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蛇足編
閑話 《その頃のミナは……》
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※新作「魔法使いじゃなくて魔力使いです」を投稿しました!!よければそちらもお読みください!!
――氷雨の冒険者にして現在はS級冒険者を目指すミナは修行に励んでいた。現在の彼女はA級冒険者だが、先日にS級冒険者の昇格試験を申請し、それが認められて近々試験を受けられる事になった。
「よ~し!!ガロ、モリモ、もう一回!!」
「はあっ、はあっ……ま、まだやるのかよ」
「どんだけ体力があるんだ……」
共に冒険者集団を組んでいるガロとモリモを相手にミナは組手を行い、二人を相手にしながら既に何十回も戦っていた。ちなみに勝敗の方はミナの36連勝であり、最初の内は引き分けが何度かあったが敗北はしていない。
「なあ、ミナ……もう休憩にしないか?」
「駄目駄目!!僕はもっと強くならないといけないんだよ!!シュンさんやジャンヌさんみたいに!!」
「だからってなんで俺達まで……」
「もう、忘れたの?ガロとモリモも最初の頃は一緒にS級冒険者を目指そうと言ってたでしょ?」
「そ、そうだったか?」
冒険者集団を結成した時にミナがガロとモリモと共に冒険者の最高階級であるS級まで成り上がる事を約束した。だが、二人はすっかり忘れていたらしく、彼女に言われて思い出した様子だった。
冒険者として活動するようになってからS級冒険者になるためにはどれほどの難関があるのかを思い知らされ、何時の間にかガロとモリモは諦めていた。だが、ミナだけは違った。彼女がS級冒険者を目指すのには理由は二つあり、その内の一つはレナが関わっている。
(今のレナ君と僕じゃ釣り合わない……でも、S級冒険者になれれば階級だけならレナ君と一緒になれる!!)
レナもS級冒険者であり、ミナがもしもS級冒険者に昇格すれば彼と同格の立場となる。その時はミナは自分の心の中に秘めていた想いをはっきり伝えようと思ったが、実は他にもS級冒険者を目指す理由があった。
「ミナ、どうしてそんなにS級冒険者に拘るんだよ?今のままでも十分だろ?」
「駄目だよ!!僕は絶対にS級冒険者になって、お父さんを越えるんだから!!」
「お父さん?どういう意味だよ?」
「それは――」
――ミナはS級冒険者に拘るのはなにもレナと対等な立場になるためだけではなく、亡くなった父親を越えるために目指す事を明かす。彼の父親はミナにも劣らない優秀な冒険者でもあったが、ある時に一人の少年に敗れてから冒険者を辞めてしまった。
当時のミナの父親はA級冒険者で同じギルド内では彼に勝る存在はいないとまで言われていた。しかし、ある時にギルドから任された仕事でミナの父親は信じられない強さを誇る少年と戦う。その結果、圧倒的な実力差で敗れた彼はショックのあまりに冒険者を辞す(ちなみに少年以外にも謎の魔術師にも敗れたが、当人は少年に敗れた事にショックで実力を出し切れなかったらしい)。
冒険者を辞めたミナの父親は心機一転して修行に励み、更に武の高みへ至った。ある意味では少年との出会いのお陰でミナの父親は強くなり、この時に彼の父親は傭兵の職にも就いたが、結局は冒険者に復帰したという。しかし、一からやり直して修行して強くなったのに結局は例の少年と出会う事はなかったという。
ミナの父親は優秀だったがS級冒険者にまではなる事ができず、だからこそミナにとっては父親がなれなかったS級冒険者に成る事で自分は父親を越えた証になると考えていた。レナと対等な立場になるため、そして亡き父親を越えるために彼女はなんとしてもS級冒険者になるつもりだった。
「僕は必ずS級冒険者になる!!だからガロとモリモも諦めないで一緒に頑張ろうよ!!」
「はあっ……上等だ!!こうなったら最後まで付き合ってやる!!」
「おいおい、俺はお前等と違って凡人だっていうのに……仕方ねえな」
ガロはミナの言葉を聞いて奮起し、その一方でモリモの方もミナの話を聞いて彼女に協力する事にした。モリモは昔から二人の面倒を見ており、冒険者集団のまとめ役でもあった。ガロはミナに恋しており、彼女の頼みは断れない。(もしもガロがミナがレナに近付くために冒険者を目指している事を知ったらどのような反応するのかは分からないが)。
三人は組手を再開しようとした時、何処から風の斬撃が繰り出される。それに対してミナとガロは咄嗟に反応し、一人だけ反応が遅れたモリモは足元に風の斬撃が通り過ぎて驚きの声を上げる。
「わあっ!?」
「何だっ!?」
「うひゃっ!?」
風の斬撃が通り過ぎると地面が抉れ、三人は振り返るとそこにはシュンとハヤテの姿があった。先ほどの攻撃はシュンが繰り出したらしく、彼は悪びれた様子もなく笑みを浮かべる。
「よう、お前等……随分と楽しそうに練習してるな」
「シュ、シュンさん!?いきなり何をするんですか!?」
『……ミナがS級冒険者の昇格試験を受けると聞いてやってきた』
「そういう事だ。お前がS級冒険者に相応しいかどうか、俺達が相手をして確かめてやるよ」
「け、剣聖の御二人が!?」
剣聖であるシュンとハヤテがミナとの対戦を望むと、ガロとモリモは激しく動揺した。剣聖が相手となると大抵の人間は怖気づくのだが、ミナは二人の申し出を聞いて冷や汗を流しながらも頷く。
「よ、よろしくお願いします!!」
「いい返事だ」
『……同じギルドの仲間だとしても手加減はしないぞ』
即答したミナの言葉にシュンとハヤテは笑みを浮かべ、二人はガロとモリモに代わってミナの練習相手を行う。
※壁|д゚)д゚)←混ざりたそうに見つめるジャンヌとロウガ
――氷雨の冒険者にして現在はS級冒険者を目指すミナは修行に励んでいた。現在の彼女はA級冒険者だが、先日にS級冒険者の昇格試験を申請し、それが認められて近々試験を受けられる事になった。
「よ~し!!ガロ、モリモ、もう一回!!」
「はあっ、はあっ……ま、まだやるのかよ」
「どんだけ体力があるんだ……」
共に冒険者集団を組んでいるガロとモリモを相手にミナは組手を行い、二人を相手にしながら既に何十回も戦っていた。ちなみに勝敗の方はミナの36連勝であり、最初の内は引き分けが何度かあったが敗北はしていない。
「なあ、ミナ……もう休憩にしないか?」
「駄目駄目!!僕はもっと強くならないといけないんだよ!!シュンさんやジャンヌさんみたいに!!」
「だからってなんで俺達まで……」
「もう、忘れたの?ガロとモリモも最初の頃は一緒にS級冒険者を目指そうと言ってたでしょ?」
「そ、そうだったか?」
冒険者集団を結成した時にミナがガロとモリモと共に冒険者の最高階級であるS級まで成り上がる事を約束した。だが、二人はすっかり忘れていたらしく、彼女に言われて思い出した様子だった。
冒険者として活動するようになってからS級冒険者になるためにはどれほどの難関があるのかを思い知らされ、何時の間にかガロとモリモは諦めていた。だが、ミナだけは違った。彼女がS級冒険者を目指すのには理由は二つあり、その内の一つはレナが関わっている。
(今のレナ君と僕じゃ釣り合わない……でも、S級冒険者になれれば階級だけならレナ君と一緒になれる!!)
レナもS級冒険者であり、ミナがもしもS級冒険者に昇格すれば彼と同格の立場となる。その時はミナは自分の心の中に秘めていた想いをはっきり伝えようと思ったが、実は他にもS級冒険者を目指す理由があった。
「ミナ、どうしてそんなにS級冒険者に拘るんだよ?今のままでも十分だろ?」
「駄目だよ!!僕は絶対にS級冒険者になって、お父さんを越えるんだから!!」
「お父さん?どういう意味だよ?」
「それは――」
――ミナはS級冒険者に拘るのはなにもレナと対等な立場になるためだけではなく、亡くなった父親を越えるために目指す事を明かす。彼の父親はミナにも劣らない優秀な冒険者でもあったが、ある時に一人の少年に敗れてから冒険者を辞めてしまった。
当時のミナの父親はA級冒険者で同じギルド内では彼に勝る存在はいないとまで言われていた。しかし、ある時にギルドから任された仕事でミナの父親は信じられない強さを誇る少年と戦う。その結果、圧倒的な実力差で敗れた彼はショックのあまりに冒険者を辞す(ちなみに少年以外にも謎の魔術師にも敗れたが、当人は少年に敗れた事にショックで実力を出し切れなかったらしい)。
冒険者を辞めたミナの父親は心機一転して修行に励み、更に武の高みへ至った。ある意味では少年との出会いのお陰でミナの父親は強くなり、この時に彼の父親は傭兵の職にも就いたが、結局は冒険者に復帰したという。しかし、一からやり直して修行して強くなったのに結局は例の少年と出会う事はなかったという。
ミナの父親は優秀だったがS級冒険者にまではなる事ができず、だからこそミナにとっては父親がなれなかったS級冒険者に成る事で自分は父親を越えた証になると考えていた。レナと対等な立場になるため、そして亡き父親を越えるために彼女はなんとしてもS級冒険者になるつもりだった。
「僕は必ずS級冒険者になる!!だからガロとモリモも諦めないで一緒に頑張ろうよ!!」
「はあっ……上等だ!!こうなったら最後まで付き合ってやる!!」
「おいおい、俺はお前等と違って凡人だっていうのに……仕方ねえな」
ガロはミナの言葉を聞いて奮起し、その一方でモリモの方もミナの話を聞いて彼女に協力する事にした。モリモは昔から二人の面倒を見ており、冒険者集団のまとめ役でもあった。ガロはミナに恋しており、彼女の頼みは断れない。(もしもガロがミナがレナに近付くために冒険者を目指している事を知ったらどのような反応するのかは分からないが)。
三人は組手を再開しようとした時、何処から風の斬撃が繰り出される。それに対してミナとガロは咄嗟に反応し、一人だけ反応が遅れたモリモは足元に風の斬撃が通り過ぎて驚きの声を上げる。
「わあっ!?」
「何だっ!?」
「うひゃっ!?」
風の斬撃が通り過ぎると地面が抉れ、三人は振り返るとそこにはシュンとハヤテの姿があった。先ほどの攻撃はシュンが繰り出したらしく、彼は悪びれた様子もなく笑みを浮かべる。
「よう、お前等……随分と楽しそうに練習してるな」
「シュ、シュンさん!?いきなり何をするんですか!?」
『……ミナがS級冒険者の昇格試験を受けると聞いてやってきた』
「そういう事だ。お前がS級冒険者に相応しいかどうか、俺達が相手をして確かめてやるよ」
「け、剣聖の御二人が!?」
剣聖であるシュンとハヤテがミナとの対戦を望むと、ガロとモリモは激しく動揺した。剣聖が相手となると大抵の人間は怖気づくのだが、ミナは二人の申し出を聞いて冷や汗を流しながらも頷く。
「よ、よろしくお願いします!!」
「いい返事だ」
『……同じギルドの仲間だとしても手加減はしないぞ』
即答したミナの言葉にシュンとハヤテは笑みを浮かべ、二人はガロとモリモに代わってミナの練習相手を行う。
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