1,156 / 2,091
魔人編
ダインと死人将の関係
しおりを挟む
「貴様はバルトロス王国の呪術師の家系……ならば自分の家の当主の事を知らぬはずがあるまい」
「ぐああっ……!?」
「その呪われし聖痕の元々の所有者は誰か、本当に何も聞かされておらんのか!?」
ダインは右腕から侵食する聖痕の紋様に視線を向け、激痛を耐え凌ぎながらも改めて死人将を名乗る老人を見つめる。よくよく観察すると確かに自分の肉親であり、同時に恨みを抱いた相手と若干似ている事に気付く。
「お前はまさか……!?」
「そう、お前が頭に思い描いた男の兄……と言えば分かるな?」
「くそ爺の……兄貴だと!?」
ブラクの言葉にダインは信じられない表情を浮かべ、ここで真実が発覚する。ダインは元々は王国貴族の出身であり、その家の当主を務めていた「オウネン」の兄だと語る。それは即ち、ダインの先祖が七魔将の一人である事が発覚した。
オウネンの兄を語るブラクは忌々し気な表情を浮かべ、かつて自分の弟との確執を思い出す。オウネンはダインに宿った闇の聖痕に視線を向け、元々は自分の身体に宿っていた聖痕が弟の子孫に受け継がれている事に彼は許せなかった。
「ああ、思い出すだけでも憎い……オウネンめ!!よくも儂から全てを奪ったな!!地位も、力も、聖痕も!!全て奴に奪われた!!」
「ど、どういう意味だ……!?」
「言葉通りだ……儂は奴に裏切られ、全てを失ったのだ!!許せん、憎い憎い憎い……!!」
「ブラク、目的を見失うな!!」
実の弟でありながら自分を裏切り、何もかもを奪い去ったオウネンに対してブラクは怒りを抱き、その感情に反応するかのように彼の全身から闇属性の魔力が溢れる。そんな彼にガイアは注意すると、黙って聞いていた他の者達も動き出す。
「事情はよく分かりませんが……貴方達を倒せば七魔将の復活は阻止できるようですね」
「ぶっ飛ばしてやる!!」
「よくもレナを……それと、ダインを解放しなさい!!」
レミア、ハルナ、シズネの3人がブラクとガイアの元へ向かい、ガイアの相手はハルナが行おうとした。彼女は最初から本気で挑むために紫色の電流を迸らせ、最高速度で仕掛けようとした時、ここでブラクは全身に纏っていた闇属性の魔力を変化させ、まるでダインの「シャドウマン」を想像させる魔力で構成した巨人を作り出す。
『ウオオオオッ!!』
「な、何だ!?」
「これは……まさか、魔鎧術!?」
「なんて禍々しい魔力なの……」
ブラクは全身を包み込むほどの漆黒の巨人を作り出す。恐ろしいのはこの巨人の正体が闇属性の魔力のみで構成された存在であり、ダインの影人形と異なる点は物理攻撃も行える点である。
漆黒の巨人は両腕を広げると、迫りくるレミアやシズネを捕まえようとした。二人は咄嗟に腕を躱す事には成功したが、魔力で構成された肉体なので自由自在に形状を変化で斬るらしく、腕を伸ばして二人を執拗に追い詰めた。
『ニガサンゾォッ!!』
「くっ!?」
「おのれ……いい加減にしなさい!!」
レミアはエクスカリバーを振りかざすと、聖属性の魔力を宿らせて巨人の腕を切り裂く。相性的には聖属性の攻撃ならば闇属性の魔力に対抗できるが、腕を切り落とされても漆黒の巨人は止まらず、すぐに腕を再生されてしまう。
『ムダダ……キサマゴトキ、ワレニハカナワン!!』
「なっ!?そんな……」
「下がりなさい!!」
聖剣の一撃を受けてもすぐに再生した巨人に対し、ここでマリアが動き出す。彼女は両手を重ねると魔法陣が誕生し、威力に特化した砲撃魔法で巨人を消し飛ばそうとした。だが、この時にガイアが動くと彼女よりも一足先に先ほどの火炎の吐息を放つ。
「させぬわぁっ!!」
「くっ……邪魔よっ!!」
放たれた火炎に対してマリアは風の聖痕を発動させると、右腕を振り払う動作だけで突風を発生させ、火炎を吹き飛ばす。ガイアは強烈な風圧を受けて吹き飛び、派手に壁に衝突した。レナの祖母であり、マリアの母親であるハヅキと同様にマリアも風の聖痕の力を早くも使いこなそうとしていた。
純粋な森人族であるマリアは風属性の適性が高く、風の聖痕との相性はレナよりもいいのか、彼女はすぐに聖痕の使い方を理解した。今まで以上に風属性の魔法が強化されている事に気付いたマリアは驚いた表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべて右腕を伸ばす。
「この感覚……悪く無いわね。さあ、私の甥に手を出した罰よ。細切れにしてあげるわ!!」
「うわっ!?」
「ま、マリア様!?」
マリアは拳を握りしめると、漆黒の巨人の内部に存在するはずのブラクに向けて掌を広げる。その直後、ブラクの周囲に竜巻が発生すると、漆黒の巨人を飲み込み、言葉通りに強烈な風圧が刃の如く襲い掛かる。巨人の全身に無数の風の斬撃が襲い掛かり、まるでミキサーに放り込まれたかのように巨人の身体が崩れていく。
「ぐああっ……!?」
「その呪われし聖痕の元々の所有者は誰か、本当に何も聞かされておらんのか!?」
ダインは右腕から侵食する聖痕の紋様に視線を向け、激痛を耐え凌ぎながらも改めて死人将を名乗る老人を見つめる。よくよく観察すると確かに自分の肉親であり、同時に恨みを抱いた相手と若干似ている事に気付く。
「お前はまさか……!?」
「そう、お前が頭に思い描いた男の兄……と言えば分かるな?」
「くそ爺の……兄貴だと!?」
ブラクの言葉にダインは信じられない表情を浮かべ、ここで真実が発覚する。ダインは元々は王国貴族の出身であり、その家の当主を務めていた「オウネン」の兄だと語る。それは即ち、ダインの先祖が七魔将の一人である事が発覚した。
オウネンの兄を語るブラクは忌々し気な表情を浮かべ、かつて自分の弟との確執を思い出す。オウネンはダインに宿った闇の聖痕に視線を向け、元々は自分の身体に宿っていた聖痕が弟の子孫に受け継がれている事に彼は許せなかった。
「ああ、思い出すだけでも憎い……オウネンめ!!よくも儂から全てを奪ったな!!地位も、力も、聖痕も!!全て奴に奪われた!!」
「ど、どういう意味だ……!?」
「言葉通りだ……儂は奴に裏切られ、全てを失ったのだ!!許せん、憎い憎い憎い……!!」
「ブラク、目的を見失うな!!」
実の弟でありながら自分を裏切り、何もかもを奪い去ったオウネンに対してブラクは怒りを抱き、その感情に反応するかのように彼の全身から闇属性の魔力が溢れる。そんな彼にガイアは注意すると、黙って聞いていた他の者達も動き出す。
「事情はよく分かりませんが……貴方達を倒せば七魔将の復活は阻止できるようですね」
「ぶっ飛ばしてやる!!」
「よくもレナを……それと、ダインを解放しなさい!!」
レミア、ハルナ、シズネの3人がブラクとガイアの元へ向かい、ガイアの相手はハルナが行おうとした。彼女は最初から本気で挑むために紫色の電流を迸らせ、最高速度で仕掛けようとした時、ここでブラクは全身に纏っていた闇属性の魔力を変化させ、まるでダインの「シャドウマン」を想像させる魔力で構成した巨人を作り出す。
『ウオオオオッ!!』
「な、何だ!?」
「これは……まさか、魔鎧術!?」
「なんて禍々しい魔力なの……」
ブラクは全身を包み込むほどの漆黒の巨人を作り出す。恐ろしいのはこの巨人の正体が闇属性の魔力のみで構成された存在であり、ダインの影人形と異なる点は物理攻撃も行える点である。
漆黒の巨人は両腕を広げると、迫りくるレミアやシズネを捕まえようとした。二人は咄嗟に腕を躱す事には成功したが、魔力で構成された肉体なので自由自在に形状を変化で斬るらしく、腕を伸ばして二人を執拗に追い詰めた。
『ニガサンゾォッ!!』
「くっ!?」
「おのれ……いい加減にしなさい!!」
レミアはエクスカリバーを振りかざすと、聖属性の魔力を宿らせて巨人の腕を切り裂く。相性的には聖属性の攻撃ならば闇属性の魔力に対抗できるが、腕を切り落とされても漆黒の巨人は止まらず、すぐに腕を再生されてしまう。
『ムダダ……キサマゴトキ、ワレニハカナワン!!』
「なっ!?そんな……」
「下がりなさい!!」
聖剣の一撃を受けてもすぐに再生した巨人に対し、ここでマリアが動き出す。彼女は両手を重ねると魔法陣が誕生し、威力に特化した砲撃魔法で巨人を消し飛ばそうとした。だが、この時にガイアが動くと彼女よりも一足先に先ほどの火炎の吐息を放つ。
「させぬわぁっ!!」
「くっ……邪魔よっ!!」
放たれた火炎に対してマリアは風の聖痕を発動させると、右腕を振り払う動作だけで突風を発生させ、火炎を吹き飛ばす。ガイアは強烈な風圧を受けて吹き飛び、派手に壁に衝突した。レナの祖母であり、マリアの母親であるハヅキと同様にマリアも風の聖痕の力を早くも使いこなそうとしていた。
純粋な森人族であるマリアは風属性の適性が高く、風の聖痕との相性はレナよりもいいのか、彼女はすぐに聖痕の使い方を理解した。今まで以上に風属性の魔法が強化されている事に気付いたマリアは驚いた表情を浮かべるが、すぐに笑みを浮かべて右腕を伸ばす。
「この感覚……悪く無いわね。さあ、私の甥に手を出した罰よ。細切れにしてあげるわ!!」
「うわっ!?」
「ま、マリア様!?」
マリアは拳を握りしめると、漆黒の巨人の内部に存在するはずのブラクに向けて掌を広げる。その直後、ブラクの周囲に竜巻が発生すると、漆黒の巨人を飲み込み、言葉通りに強烈な風圧が刃の如く襲い掛かる。巨人の全身に無数の風の斬撃が襲い掛かり、まるでミキサーに放り込まれたかのように巨人の身体が崩れていく。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。