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S級冒険者編
鏡刀VS雪月花
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「あら、それなら私が相手をしてあげるわ」
「シズネが?」
「砲撃魔法とまではいかないけれど、雪月花の力を使えば十分でしょう?」
シズネは自身の雪月花を見せると、確かに魔剣である雪月花に対抗できる力を持つならば鏡刀が反鏡剣の性質を受け継いだことを証明できる。話を聞いていたリーリスは先ほどの訓練場を使うように促す。
「それなら訓練場の方へ案内しますよ。元々は勇者同士が戦えるように設計されているので簡単には壊れませんよ」
「訓練場?そんな物まであったのか……」
「ちょ、ちょっと待てよ!!それならこれ、この漆黒のローブをくれよ!!うちの家宝にするから!!」
「あ、なら僕もこのレジェンドスピアを!!」
「私も欲しいのがある」
「はいはい、分かりましたよ。じゃあ、とりあえずお二人は先に行っててください。場所は分かるでしょう?」
「うん、分かった」
レナとシズネ以外の者たちは自分が欲しい装備品をリーリスに頼み込み、彼女が対応している間にレナは訓練場までシズネを案内した――
――元々は勇者専用に作り出された施設と言いうだけはあり、施設内には勇者のための様々な訓練設備も用意されていた。レナはリーリスに先ほど案内された場所に辿り着くと、早速だが鏡刀を引き抜いて雪月花を構えるシズネに頼む。
「とりあえず実戦で扱えるかを確かめたいから、いつも通りに実戦方式の組手でいいかな?」
「ええ、構わないわ。あの仮想世界という所で私も雪月花の新しい使い道を覚えたからちょうどいいわ」
「新しい使い道?」
「戦ってみてのお楽しみよ」
シズネは雪月花を構えると、最初から本気で挑むつもりなのか刀身に冷気を放ち、彼女の周囲が徐々に凍り付いていく。その様子を確認したレナは退魔刀を手放すと、今回は鏡刀だけで向かい合う。基本的には普段のレナは退魔刀と鏡刀の二刀流、力が強い敵と戦う時は対抗するために退魔刀のみで戦う事はあるが、今回は鏡刀のみで挑む。
二人はしばらくの間は見つめ合っていたが、やがてシズネが動き出す。相手が想い人であろうと試合とあれば容赦はせず、彼女は雪月花の冷気を刃先に集中させると、距離が開いているにも関わらずに突き出す。
「はあっ!!」
「うわっ!?」
刃先から冷気の塊が放出され、その攻撃を受けるのはまずいと判断したレナは回避すると、塊は壁に衝突した瞬間に壁一面が凍り付く。凍結化までの速度と規模が尋常ではなく、恐らくは掠っただけでも人間ならば一瞬で凍り付く事が予想された。
攻撃を回避するのには成功したが、シズネの方は今度は雪月花を横に構え、魔力を送り込んで冷気を更に放出した状態で横なぎに振り払う。
「はあっ!!」
「くっ!?」
今度は塊ではなく、三日月のような形をした斬撃を放ち、それを確認したレナはここで鏡刀を構える。逃げてばかりではいられず、鏡刀を信じて正面から迫りくる冷気に放つ。
「兜砕き!!」
「っ!?」
一気に刃を振り下ろした瞬間、刀身が冷気の斬撃に触れた瞬間に魔力が拡散され、斬撃が霧と化して消え去ってしまう。その様子を確認したシズネは驚く一方、レナの方は斬撃を無効化した事を悟り、自分自身も驚く。
どうやら本当に大太刀は反鏡剣の性質を受け継いだらしく、自分の元に相棒が戻ってきたような感覚を覚えたレナは笑みを浮かべ、鏡刀を構えると今度は自分から仕掛けた。
「行くぞ、シズネ!!」
「来なさい!!」
二人は正面から刃を交えると、激しい金属音が鳴り響き、そのまま互いに斬り合う。幾度も刃が交差する度に訓練である事を忘れ、剣鬼と青の剣聖の激しい戦闘が繰り広げられる。バルトロス王国内でも5本指には入る剣士同士の戦闘はすさまじく、やがて互いに剣技を繰り出す。
「零距離、刺突!!」
「疾風撃!!」
シズネは最速の戦技を放ち、レナの方も速度に特化した戦技を発動させると、二人の刃が触れた瞬間に衝撃波が発生し、互いの身体が後方へと下がる。かつて彼女はこの攻撃でレナを敗北させたが、今回は弾き返されてしまい、それどころか彼女の方が追い込まれてしまう。
以前と比べてレナは大きく成長しているのに対し、シズネの方は肉体面に関しては残念ながら大きな成長はしていない。純粋な剣の腕ならばシズネが勝るのだろうが、レナの方も幾度も六聖将や火竜や九尾との戦闘で強くなり、更なる高みへと登ろうとしていた。
「まだまだぁっ!!」
「くぅっ!?」
レナは勢いよく床を踏みつけると、体勢を崩しているシズネに向けて突進し、刃を放つ。そして彼女の腹部に衝突するかと思われた瞬間、刃が停止する。その様子を見たシズネは驚いた表情を浮かべたが、レナは額に汗を流しながらも呟く。
「俺の、勝ち?」
「……ええ、認めるわ」
「よし、初めて勝った!!」
「あれ、もう終わっちゃったんですか?」
苦笑を浮かべたシズネの言葉にレナは初めての彼女に勝利した事を喜ぶと、訓練場にリーリスが他の者を引き連れて訪れてきた。どうやらもう試合が終わっている事に気づいたリーリスは残念そうに呟く。
「シズネが?」
「砲撃魔法とまではいかないけれど、雪月花の力を使えば十分でしょう?」
シズネは自身の雪月花を見せると、確かに魔剣である雪月花に対抗できる力を持つならば鏡刀が反鏡剣の性質を受け継いだことを証明できる。話を聞いていたリーリスは先ほどの訓練場を使うように促す。
「それなら訓練場の方へ案内しますよ。元々は勇者同士が戦えるように設計されているので簡単には壊れませんよ」
「訓練場?そんな物まであったのか……」
「ちょ、ちょっと待てよ!!それならこれ、この漆黒のローブをくれよ!!うちの家宝にするから!!」
「あ、なら僕もこのレジェンドスピアを!!」
「私も欲しいのがある」
「はいはい、分かりましたよ。じゃあ、とりあえずお二人は先に行っててください。場所は分かるでしょう?」
「うん、分かった」
レナとシズネ以外の者たちは自分が欲しい装備品をリーリスに頼み込み、彼女が対応している間にレナは訓練場までシズネを案内した――
――元々は勇者専用に作り出された施設と言いうだけはあり、施設内には勇者のための様々な訓練設備も用意されていた。レナはリーリスに先ほど案内された場所に辿り着くと、早速だが鏡刀を引き抜いて雪月花を構えるシズネに頼む。
「とりあえず実戦で扱えるかを確かめたいから、いつも通りに実戦方式の組手でいいかな?」
「ええ、構わないわ。あの仮想世界という所で私も雪月花の新しい使い道を覚えたからちょうどいいわ」
「新しい使い道?」
「戦ってみてのお楽しみよ」
シズネは雪月花を構えると、最初から本気で挑むつもりなのか刀身に冷気を放ち、彼女の周囲が徐々に凍り付いていく。その様子を確認したレナは退魔刀を手放すと、今回は鏡刀だけで向かい合う。基本的には普段のレナは退魔刀と鏡刀の二刀流、力が強い敵と戦う時は対抗するために退魔刀のみで戦う事はあるが、今回は鏡刀のみで挑む。
二人はしばらくの間は見つめ合っていたが、やがてシズネが動き出す。相手が想い人であろうと試合とあれば容赦はせず、彼女は雪月花の冷気を刃先に集中させると、距離が開いているにも関わらずに突き出す。
「はあっ!!」
「うわっ!?」
刃先から冷気の塊が放出され、その攻撃を受けるのはまずいと判断したレナは回避すると、塊は壁に衝突した瞬間に壁一面が凍り付く。凍結化までの速度と規模が尋常ではなく、恐らくは掠っただけでも人間ならば一瞬で凍り付く事が予想された。
攻撃を回避するのには成功したが、シズネの方は今度は雪月花を横に構え、魔力を送り込んで冷気を更に放出した状態で横なぎに振り払う。
「はあっ!!」
「くっ!?」
今度は塊ではなく、三日月のような形をした斬撃を放ち、それを確認したレナはここで鏡刀を構える。逃げてばかりではいられず、鏡刀を信じて正面から迫りくる冷気に放つ。
「兜砕き!!」
「っ!?」
一気に刃を振り下ろした瞬間、刀身が冷気の斬撃に触れた瞬間に魔力が拡散され、斬撃が霧と化して消え去ってしまう。その様子を確認したシズネは驚く一方、レナの方は斬撃を無効化した事を悟り、自分自身も驚く。
どうやら本当に大太刀は反鏡剣の性質を受け継いだらしく、自分の元に相棒が戻ってきたような感覚を覚えたレナは笑みを浮かべ、鏡刀を構えると今度は自分から仕掛けた。
「行くぞ、シズネ!!」
「来なさい!!」
二人は正面から刃を交えると、激しい金属音が鳴り響き、そのまま互いに斬り合う。幾度も刃が交差する度に訓練である事を忘れ、剣鬼と青の剣聖の激しい戦闘が繰り広げられる。バルトロス王国内でも5本指には入る剣士同士の戦闘はすさまじく、やがて互いに剣技を繰り出す。
「零距離、刺突!!」
「疾風撃!!」
シズネは最速の戦技を放ち、レナの方も速度に特化した戦技を発動させると、二人の刃が触れた瞬間に衝撃波が発生し、互いの身体が後方へと下がる。かつて彼女はこの攻撃でレナを敗北させたが、今回は弾き返されてしまい、それどころか彼女の方が追い込まれてしまう。
以前と比べてレナは大きく成長しているのに対し、シズネの方は肉体面に関しては残念ながら大きな成長はしていない。純粋な剣の腕ならばシズネが勝るのだろうが、レナの方も幾度も六聖将や火竜や九尾との戦闘で強くなり、更なる高みへと登ろうとしていた。
「まだまだぁっ!!」
「くぅっ!?」
レナは勢いよく床を踏みつけると、体勢を崩しているシズネに向けて突進し、刃を放つ。そして彼女の腹部に衝突するかと思われた瞬間、刃が停止する。その様子を見たシズネは驚いた表情を浮かべたが、レナは額に汗を流しながらも呟く。
「俺の、勝ち?」
「……ええ、認めるわ」
「よし、初めて勝った!!」
「あれ、もう終わっちゃったんですか?」
苦笑を浮かべたシズネの言葉にレナは初めての彼女に勝利した事を喜ぶと、訓練場にリーリスが他の者を引き連れて訪れてきた。どうやらもう試合が終わっている事に気づいたリーリスは残念そうに呟く。
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