神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

文字の大きさ
79 / 418
神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》

74話 作戦会議とわたし

しおりを挟む
  お互いに自己紹介をすませると、わたしはまず、ポイズンアントの毒を受けた女性の解毒に掛かります。
  湖から離れた、見晴らしが良く、警戒が容易な場所に野営地を設営したわたし達は、解毒と体力の回復を考えてナーガとの戦いを明日の昼過ぎと決めました。
  魔族の3人の話を聞くと、彼らは兄妹で、長男のザジさんは剣士、長女のカナさんは弓士、次女のアンナさんが魔術師だそうです。
  彼らは三女のリリアナさんがモーガン病に罹り、何とか薬を手に入れる為、この危険地帯にやって来たらしいです。
  そして、彼らはハンターと呼ばれる冒険者の様な仕事をしているようです。
  ハンターには冒険者のランクの様な物が有り、下からストーン青銅ブロンズアイアンスチール水晶クリスタルシルバーゴールド神銀ミスリル神金オリハルコンとクラス分けされているそうです。
  ザジさんは金級ゴールドクラスですから冒険者のランクだとBランクくらいです。
  ちなみにカナさんは銀級シルバークラスアンナさんは鋼級スチールクラスだそうです。
  解毒薬をアンナさんに飲んでもらい、しばらく眠り、体力を回復する様に促しました。
  カナさんを看病に残し、残りの3人で明日の作戦を話し合います。
  
「竜種を相手に急造の連携は危険だ。
  下手に連携を考えるより完全に役割を分けて、行動する方が良いだろう」

「そうだな。
  中途半端な連携は単独で戦うのより不味いだろう。
  俺も分担に賛成だ」

  ジャギさんが大まかな方針を提案するとザジさんもその意見に賛成しました。

「ではどう分担しますか?」

「正面からの戦闘だと俺とユウの方が戦闘力が高い。
  ザジ達のパーティには弓士と魔術師が居て遠距離からの攻撃が可能だから、俺達がナーガと相対し、ザジ達が遊撃としてフォローすると言うのはどうだ?」

「…………悔しいが確かに純粋な戦闘力ではお前達には勝てない。
  分かったそれで行こう」

「では、そろそろアンナさんも目が覚める頃ですし、食事にしましょうか」

  わたしが料理をする間、ザジさんは夜、見張りの間使う薪木を探しに、ジャギさん野営地に張った結界を確認に行きました。
  普段は野営の度にいちいち結界を張ったりしないのですが今日は念の為にとジャギさんが神聖魔法で結界を張りました。
  この結界は魔物を寄せ付けないバリアの様な物ではなく、魔物が入ってくると感知できるレーダーの様なヤツです。
  みんなが戻ってきて、アンナさんも起きてきたので食事にしましょう。

「「「美味ぁぁあい」」」

「その気持ちはよくわかるぜ」

「ふふふ」

  今日のメニューはケルピーのハンバーグです。
  手ごねのケルピー100%ハンバーグはワイルドな肉の味わいを存分に引き出す塩加減と溢れ出る肉汁の旨味、それらを引き立たせる僅かなスパイスの香りが調和した逸品です。
  
「なんだコレは! こんな料理食った事ないぞ!」

「美味しい! 確かにケルピーは美味しい食材だけどこの料理はケルピーの美味しさを何倍にも高めてるわ!」

「お、美味しいです。
  あ、あの、是非、レシピを教えて貰えませんか?」

「良いですよ」

「え、良いんですか⁉︎」

  ハンバーグは大人気です。
  わたしの女子力がグングンと上がって行きます。
  ふははは!わたしの女子力は53万ですよ!
  そろそろスカウターが壊れるかも知れません。
  アンナさんも毒が抜けて来たのか、大分顔色が良くなって来ましたね。
  食事が終わると明日に備えて眠る事にしました。
  見張り番は病み上がりのアンナさんを抜いた4人で2人1組で行う事になりました。
  まずはわたしとザジさんが見張りです。
  流石にどちらか片方に見張りを任せるほど、わたし達はまだお互いを信頼している訳では有りませんよ。
  見張りをしている間にザジさんからリリアナさんについての情報を聞き出します。
  わたしが直接診察出来ませんからね。
  現在の病気の進行状況や身長、体重などを聞いておく必要が有ります。
  夜の間にザジさんと話して分かったことは魔族も人間もあまり変わらないと言うことです。
  彼らは、わたし達と同じ様に家族を愛していて、大切な人の為に戦うのです。
  そして、ザジさん達の様な普通の魔族達は別に邪神を信奉している訳ではないそうです。
  魔族を率いる魔王達が邪神のお告げに従っているだけで魔族全員が人間を滅ぼそうとしている訳ではないと聞きました。
  
「でも、最初、ザジさんも人間だからとわたし達と敵対しようとしてましたよね?」

「個人的に悪感情は無くても対立している種族なんだから警戒するのは当然だろう。
  お前の連れのジャギだって俺達と事を構えようとしていただろ。
  いきなり共闘を申し込むお前が異常なんだぞ?」

「わたしは平和主義なんですよ」

  魔族を見つけ次第、抹殺するつもりだった事は乙女の秘密です。

しおりを挟む
感想 890

あなたにおすすめの小説

不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる

六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。 強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。 死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。 再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。 ※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。 ※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!

スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~

深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】 異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜

あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。 その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!? チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双! ※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

処理中です...