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蛇足編
強さを求めて
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「俺はレナと出会ったお陰で強くなれた。ダインもそうだろう?」
「別に僕は強さなんて求めてないけど……」
「それならダインはレナに出会わずに父親やブラクに勝てたのか?」
「うっ……」
ダインはゴンゾウの言葉に言い返せず、もしもレナと出会っていなかったらダインは今頃もしがない冒険者の一人でしかなく、シャドウ家との因縁も断つ事はできなかった。知らず知らずのうちにダインもレナと出会った事で昔とは比べ物にならない力を身に着けていた。
レナと出会わなければここにいる3人が巡り合う事もできず、ゴンゾウは今ほどに強くはならず、ミイネも監獄都市で暮らしていただろう。彼等以外にも大勢の人間がレナとの出会いで運命が変わったと言える。
「レナは本当に凄い奴だ」
「うん、まあ……それは認めるよ」
「そうですね」
ゴンゾウの言葉にダインもミイネも否定できず、改めて考えるとレナほどに不思議な人物はいない。彼と出会わなければ自分がどんな人生を送っていたのか想像もできない程に運命を大きく変えられた。
何時の間にか夜を迎えていたらしく、3人は夜空を見上げて今頃のレナは何をしているのか考えた。何となくではあるが、また何か面倒事に巻き込まれている様な気がした。
「レナさん、今頃は何してるんでしょうかね」
「もしかしたら竜種と戦ってたりするかもな」
「レナなら有り得るな」
冗談で告げたつもりだがダインの言葉にゴンゾウは否定せず、レナならば何らかの理由で竜種と戦っていてもおかしくはない。実際に彼は何度も竜種と遭遇し、打ち倒した事もある。
本来であれば竜種はこの世界においては災害の象徴として恐れられ、竜種と遭遇した人間の殆どが死を迎えている。そんな恐ろしい竜種を過去にレナは何度も討伐を果たしており、ゴンゾウは改めてレナの凄さと力の差を感じて悔しがる。
「俺もレナのように強くなるにはどうしたらいいのか……」
「ゴンゾウは十分に強いだろ」
「いや、まだ足りない。俺はもっと強くならなければ……」
「努力家ですね」
ゴンゾウは今の自分の強さには満足せず、将来的にはレナと渡り合える程の実力を身に着けたいと考えていた。そんなゴンゾウにダインとミイナは若干呆れるが、彼が本気で強くなりたいと考えているのは分かっていた。
「僕はもう強くなる必要なんてないと思うけどね。だってさ、もう世界を脅かす様なやばい存在なんていないだろ?あの王妃も、ヨツバ王国を乗っ取ったお姫様も、七魔将も、炎龍なんかもいなくなったんだからさ」
「改めて聞くと凄い話ですね……王妃の名前は監獄都市でも有名でしたよ。正直、少し会ってみたいと思いましたけどね」
「お前はあの女に会ってないからそんな事が言えるんだよ……あれは人間じゃない」
王妃と直に接触したのはダインであり、彼はレナと共に王妃とミドルに挑んだ。王妃と対面した時にダインは只者ではない雰囲気を感じ取り、普通の人間が勝てる存在ではないと思った。王妃は武人や魔法使いではないはずなのにダインはこの女には勝てる気がしないと感じていた。
この時のダインは聖痕を継承した事で王妃が身に宿す時の聖痕の存在を感じ取り、だからこそ彼女が只者ではないと察していた。正直に言って自分達が勝てたのは奇跡であり、もしもまともに戦っていれば勝ち目はなかった。だからダインにとっては一番恐ろしい相手は竜種などではなく、王妃こそが彼にとって最大の敵だった。
(あの女、マジでやばいと思った……もう二度と戦いたくない、顔も見たくない)
王妃の事を思い出すだけでダインは未だに身体が震え、彼女が死んでいると理解していても思い出すだけで身体が震えてしまう。もしもレナがいなければ今頃はバルトロス王国は彼女が支配していただろう。
マリアという存在がいたお陰で冒険都市だけはバルトロス王国の中でも安全だったが、そのマリアも結局は王妃の罠に嵌まってしまった。だからレナがいなければ彼女も既に死亡し、そうなればバルトロス王国は王妃に支配され、彼女の望む国が形成されていただろう。
(あの女が生きていたら最悪の場合、僕も傀儡にされていたかもしれないんだよな……)
シャドウ家は代々王国に仕える呪術師の家系だが、王妃が現れてからは国王ではなく、彼女に寝返っていた。もしかしたら国王が急な病で死亡したのも偶然ではなく、シャドウ家が関わっているかもしれない。それを考えるとダインは自分の身内がレナの父親を殺したかもしれない事に気が付き、彼と顔を合わせにくくなる。
(あいつらのした事なんて僕には関係ない!!それにレナの父親だって酷い奴だったって話だし……でも、レナは恨んでるわけじゃなさそうだしな)
仮にレナの父親の死がシャドウ家の仕業だとしたら、ダインは身内が親友の父親を死に導いた事に何とも言えない気持ちを抱く。ダインが別にレナの父親を死に追い詰めたわけではないが、それでも彼にこの話をするべきか悩む。
「別に僕は強さなんて求めてないけど……」
「それならダインはレナに出会わずに父親やブラクに勝てたのか?」
「うっ……」
ダインはゴンゾウの言葉に言い返せず、もしもレナと出会っていなかったらダインは今頃もしがない冒険者の一人でしかなく、シャドウ家との因縁も断つ事はできなかった。知らず知らずのうちにダインもレナと出会った事で昔とは比べ物にならない力を身に着けていた。
レナと出会わなければここにいる3人が巡り合う事もできず、ゴンゾウは今ほどに強くはならず、ミイネも監獄都市で暮らしていただろう。彼等以外にも大勢の人間がレナとの出会いで運命が変わったと言える。
「レナは本当に凄い奴だ」
「うん、まあ……それは認めるよ」
「そうですね」
ゴンゾウの言葉にダインもミイネも否定できず、改めて考えるとレナほどに不思議な人物はいない。彼と出会わなければ自分がどんな人生を送っていたのか想像もできない程に運命を大きく変えられた。
何時の間にか夜を迎えていたらしく、3人は夜空を見上げて今頃のレナは何をしているのか考えた。何となくではあるが、また何か面倒事に巻き込まれている様な気がした。
「レナさん、今頃は何してるんでしょうかね」
「もしかしたら竜種と戦ってたりするかもな」
「レナなら有り得るな」
冗談で告げたつもりだがダインの言葉にゴンゾウは否定せず、レナならば何らかの理由で竜種と戦っていてもおかしくはない。実際に彼は何度も竜種と遭遇し、打ち倒した事もある。
本来であれば竜種はこの世界においては災害の象徴として恐れられ、竜種と遭遇した人間の殆どが死を迎えている。そんな恐ろしい竜種を過去にレナは何度も討伐を果たしており、ゴンゾウは改めてレナの凄さと力の差を感じて悔しがる。
「俺もレナのように強くなるにはどうしたらいいのか……」
「ゴンゾウは十分に強いだろ」
「いや、まだ足りない。俺はもっと強くならなければ……」
「努力家ですね」
ゴンゾウは今の自分の強さには満足せず、将来的にはレナと渡り合える程の実力を身に着けたいと考えていた。そんなゴンゾウにダインとミイナは若干呆れるが、彼が本気で強くなりたいと考えているのは分かっていた。
「僕はもう強くなる必要なんてないと思うけどね。だってさ、もう世界を脅かす様なやばい存在なんていないだろ?あの王妃も、ヨツバ王国を乗っ取ったお姫様も、七魔将も、炎龍なんかもいなくなったんだからさ」
「改めて聞くと凄い話ですね……王妃の名前は監獄都市でも有名でしたよ。正直、少し会ってみたいと思いましたけどね」
「お前はあの女に会ってないからそんな事が言えるんだよ……あれは人間じゃない」
王妃と直に接触したのはダインであり、彼はレナと共に王妃とミドルに挑んだ。王妃と対面した時にダインは只者ではない雰囲気を感じ取り、普通の人間が勝てる存在ではないと思った。王妃は武人や魔法使いではないはずなのにダインはこの女には勝てる気がしないと感じていた。
この時のダインは聖痕を継承した事で王妃が身に宿す時の聖痕の存在を感じ取り、だからこそ彼女が只者ではないと察していた。正直に言って自分達が勝てたのは奇跡であり、もしもまともに戦っていれば勝ち目はなかった。だからダインにとっては一番恐ろしい相手は竜種などではなく、王妃こそが彼にとって最大の敵だった。
(あの女、マジでやばいと思った……もう二度と戦いたくない、顔も見たくない)
王妃の事を思い出すだけでダインは未だに身体が震え、彼女が死んでいると理解していても思い出すだけで身体が震えてしまう。もしもレナがいなければ今頃はバルトロス王国は彼女が支配していただろう。
マリアという存在がいたお陰で冒険都市だけはバルトロス王国の中でも安全だったが、そのマリアも結局は王妃の罠に嵌まってしまった。だからレナがいなければ彼女も既に死亡し、そうなればバルトロス王国は王妃に支配され、彼女の望む国が形成されていただろう。
(あの女が生きていたら最悪の場合、僕も傀儡にされていたかもしれないんだよな……)
シャドウ家は代々王国に仕える呪術師の家系だが、王妃が現れてからは国王ではなく、彼女に寝返っていた。もしかしたら国王が急な病で死亡したのも偶然ではなく、シャドウ家が関わっているかもしれない。それを考えるとダインは自分の身内がレナの父親を殺したかもしれない事に気が付き、彼と顔を合わせにくくなる。
(あいつらのした事なんて僕には関係ない!!それにレナの父親だって酷い奴だったって話だし……でも、レナは恨んでるわけじゃなさそうだしな)
仮にレナの父親の死がシャドウ家の仕業だとしたら、ダインは身内が親友の父親を死に導いた事に何とも言えない気持ちを抱く。ダインが別にレナの父親を死に追い詰めたわけではないが、それでも彼にこの話をするべきか悩む。
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