神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第3部《交錯する戦場》

12話 Aランク冒険者 虹のリュミナス

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「では、ユーリア様、私達はこれで失礼します」

  リュミナスの側で静かに控えていたマナはユーリアと情報を交換した後、頭を下げるとリュミナスと共に外の指揮に戻って行った。



「来たぞ、魔物だ!」

  櫓を組み、見張っていた冒険者が叫ぶ。

「来たか」

  リュミナスは自らが率いているパーティ《虹の大河》のメンバーを見る。
  皆、気力は十分な様だ。

「よし、行くぞ」

  こうして、ガスト防衛戦が始まった。




「大地よ その顎門を持って 喰いちぎれ 大地の暴食グランドバイト

  突然、魔物の軍勢の足元に亀裂が走り大地が大きく裂ける。
  多くの魔物のが亀裂の中に飲み込まれて行く。
  そして、亀裂は直ぐに閉じてしまった。
  
  その光景を目にした冒険者達は歓声を上げる。

「ユーリア様に続け!
  辺境の冒険者の力を見せてやれ!」

「「「おぉぉお!」」」

  リュミナスのパーティを筆頭に冒険者達は魔物の軍勢に正面から攻め込んで行く。
  後方の魔物には巨大な岩の弾丸が次々と撃ち込まれる。
  数が多く、魔族に指揮されていた魔物だったが、元々強力な魔物が闊歩する辺境の地を拠点にしていた冒険者達の実力は高く魔物の攻撃を物ともせずに討伐して行く。
  
「ちっ、舐めるなよ人間共!」

  ピー!

  魔物を率いていた魔族が指笛を鳴らす。
  すると、地響きが鳴り、冒険者と魔物が入り乱れていた戦場の地面が隆起して、爆発したかの様に弾けた。
  もうもうと立ち上がる土煙から現れたのは土竜アースドレイクと言う中位竜種が現れる。
  流線型の体躯と滑らかな鱗を持ち、長く発達した鋭い爪で地底を掘り進むAランクの魔物だ。

「アースドレイクだと!」

「マジかよ、行くぞブライアン!
  マナ、カナン援護しろ!」

  突然、戦場の真ん中に現れた竜種に辺りは大混乱に陥る。
  乱戦の様になった戦場で、《虹の大河》の4人はアースドレイクを抑え込む為に戦い始めた。

「グロォォオ!」

  アースドレイクは鋭く長い爪を振り回す。

「ふん!」

  ブライアンは盾を構えてその爪を受け止める。
  その隙にマナとリュミナスは精霊魔法を使いアースドレイクに攻撃する。


  乱戦となり敵味方入り乱れる戦場を1人の魔族が冒険者を斬り殺しながら飛び出した。
  簡易的な砦の前に立っていた兵士が反応し、剣を振るが魔族は兵士を簡単に斬りふせる。
  腰からナイフを抜き出し投擲した。
  魔族が、投擲したナイフは、砦の壁面の中程に深く突き刺さる。

「はっ!」

  魔族は跳び上がると、壁面に突き刺さっているナイフを足場に更に跳ぶ。

「 ⁉︎ 」

  砦の上にたどり着いた魔族は、先程から大型の魔物を次々に攻撃していたユーリアに向かって剣を振り上げる。

「ここまでだ、女」

「きゃぁぁあ!」

  ユーリアの悲鳴にリュミナスは視線を砦に向ける。
  そこにはユーリアに剣を振り上げる魔族の男の姿があった。

「しまった、ユーリア様!!」

  魔族はユーリアに剣を振る下ろす。
  しかし、その剣は横から飛び込んで来たかシルバの剣に止められずギリギリのところでユーリアに届かなかった。

「ふっ!」

  シルバは素早く剣を振るが、魔族の男はバックステップで躱す。
  それどころか、いつの間にかシルバの頬は、浅く斬られており血がながれ、顎からポタポタと落ちる。
  魔族とシルバは、2メートル程の距離で睨み合う。
  お互いに一歩踏み込めば間合いに入る距離だ。

「ふん、おいジジイ、俺は魔王リセルシア様直属の配下エバンスだ。
  死にたく無かったら大人しくしてな。
  そこのガキも、大人しく俺の言うことを聞いていれば命だけは助けてやるぜ。
  後でゆっくり可愛がってやるよ」

  ニヤニヤと笑みを浮かべるエバンスにユーリアは顔に恐怖を浮かべ一歩後ずさる。
  そのユーリアを背に隠す様にエバンスと対峙したシルバの顔に明らかな怒りが浮かんでいた。
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