不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

聖痕の危険性

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「じゃあ、もしも俺が聖痕の継承に失敗してたら死んでたの!?」
「その可能性は十分あったわ。だけど、母が何の考えも無しに貴方に聖痕を託すはずがない。恐らくだけど、母は貴方なら大丈夫だと確信した上で託したんでしょうね。それにハヅキ家は代々の当主が聖痕を継承している事から、きっとハヅキ家の家系の人間(森人族)は聖痕の適性が高いのね」


ハヅキが死ぬ前にレナに聖痕を継承させたのは彼もハヅキ家の血筋であり、レナの魔法の才能を見抜いた上での行動だとマリアは判断する。実際にレナは聖痕を継承する事に成功し、聖痕を外部の人間の手に渡る事を阻止する事はできた。


「話は戻すけど今の貴方なら精霊魔法を扱えるはずよ。これから練習すれば精霊の力を借りてより強力な魔法や魔法剣も編み出せるはずよ」
「シュンさんやハヤテさんみたいに?」
「まあ、そういう事だな……そうだ坊主、俺の弟子になるか?そうすれば剣技を教えても……あいてっ!?」
「…………(←青筋を立てて怒る)」


勝手にレナを弟子にしようとするシュンの腹部にハヤテは蹴りつけ、彼がレナに自分達の魔法剣を教えようとするのを阻止する。シュンはハヤテの弟子であり、彼の扱う剣技は元々はハヤテの剣技でもある。


「兄貴!!あたしの魔弓術を教えてあげますよ!!」
「そうか、エリナは矢に風属性の魔力を付与して撃ち込む事ができたんだよね。でも、俺は弓を扱わないからな……」
「精霊魔法なら私もできるよ~」
「私も精霊魔法を利用した体技も扱えますが……」
「待ちなさい、魔法を教えるのは私の役目よ」


森人族たちが次々と精霊魔法を覚えたレナに自分達の技を教えようとするが、それを遮ったのは叔母であるマリアだった。マリアは自分以外の人間にレナが魔法を教わる事は気に入らず、彼女はレナの指導は自分がする事を告げた。


「レナに精霊魔法を扱えるようになった切っ掛けを与えたのは私なら、その責任として精霊魔法の基礎は私が教えるわ」
「ぶ~ぶ~!!」
「横暴っす!!」
「まあまあ……ここはマリア様に任せましょう。確かに彼女以上に精霊魔法の使い手は居ませんから……」


レナに精霊魔法を教える役目を取り上げられたティナとエリナは不満を露にするが、それをリンダが宥める。実際の所、精霊魔法に一番長けているのはマリアであるのは間違いなく、彼女の場合は風の聖痕の継承者でもあるため、これ以上の適任者はいない。

尤も精霊魔法を覚えたからと言ってもレナが支援魔術師(or錬金術師)である事に変わりはなく、精霊を味方にできるからといって砲撃魔法や広域魔法といった攻撃特化の魔法は扱えない事に変わりはない。しかし、今まで以上に風属性の系統の魔法を強化出来る事は確かだった。


「最後の七魔将の情報が手に入るまではもう少し時間もかかるでしょうし、その間に各自で自分の力を磨くのも悪くないわ」
「そうね……それは確かに間違いないかもしれないわ」


マリアの言葉にシズネは自分の身体に浮かんだ水の聖痕に触れ、彼女自身も聖痕の力を完全に使いこなせているとは思えなかった。それは他の者も同じであり、ダインも闇の聖痕を触れて頷く。


「僕も聖痕を取り返したばっかりだから調子を確かめる必要があるな……けど、そんなに時間は掛からないと思う」
「ほう、珍しく自信ありげだな」
「まあね……何なくだけど、今なら聖痕の力を使いこなせそうな気がするんだ」


ブラクが聖痕を真の意味で取り返したダインは、今の自分ならば完全に聖痕の力を使いこなせる自信はあった。それを確かめるためにも特訓を行う必要があり、彼はゴンゾウに頼む。


「よし、ゴンゾウ!!僕の特訓に付き合ってくれ!!」
「特訓か、それはいいな。俺もずっと休んでいて身体が鈍っていた所だ」
「あたしは特訓なんて地味な事しないぞ、そんな事をしなくても強いからな」


特訓を提案したダインにゴンゾウは強力する事を快く引き受けたが、話を聞いていたハルナだけは面倒くさそうな表情を浮かべていた。彼女は雷の聖痕の所有者だが、他の者と比べて普段から聖痕の力を使いこなしていた。しかし、そんな彼女にマリアは注意する。


「貴女はハルナ、と言ったわね。自分の力に自信があるようだけど一言だけ言っておくわ。貴女の戦い方ではいずれ自滅するわよ」
「何だと!?魔術師如きが偉そうに!!」
「ちょ、ハルナ……落ち着け!!」


マリアの言葉にハルナは激高し、彼女に飛び掛かろうとしたところをレナが抑えつける。しかし、そんなハルナに対してマリアは物怖じせずに堂々と告げた。


「昔、貴女みたいに自分の力に過信した娘をよく知っているわ。その娘も今の貴女の様に反抗的で小生意気な娘だったわ」
「おいこら……それ、誰の事を言ってるんだい?」
「別に貴女の事だとは言ってないわよ?」
「わけわかんない事を言いやがって……離せ、レナ!!いくらお前でも邪魔すると許さないぞ!!」
「ハルナ、落ち着けって!?」


マリアの言葉にバルが引きつった表情を浮かべるが、そんな彼女にマリアは笑みを浮かべる。その一方でハルナはマリアの言葉に増々怒りを抱き、レナの拘束を振りほどいて彼女に襲い掛かろうとする。
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