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真・最終章 七魔将編
よし、逃げよう(諦め)
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「あ、あいつ……よりにもよってなんであそこにいるんだよ!!」
「しっ……気づかれますよ」
「チュチュッ……」
建物の陰にてダイン達は広場に佇む石像の様子を伺い、今現在の所は石像が動き出す様子はない。石像は前回にレナ達が氷漬けにした石像と瓜二つの姿をしており、全く動かないので他の人間が見たらただの騎士の形をした石像にしか見えない。
転移門と呼ばれる台座の前に石像は佇んでいるせいで迂闊に近づく事はできず、ダインは頭を抱えてしまう。転移門を起動できれば深淵の森の遺跡まで転移できるのだが、石像に近付いた瞬間に襲われる危険性があった。
「ああ、くそっ……こ、ここまで来たのにあんな奴がいるなんて、どうしたらいいんだよ」
「落ち着いて下さい、あれをどうにかすればいいんですよね?」
「簡単に言うなよ!!あいつがどれだけ怖い奴なのか知らないだろ?」
「でも、ここまで来て引き返しますか?」
「うっ……」
「チュチュッ(覚悟を決めな、坊や)」
ミイネの言葉にダインは言い返せず、この遺跡に辿り着くまでダイン達もかなり苦労を強いられた。それに転移門が起動できれば面倒な国境越えを行わずに安全にバルトロス王国まで引き返せる事ができる。
しかし、正面から石像に挑んだとしてもダインとミイネには勝ち目はなく、相手は水も効かなければレナやゴンゾウの攻撃さえも受け付けない無敵の戦人形である。しかし、正攻法で勝てないのであれば罠を仕掛ける事をミイネは提案した。
「あの戦人形を別の場所に誘き寄せて動けないようにしましょう」
「動けないようにって……そんな事、できるのか?」
「ちょうどいい建物があるじゃないですか」
「……あのボロい建物か?」
ミイネは広場から離れた建造物を指差し、その場所は今にも崩れ落ちそうなほどに老朽化した建物だった。建物を利用してどんな罠を仕掛けるつもりなのかダインは尋ねる前にミイネは自分の考えた作戦を伝える――
――作戦内容を聞いたダインは最初は上手くいくのかと不安を抱くが、他に良案も思いつかないのでミイネの作戦に乗って行動に移る。まずは老朽化が進んだ建物の様子を調べ、建物を支える柱の位置と手ごろな大きさの瓦礫を事前に用意する。
「こ、これぐらいの大きさでいいか?」
「そうですね、ならここに置いておいてください」
「チュチュッ」
ダインは影魔法を利用して大きめの瓦礫を運び出し、彼の影はどんなに重量が大きい物でも持ち上げる事ができる。ダインは自分の影を伸ばしてロープのように変形させると、瓦礫に巻き付かせた状態で引きずっていく。
監獄都市で囚人たちを相手に死闘を乗り越えた影響か、以前と比べてダインの影魔法も安定していた。一時期は闇の聖痕の暴走で上手く影魔法が使えなかったが、今では調子を取り戻して杖無しの状態でも自分の影を操作する事ができた。
「ふうっ、ここでいいんだな?」
「ええ、そうです。後は囮役ですが……僕が適任ですね」
「だ、大丈夫か?」
「平気ですよ、逃げ足には自信がありますし……それにダインさんが囮役だとこの作戦を成功させるのは難しいですからね」
人間が隠れられる程の大きさの瓦礫を建物の出入口付近に運び込むと、ミイネは建物の窓の位置の確認を行い、自分が通り抜けられる程の窓を把握して頷く。
「これで準備はできました。僕が合図を出したらよろしくお願いしますよ」
「たくっ……分かったよ、頼りにしているからな。相棒」
「チュチュッ!!」
ダインはミイネに拳を向けると彼女も微笑んで拳を突きだし、二人が拳を合わせるとリボンも小さな手を置く。準備を整えるとすぐに3人は行動を開始した――
――建物の陰にダインは身を隠すと、ミイネはリボンを鞄の中に戻す際に自分の水筒を取り出す。ダインの話を聞いた彼女は転移門の前に佇む石像に近付き、慎重に彼女は水筒の蓋を開いて構える。
(この石像が本当にゴーレムだとしたら……攻撃を受ければ反応を示すはず)
遺跡を守護する戦人形には水の類は効かない事は分かってはいるが、それでもミイネは水筒の水を石像に振りかける。すると石像は水を浴びた瞬間に目元が光り輝く。
『ッ……!?』
「うわっ!?」
水を浴びた途端に石像は攻撃されたと判断すると、自分に水筒の水を振りかけたミイネに振り返って腕を伸ばす。突如として動き出した石像にミイネは驚きながらも距離を取る。
深淵の森の戦人形と違ってこちらの遺跡の戦人形は言葉を発する事はないが、スライムの如く自分の肉体を自由自在に変形する能力を持つ。戦人形はミイネを敵と判断すると、右腕を刃物のように変形させて彼女に斬りかかった。
『ッ……!!』
「うわわっ!?」
戦人形の攻撃に対してミイネは咄嗟に後ろに跳んで回避すると、彼女が立っていた場所に戦人形の右腕が振り下ろされ、刃物が地面にめり込む。どうやら戦人形は自由に肉体の硬度を変化させる事ができるらしく、身体を粘土のように変形させるどころか本物の金属のように硬度を上げて硬くさせる事ができるらしい。
「しっ……気づかれますよ」
「チュチュッ……」
建物の陰にてダイン達は広場に佇む石像の様子を伺い、今現在の所は石像が動き出す様子はない。石像は前回にレナ達が氷漬けにした石像と瓜二つの姿をしており、全く動かないので他の人間が見たらただの騎士の形をした石像にしか見えない。
転移門と呼ばれる台座の前に石像は佇んでいるせいで迂闊に近づく事はできず、ダインは頭を抱えてしまう。転移門を起動できれば深淵の森の遺跡まで転移できるのだが、石像に近付いた瞬間に襲われる危険性があった。
「ああ、くそっ……こ、ここまで来たのにあんな奴がいるなんて、どうしたらいいんだよ」
「落ち着いて下さい、あれをどうにかすればいいんですよね?」
「簡単に言うなよ!!あいつがどれだけ怖い奴なのか知らないだろ?」
「でも、ここまで来て引き返しますか?」
「うっ……」
「チュチュッ(覚悟を決めな、坊や)」
ミイネの言葉にダインは言い返せず、この遺跡に辿り着くまでダイン達もかなり苦労を強いられた。それに転移門が起動できれば面倒な国境越えを行わずに安全にバルトロス王国まで引き返せる事ができる。
しかし、正面から石像に挑んだとしてもダインとミイネには勝ち目はなく、相手は水も効かなければレナやゴンゾウの攻撃さえも受け付けない無敵の戦人形である。しかし、正攻法で勝てないのであれば罠を仕掛ける事をミイネは提案した。
「あの戦人形を別の場所に誘き寄せて動けないようにしましょう」
「動けないようにって……そんな事、できるのか?」
「ちょうどいい建物があるじゃないですか」
「……あのボロい建物か?」
ミイネは広場から離れた建造物を指差し、その場所は今にも崩れ落ちそうなほどに老朽化した建物だった。建物を利用してどんな罠を仕掛けるつもりなのかダインは尋ねる前にミイネは自分の考えた作戦を伝える――
――作戦内容を聞いたダインは最初は上手くいくのかと不安を抱くが、他に良案も思いつかないのでミイネの作戦に乗って行動に移る。まずは老朽化が進んだ建物の様子を調べ、建物を支える柱の位置と手ごろな大きさの瓦礫を事前に用意する。
「こ、これぐらいの大きさでいいか?」
「そうですね、ならここに置いておいてください」
「チュチュッ」
ダインは影魔法を利用して大きめの瓦礫を運び出し、彼の影はどんなに重量が大きい物でも持ち上げる事ができる。ダインは自分の影を伸ばしてロープのように変形させると、瓦礫に巻き付かせた状態で引きずっていく。
監獄都市で囚人たちを相手に死闘を乗り越えた影響か、以前と比べてダインの影魔法も安定していた。一時期は闇の聖痕の暴走で上手く影魔法が使えなかったが、今では調子を取り戻して杖無しの状態でも自分の影を操作する事ができた。
「ふうっ、ここでいいんだな?」
「ええ、そうです。後は囮役ですが……僕が適任ですね」
「だ、大丈夫か?」
「平気ですよ、逃げ足には自信がありますし……それにダインさんが囮役だとこの作戦を成功させるのは難しいですからね」
人間が隠れられる程の大きさの瓦礫を建物の出入口付近に運び込むと、ミイネは建物の窓の位置の確認を行い、自分が通り抜けられる程の窓を把握して頷く。
「これで準備はできました。僕が合図を出したらよろしくお願いしますよ」
「たくっ……分かったよ、頼りにしているからな。相棒」
「チュチュッ!!」
ダインはミイネに拳を向けると彼女も微笑んで拳を突きだし、二人が拳を合わせるとリボンも小さな手を置く。準備を整えるとすぐに3人は行動を開始した――
――建物の陰にダインは身を隠すと、ミイネはリボンを鞄の中に戻す際に自分の水筒を取り出す。ダインの話を聞いた彼女は転移門の前に佇む石像に近付き、慎重に彼女は水筒の蓋を開いて構える。
(この石像が本当にゴーレムだとしたら……攻撃を受ければ反応を示すはず)
遺跡を守護する戦人形には水の類は効かない事は分かってはいるが、それでもミイネは水筒の水を石像に振りかける。すると石像は水を浴びた瞬間に目元が光り輝く。
『ッ……!?』
「うわっ!?」
水を浴びた途端に石像は攻撃されたと判断すると、自分に水筒の水を振りかけたミイネに振り返って腕を伸ばす。突如として動き出した石像にミイネは驚きながらも距離を取る。
深淵の森の戦人形と違ってこちらの遺跡の戦人形は言葉を発する事はないが、スライムの如く自分の肉体を自由自在に変形する能力を持つ。戦人形はミイネを敵と判断すると、右腕を刃物のように変形させて彼女に斬りかかった。
『ッ……!!』
「うわわっ!?」
戦人形の攻撃に対してミイネは咄嗟に後ろに跳んで回避すると、彼女が立っていた場所に戦人形の右腕が振り下ろされ、刃物が地面にめり込む。どうやら戦人形は自由に肉体の硬度を変化させる事ができるらしく、身体を粘土のように変形させるどころか本物の金属のように硬度を上げて硬くさせる事ができるらしい。
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