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蛇足編
空酔い
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「鱗なら……ほら、ここにあるよ」
「シャアアッ♪」
「嬉しそうにしてますね」
レナが白銀龍の鱗を取り出すとハクは尻尾を振って喜び、どうやら同族の鱗を見て嬉しがっている様子だった。レナは白銀龍が白竜の成体である事を思い出し、自分が持っていても仕方ないので白銀龍の鱗はホネミンに渡す。
「これあげるよ。ハクのペンダントでも作ってやりなよ」
「いや、白銀龍の鱗を装飾品にするなんて……まあ、これは私の方で預かっておきましょう」
「シャアアッ」
ホネミンが白銀龍の鱗を受け取るとハクは彼女に頭を近づけ、鱗をよく見ようとしてきた。その間にレナ達はゴンドラの中に乗り込み、出発の準備を行う。
「ヨシテルさん、色々とお世話になりました。天空山から浮揚石を取ってきたらまた戻ってきます」
「……どうかお気を付けて」
「な、何なんですかこの方たちは……」
別れを告げるとヨシテルは引きつった笑顔を浮かべ、ヨシアキの方は怯えた表情を浮かべていた。流石に白竜を連れ出したので警戒されたらしく、改めてレナ達は頭を下げてゴンドラへと乗り込む。全員が乗り込むと白竜はゴンドラを吊り下げた状態で飛び上がる。
「では行きましょう!!天空山へ出発!!」
『お~っ!!』
「シャアアッ!!」
ホネミンだけは白竜の背中に乗り込み、彼女の言葉に白竜とレナ達は元気よく声を上げた――
――それから1時間後、天空山の麓に到着したレナ達はゴンドラから下りると全員がその場に座り込み、殆どの者が顔色が悪く、一緒に乗り込んでいたウル達も気分が悪そうにしていた。
「クゥ~ンッ……」
「大丈夫かウル?」
「キュロロッ……」
「よしよし、怖かったね~」
「な、何故ティナ様とレナ様は平気そうなのですか……」
ゴンドラに乗り込んだ者達は全員が船酔いならぬゴンドラ酔いをしてしまい、平気だったのはレナとティナだけだった。この二人は子供の頃から魔獣に乗り慣れているために乗り物関連には強く、他の者だけが寄っていた。
リーリスが用意してくれたゴンドラは全員が乗れる程の大きさは会ったが、ロープウェイと違って白竜は縦横無尽に空を移動するのでゴンドラの揺れは激しく、慣れていない人間は酔ってしまう。シズネでさえも気持ち悪そうに膝を着き、コトミンもスラミンとヒトミンを抱きしめたまま倒れ込む。
「ううっ……私はこれまで、どうか墓標には第一婦人と記しておいて……」
「し、死んじゃ駄目だよ~」
「ちゃっかりと自分を第一婦人にしているあたり図々しいわね……」
「ほら、そんなところで横たわっていたら汚れるでしょ。水あげるから元気出せ」
「「ぷるぷるっ」」
元気がないコトミンとスライム達にレナは水筒の水を振りかけると、隣でホネミンが双眼鏡を握りしめながら天空山の様子を伺う。外見は富士山にそっくりだが高度は倍近くは違い、恐らく標高6000メートルはあった。
「凄い高さですね。これは普通に登れば何日かかる事やら……」
「この山の頂上付近に浮揚石が採掘できる場所があるらしいけど……」
「シャアッ」
天空山でしか浮揚石は採取できず、現在は魔物の大量発生によって危険区域と化している。ハクが傍にいれば襲われる心配はないと思われるが、移動するのにまたゴンドラに乗り込む事に他の者が難色を示す。
「こ、ここまで来たのなら別に乗り物なんて必要ないでしょう。私は徒歩で行くわ」
「そ、そうですね……」
「何を言ってんですか。ここから頂上までどれほど離れてると思ってるんです?ほら、早く乗って下さい」
「…………(←地面にホネミンという文字を書く)」
「そこ、不吉なダイイングメッセージを残さないで!!」
ゴンドラに乗せて再出発しようとするホネミンに他の女性陣は反対を示す中、レナは天空山を見上げて不思議に思う。この地に訪れてから感知系の技能を発動させているが、話に聞いていた魔物の気配が一切感じられない。
試しにレナは目を閉じて心眼を発動させるが、周囲には魔物どころかその他の生物の気配も感じられない。不審に思ったレナは皆から少し離れると、飛翔術を発動させて上空から様子を伺う。
「……どうなってるんだ?」
空から様子を確認しても周囲には魔物の姿は一匹も見当たらず、ヨシテルから聞いていた話と矛盾していた。ここはまだ山の麓なので魔物が見かけないという可能性もあるが、それにしても1匹も魔物が見当たらないのはおかしな話だった。
危険区域に指定されているのに肝心の魔物が見当たらない事に不思議に思いながらもレナは降り立つと、ホネミンが困った様子でレナに近寄る。
「困った事になりました。他の皆さんがどうしてもゴンドラに乗るのは嫌だといって聞かないんです」
「私は平気だけど……」
ティナ以外の三人はゴンドラでの移動を頑なに拒否し、仕方ないのでここから先はレナとホネミンとティナだけで進む事が決まった。
「シャアアッ♪」
「嬉しそうにしてますね」
レナが白銀龍の鱗を取り出すとハクは尻尾を振って喜び、どうやら同族の鱗を見て嬉しがっている様子だった。レナは白銀龍が白竜の成体である事を思い出し、自分が持っていても仕方ないので白銀龍の鱗はホネミンに渡す。
「これあげるよ。ハクのペンダントでも作ってやりなよ」
「いや、白銀龍の鱗を装飾品にするなんて……まあ、これは私の方で預かっておきましょう」
「シャアアッ」
ホネミンが白銀龍の鱗を受け取るとハクは彼女に頭を近づけ、鱗をよく見ようとしてきた。その間にレナ達はゴンドラの中に乗り込み、出発の準備を行う。
「ヨシテルさん、色々とお世話になりました。天空山から浮揚石を取ってきたらまた戻ってきます」
「……どうかお気を付けて」
「な、何なんですかこの方たちは……」
別れを告げるとヨシテルは引きつった笑顔を浮かべ、ヨシアキの方は怯えた表情を浮かべていた。流石に白竜を連れ出したので警戒されたらしく、改めてレナ達は頭を下げてゴンドラへと乗り込む。全員が乗り込むと白竜はゴンドラを吊り下げた状態で飛び上がる。
「では行きましょう!!天空山へ出発!!」
『お~っ!!』
「シャアアッ!!」
ホネミンだけは白竜の背中に乗り込み、彼女の言葉に白竜とレナ達は元気よく声を上げた――
――それから1時間後、天空山の麓に到着したレナ達はゴンドラから下りると全員がその場に座り込み、殆どの者が顔色が悪く、一緒に乗り込んでいたウル達も気分が悪そうにしていた。
「クゥ~ンッ……」
「大丈夫かウル?」
「キュロロッ……」
「よしよし、怖かったね~」
「な、何故ティナ様とレナ様は平気そうなのですか……」
ゴンドラに乗り込んだ者達は全員が船酔いならぬゴンドラ酔いをしてしまい、平気だったのはレナとティナだけだった。この二人は子供の頃から魔獣に乗り慣れているために乗り物関連には強く、他の者だけが寄っていた。
リーリスが用意してくれたゴンドラは全員が乗れる程の大きさは会ったが、ロープウェイと違って白竜は縦横無尽に空を移動するのでゴンドラの揺れは激しく、慣れていない人間は酔ってしまう。シズネでさえも気持ち悪そうに膝を着き、コトミンもスラミンとヒトミンを抱きしめたまま倒れ込む。
「ううっ……私はこれまで、どうか墓標には第一婦人と記しておいて……」
「し、死んじゃ駄目だよ~」
「ちゃっかりと自分を第一婦人にしているあたり図々しいわね……」
「ほら、そんなところで横たわっていたら汚れるでしょ。水あげるから元気出せ」
「「ぷるぷるっ」」
元気がないコトミンとスライム達にレナは水筒の水を振りかけると、隣でホネミンが双眼鏡を握りしめながら天空山の様子を伺う。外見は富士山にそっくりだが高度は倍近くは違い、恐らく標高6000メートルはあった。
「凄い高さですね。これは普通に登れば何日かかる事やら……」
「この山の頂上付近に浮揚石が採掘できる場所があるらしいけど……」
「シャアッ」
天空山でしか浮揚石は採取できず、現在は魔物の大量発生によって危険区域と化している。ハクが傍にいれば襲われる心配はないと思われるが、移動するのにまたゴンドラに乗り込む事に他の者が難色を示す。
「こ、ここまで来たのなら別に乗り物なんて必要ないでしょう。私は徒歩で行くわ」
「そ、そうですね……」
「何を言ってんですか。ここから頂上までどれほど離れてると思ってるんです?ほら、早く乗って下さい」
「…………(←地面にホネミンという文字を書く)」
「そこ、不吉なダイイングメッセージを残さないで!!」
ゴンドラに乗せて再出発しようとするホネミンに他の女性陣は反対を示す中、レナは天空山を見上げて不思議に思う。この地に訪れてから感知系の技能を発動させているが、話に聞いていた魔物の気配が一切感じられない。
試しにレナは目を閉じて心眼を発動させるが、周囲には魔物どころかその他の生物の気配も感じられない。不審に思ったレナは皆から少し離れると、飛翔術を発動させて上空から様子を伺う。
「……どうなってるんだ?」
空から様子を確認しても周囲には魔物の姿は一匹も見当たらず、ヨシテルから聞いていた話と矛盾していた。ここはまだ山の麓なので魔物が見かけないという可能性もあるが、それにしても1匹も魔物が見当たらないのはおかしな話だった。
危険区域に指定されているのに肝心の魔物が見当たらない事に不思議に思いながらもレナは降り立つと、ホネミンが困った様子でレナに近寄る。
「困った事になりました。他の皆さんがどうしてもゴンドラに乗るのは嫌だといって聞かないんです」
「私は平気だけど……」
ティナ以外の三人はゴンドラでの移動を頑なに拒否し、仕方ないのでここから先はレナとホネミンとティナだけで進む事が決まった。
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