不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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ダイン 監獄都市編

お前、覚悟しろよ……僕はマジで切れたぞ!!

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「うちの弟分が世話になったな……ガキがぁっ!!」
「ぶふぅっ!?」
「ダインさん!?」


眼帯の男にダインは机の上のシチューに頭を叩きつけられ、それを見たミイネ達は助けようとしたが、男の取り巻きが動いて全員の邪魔をする。


「てめえ、よくも坊主を……ぐはっ!!」
「おっと、邪魔をするなよ!!」
「わ、若いの!!平気か!?」
「爺さんも大人しくしてろ、殺されたいのか!?」
「……ガルル、僕を誰だと思ってるんですか?」
「お前の方こそ図に乗るな……もう、お前の後ろ盾はいない」
「ギギィッ!!」
「いでででっ!?腕に噛みつくな、このゴブリンがっ!!」


マサルは殴りつけられ、ドルトンは突き飛ばされ、ミイネは眼帯の男に睨まれて動けない。ゴブだけはダインを助けようと取り巻きの一人に噛みつくが、他の者に引き剥がされてしまう。

ミイネは懐に手を伸ばすと、眼帯の男はダインの頭を手放して構えを取ろうとした時、ここで食堂で見張りを行う看守が駆けつけた。食堂内での争い事は厳罰対象であるため、兵士達は全員に槍を構えた。


「貴様等、いったい何を騒いでいる!!」
「懲罰房にぶち込まれたいのか!?」
「動くな!!これ以上に妙な動きを見せたらただではおかんぞ!!」
「ちっ……邪魔が入った、今日はここまでにしておいてやる」
「……この事、しっかりと覚えておきますよ」


流石の眼帯の男も看守を相手に真っ向から逆らうような真似はせず、机を離れると取り巻きの男達もミイネ達から距離を置く。その様子を見てミイネ達はすぐにダインの元に駆けつけ、声をかけた。


「ダインさん、大丈夫ですか?」
「ぐっ……坊主、無事か?」
「本当にすまん、助けられなくて……儂が30年若ければあのような奴等に遅れは取らんかったのに」
「ギギィッ(大丈夫?)」
「…………」


ダインは皿の中に顔を埋めた状態で小刻みに震え、その様子を見たミイネ達は心配そうに身体に手を伸ばすが、この時にミイネはダインの手にいつの間にか手が握られている事を知る。


「ダイン、さん?」
「……の野郎」
「えっ?」


ミイネはダインが何事か呟いたのを耳にして心配そうに手を伸ばした時、唐突にダインは自分が顔面を突っ込んだシチューの皿を引き剥がすと、眼帯の男の方へ振り返る。眼帯の男は看守に取り囲まれ、事情を尋ねられていた。


「また貴様か、ガルル!!何度揉め事を起こせば気が済むのだ!!」
「勘弁してくれよ看守さんよ……俺は誤って転んであいつらに倒れ込んだだけだぜ?別に喧嘩を売ったわけじゃない」
「そんな言い訳が通用すると思ってるのか!?」
「あんたこそ証拠もないのに俺達がちょっかいかけたと言い張るつもりか?俺達だって馬鹿じゃない、規則を破ればどうなるのかは理解しているつもりだぜ……?」
「む、ぐぅっ……!!」


看守達は事の発端がガルルという名前の眼帯の男だと気付いてはいるが、彼に凄まれると何も言えずに後退り、囚人でありながらガルルは看守でさえも無暗に手を出せない存在だった。ガルルはそんな看守の態度を見て鼻で笑い、改めてミイネ達に振り返る。

ガルルは顔面にシチューの具財がこびり付いたダインを見て笑いを抑える様に口元に手をやるが、そのガルルの態度にダインは頭の中で何かかが切れた様な音がした。彼は杖を握りしめると、ガルルの元へ駆け出す。


「この、くそ野郎っ!!」
「何!?」
「ダインさん!?いけません!!」
「ギギィッ!?」


ダインはガルルの元に駆け出し、杖を振りかざす。その様子を見てガルルはまさか自分に向かってくるとは思えずに身構え、慌ててミイネは彼を止めようとした。流石に看守の前で争い事を起こせば取り返しがつかず、厳罰に処される可能性もあった。


「うおおおっ!!」
「ガキがっ……調子に乗るなっ!!」
「待て、止まれ!!」
「落ち着け!!争い事は許さんぞ!!」


ガルルも向かってくるダインに拳を構えようとすると、慌てて兵士達が間に割って入って二人を止めようとした。だが、ここでダインは何かに躓いたのか倒れ込んでしまう。


「はぐっ!?」
「坊主!?」
「ああ、無茶をするからじゃっ!!」
「今の内に取り押さえてください!!」


攻撃を仕掛ける前にダインは床に倒れ込み、その様子を見てミイネ達は駆けつける。兵士達はダインが止まった事で安堵するが、ガルルの方は一瞬とはいえ、ダインが自分に殴り込もうとした時にひやりとさせられた。


「ふん、クソガキが……行くぞ、お前等」
「へいっ、親分!!」
「はっ、転ぶなんてドジな奴だぜ……あ、あれ?」
「どうした……うおっ!?」


どさくさに紛れてガルル達は立ち去ろうとした時、ここでガルルの取り巻きの子分たちは足元が動かない事に気付く。その様子に気付いたガルルは何事かと彼等に視線を向けようとした時、ここで彼も足元に違和感を感じとる。

違和感を感じ取ったガルルは自分の足元に視線を向けると、いつの間にか自分の足元に影の触手のような物が巻き付いている事に気付き、それは蛇のように足に巻き付くと、徐々に上半身にまで移動して彼の右腕まで巻き付いた。





※カタナヅキ「やれダイン!!」(# ゚Д゚) 
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