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第64話 大魔法導士マヌタフ
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国境の上空に着くと既にガシュウ国軍はジョパン国に攻め入っていた。
「なっ……明日じゃなかったのかよ」
聞いていた話と違う。
数十万の大軍が一斉に国境沿いの関所を破壊してジョパン国の領土になだれ込んでいっている。
ジョパン国の陣営はせいぜい一万。これではひとたまりもない。
無残に殺されていくジョパン国の兵士たち。
密偵の情報が間違っていたのかそれとも嘘の情報を流したのかはわからないが今ここでこの勢いを食い止めなければ開戦は明日だと思っているジョパン国に勝ち目はなくなる。
俺はダブルアクセルを唱え自分の身体能力を高めると地面に下り立った。
後ろのジョパン国の兵士たちと向かってくる数十万のガシュウ国の軍勢に向かって、
「俺はジョパン国の大魔法導士クロード・ディスタンスだっ! 死にたくなければ退けっ!」
魔力を込めて大声で叫ぶ。
それを聞いたジョパン国の兵士たちは撤退していくがガシュウ国の兵士たちは止まってはくれない。
それどころか一気呵成に攻めてきた。
「くっ……」
仕方ない。
「エクスプロージョン!」
俺は手を前に出し呪文を唱えた。
迫ってきていたガシュウ国の兵士を中心として大爆発が起こる。
「「「うわあぁっ!」」」
大勢の兵士たちが吹き飛んだ。
爆風によって小石が俺にも降りかかってくるが今の攻撃によってガシュウ国の兵士たちの動きが止まった。
よし。
あとはガシュウ国王とランド王子をどうにかすればこの戦争は回避できる。
そう思った時だった。
「エクスプロージョン!」
「ぐあっ……!」
俺の目の前で大爆発が起こった。
俺は爆発に巻き込まれ後方に吹っ飛ばされる。
「ぐっ……」
身体能力を強化していなければ今の一撃でやられていたかもしれない。
倒れながらも顔を上げると前方に手を俺に向けてかざしている中年の男がいた。
「この魔法は貴様だけの専売特許じゃないぜ、クロード・ディスタンス」
「……お前、何者だ?」
「はっ、オレ様を知らない……ふざけやがって。オレ様はガシュウ国の大魔法導士マヌタフ様だっ!」
目を吊り上がらせ怒鳴る。
「っ!?」
マヌタフだと……!?
大魔法導士になってすぐの頃聞いたことがある。
ガシュウ国にも大魔法導士がいてその男は十代の頃一人で大国ネストキアに戦いを挑み見事ガシュウ国の配下にしてしまったという。
その男の名前がマヌタフだった。
こいつがその話に聞いていた男か……。
「貴様の相手はオレ様だ! ヘルフレイムっ!」
地獄の業火がとぐろを巻いて襲い掛かってくる。
「マジックバリアっ!」
俺は瞬時にバリアを張り魔法から身を守った。
「まだまだだぜっ。エクスプロージョン乱れうちだっ!」
マヌタフは宣言通りエクスプロージョンを連発してきた。
俺のバリアは魔法は防げるが爆風で吹き飛ばされた石までは防げない。
「ぐあぁっ!」
高速で飛んできた石が全身にぶつかる。
「「「うおおおぉぉぉー!!!」」」
俺がマヌタフと戦っている間にガシュウ国の軍勢がジョパン国の領土に攻め込んでいっている。
早いとここいつをなんとかしてガシュウ国の侵攻を食い止めないと……。
だが、
「エクスプロージョン! エクスプロージョン! エクスプロージョン!」
なおも魔法攻撃を続けてくるマヌタフ。
ふざけた名前のくせに実力は俺と互角かそれ以上だ。
こいつに構っている時間はないのにっ。
とその時だった。
「アースクエイクっ!」
女性の声が響いたかと思うとガシュウ国の兵士たちの足元が大きく陥没した。
声は上から聞こえた。
俺が空を見上げると、
「!?」
「よお、久しぶりだなスタンスっ!」
マーキュリーが空に浮かんでいた。
「なっ……明日じゃなかったのかよ」
聞いていた話と違う。
数十万の大軍が一斉に国境沿いの関所を破壊してジョパン国の領土になだれ込んでいっている。
ジョパン国の陣営はせいぜい一万。これではひとたまりもない。
無残に殺されていくジョパン国の兵士たち。
密偵の情報が間違っていたのかそれとも嘘の情報を流したのかはわからないが今ここでこの勢いを食い止めなければ開戦は明日だと思っているジョパン国に勝ち目はなくなる。
俺はダブルアクセルを唱え自分の身体能力を高めると地面に下り立った。
後ろのジョパン国の兵士たちと向かってくる数十万のガシュウ国の軍勢に向かって、
「俺はジョパン国の大魔法導士クロード・ディスタンスだっ! 死にたくなければ退けっ!」
魔力を込めて大声で叫ぶ。
それを聞いたジョパン国の兵士たちは撤退していくがガシュウ国の兵士たちは止まってはくれない。
それどころか一気呵成に攻めてきた。
「くっ……」
仕方ない。
「エクスプロージョン!」
俺は手を前に出し呪文を唱えた。
迫ってきていたガシュウ国の兵士を中心として大爆発が起こる。
「「「うわあぁっ!」」」
大勢の兵士たちが吹き飛んだ。
爆風によって小石が俺にも降りかかってくるが今の攻撃によってガシュウ国の兵士たちの動きが止まった。
よし。
あとはガシュウ国王とランド王子をどうにかすればこの戦争は回避できる。
そう思った時だった。
「エクスプロージョン!」
「ぐあっ……!」
俺の目の前で大爆発が起こった。
俺は爆発に巻き込まれ後方に吹っ飛ばされる。
「ぐっ……」
身体能力を強化していなければ今の一撃でやられていたかもしれない。
倒れながらも顔を上げると前方に手を俺に向けてかざしている中年の男がいた。
「この魔法は貴様だけの専売特許じゃないぜ、クロード・ディスタンス」
「……お前、何者だ?」
「はっ、オレ様を知らない……ふざけやがって。オレ様はガシュウ国の大魔法導士マヌタフ様だっ!」
目を吊り上がらせ怒鳴る。
「っ!?」
マヌタフだと……!?
大魔法導士になってすぐの頃聞いたことがある。
ガシュウ国にも大魔法導士がいてその男は十代の頃一人で大国ネストキアに戦いを挑み見事ガシュウ国の配下にしてしまったという。
その男の名前がマヌタフだった。
こいつがその話に聞いていた男か……。
「貴様の相手はオレ様だ! ヘルフレイムっ!」
地獄の業火がとぐろを巻いて襲い掛かってくる。
「マジックバリアっ!」
俺は瞬時にバリアを張り魔法から身を守った。
「まだまだだぜっ。エクスプロージョン乱れうちだっ!」
マヌタフは宣言通りエクスプロージョンを連発してきた。
俺のバリアは魔法は防げるが爆風で吹き飛ばされた石までは防げない。
「ぐあぁっ!」
高速で飛んできた石が全身にぶつかる。
「「「うおおおぉぉぉー!!!」」」
俺がマヌタフと戦っている間にガシュウ国の軍勢がジョパン国の領土に攻め込んでいっている。
早いとここいつをなんとかしてガシュウ国の侵攻を食い止めないと……。
だが、
「エクスプロージョン! エクスプロージョン! エクスプロージョン!」
なおも魔法攻撃を続けてくるマヌタフ。
ふざけた名前のくせに実力は俺と互角かそれ以上だ。
こいつに構っている時間はないのにっ。
とその時だった。
「アースクエイクっ!」
女性の声が響いたかと思うとガシュウ国の兵士たちの足元が大きく陥没した。
声は上から聞こえた。
俺が空を見上げると、
「!?」
「よお、久しぶりだなスタンスっ!」
マーキュリーが空に浮かんでいた。
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※第○話:主人公視点
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