不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?

カタナヅキ

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蛇足編

アイスゴーレムの弱点

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(流石に大きすぎるな。カラドボルグの雷撃でぶっ壊すか、あるいはレーヴァティンで溶かすか……)


全ての聖剣を複製できるレナはアイスゴーレムを破壊する方法を考えるが、相手はあまりにも大きすぎてしかも迂闊に近づく事もできない。だから遠距離からの攻撃を行うしかないが、いくら聖剣の攻撃でも仕留めきれるか分からない。


(迂闊に近づけば凍結されそうだけど、凍り付く前に攻撃を当てれば何とかなるか?初撃で仕留めれば……)


迫りくるアイスゴーレムを見てレナは冷静に考え、ここで焦って攻撃しても意味はない。現状の自分の戦力を分析し、確実にアイスゴーレムを破壊する方法を見出す。

自分の傍にはハルナ達がいるため、彼女達の力を借りる方法も考えた。魔術師は完全に意識を失っているので目を覚まさせてアイスゴーレムを止める事は難しいが、彼女を利用すればアイスゴーレムを停止する事もできるかもしれない。


「よし、作戦は決まった。ハルナ!!それにティナも力を貸してくれ!!」
「お、おう」
「え!?私も?」
「レナ様、いったい何を……」


ハルナはともかく、ティナまで力を貸して欲しいという言葉にリンダは戸惑う。基本的にはハルナは回復要員なので表立って戦う事は今までなかったが、今回はハルナでさえも取り押さえられる彼女の怪力を頼る。


「頼むぞ二人とも……これが終わったら結婚しよう」
「え、マジで!?」
「あれ!?もう私達は結婚してるよ!?」
「レナ様、その台詞はまずい気が……」
「冗談だよ」


ノリで死亡フラグを告げてしまったが、本当に死ぬつもりはないのでレナは万全の準備を整える――





――アイスゴーレムを破壊するにはやはりある程度は近づかねばならず、そのためにはレナはハルナとティナの力を借りる必要があった。二人の腕力は並の巨人族をも上回り、彼女達が力を合わせれば人一人を投げ飛ばす事など容易い。

ティナは魔術師を持ち上げ、ハルナはレナを持ち上げる。二人は迫りくるアイスゴーレムに目掛けてレナ達を投げつける準備を行い、その様子を見ているリンダは心配そうな表情を浮かべた。


「ほ、本当にやるおつもりですか?」
「うん、ここまで来て後には引けないからね」
「よ、よ~し、頑張るよ!!」
「これが終わったら飯を食わせてくれよ」
「約束するよ」


レナは自分を抱えるハルナに頷くと、彼女は勢いよくレノの身体を振り回す。ハルナも魔術師を持ち上げて思い切りに投げ飛ばした。


「おらぁっ!!」
「くっ!?」
「え~いっ!!」
「はわっ!?」


レナと魔術師の女は同時に投げ飛ばされ、アイスゴーレムが存在する方向へ向かう。空中に投げ飛ばされる際に魔術師の女は目を覚まし、自分が空中に浮かんでいる事に気付いて慌てふためく。


「ひいいいいっ!?な、なんなのよ!?」
「うるさい!!しっかり掴まってろ!!」
「きゃあっ!?」
『ゴアッ!?』


空中にてレナは魔術師の女の首根っこを使い、そのまま片手で風圧の魔法を発動させて方向転換を行う。二人はアイスゴーレムが存在する方向へ向かい、この際にレナは魔術師を盾にして接近する。


「ご主人様を見捨てられるか!?」
「いやぁあああっ!?」
『ゴオオッ!?』


ある程度接近するとレナは魔術師から手を放して飛翔術で上空へ移動を行う。重力に従って女性の身体が徐々に沈み始めると、慌ててアイスゴーレムは主人を救うために両腕を伸ばす。その隙をレナは見逃さずに上空で空間魔法を発動させて武器を取り出す。

彼が手にしたのは退魔刀であり、両手で構えるとアイスゴーレムの頭上に目掛けて落下する。空中で身体を回転させながらアイスゴーレムの頭部に目掛けて強烈な一撃を叩き込む。


「兜砕き!!」
『ゴアッ!?』


強烈な一撃がアイスゴーレムの頭部に繰り出され、頑丈な氷の肉体に罅が入った。しかし、空中では地上と違って足場がないので思うように力が伝わらず、レナはアイスゴーレムに触れないように気を付けながら再び落下した。


(想像以上に硬いな。だけど、次の攻撃で確実に壊せる!!)


最初の一撃でアイスゴーレムの頭部に罅を入れる事に成功し、次の攻撃で罅割れに強烈な一撃を繰り出せば確実に粉々に破壊できるとレナは確信した。硬い物体ほど以外と壊れやすく、亀裂に衝撃を加えれば呆気なく砕けてしまう。

アイスゴーレムは魔術師を助けるために手を伸ばし、どうにか彼女を救う事は成功した。人工的に作り出されたゴーレムは主人を守るために行動するため、彼女を救う間はレナの攻撃に対応できなかった。だが、魔術師を拾い上げた事でアイスゴーレムはレナに目掛けて攻撃を繰り出す。



――オァアアアアッ!!



アイスゴーレムは口元をすぼめると、内部に蓄積した水属性の魔力を集中させて放つ。竜種の吐息ブレスと同じ原理で水属性の魔力を光線のように解き放ち、その攻撃に対してレナは飛翔術を発動して回避を行う。
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