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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第3部《交錯する戦場》
7話 Cランク冒険者ティント
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「はっ!」
「ぐぁっ!」
ティントの繰り出した短剣は魔族の兵士の喉笛を切り裂いた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
Cランク冒険者であるティントはギルドで見かけた募集に応じてこの戦争に参加を決めた。
報酬も悪く無かったし、何よりティントは迷宮都市アリアドネの産まれである。
魔族に攻め込まれれば、真っ先に故郷が蹂躙される事になるのだ。
「おおぉぉお!」
息を整えていたティントに大柄な魔族が長剣を振りかぶる。
「 ⁉︎ 」
間一髪、それに気が付いたティントは、素早く短剣を斜めに掲げ魔族の長剣を受け流した。
「ふん!」
しかし、魔族は受け流された長剣を地面に当たる前にピタリと止め、ティントに向かって斬り上げる。
「ぐっ!」
ギリギリで避ける事は出来たが、胸の革鎧は大きく斬り裂かれてしまった。
「震剣!」
魔族は叫びながら剣を横薙ぎに振るった。
ティントは、胴体を横に斬り裂く軌道を受け流す事が出来ず、仕方なく短剣に左手を添えて受け止めた。
「なに⁉︎」
だが、ティントが受け止めた魔族の長剣は、微細に振動していた。
ほんの小さな違いでは有るが、それがもたらす結果は生死を分ける。
振動の直撃を受けたティントの両手は一瞬握力を失い、短剣を弾き飛ばされてしまった。
「覚悟!!」
頭上からは魔族の長剣がティントを真っ二つに斬り裂くべく迫る。
ティントにはその軌跡がやけにゆっくりと見えていた。
己の死を悟ったティントだったが、死神はティントの魂を持ち去る事は無かった。
「な、あ……」
ティントへ振り下ろされる筈だった長剣は黒く輝く戦斧によって受け止められていた。
「く、何者だ!」
魔族の兵士が乱入して来た少女に問う。
「Aランク冒険者のユウと言います。
貴方がこの辺りの魔族で1番強い方ですね?
此処からはわたしがお相手します」
魔族の兵士は少女を値踏みするかの様に見つめたあと、長剣を構え直す。
「…………かなりの強者とお見受けする。
某は魔王グレース様の配下バルサである。
いざ、尋常に勝負!!」
ティントは短剣を素早く拾い上げると体制を立て直し周囲の様子を窺う。
すると少女と対峙した魔族の後方から弓を手にした魔族が現れる。
「バルサさん、加勢します!」
「これは一騎打ち、手出しは無用だ!」
「ほぅ、魔族にも美学がある人も居るのですね。
その一騎打ち、お受けします」
少女は魔族の兵士との一騎打ちを受けた。
ティントは命を救ってくれた少女に加勢したい所だが、一騎打ちを宣言した2人に手を出す事は躊躇われる。
仕方なく魔族側から少女に妨害が入らない様に警戒するにどとめた。
「天脚!」
魔族の兵士が残像の残りそうな程のスピードで飛び出す。
しかし、少女も負けじと戦斧を振るう。
幾重にも武器を打ち合った2人は、まるで踊る様に何度も立ち位置が入れ替わる。
いつも間にか少女の左手には鉈が握られており、マジックアイテムなのか、時折雷を放っている。
魔族の兵士も卓越した剣技に魔法を巧みに操り互角の戦いを繰り広げている。
「黒燐……龍装『黒龍鉈』」
少女の周りに黒い何が現れ、次の瞬間には黒い物は少女の持つ鉈へと吸い込まれて行った。
すると、少女の鉈は漆黒に染まる。
「黒閃」
少女が黒い鉈を振るう。
「 ⁉︎ 」
魔族の兵士は長剣を自らの急所を守る様に掲げて防御の構えをとった。
しかし、少女の漆黒の一閃は魔族の長剣ごとその身体を斬り裂いた。
「がはっ…………み、見事だ……」
魔族の兵士は少女の強さを賞賛しながら倒れた。
「貴方も……強かったですよ」
少女は少しだけ魔族の兵士の亡骸に視線をやった後、魔族軍を焼き払いながら現れたサンダーバードの足に捕まって飛び去って行った。
あれが噂の『漆黒のユウ』だったのだろう。
「ぐぁっ!」
ティントの繰り出した短剣は魔族の兵士の喉笛を切り裂いた。
「はぁ、はぁ、はぁ」
Cランク冒険者であるティントはギルドで見かけた募集に応じてこの戦争に参加を決めた。
報酬も悪く無かったし、何よりティントは迷宮都市アリアドネの産まれである。
魔族に攻め込まれれば、真っ先に故郷が蹂躙される事になるのだ。
「おおぉぉお!」
息を整えていたティントに大柄な魔族が長剣を振りかぶる。
「 ⁉︎ 」
間一髪、それに気が付いたティントは、素早く短剣を斜めに掲げ魔族の長剣を受け流した。
「ふん!」
しかし、魔族は受け流された長剣を地面に当たる前にピタリと止め、ティントに向かって斬り上げる。
「ぐっ!」
ギリギリで避ける事は出来たが、胸の革鎧は大きく斬り裂かれてしまった。
「震剣!」
魔族は叫びながら剣を横薙ぎに振るった。
ティントは、胴体を横に斬り裂く軌道を受け流す事が出来ず、仕方なく短剣に左手を添えて受け止めた。
「なに⁉︎」
だが、ティントが受け止めた魔族の長剣は、微細に振動していた。
ほんの小さな違いでは有るが、それがもたらす結果は生死を分ける。
振動の直撃を受けたティントの両手は一瞬握力を失い、短剣を弾き飛ばされてしまった。
「覚悟!!」
頭上からは魔族の長剣がティントを真っ二つに斬り裂くべく迫る。
ティントにはその軌跡がやけにゆっくりと見えていた。
己の死を悟ったティントだったが、死神はティントの魂を持ち去る事は無かった。
「な、あ……」
ティントへ振り下ろされる筈だった長剣は黒く輝く戦斧によって受け止められていた。
「く、何者だ!」
魔族の兵士が乱入して来た少女に問う。
「Aランク冒険者のユウと言います。
貴方がこの辺りの魔族で1番強い方ですね?
此処からはわたしがお相手します」
魔族の兵士は少女を値踏みするかの様に見つめたあと、長剣を構え直す。
「…………かなりの強者とお見受けする。
某は魔王グレース様の配下バルサである。
いざ、尋常に勝負!!」
ティントは短剣を素早く拾い上げると体制を立て直し周囲の様子を窺う。
すると少女と対峙した魔族の後方から弓を手にした魔族が現れる。
「バルサさん、加勢します!」
「これは一騎打ち、手出しは無用だ!」
「ほぅ、魔族にも美学がある人も居るのですね。
その一騎打ち、お受けします」
少女は魔族の兵士との一騎打ちを受けた。
ティントは命を救ってくれた少女に加勢したい所だが、一騎打ちを宣言した2人に手を出す事は躊躇われる。
仕方なく魔族側から少女に妨害が入らない様に警戒するにどとめた。
「天脚!」
魔族の兵士が残像の残りそうな程のスピードで飛び出す。
しかし、少女も負けじと戦斧を振るう。
幾重にも武器を打ち合った2人は、まるで踊る様に何度も立ち位置が入れ替わる。
いつも間にか少女の左手には鉈が握られており、マジックアイテムなのか、時折雷を放っている。
魔族の兵士も卓越した剣技に魔法を巧みに操り互角の戦いを繰り広げている。
「黒燐……龍装『黒龍鉈』」
少女の周りに黒い何が現れ、次の瞬間には黒い物は少女の持つ鉈へと吸い込まれて行った。
すると、少女の鉈は漆黒に染まる。
「黒閃」
少女が黒い鉈を振るう。
「 ⁉︎ 」
魔族の兵士は長剣を自らの急所を守る様に掲げて防御の構えをとった。
しかし、少女の漆黒の一閃は魔族の長剣ごとその身体を斬り裂いた。
「がはっ…………み、見事だ……」
魔族の兵士は少女の強さを賞賛しながら倒れた。
「貴方も……強かったですよ」
少女は少しだけ魔族の兵士の亡骸に視線をやった後、魔族軍を焼き払いながら現れたサンダーバードの足に捕まって飛び去って行った。
あれが噂の『漆黒のユウ』だったのだろう。
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