【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~

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第24話 懐かしい顔

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スライムと目が合った俺はしばらくその場でじっとしておいてやる。
すると遠くの方からスライムがぴょんぴょんと飛び跳ねながら近付いてきた。

『ピュイー!』

おそらく今の俺ならばデコピン一発でも余裕で倒せるだろう。
きっと水風船のようにパンッと破裂して跡形も残らないに違いない。

『ピュイー!』

だがスライムに対して並々ならぬ思いがある俺はもちろんそんなことはしない。
それどころか――
俺はスマホから薬草を選び出すとそれをタップした。
そして足元に出現した薬草を持ってスライムがたどり着くのを待つ。

『ピュイ、ピュイー!』
十秒後、俺のもとまでやってきたスライムはその勢いのまま俺に体当たりをかましてきた。
言うまでもないがもちろん俺にダメージはない。

俺に当たって跳ね返ったスライムは体勢を整え、なおも攻撃を仕掛けてくる。
割と好戦的なスライムを穏やかな表情で眺める俺。
いくら経っても俺に対して一向にダメージを与えられないスライムは、さすがに疲れたようで俺の足元で息を整えている。
それを見てチャンスとばかりに俺はその場にしゃがむと、持っていた薬草をスライムの顔の前に差し出した。

『……ピュイ?』

首? をかしげるスライム。
間の抜けた顔がなんとも魅力的だ。

「これやるよ。薬草だ」
『ピュイ? ピュイピュイ?』
「ああ、お前にやる。ほら」
俺はスライムの口に薬草をくわえさせた。
するとスライムは『ピュイー』とどこか嬉しそうにひと鳴きした。

そして、
『ピュイ、ピュイー!』
満足した様子で俺のもとから去っていき森の中へと消えていった。

そんなスライムを見送ってから俺は再び歩き出す。
とそんな時だった。

『ピュイィィー……!!』

悲鳴のようなスライムの鳴き声が俺の耳に届いた。
それは断末魔の叫びのようでもあった。
気になり振り返ると、森の中から若い男女四人が談笑しながら出てくる。

「あのスライム、薬草なんかくわえてやがってっ。人間様の真似してんじゃねぇってんだよ」
「あれ深町くん、その薬草持ってきたの?」
「捨てんのもったいないだろ」
「お前なぁ、スライムなんぞから薬草盗むなよな。まったく」
「あははっ、だっさ~」

盛り上がっている集団を視界にとらえて、俺は思わず二度見してしまう。
「あ……あいつら!?」
なぜなら俺の視線の先にいたのは三ヶ月前に北原とともに別れた梶谷ら四人組だったからだ。
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