不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

最後の七魔将

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「ただいま」
「あれ!?もう戻ってきたぞ!?」
「カノンはどうした?」
「大丈夫、ここにいるから」


レナの手にはカノンの手が握りしめられており、彼女は引きずられる形で皆の前に現れる。気絶しているのか白目を剥いた状態のまま動かず、頭には漫画のように大きなたんこぶができあがっていた。状況から考えるにレナが拳骨で頭を叩いて気絶したらしい。


「情報は聞きだしたよ。最後の七魔将は火山にいる」
「えっ!?本当か!?」
「よくあんな短い時間で聞きだせたな……」
「拷問すると言ってたけど、何をしたの?」
「頭をこう、小突いたら話してくれたよ」
「弱っ!?」
「……これぐらいの傷ならほっといても治る」


実際の所はレナはカノンを気絶させただけで情報などは聞きだしていない。但し、アイリスを通してカノンが知っている範囲の情報は事前に把握していたため、彼女が喋った事にして仲間達に情報を伝える。


「最後の七魔将の名前はラスト、前に俺と他のS級冒険者が一緒に向かった火山を根城にしている」
「火山?どうしてそんな場所に……」
「その火山には炎龍が封印されてるんだよ」
「炎龍?」


炎龍の存在は仲間達は知らず、今の時代では炎龍の存在を知る者は殆どいない。簡単にレナはかつて勇者が倒しきれなかった竜種だと説明を行い、現在は封印が解放されて目覚めかかっている事を話す。

炎龍を封印していたのは聖剣クリムゾンだったが、その聖剣が引き抜かれた事で炎龍の封印は解放された。しかし、何百年も封じられた影響で炎龍の意識は未だに戻らず、火山から発生する魔力を利用してラストが復活の時を早めようとしている事を明かした。


「炎龍……そんな存在がいるなんて初めて知ったわ」
「ちょ、ちょっと待てよ……あの白竜と互角!?それってかなりやばいんじゃ……」
「レナ、勝てるの?」
「正直、無理かな。俺達だけの力でどうにかなる相手じゃない。だけど聖痕の所有者と聖剣を全て合わせれば勝てるかもしれない」
「そういう事ならあのお姉さんたちに話して聖剣を貸して貰う?」
「私もお父さんに頼んでツバサさんに聖剣を借りれるか頼んでみるよ!!」


聖剣リヴァイアサンと聖剣クサナギを貸し出しにはコトミンとティナが協力する事を約束し、二人の願いであればどちらの人魚族もヨツバ王国の国王も協力してくれるだろう。他の聖剣の殆どはバルトロス王国が管理しているため、これで聖剣と聖痕所有者は勢揃いした事になる。


「ホムラにも聖剣レーヴァティンを渡して一緒に戦う必要があるんだけど……」
「こいつ、そもそも協力してくれるのか?いきなり襲い掛かって来たんだろう?それに聖剣なんて渡したら大変な事になるんじゃ……」
「そうだな、またレナを襲うかもしれない」
「その時は私が氷漬けにしてやるわ」


気絶しているホムラに聖剣という最強の武器を渡す事に不安視する仲間達だったが、もしもまたレナを襲おうものならシズネはホムラを倒す決意を固める。すると気絶していたと思われたホムラが目を開き、胸元を抑えながらも上半身を起き上げた。


「……安心しろ、もう襲うような真似はしない」
「ホムラ、目を覚ましたのか?」
「まだ動いちゃ駄目だよ!!怪我は治ったけど、もう少し休んでいないと……」
「ティナ姫か……傷を治したのはお前か」
「ちょっと、仮にもお姫様にそんな口調は失礼でしょう」
「知った事か……礼は言う」


六聖将は本来はヨツバ王国に仕える将軍達だが、西聖将のホムラの場合は他の六聖将とは違って特別な権利を与えらえている。代々の西聖将は古代龍の管理を任せられており、彼等は仕えるのはあくまでも「ヨツバ王国」であって「王族」ではない。

国を存続させるためならば王族だろうと邪魔をするなら容赦はせず、時には王族の命令にも逆らう事ができる。西聖将であるホムラにとっては相手が王族だろうと敬う必要性はなく、それでも怪我を治療した事だけは礼を告げた。


「ホムラ、悪いけど一緒に樹て戦ってもらうぞ。七魔将のラストを倒して炎龍を倒すにはお前の力が必要だ」
「あの男は必ず私が殺す……お前達は邪魔をするな」
「邪魔をするなね……それならどうしてここにいる?一人で何とかできないと思ったから戻ってきたんでしょ?」
「…………」
「図星みたいね」
「黙れ!!」


レナの指摘にホムラは何も言い返せず、そんな彼女にシズネが呆れた表情を浮かべるとホムラは薙刀に手を伸ばす。それを見たシズネも雪月花に手を伸ばすが、そんな二人の腕をレナは掴んで止めた。


「喧嘩している場合じゃない!!炎龍とラストを倒すには俺達が力を合わせないといけないんだって!!」
「ちっ……」
「レナ、この女は誰かと協力して戦うような奴じゃないわ。一緒に連れて行っても役に立たないわよ」
「言ってくれるな、たかが試合で勝ったぐらいでもう私を越えたつもりか?」
「あら、ならまたここでやりあってもいいわよ?」


シズネとホムラは闘技祭で互角に渡り合い、結果から言えばシズネが紙一重で勝利した。しかし、試合と実戦は大きく異なり、二人は武器を引き抜こうとした。それに対してレナはため息を吐いて剣鬼の能力を発動させる。
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