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第60話 奇跡のハチミツ
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俺は奇跡のハチミツの使用方法と効果を閲覧。
「なになに……誰かを頭の中で思い浮かべながら飲み込むと、一度だけその相手と使用者の居場所を入れ替えることが出来る……? っておおぉーっ!!」
その効果に驚き、ガラにもなく声を張り上げる俺。
「どうかしたかい? 善くん」
『善、何があったのっ?』
ただごとではない雰囲気を察して米村さんとメタムンが近付いてきた。
「あ、いや、すみません……実は、今倒したモンスターのドロップアイテムを確認してたんですけど、その効果がもしかしたら結構、いや、かなりすごいものなのかもしれないと思いまして、つい声が大きくなっちゃいました……」
「どんなアイテムだったんだい?」
と米村さん。
メタムンも興味津々といった様子で俺を見上げている。
「奇跡のハチミツっていうんですけど、これを飲むと、頭に思い浮かべた人と自分の今いる場所を入れ替えることが出来るみたいです」
「へー、それはすごいじゃないかっ」
「ですよね」
「うん。それさえあればこの状況を打破できるかもしれないよ」
「はい、そうですよね」
俺と米村さんが目を見合わせうなずき合っていると『なになに、どういうことっ? おいらにも説明してよっ』とメタムンが飛び跳ねた。
「いいかい、メタムンくん。このアイテムがあれば島の外にいる誰かと居場所を入れ替えて、この島から脱出することが出来るんだよ」
米村さんが幼稚園児にでも話すかのごとく優しく教えてやると、
『わぁー、すごいやっ。そんなことが出来るんだねっ』
理解したようでメタムンは再度その場で飛び跳ねる。
「それでどうするんだい、善くん。早速使ってみるかい?」
『えっ、善が使うのっ? 善、もう帰っちゃうの?』
「うん? あー、いや……」
二人に顔を向けられ戸惑ってしまう。
米村さんは期待に満ちた眼差しを俺に向けてきているし、メタムンは悲しそうな目で俺をみつめていた。
俺は返答に困り、
「うーん……そうだなぁ……うーん……」
と煮え切らない態度を見せる。
「善くん、そのアイテム使わないのかい? もとの場所に帰れるかもしれないんだよ」
「ええ、まあ、それはそうなんですけど……」
『善、まだ帰らないよね? おいらもっと善と一緒にいたいよっ』
「う、うん、そうだな……うん」
すると米村さんがメタムンに向き直った。
メタムンにゆっくりと語りかける。
「メタムンくん。きみが善くんと離れたくないっていう気持ちはよくわかるよ。でもね、善くんはもともとこの島の人間じゃない。本来いるべき場所がここではないところにちゃんとあるんだよ。そこには善くんを待っている人たちもいる。だからね、冷たいようだけど善くんはメタムンくんとはいずれ別れなくてはいけないんだ」
『うん……それはおいらだってわかってるけどさ……』
「そうか、偉いよメタムンくん」
『……』
何やら重い空気が辺りを包み込む。
米村さんの言い分もメタムンの気持ちもどっちも理解できるから、俺としては余計に言葉が出てこない。
そんな重苦しい雰囲気の中、俺は一人頭の中で考えを巡らせていた。
そして――
「あ、あの、米村さん」
「なんだい? 善くん」
「米村さんの言うことは、たしかにその通り、なんですけど……でも、あの……俺、やっぱり……奇跡のハチミツは使いたくないです……すみませんっ」
俺は意を決して思ったことを口にした。
「なになに……誰かを頭の中で思い浮かべながら飲み込むと、一度だけその相手と使用者の居場所を入れ替えることが出来る……? っておおぉーっ!!」
その効果に驚き、ガラにもなく声を張り上げる俺。
「どうかしたかい? 善くん」
『善、何があったのっ?』
ただごとではない雰囲気を察して米村さんとメタムンが近付いてきた。
「あ、いや、すみません……実は、今倒したモンスターのドロップアイテムを確認してたんですけど、その効果がもしかしたら結構、いや、かなりすごいものなのかもしれないと思いまして、つい声が大きくなっちゃいました……」
「どんなアイテムだったんだい?」
と米村さん。
メタムンも興味津々といった様子で俺を見上げている。
「奇跡のハチミツっていうんですけど、これを飲むと、頭に思い浮かべた人と自分の今いる場所を入れ替えることが出来るみたいです」
「へー、それはすごいじゃないかっ」
「ですよね」
「うん。それさえあればこの状況を打破できるかもしれないよ」
「はい、そうですよね」
俺と米村さんが目を見合わせうなずき合っていると『なになに、どういうことっ? おいらにも説明してよっ』とメタムンが飛び跳ねた。
「いいかい、メタムンくん。このアイテムがあれば島の外にいる誰かと居場所を入れ替えて、この島から脱出することが出来るんだよ」
米村さんが幼稚園児にでも話すかのごとく優しく教えてやると、
『わぁー、すごいやっ。そんなことが出来るんだねっ』
理解したようでメタムンは再度その場で飛び跳ねる。
「それでどうするんだい、善くん。早速使ってみるかい?」
『えっ、善が使うのっ? 善、もう帰っちゃうの?』
「うん? あー、いや……」
二人に顔を向けられ戸惑ってしまう。
米村さんは期待に満ちた眼差しを俺に向けてきているし、メタムンは悲しそうな目で俺をみつめていた。
俺は返答に困り、
「うーん……そうだなぁ……うーん……」
と煮え切らない態度を見せる。
「善くん、そのアイテム使わないのかい? もとの場所に帰れるかもしれないんだよ」
「ええ、まあ、それはそうなんですけど……」
『善、まだ帰らないよね? おいらもっと善と一緒にいたいよっ』
「う、うん、そうだな……うん」
すると米村さんがメタムンに向き直った。
メタムンにゆっくりと語りかける。
「メタムンくん。きみが善くんと離れたくないっていう気持ちはよくわかるよ。でもね、善くんはもともとこの島の人間じゃない。本来いるべき場所がここではないところにちゃんとあるんだよ。そこには善くんを待っている人たちもいる。だからね、冷たいようだけど善くんはメタムンくんとはいずれ別れなくてはいけないんだ」
『うん……それはおいらだってわかってるけどさ……』
「そうか、偉いよメタムンくん」
『……』
何やら重い空気が辺りを包み込む。
米村さんの言い分もメタムンの気持ちもどっちも理解できるから、俺としては余計に言葉が出てこない。
そんな重苦しい雰囲気の中、俺は一人頭の中で考えを巡らせていた。
そして――
「あ、あの、米村さん」
「なんだい? 善くん」
「米村さんの言うことは、たしかにその通り、なんですけど……でも、あの……俺、やっぱり……奇跡のハチミツは使いたくないです……すみませんっ」
俺は意を決して思ったことを口にした。
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