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世界の異変編
ロンギヌスの継承者
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「仮に本当に王子が生きていたとしても、まだ6才か7才程度のはずだ。そんな子供を逃がしたというのか?」
「いえ、僕が出会った少年は……少なくとも年齢は12、3才ほどだと思います」
「馬鹿な……そんなはずはない」
「おいおい、あんた自分が何を言っているのか分かってるのかい?」
王子の年齢を考慮してもアルトが見かけたという子供とは年齢が合わないならば他人と考えるべきだろう。しかもアルトは偶然に王城で王子を見かけたというが、そもそも王子は人前には滅多に姿を現さない様に育てられていたはずである。
単純にアルトは王城の中で見かけたのは王子ではない別人で勘違いしただけではないかと思われたが、彼は決して自分の見間違いではなく、何よりも彼が誰よりも尊敬していた人間の武器を持っていたという。
「いいえ、見間違いではありません。僕が見つけた子供は……ミドル将軍の槍を持っていた」
「……槍だと?」
「それはもしかして……ロンギヌスかい?」
「はい、この街に地竜が訪れた際に僕も将軍の姿を見ています。将軍が持っていた槍、間違いなく少年は同じ物を持っていました」
「……有り得ない」
ミドルはロンギヌスと呼ばれる聖剣にも匹敵する魔槍を使用し、地竜に止めを刺した。現在、ロンギヌスはミドルの死後に王国が保管しているはずだが、それが他人の手に渡るなど有り得ない。
「アルトよ、お前の言っている事はめちゃくちゃだ。まだ幼い王子が実年齢よりも成長していたり、しかもミドルのあの槍を持っているだと?お前は自分が何を言っているのか分かっているのか?」
「だからこそ皆さんに伝えたのです!!僕だって最初は信じられませんでした。しかし、あの禍々しい槍は一目見ただけで分かります!!決してあれは見間違いではない、そしてあの御方もきっと……!!」
「まあ、落ち着きな……仮にそいつが王子だとしても何か問題あるのかい?」
「問題があると言えばあるだろう……もしも王子の目的が我々に対する復讐だとしたら、どうする?」
「その場合は……王子を見逃したあんたに責任があるだろうね」
「……その通りだ」
バルの言葉にカゲマルは言い返す事が出来ず、自分の甘さのせいで王子は生き残った。そして今は亡き実父の槍を手にしているとしたら、それはもう放置は出来ない。
カゲマルが王子を見逃した時、子供の彼ならば兵士に助けを求めるだろうと思った。仮にも王子なのだから殺される事はあり得ず、実際に今も捜索は行われている。表向きは消えた王子はこの国の第二王子であるため、城に戻ればレナの妹達の様に保護されるだろう。
だが、王子はカゲマルから城の外に出されてからは姿を消してしまい、今まで消息が掴めなかった。そう考えるとその少年も両親のように特別な力を宿している可能性もあった――
――同時刻、冒険都市の城壁の方では冒険者が見張りと同時に食事を行っていた。城壁の上にて鍋を用意して調理を行う。食事の際中も見張りを欠かす事は出来ず、その中にはゴンゾウの姿も存在した。
「……うむ、これは中々美味いな」
「へへっ、そうでしょう?」
「新入りが作ったんですけど、若いのに料理が美味くて俺達は助かってるんですよ」
牙竜の冒険者達と共に鍋を味わい、新入りの冒険者が作ったという鍋料理を味わう。中々に美味く出来ており、ゴンゾウは美味しそうに食べながらその新入りの冒険者が何処にいるのかを尋ねる。
「その新入りは何処にいる?」
「ああ、新入りならあそこにいますぜ……魔物が来ないときはずっとあそこにいるんですけど、変な事をやってるです」
「変な事?」
「ほら、ああやって何もない場所で座ってるように動かないんです。何をしてるんですかねあれ……不気味でちょっと近寄りがたいんですよ」
後輩の冒険者の言葉にゴンゾウは振り向くと、そこには壁際の前で空気椅子のように何もない場所で座るように立っている少年の姿が存在した。少年の傍に布で刃の部分を隠された赤い槍が存在し、それを見たゴンゾウは驚く。
少年は空気椅子のような体勢で微動だにせず、じっと動かない。その様子を見て他の冒険者は不気味に思うが、ゴンゾウはすぐに理解した。彼が行っているの鍛錬であり、同じ姿勢で静止する事がどれほどきつい訓練なのかはゴンゾウも理解している。
(あれは……站樁か)
中国拳法に伝わる鍛錬法の一つであり、この世界では地球から召喚された勇者が残した鍛錬法である。現在の時代では実際に行っている格闘家は少ないが、ゴンゾウもギガンの指導で行った事があるが、非常にきつい鍛錬であった。
站樁を行う少年を見てゴンゾウは只者ではないと知り、恐らくは年齢はゴンゾウが出会ったばかりのレナと同程度ぐらいだと思われた。ゴンゾウは彼の元に近付き、鍛錬中で悪いとは思ったが話しかける。
「いえ、僕が出会った少年は……少なくとも年齢は12、3才ほどだと思います」
「馬鹿な……そんなはずはない」
「おいおい、あんた自分が何を言っているのか分かってるのかい?」
王子の年齢を考慮してもアルトが見かけたという子供とは年齢が合わないならば他人と考えるべきだろう。しかもアルトは偶然に王城で王子を見かけたというが、そもそも王子は人前には滅多に姿を現さない様に育てられていたはずである。
単純にアルトは王城の中で見かけたのは王子ではない別人で勘違いしただけではないかと思われたが、彼は決して自分の見間違いではなく、何よりも彼が誰よりも尊敬していた人間の武器を持っていたという。
「いいえ、見間違いではありません。僕が見つけた子供は……ミドル将軍の槍を持っていた」
「……槍だと?」
「それはもしかして……ロンギヌスかい?」
「はい、この街に地竜が訪れた際に僕も将軍の姿を見ています。将軍が持っていた槍、間違いなく少年は同じ物を持っていました」
「……有り得ない」
ミドルはロンギヌスと呼ばれる聖剣にも匹敵する魔槍を使用し、地竜に止めを刺した。現在、ロンギヌスはミドルの死後に王国が保管しているはずだが、それが他人の手に渡るなど有り得ない。
「アルトよ、お前の言っている事はめちゃくちゃだ。まだ幼い王子が実年齢よりも成長していたり、しかもミドルのあの槍を持っているだと?お前は自分が何を言っているのか分かっているのか?」
「だからこそ皆さんに伝えたのです!!僕だって最初は信じられませんでした。しかし、あの禍々しい槍は一目見ただけで分かります!!決してあれは見間違いではない、そしてあの御方もきっと……!!」
「まあ、落ち着きな……仮にそいつが王子だとしても何か問題あるのかい?」
「問題があると言えばあるだろう……もしも王子の目的が我々に対する復讐だとしたら、どうする?」
「その場合は……王子を見逃したあんたに責任があるだろうね」
「……その通りだ」
バルの言葉にカゲマルは言い返す事が出来ず、自分の甘さのせいで王子は生き残った。そして今は亡き実父の槍を手にしているとしたら、それはもう放置は出来ない。
カゲマルが王子を見逃した時、子供の彼ならば兵士に助けを求めるだろうと思った。仮にも王子なのだから殺される事はあり得ず、実際に今も捜索は行われている。表向きは消えた王子はこの国の第二王子であるため、城に戻ればレナの妹達の様に保護されるだろう。
だが、王子はカゲマルから城の外に出されてからは姿を消してしまい、今まで消息が掴めなかった。そう考えるとその少年も両親のように特別な力を宿している可能性もあった――
――同時刻、冒険都市の城壁の方では冒険者が見張りと同時に食事を行っていた。城壁の上にて鍋を用意して調理を行う。食事の際中も見張りを欠かす事は出来ず、その中にはゴンゾウの姿も存在した。
「……うむ、これは中々美味いな」
「へへっ、そうでしょう?」
「新入りが作ったんですけど、若いのに料理が美味くて俺達は助かってるんですよ」
牙竜の冒険者達と共に鍋を味わい、新入りの冒険者が作ったという鍋料理を味わう。中々に美味く出来ており、ゴンゾウは美味しそうに食べながらその新入りの冒険者が何処にいるのかを尋ねる。
「その新入りは何処にいる?」
「ああ、新入りならあそこにいますぜ……魔物が来ないときはずっとあそこにいるんですけど、変な事をやってるです」
「変な事?」
「ほら、ああやって何もない場所で座ってるように動かないんです。何をしてるんですかねあれ……不気味でちょっと近寄りがたいんですよ」
後輩の冒険者の言葉にゴンゾウは振り向くと、そこには壁際の前で空気椅子のように何もない場所で座るように立っている少年の姿が存在した。少年の傍に布で刃の部分を隠された赤い槍が存在し、それを見たゴンゾウは驚く。
少年は空気椅子のような体勢で微動だにせず、じっと動かない。その様子を見て他の冒険者は不気味に思うが、ゴンゾウはすぐに理解した。彼が行っているの鍛錬であり、同じ姿勢で静止する事がどれほどきつい訓練なのかはゴンゾウも理解している。
(あれは……站樁か)
中国拳法に伝わる鍛錬法の一つであり、この世界では地球から召喚された勇者が残した鍛錬法である。現在の時代では実際に行っている格闘家は少ないが、ゴンゾウもギガンの指導で行った事があるが、非常にきつい鍛錬であった。
站樁を行う少年を見てゴンゾウは只者ではないと知り、恐らくは年齢はゴンゾウが出会ったばかりのレナと同程度ぐらいだと思われた。ゴンゾウは彼の元に近付き、鍛錬中で悪いとは思ったが話しかける。
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