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真・最終章 七魔将編
シズネの変貌と水の聖痕の力
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――同時刻、ジャンヌとハンゾウは身体を振るえさせながら姿を変貌させたシズネと向き合っていた。彼女の年齢はレナよりも1才年上の17歳だが、今現在の彼女は20代前半の女性の姿に変貌していた。
「くっ……な、何という力でござる」
「あの姿、いったいどうなっているのですか?」
「ふふっ……わざわざこの姿になる必要もなかったようね」
現在のシズネは身長が伸びており、髪の毛の方も長くなっていた。まるで彼女が数年程年齢を重ねたようにしか見えないが、最も以前のシズネと違う点は豊満な胸だった。その姿はどことなくアルドラと酷似しており、彼女の血を飲んだ際にシズネは疑似的に吸血鬼の能力を扱えるようになった。
この世界の吸血鬼は「サキュバス」と同一の種族でおり、女性の場合は特殊なフェロモンを生産して肉体を変化する事ができる。現在のシズネはアルドラの血のお陰でフェロモンを生み出して今よりも数年ほど年齢を重ねた姿に変化していた。
――ちなみに胸の大きさに関してはシズネがフェロモンを利用して体型を変化させているだけであり、必ずしも数年後の未来の彼女と同じ姿になるとは限らない。
それはともかく、より大人の姿に変化したシズネに対してジャンヌとハンゾウは手も足も出なかった。ミナを始めとした他の冒険者達も3人の戦いを見つめるだけで加入する様子はなく、この状態シズネに近付くのは危険だった。
「さあ、そろそろ終わらせるわよ……雪月花!!」
「くっ!?」
「ま、またあの技を!?」
シズネは水の聖痕の力を利用し、雪月花の能力を最大限に引き出す。水の聖痕を宿した事で彼女は以前よりも巧みに水属性の魔力を扱えるようになり、雪月花の能力を最大限に引き出す。
雪月花だけではなく、彼女の白百合も「魔刀術」の応用で刀身に水属性の魔力を流し込み、刀身全体に氷が覆い込む。魔法の力で構成された氷はレナの「氷装剣」と同様にシズネの意思で形を変える事ができた。彼女は両手の刀を地面に向けて突き刺した瞬間、周囲の地面が凍り付いてジャンヌとハンゾウの元へ迫る。
「凍り付きなさい!!」
「ハンゾウさん、危ない!!」
「ジャンヌ殿!?」
ジャンヌは自分は避け切れないと判断すると、せめてハンゾウだけでも助けるために彼女の身体を掴み、力ずくで投げ飛ばす。普段から旋斧を扱うジャンヌの腕力は並の巨人族よりも上で有り、ハンゾウはどうにか攻撃を免れたがジャンヌは足元から身体が凍り付く。
「くぅっ!?」
「抵抗しても無駄よ……安心しなさい、殺しはしないわ」
「な、何てことを……!!」
ハンゾウを救い出したジャンヌは全身が凍り付き、その光景を目にしたハンゾウは自分を救うために犠牲になってしまった彼女を見て悔しく思う。ジャンヌはまるで氷像の如く固まってしまい、どう見ても動ける状態ではなかった。
しかし、いくら操られていようとシズネの本質は変わらず、彼女は無暗に人を殺す人物ではない。ジャンヌは凍り付いてしまったが未だに生きており、氷を解けば彼女は解放される事を伝える。
「ハンゾウ、大人しく捕まりなさい。ジャンヌは大丈夫よ、後で溶かしてあげるわ」
「くっ……!!」
「ハンゾウちゃん、もう諦めなよ……ハンゾウちゃんもこれを飲めば皆も許してくれるよ」
ここでミナが水筒を取り出し、それを見たハンゾウはすぐにアルドラの血が入った水が入った容器だと見抜く。ハンゾウはあんな物を飲むぐらいならば死んだ方がマシだと思うが、状況的には逃げ切れない。
既にハンゾウは周囲を冒険者に囲まれ、特に厄介なのはシズネとミナだった。この二人は悔しいがハンゾウの手に負える相手ではなく、援軍が無しでは勝てる敵ではない。それに氷像と化したジャンヌを見捨てる事などできなかった。
(レナ殿、まだでござるか!?アルドラを早く倒さなければ……!!)
ハンゾウは武器を構えるが、大人化したシズネとミナを含めた冒険者達が距離を詰めてくる。ここまでかと彼女は諦めかけた時、突如としてシズネは何かに気付いた様に首を反らす。
「うっ……!?」
「シズネ殿?」
「あ、あれ……なにこれ、力が抜けて……!?」
「ど、どうなってるのよいったい……!?」
「な、なによこれ……」
唐突にシズネは頭を抑えると、ミナも他の冒険者も身体に力が入らなくなったよう膝を着く。その様子を見てハンゾウは何が起きているのかと驚くが、この時にジャンヌの氷像に亀裂が生じた。
氷像に亀裂が発生した瞬間、罅割れの内側から紅色の光が放たれ、それに気づいた他の者たちが視線を向ける。氷像の全体に亀裂が広がり、やがて表面の氷を砕いて全身に地属性の魔力で構成した「魔鎧術」を纏ったジャンヌが抜け出す。
「はぁあああっ!!」
「なっ!?」
「ジャンヌ殿!?」
ジャンヌは凍り付く寸前に微弱ながらに全身に地属性の魔力で魔鎧を形成させ、凍り付いたのは表面だけで内部の方は魔鎧によって守られていた。そのお陰で彼女は力ずくで氷を破壊すると、隙を見せたシズネの元に目掛けて旋斧を振り払う。
「くっ……な、何という力でござる」
「あの姿、いったいどうなっているのですか?」
「ふふっ……わざわざこの姿になる必要もなかったようね」
現在のシズネは身長が伸びており、髪の毛の方も長くなっていた。まるで彼女が数年程年齢を重ねたようにしか見えないが、最も以前のシズネと違う点は豊満な胸だった。その姿はどことなくアルドラと酷似しており、彼女の血を飲んだ際にシズネは疑似的に吸血鬼の能力を扱えるようになった。
この世界の吸血鬼は「サキュバス」と同一の種族でおり、女性の場合は特殊なフェロモンを生産して肉体を変化する事ができる。現在のシズネはアルドラの血のお陰でフェロモンを生み出して今よりも数年ほど年齢を重ねた姿に変化していた。
――ちなみに胸の大きさに関してはシズネがフェロモンを利用して体型を変化させているだけであり、必ずしも数年後の未来の彼女と同じ姿になるとは限らない。
それはともかく、より大人の姿に変化したシズネに対してジャンヌとハンゾウは手も足も出なかった。ミナを始めとした他の冒険者達も3人の戦いを見つめるだけで加入する様子はなく、この状態シズネに近付くのは危険だった。
「さあ、そろそろ終わらせるわよ……雪月花!!」
「くっ!?」
「ま、またあの技を!?」
シズネは水の聖痕の力を利用し、雪月花の能力を最大限に引き出す。水の聖痕を宿した事で彼女は以前よりも巧みに水属性の魔力を扱えるようになり、雪月花の能力を最大限に引き出す。
雪月花だけではなく、彼女の白百合も「魔刀術」の応用で刀身に水属性の魔力を流し込み、刀身全体に氷が覆い込む。魔法の力で構成された氷はレナの「氷装剣」と同様にシズネの意思で形を変える事ができた。彼女は両手の刀を地面に向けて突き刺した瞬間、周囲の地面が凍り付いてジャンヌとハンゾウの元へ迫る。
「凍り付きなさい!!」
「ハンゾウさん、危ない!!」
「ジャンヌ殿!?」
ジャンヌは自分は避け切れないと判断すると、せめてハンゾウだけでも助けるために彼女の身体を掴み、力ずくで投げ飛ばす。普段から旋斧を扱うジャンヌの腕力は並の巨人族よりも上で有り、ハンゾウはどうにか攻撃を免れたがジャンヌは足元から身体が凍り付く。
「くぅっ!?」
「抵抗しても無駄よ……安心しなさい、殺しはしないわ」
「な、何てことを……!!」
ハンゾウを救い出したジャンヌは全身が凍り付き、その光景を目にしたハンゾウは自分を救うために犠牲になってしまった彼女を見て悔しく思う。ジャンヌはまるで氷像の如く固まってしまい、どう見ても動ける状態ではなかった。
しかし、いくら操られていようとシズネの本質は変わらず、彼女は無暗に人を殺す人物ではない。ジャンヌは凍り付いてしまったが未だに生きており、氷を解けば彼女は解放される事を伝える。
「ハンゾウ、大人しく捕まりなさい。ジャンヌは大丈夫よ、後で溶かしてあげるわ」
「くっ……!!」
「ハンゾウちゃん、もう諦めなよ……ハンゾウちゃんもこれを飲めば皆も許してくれるよ」
ここでミナが水筒を取り出し、それを見たハンゾウはすぐにアルドラの血が入った水が入った容器だと見抜く。ハンゾウはあんな物を飲むぐらいならば死んだ方がマシだと思うが、状況的には逃げ切れない。
既にハンゾウは周囲を冒険者に囲まれ、特に厄介なのはシズネとミナだった。この二人は悔しいがハンゾウの手に負える相手ではなく、援軍が無しでは勝てる敵ではない。それに氷像と化したジャンヌを見捨てる事などできなかった。
(レナ殿、まだでござるか!?アルドラを早く倒さなければ……!!)
ハンゾウは武器を構えるが、大人化したシズネとミナを含めた冒険者達が距離を詰めてくる。ここまでかと彼女は諦めかけた時、突如としてシズネは何かに気付いた様に首を反らす。
「うっ……!?」
「シズネ殿?」
「あ、あれ……なにこれ、力が抜けて……!?」
「ど、どうなってるのよいったい……!?」
「な、なによこれ……」
唐突にシズネは頭を抑えると、ミナも他の冒険者も身体に力が入らなくなったよう膝を着く。その様子を見てハンゾウは何が起きているのかと驚くが、この時にジャンヌの氷像に亀裂が生じた。
氷像に亀裂が発生した瞬間、罅割れの内側から紅色の光が放たれ、それに気づいた他の者たちが視線を向ける。氷像の全体に亀裂が広がり、やがて表面の氷を砕いて全身に地属性の魔力で構成した「魔鎧術」を纏ったジャンヌが抜け出す。
「はぁあああっ!!」
「なっ!?」
「ジャンヌ殿!?」
ジャンヌは凍り付く寸前に微弱ながらに全身に地属性の魔力で魔鎧を形成させ、凍り付いたのは表面だけで内部の方は魔鎧によって守られていた。そのお陰で彼女は力ずくで氷を破壊すると、隙を見せたシズネの元に目掛けて旋斧を振り払う。
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