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真・最終章 七魔将編
戦力増強
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「いや、でも皆さんもやっと平和を取り戻したのに……」
「何を言うか、その平和を取り戻すのに一番尽力したのは其方ではないか」
「そうじゃな、儂等も力を貸すぞ」
「それともこんな我等では力不足か?」
「そんな事はないですけど……」
黒龍も討伐され、やっと平和を取り戻したばかりの三部族の力を借りる事にレナは躊躇したが、三部族からすれば島を救って貰った恩を返すためにレナに力を貸す事を惜しみはしない。
三部族の勢力が味方に付けばレナ達の戦力も増強され、もしかしたら冒険都市の勢力にも対抗できるかもしれない。特にアンジュやサーシャは頼りになり、二人もレナのためならば命を懸ける覚悟はあった。
「旦那様、遠慮するな!!私達は旦那様のためならどんな事でもやるぞ!!」
「戦えと言えば戦うし、抱かせろと言われれば抱かせる」
「ありがとう……後半の言葉は聞かなかった事にするよ」
二人の言葉にレナは素直に感謝し、正直に言えば三部族の申し出は有難いが、今回の敵は想像以上に厄介な敵だった。ゴウライ、シズネ、ハヤテ、更には七魔将のアルドラとオウガ、他にも多数の優秀な冒険者が敵に回っており、
絶対に勝てる保証はない。
だが、王都の方でもアイリスによれば騒動が起きており、そんな状況で援軍など期待する事はできない。レナは三部族に迷惑を掛けてしまうが、彼等の申し出を無下には出来ず、頭を下げて感謝する。
「どうか俺達に力を貸してください」
「な、何をしている!!頭を上げてくれ!!」
「そうじゃぞ、我々は生死を共にした仲間……いちいち頭など下げずとも良い」
「うむ、いずれ儂の孫娘たちの夫なる男の頼み……断るわけにはいかん」
「だから、レナたんは私達のだよ!!」
族長の言葉にティナは意地でもレナを渡すものかと彼に抱きつくが、こうしてレナ達は三部族の協力を取り次ぎ、本格的に冒険都市の奪還のための作戦準備を行う――
――同時刻、冒険都市の城壁の上ではオウガが立っていた。彼は何かを感じ取るようにある方向に視線を向け続け、そんな彼に後ろから近づく者がいた。
「何の用だ、アルドラ……用事がない時は俺の前に現れるなと言っただろう」
「あらあら、仮にも私達は協力関係を結んでいるんだからもう少し優しい言葉を掛けられないのかしら?」
「ふんっ……」
オウガの前に現れたのはアルドラであり、彼女はオウガの圧倒的な気迫を受けても自然体のままで話しかける。そんな彼女にオウガは怒る気も失せ、黙って同じ方向を見続ける。オウガが何を気にしているのかとアルドラは視線を向けるが、何も見えないので率直に尋ねる。
「貴方、さっきからあっちの方を見ているけど……何か感じたの?」
「……お前には寒けない事だ」
「そう、冷たい人ね……」
アルドラはオウガの言葉を聞いて彼が答えるつもりはない事を察し、彼の隣に移動すると冒険都市を脱出した人間達を監視させていた者達から連絡が途絶えた事を告げた。
「こそこそと逃げ回っていた連中が姿を消したわ……それと、偶然かもしれないけど私が送り出した3体の牙竜も戻ってこないの」
「ほう……殺されたか?」
「それは分からないわ、私が牙竜に命じたのは日が昇る前にこの都市に戻るように命じただけだから……」
牙竜のような獰猛で知能が低い生物の場合、アルドラは単純な命令しか与える事ができない。彼女が3体の牙竜に下した命令は深淵の森の様子を調べさせるためだが、一向に戻る気配がなく、恐らくは洗脳を解除されたかあるいは殺されたと判断した。
アルドラの洗脳は簡単には解けず、十中八九は牙竜は始末されたとアルドラは判断した。それはつまり、敵の中にも竜種を打ち破る人間が居る事を示し、その事をオウガに伝えると彼は珍しく機嫌良さそうな表情を浮かべていた。
「牙竜を打ち破る猛者が居るという事か……面白い、できればそいつが男であるといいがな」
「相変わらず変な趣味ね……別に強い生き物と戦いたければ一人で竜種の住処にでも行けばいいじゃない」
「俺が求めているのは獣ではない……人だ」
オウガにとって最高の楽しみは強者との命を懸けた戦闘であり、しかも相手は男に限る。女を痛めつけるのはオウガに趣味に反し、だからこそ口はともかくオウガはアルドラに危害を加えるような真似はしない。
強者との戦いを繰り返す事でオウガは自分の強さを今以上に高める事ができると信じ、その過程で自分が敗れて命を奪われてしまったとしても構わないと考えていた。相手の命を奪う時は自分の命を奪われる覚悟も持ち合わせ、オウガは興味を示すのは強者のみであり、弱者には目もくれない。
七魔将の中でもオウガは強い信念を抱き、彼は弱者に興味を持たず、常に強者としか戦わない。だからこそ彼を利用できると踏んだアルドラは他の七魔将の中でオウガにだけを声をかけた――
「何を言うか、その平和を取り戻すのに一番尽力したのは其方ではないか」
「そうじゃな、儂等も力を貸すぞ」
「それともこんな我等では力不足か?」
「そんな事はないですけど……」
黒龍も討伐され、やっと平和を取り戻したばかりの三部族の力を借りる事にレナは躊躇したが、三部族からすれば島を救って貰った恩を返すためにレナに力を貸す事を惜しみはしない。
三部族の勢力が味方に付けばレナ達の戦力も増強され、もしかしたら冒険都市の勢力にも対抗できるかもしれない。特にアンジュやサーシャは頼りになり、二人もレナのためならば命を懸ける覚悟はあった。
「旦那様、遠慮するな!!私達は旦那様のためならどんな事でもやるぞ!!」
「戦えと言えば戦うし、抱かせろと言われれば抱かせる」
「ありがとう……後半の言葉は聞かなかった事にするよ」
二人の言葉にレナは素直に感謝し、正直に言えば三部族の申し出は有難いが、今回の敵は想像以上に厄介な敵だった。ゴウライ、シズネ、ハヤテ、更には七魔将のアルドラとオウガ、他にも多数の優秀な冒険者が敵に回っており、
絶対に勝てる保証はない。
だが、王都の方でもアイリスによれば騒動が起きており、そんな状況で援軍など期待する事はできない。レナは三部族に迷惑を掛けてしまうが、彼等の申し出を無下には出来ず、頭を下げて感謝する。
「どうか俺達に力を貸してください」
「な、何をしている!!頭を上げてくれ!!」
「そうじゃぞ、我々は生死を共にした仲間……いちいち頭など下げずとも良い」
「うむ、いずれ儂の孫娘たちの夫なる男の頼み……断るわけにはいかん」
「だから、レナたんは私達のだよ!!」
族長の言葉にティナは意地でもレナを渡すものかと彼に抱きつくが、こうしてレナ達は三部族の協力を取り次ぎ、本格的に冒険都市の奪還のための作戦準備を行う――
――同時刻、冒険都市の城壁の上ではオウガが立っていた。彼は何かを感じ取るようにある方向に視線を向け続け、そんな彼に後ろから近づく者がいた。
「何の用だ、アルドラ……用事がない時は俺の前に現れるなと言っただろう」
「あらあら、仮にも私達は協力関係を結んでいるんだからもう少し優しい言葉を掛けられないのかしら?」
「ふんっ……」
オウガの前に現れたのはアルドラであり、彼女はオウガの圧倒的な気迫を受けても自然体のままで話しかける。そんな彼女にオウガは怒る気も失せ、黙って同じ方向を見続ける。オウガが何を気にしているのかとアルドラは視線を向けるが、何も見えないので率直に尋ねる。
「貴方、さっきからあっちの方を見ているけど……何か感じたの?」
「……お前には寒けない事だ」
「そう、冷たい人ね……」
アルドラはオウガの言葉を聞いて彼が答えるつもりはない事を察し、彼の隣に移動すると冒険都市を脱出した人間達を監視させていた者達から連絡が途絶えた事を告げた。
「こそこそと逃げ回っていた連中が姿を消したわ……それと、偶然かもしれないけど私が送り出した3体の牙竜も戻ってこないの」
「ほう……殺されたか?」
「それは分からないわ、私が牙竜に命じたのは日が昇る前にこの都市に戻るように命じただけだから……」
牙竜のような獰猛で知能が低い生物の場合、アルドラは単純な命令しか与える事ができない。彼女が3体の牙竜に下した命令は深淵の森の様子を調べさせるためだが、一向に戻る気配がなく、恐らくは洗脳を解除されたかあるいは殺されたと判断した。
アルドラの洗脳は簡単には解けず、十中八九は牙竜は始末されたとアルドラは判断した。それはつまり、敵の中にも竜種を打ち破る人間が居る事を示し、その事をオウガに伝えると彼は珍しく機嫌良さそうな表情を浮かべていた。
「牙竜を打ち破る猛者が居るという事か……面白い、できればそいつが男であるといいがな」
「相変わらず変な趣味ね……別に強い生き物と戦いたければ一人で竜種の住処にでも行けばいいじゃない」
「俺が求めているのは獣ではない……人だ」
オウガにとって最高の楽しみは強者との命を懸けた戦闘であり、しかも相手は男に限る。女を痛めつけるのはオウガに趣味に反し、だからこそ口はともかくオウガはアルドラに危害を加えるような真似はしない。
強者との戦いを繰り返す事でオウガは自分の強さを今以上に高める事ができると信じ、その過程で自分が敗れて命を奪われてしまったとしても構わないと考えていた。相手の命を奪う時は自分の命を奪われる覚悟も持ち合わせ、オウガは興味を示すのは強者のみであり、弱者には目もくれない。
七魔将の中でもオウガは強い信念を抱き、彼は弱者に興味を持たず、常に強者としか戦わない。だからこそ彼を利用できると踏んだアルドラは他の七魔将の中でオウガにだけを声をかけた――
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