で考えるようになっていた。
ちなみに俺の今のレベルは3499。
そして少し前に新たなスキルである、《状態異常自然回復》も会得していた。
これは読んで字のごとく、毒や催眠状態になったとしても時間とともに回復するというスキルで、身体能力だけは並外れて高い俺にとっては、まさに鬼に金棒と言えるスキルでもあった。
「もうレベル上げる必要もないかもな」
そんなことを口にした矢先、目の前をゴールドメタルスライムがものすごいスピードで通過していった。
「やっぱ前言撤回。待て、ゴールドメタルスライムっ!」
俺はやはりレベル上げが好きらしい。
ゴールドメタルスライムめがけ駆け出した。
そして、
「グラビティハントっ!」
重力操作のスキルでゴールドメタルスライムの動きを封じると、俺はとどめとばかりに地面に倒れているそいつを踏み潰す。
パアァァッと金色の粒子となって弾け飛ぶ様はいつ見ても美しい。
とその時、
『ゴールドメタルスライム撃破! レベルが3500に上がりました!』
頭の中にレベルアップを告げる機械音声が響いた。
俺のレベルは3500というキリのいい数字に達したようだった。
「さてと、お腹も減ってきたし、そろそろ帰るかな」
レベルも上がり満足したところで俺は地上に戻ろうときびすを返そうとした。
まさにその瞬間、暗がりから見覚えのあるシルエットと聞き覚えのある声が同時に俺の目と耳に入ってきた。
『……久しぶりだな、人間』
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『……少しは強くなったか?』
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