不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

文字の大きさ
1,088 / 2,091
真・闘技祭 本選編

シェルVSライオネル

しおりを挟む
――闘技場内にてサスケが世界最強の魔術師と格闘家に連れ去られた頃、試合場では激戦が繰り広げられていた。今回の対戦は完全装備のシェルと、S級冒険者にして獣人国の代表でもあるライオネルが試合場を駆け巡っていた。


「そらそら、踊りなさいネコちゃん!!」
「ぐうっ……俺は獅子だ!!」
『これは凄い試合です!!シェル選手、謎の武器を使用してあのライオネル選手を圧倒しています!!』
『拳銃……といってもわかんないですよね、まあ遠距離から攻撃できる銃という武器の使い手のようですね、シェル選手』


試合場にてシェルは改良を加えたカノンとレイザーを撃ち込み、ライオネルを相手に距離を保ちながらも圧倒していた。カノンから繰り出される魔石の弾丸、レイザーから撃ち込まれる交戦に対してライオネルは両腕の鉤爪を振り回して攻撃を弾き返す。

並の戦士ならば発射された弾丸を見切るなど不可能だが、獣人族の優れた動体視力と身体能力ならばカノンが繰り出す弾丸を弾き返すのは不可能ではない。しかし、遠慮なしに弾丸や光線を撃ち込むカノンに対してライオネルは徐々に押されていた。


「あはははっ!!気持ちいいわね、弾数を気にせずに撃ち込めるなんて快感だわ!!」
「き、貴様……いったい、何発隠し持っているのだ!?」
「さあね、知りたければ私が撃ち尽くすまでせいぜい耐え切りなさい!!」


シェルは片方の拳銃が弾切れを起こすと、もう片方の拳銃で牽制を行い、新しい弾丸の補充を行う。正確に言えばレイザーの方は魔石の魔力が切れると取り換えるので弾丸を装填するという言い回しはおかしいが、ともかく両手の魔銃を利用してシェルはライオネルを近づかせない。


「ぐううっ……舐めるな!!」
「縮地で近づこうとしても無駄よ、こう見えても私、結構勘が鋭いのよ!!」
「ぬおっ!?」


縮地を発動させ、高速移動でシェルとの距離を詰めようとしたライオネルであったが、それを予測していたかのようにカノンは照準を足元へと変更させる。縮地の発動を阻止するには相手の足を狙うのが定石であり、腰と足に力を込める事が出来なければ縮地を発動させる事は出来ない。

世間一般ではレミア、ミドル、カノン(シェル)の3人の大将軍の中では一番下に見られがちではあるが、実際の所は彼女も百戦錬磨の強者である事は違いなく、敵の動きを先読みする技術ならば優れていた。一方でライオネルの方は慣れない敵との戦闘で苦戦を強いられ、遂に1発の弾丸を避けきれずに肩に衝突してしまう。


「ぐあっ!?」
「終わりよ!!」
『ら、ライオネル選手の肩が爆発したぁっ!?』
『火属性の魔弾が肩に衝突して爆発したようですね。これは勝負ありましたかね?』


ライオネルは右肩に衝突した魔弾が爆発すると、彼は体勢を崩して膝をつく。そんなライオネルに大してシェルは接近すると、それを待っていたようにライオネルは目を見開く。


「ぐっ……かかったな!!」
「それはこっちの台詞よ」
「何ぃっ!?」


まんまと近づいてきたシェルに対してライオネルは大振りしてしまい、振り払われた腕に対してシェルは状態を逸らして回避する。この際に彼女の胸元が揺れ、その光景を見た男性の観客は騒ぎ出すが、状態を逸らした状態でシェルは背中のライフルの形をした新しい魔銃を取り出す。


「この距離なら外さないわ!!」
「ぬうっ!?」


これまでと違い、大型の魔銃を取り出したシェルにライオネルは反射的に防御の体勢に入るが、そんな彼に対してシェルは笑みを浮かべて引き金に指を伸ばす。しかし、どういう事なのか引き金を引いても弾丸も光線も発射されず、シェルは呆気に取られた声を出す。


「……えっ!?ちょっと、嘘でしょう……まさか、弾詰め!?」
「っ……!?」
『おおっと!?これはどうした事でしょうか、シェル選手の様子がおかしいです!!』
『ジャムったんですかね?』


いくら引き金を引いても何も反応しない新型の魔銃にシェルは焦り、その様子を見て身構えていたライオネルは唖然とするが、すぐに反撃の好機だと気づいて彼は最後の力を振り絞る。

先ほどの攻撃で右肩はやられたため、残された左腕にライオネルは全ての力を込めて振り翳す。その光景を見たシェルは危険を察知すると、彼女はライフルに取り付けた刃物を射出して突き出す。


「獣王斬!!」
「このっ……舐めんじゃないわよ!!」


銃剣と化したライフルをシェルは吐き出すと、ライオネルの腹部に向けて突き刺し、彼女の頭上にライオネルの振り払った腕が通り過ぎる。その結果、シェルの背後の地面が衝撃波によって大きく抉れ、シェル本人の髪の毛も数本ほど切れてしまう。しかし、彼女は恐る恐る目を開くと、そこには口元から血を流すライオネルがゆっくりと崩れ去る姿が映し出された。


「ぐふっ……!?」
「えっ……か、勝ったの?」
『そこまで!!ライオネル選手の戦闘不能と判断し、勝者はシェル選手です!!』
『おおっ、大番狂わせですね!!』


思いもよらぬアクシデントには見舞われたが、シェルは自分が勝利した事に気付くと、彼女は安堵した表情を浮かべる。その後、すぐにライオネルは係員に運び出され、こうして第一回戦の第七試合は終了した――
しおりを挟む
感想 5,096

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。