不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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真・最終章 七魔将編

隠された魔銃

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「ゴァアアアッ!!」
「えっ!?」
「ま、まさか!?」
「まだ動けるのか!?」


アイラの一撃で倒されたと思われたブロックゴーレムだったが、突如として起き上がる。胸元の部分に亀裂が広がっているが、その内部には赤く光り輝く水晶が見えた。


(核を壊せなかった!?威力が足りなかったというの!?)


確実にアイラの放った攻撃はブロックゴーレムの核に届いていたが、破壊には至らずにブロックゴーレムは復活を果たす。並のゴーレムならば剣聖であるアイラの一撃を受けて無事なはずがないが、王妃が残したブロックゴーレムはただのゴーレムとは一線を画す。

ブロックゴーレムは起き上がるとアイラに目掛けて拳を振りかざし、咄嗟にアイラは攻撃を受けようとした。冒険者時代は巨人族やオーガなどの魔物の攻撃を受け止めた事もあるアイラはブロックゴーレムの拳も受け切る自信はあったが、唐突にブロックゴーレムの拳が高速回転を行う。


「ゴアアッ!?」
「きゃっ!?」
「な、何だ!?」


拳の部分だけを回転させながら攻撃を繰り出したブロックゴーレムにアイラは驚き、まともに受けるのは危険だと判断して彼女は攻撃を躱す。その結果、ブロックゴーレムの拳は城内の壁を貫通した。それを見たアイラは剣を再び手にするとワルキューレ騎士団に下がるように促す。


「貴方達は離れなさい!!ここは私が相手をするわ!!」
「し、しかし……」
「大丈夫、この程度の相手なら私一人で十分よ!!」
「ゴオオッ……!!」


アイラはワルキューレ騎士団に離れるように注意すると、改めてブロックゴーレムと向き合う。ブロックゴーレムは片手で抱えていた棺を下ろすと、改めてアイラと向き合う。両手の部分を回転させて攻撃を行う相手と戦うのはアイラも初めてだが、彼女は臆せずに立ち向かう――





――同時刻、どさくさに紛れて逃げ出したカノンは宝物庫に辿り着いていた。彼女は宝物庫内に存在するはずの魔銃を探すが、それらしき物は見当たらなかった。本当にそんな物があるのかとシオンとリアナに問い質す。


「ちょっと!!何処にあるのよ!?」
「し、知らないわよ!!私だって実際に見たわけじゃないんだから……」
「そっちこそちゃんと探してるのおばさん!?」
「誰がおばさんよ!!ぶち殺すわよガキ共!!」
「ふん、やってみなさいよ!!お姉様やお母様があんたを絶対に許さないんだから!!」
「こ、このっ……!!」


捜索の途中で喧嘩を始めそうになったカノンとシオンだったが、この時にリアナが部屋の隅に置かれていた箱から目当ての物を発見する。


「あった!!これじゃない!?」
「何ですって!?」
「それが……魔銃?」


リアナが発見したのはカノンがレナに回収された三つの魔銃のどれとも異なる形をした魔銃だった。外見はマグナムと似ているがリボルバー式ではなく、所謂オートマグと呼ばれる銃と似ている。


「こ、これが魔銃?」
「そうよ、よく見つけたわね!!さあ寄越しなさい!!」
「でも、弾丸は……」


箱の中には魔銃が入っていたが肝心の弾丸は存在せず、これだけでは何の役にも立たない。しかし、カノンは常日頃からお守り代わりに魔銃の弾丸を一発だけ隠し持っており、彼女はペンダント代わりに首にかけていた魔銃の弾丸を取り出す。


「これを使う日が来たようね」
「な、何よそれ……」
「これは特製の弾丸よ。本当はあんたの兄貴を倒すために用意した物だけど……」
「兄貴?それってお兄様……い、いやレナの事を言っているの?」


カノンの発現にシオン達は驚き、実を言えばカノンはレナと戦う日のために特製の弾丸を用意していた。これまでの彼女は火力重視で火属性の魔石を削って弾丸にしていたが、彼女はレナとの対戦に備えて別の魔石から弾丸を作り出していた。

レナとの戦闘でカノンは学習したのは彼に弾丸を当てる事自体が難しく、近距離に追い詰められたら勝ち目はない。だからこそ彼女は遠距離からの長距離射撃以外でレナに勝てる手はないと判断し、射程距離も威力も申し分ない弾丸を作り出す。


「こいつは貴重な雷属性の弾丸を使っているのよ。こいつを撃ち込めば雷と同じ速度で弾丸を発射できる」
「い、雷って……」
「いくらあいつが早く動けるからって雷を避けられる人間はいないでしょ?」
「ちょ、ちょっと!!それってあんた、まさかレナを殺すつもり!?」
「……安心しなさい、もうあんな化物に歯向かおうなんて思わないわよ」


元々はカノンはレナ達に復讐するために七魔将と手を組んだが、流石に前回の敗北で心が折れてしまった。もうレナ達と関わる事自体が嫌になったカノンはレナの命を狙う事は既に諦めた。しかし、今回はレナではなく、ブロックゴーレムを倒すために彼女は新たな魔獣を手にして立ち向かう事を決意する。
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