神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》

85話 戦利品とわたし

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  山から降りた後は、モモに乗せてもらい、ガストの街を目指します。
  このペースなら日が暮れる前には門を通れるでしょう。
  2回程休息を挟みながらガストの街に帰って来ました。
  今日の当番は顔見知りの衛兵さんのようです。

「※※!  ※※※※※※※※※※※※※※※※」

「へ?」

「※※?」

  うっかりしていました。
  異世界言語スキルの使用言語を古代魔法言語に変更したままだったのです。
  わたしは急いでステータスを開き、使用する言語を大陸共通語に変更します。

「おい、どうした?  具合でも悪いのか?」

「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」

「そうか? なら良いが……あまり無理をするなよ」

「はい」

  心配を掛けてしまった衛兵さんにチェックを受け、ガストの街に入ります。
  わたしはロキさんが逗留している雪獅子のたてがみ亭へ、真っ直ぐ向かいます。
  カウンターで自分の部屋の鍵を受け取った後、ロキさんの部屋をノックします。

「はい?」

「こんばんは、ロキさん」

「ユウさん? もう戻られたのですか?」

「はい、先程戻って来ました。
  これから調合を始めますので、明日の朝までには完成しますよ」

「分かりました。
  それでは調合の方をよろしくお願いします」

  わたしはロキさんと別れると宿の中庭で調合を始めます。
  まず、先程採取して来た薬草と素材屋で買ったマタマタ草、ナーヤ草を一緒に鍋で煮て行きます。
  その間にギノをすり潰し、汁を絞ると身の方はしまっておきます。
  この薬では汁だけを使うので身の方は今度、料理にでも使いましょう。
  沸騰して来た鍋を火から外すと越し布を使い、薬草を取り出し、薬効が染み出たお湯を再度火に掛けます。
  取り出した薬草はスキルで乾燥させてアイテムボックスにしまっておきます。
  この薬草は粉末にして別の薬として利用出来るのです。
  薬湯が沸騰して来たらギノの絞り汁を加えて、今度は魔力を付与しながら火に掛けて行きます。
  沸騰するか、しないかのギリギリの火加減で15分、これで一応完成です。
  しかし、このままでは、とても飲めた物では有りません。
  なぜなら、この薬は死ぬほど苦いのです。
  まぁ、流石に死にはしませんが、とんでも無く苦いのです。
  なので、少し手を加えます。
  蜂蜜や砂糖、ハーブなどを加えて混ぜ合わせ行くのです。
  子供用のシロップ薬のような苦さを甘さで無理矢理誤魔化した様な微妙な味ですが、そのまま飲むのよりマシなはずです。
  あとは、ゆっくりと冷ませば完成です。
  わたしは周りを片付けると薬を手に部屋に戻ります。
  アイテムボックスに入れると冷ます事が出来ないのが問題です。
  部屋の隅にこぼさない様に薬を置くと今日、アヤト博士の研究施設で見つけた戦利品を確認します。

「まずはコレですね」

  わたしがアイテムボックスから取り出したのは黒い本体に銀色の金属で装飾された筒状のアイテムです。
  長さは1メートルと少しくらい、片方の先端が少し曲がっていてトリガーと撃鉄が付いています。
  そう、これはアヤト博士が作り出した銃です。
  形はいわゆるマスケットってヤツです。
  ちなみにコレは火薬の力で実弾を撃ち出す武器ではありません。
  魔力によって魔法を撃ち出す武器です。
  これは魔法銃スペルキャスターと言って稀にダンジョンなどで発見される物もあります。
  わたしが手に入れた物は、なかなか高性能です。
  鑑定したところ、平均的な魔法銃スペルキャスターに比べて、連射性能では劣るものの、威力、射程は格段に上回る代物です。
  良い拾い物をしました。
  射撃の経験など縁日の射的か、ゲームセンターくらいですが、なんとかなるでしょう。
  の◯太くんに出来るのだからわたしにも出来るはずです。
  魔法銃スペルキャスターをしまい、次に取り出したのは水晶?製の板です。
  サイズはスマホくらいです。
………………くっ、わたしのスマホ…………無課金でやっとランク300まで行ったのに…………余計な事を思い出してしまいました。









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