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ダイン 監獄都市編
試合場じゃなくて死合場!?何それ!?
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「な、何だこれ……どうなってるんだ」
「立ち止まるな、さっさと歩け!!」
「うわっ!?」
後ろから急かされたダインは馬車から下りると、彼の前には闘技場のような建物が目に入る。冒険都市に存在する新旧の闘技場と比べると規模は小さいが、それでもかなりの大きさを誇る建物だった。
他の囚人と共にダインは闘技場のような建物の中へと案内され、この際に彼は手枷と足枷を外された。解放されたというわけではなく、周囲には武装した兵士達が待ち構えており、ダイン達は武器や防具が並べられている広間へと案内される。
「好きな物を選べ、今からお前達には戦ってもらうぞ」
「た、戦う?何の話だよ!?」
「何だ、その口の利き方は?殺されたいのか?」
「うっ……す、すいません」
ダインの言葉に兵士は眉をしかめるが、他の囚人達もダインと同様に困惑した表情を浮かべており、一応は質問の内容に答える。この場に連れて来られた人間は部屋にある武器や防具を身に付け、これから魔物達と戦わさせる事を説明した。
「お前達はこれから「死合場」で魔物と戦ってもらう。その魔物との試合で生き延びた人間だけが監獄都市の住民として暮らす許可を与ええよう!!」
「な、何だって!?」
「し、死合場だと……なんだそれは!?」
「魔物と戦うだと!?」
「ちょっと待て、どういう意味だ!!」
「ごちゃごちゃ抜かすんじゃねえっ!!お前等はここへ送り込まれた段階で死刑は確定しているんだ!!死刑囚が偉そうに口を叩くな!!」
「ちょ、ちょっと待てよ!!だから僕は囚人なんかじゃ……」
看守の言葉に囚人達は抗議するが、そんな彼等に対して兵士達は武器を構えると、下種な笑みを浮かべて壁際に並べられている武器と防具を指差す。
「お前等に拒否権はない!!戦わないというのであればここで俺達が始末してやるぜ!!」
「ち、畜生……」
「舐めやがって……ぶっ殺してやる!!」
囚人の中でも図体が大きい獣人族の男性が兵士に向かおうとした時、唐突に兵士の背後から巨大な腕が出現すると、飛び掛かってきた大男の頭を掴む。その腕を見た瞬間、ダインは驚愕の表情を浮かべた。
「ブフゥウウッ……!!」
「ぎゃあああっ!?」
「うわぁっ!?な、何だこの化物は……!?」
「まさか……ミノタウロスか!?」
姿を現したのは片角が折れているミノタウロスであり、ティナが飼育しているミノタウロスよりも一回り程身体が大きかった。巨人族級の体躯を誇るミノタウロスは暴れていた大男を片腕で持ち上げると、恐ろしい握力で握りしめる。
大男の絶叫が広間へと響き渡り、これ以上に力を込めれば頭が砕けてしまうと思ったダインは反射的に助けようとしたが、ここで自分は武器も何も持っていない事に気付く。大切な杖はブラクに奪われてしまった事を思い出し、どうしようもできないかと思われた時、ミノタウロスは大男を解放した。
「……大人しくしろ」
「がはぁっ……!?」
「しゃ、喋っただと……」
「嘘だろ……」
ミノタウロスは信じられない事に人間のように流暢に話し、その様子を見てダインはミノタウロスの生態を思い出す。ミノタウロスは子供の頃から人の手で育て上げれば人語も話せるようになるとは聞いた事があるが、ここまで流暢に話せるミノタウロスはダインも見た事がない。
(な、何なんだこいつ……やばい、とんでもなくやばいぞこいつ……!!)
ダインが知っているミノタウロスといえばティナが飼育している個体ぐらいだが、あちらのミノタウロスは愛嬌があるのに対して目の前に現れたミノタウロスは迫力が違い、本能が危険を告げていた。これまでに様々な強敵と相対したダインだが、ここまでの迫力を感じる相手は数えるほどしかいない。
(こいつら、僕達をどうするつもりだ……?)
杖を失い、碌に魔法も発動出来ない状態だと気づいたダインは冷や汗が止まらず、看守達が自分達に何をさせるのかと不安を抱く。その一方でミノタウロスの方は囚人たちを見渡し、淡々と告げる。
「生き延びたければ……戦え、そして生を勝ち取れ」
『…………』
ミノタウロスの言葉に誰もが言い返す事も出来ず、彼はそれだけを言い残すと黙って壁際に移動し、背中を壁に預けて腕を組む。その様子を見て囚人どころか兵士達でさえも顔色を青くさせ、慌てて看守は指示を出す。
「お、お前等!!こいつのようになりたくなかったら、さっさと武器と防具を選べ!!あまりぐずぐずしていると殺すぞ!!」
「く、くそぉっ……!!」
「やればいいんだろ、やればよ!!」
「畜生、どうしてこんな事に……」
「わ、儂のような老人にこんな物を持って戦わせるつもりか!?」
「うるせえっ!!死にたくなければさっさと選べっ!!」
「……ああ、もう!!何なんだよ!!」
囚人達は壁際に並べられた武具と防具の中から自分の装備を選び、少しでも生き残る可能性を上げるために装備品の中から良質な物を探し出す。だが、殆どの代物が刃毀れや錆ついており、とてもまともな武器など存在しなかった。
それでも囚人達に選ぶ以外の選択肢などなく、ダインも他の囚人と同様にこぞって装備品を物色すると、この時に彼は古ぼけてはいるが魔導士が扱う杖を見つけ出す。彼はその杖を手にすると、ないよりはマシかと判断してこの杖だけを選ぶ事にした。
「立ち止まるな、さっさと歩け!!」
「うわっ!?」
後ろから急かされたダインは馬車から下りると、彼の前には闘技場のような建物が目に入る。冒険都市に存在する新旧の闘技場と比べると規模は小さいが、それでもかなりの大きさを誇る建物だった。
他の囚人と共にダインは闘技場のような建物の中へと案内され、この際に彼は手枷と足枷を外された。解放されたというわけではなく、周囲には武装した兵士達が待ち構えており、ダイン達は武器や防具が並べられている広間へと案内される。
「好きな物を選べ、今からお前達には戦ってもらうぞ」
「た、戦う?何の話だよ!?」
「何だ、その口の利き方は?殺されたいのか?」
「うっ……す、すいません」
ダインの言葉に兵士は眉をしかめるが、他の囚人達もダインと同様に困惑した表情を浮かべており、一応は質問の内容に答える。この場に連れて来られた人間は部屋にある武器や防具を身に付け、これから魔物達と戦わさせる事を説明した。
「お前達はこれから「死合場」で魔物と戦ってもらう。その魔物との試合で生き延びた人間だけが監獄都市の住民として暮らす許可を与ええよう!!」
「な、何だって!?」
「し、死合場だと……なんだそれは!?」
「魔物と戦うだと!?」
「ちょっと待て、どういう意味だ!!」
「ごちゃごちゃ抜かすんじゃねえっ!!お前等はここへ送り込まれた段階で死刑は確定しているんだ!!死刑囚が偉そうに口を叩くな!!」
「ちょ、ちょっと待てよ!!だから僕は囚人なんかじゃ……」
看守の言葉に囚人達は抗議するが、そんな彼等に対して兵士達は武器を構えると、下種な笑みを浮かべて壁際に並べられている武器と防具を指差す。
「お前等に拒否権はない!!戦わないというのであればここで俺達が始末してやるぜ!!」
「ち、畜生……」
「舐めやがって……ぶっ殺してやる!!」
囚人の中でも図体が大きい獣人族の男性が兵士に向かおうとした時、唐突に兵士の背後から巨大な腕が出現すると、飛び掛かってきた大男の頭を掴む。その腕を見た瞬間、ダインは驚愕の表情を浮かべた。
「ブフゥウウッ……!!」
「ぎゃあああっ!?」
「うわぁっ!?な、何だこの化物は……!?」
「まさか……ミノタウロスか!?」
姿を現したのは片角が折れているミノタウロスであり、ティナが飼育しているミノタウロスよりも一回り程身体が大きかった。巨人族級の体躯を誇るミノタウロスは暴れていた大男を片腕で持ち上げると、恐ろしい握力で握りしめる。
大男の絶叫が広間へと響き渡り、これ以上に力を込めれば頭が砕けてしまうと思ったダインは反射的に助けようとしたが、ここで自分は武器も何も持っていない事に気付く。大切な杖はブラクに奪われてしまった事を思い出し、どうしようもできないかと思われた時、ミノタウロスは大男を解放した。
「……大人しくしろ」
「がはぁっ……!?」
「しゃ、喋っただと……」
「嘘だろ……」
ミノタウロスは信じられない事に人間のように流暢に話し、その様子を見てダインはミノタウロスの生態を思い出す。ミノタウロスは子供の頃から人の手で育て上げれば人語も話せるようになるとは聞いた事があるが、ここまで流暢に話せるミノタウロスはダインも見た事がない。
(な、何なんだこいつ……やばい、とんでもなくやばいぞこいつ……!!)
ダインが知っているミノタウロスといえばティナが飼育している個体ぐらいだが、あちらのミノタウロスは愛嬌があるのに対して目の前に現れたミノタウロスは迫力が違い、本能が危険を告げていた。これまでに様々な強敵と相対したダインだが、ここまでの迫力を感じる相手は数えるほどしかいない。
(こいつら、僕達をどうするつもりだ……?)
杖を失い、碌に魔法も発動出来ない状態だと気づいたダインは冷や汗が止まらず、看守達が自分達に何をさせるのかと不安を抱く。その一方でミノタウロスの方は囚人たちを見渡し、淡々と告げる。
「生き延びたければ……戦え、そして生を勝ち取れ」
『…………』
ミノタウロスの言葉に誰もが言い返す事も出来ず、彼はそれだけを言い残すと黙って壁際に移動し、背中を壁に預けて腕を組む。その様子を見て囚人どころか兵士達でさえも顔色を青くさせ、慌てて看守は指示を出す。
「お、お前等!!こいつのようになりたくなかったら、さっさと武器と防具を選べ!!あまりぐずぐずしていると殺すぞ!!」
「く、くそぉっ……!!」
「やればいいんだろ、やればよ!!」
「畜生、どうしてこんな事に……」
「わ、儂のような老人にこんな物を持って戦わせるつもりか!?」
「うるせえっ!!死にたくなければさっさと選べっ!!」
「……ああ、もう!!何なんだよ!!」
囚人達は壁際に並べられた武具と防具の中から自分の装備を選び、少しでも生き残る可能性を上げるために装備品の中から良質な物を探し出す。だが、殆どの代物が刃毀れや錆ついており、とてもまともな武器など存在しなかった。
それでも囚人達に選ぶ以外の選択肢などなく、ダインも他の囚人と同様にこぞって装備品を物色すると、この時に彼は古ぼけてはいるが魔導士が扱う杖を見つけ出す。彼はその杖を手にすると、ないよりはマシかと判断してこの杖だけを選ぶ事にした。
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