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蛇足編
新帝国
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「ふうっ……ちょっと手こずったかな」
「レナ、怪我してない?」
「大丈夫だよ」
姿を隠蔽していた獣人族の男を縄で縛りつけた後、レナは背中と腹を確認するが特に怪我はなかった。レナが愛用する退魔のローブは防御にも優れており、防御系の技能もいくつか覚えていたお陰で無事に済んだ。
「ふうっ、それにしても姿を消して近付いていたとは……スラミン達は気付いてたのか」
「ぷるるんっ……」
「スラミン達もレナがもう気付いていると思って油断してたみたい」
「なるほど、そういうことなら怒れないか」
スラミンとヒトミンは敵が透明になって接近していることは把握していたが、レナは既に気付いていると思っていたので注意できなかった。レナは敵を警戒していたつもりだがまさか透明になって近付いているとは思わず、地中を潜って移動していると思い込んだのが仇となった。
今回の戦闘でレナは自分の腕が鈍っていることに気が付き、最近は少し遊んでばかりで鍛錬を怠っていたことを反省する。もしも今回の敵がミドルや七聖将などのような強敵だった場合はレナは殺されていた可能性もあった。
(油断してたわけじゃないけど……一から鍛え直す必要があるかもな)
とりあえずはアランともう一人の男を拘束したレナはシズネ達が到着するまで待機することにした。他の敵が訪れる可能性を考慮してレナはスラミンとヒトミンに警戒を任せて休憩を行う。
「ふうっ、ちょっと疲れたな……コトミンも疲れてない?」
「私は平気。スラミンとヒトミンが大きくなり過ぎたからダイエットさせる必要ありそう」
「「ぷるるんっ……」」
大量の水分を吸収したことでスラミンとヒトミンは巨大化し、このままでは持ち歩くこともままならないのでコトミンは2匹を搾り込んで余分な水分を吐き出させる。その際にレナは気絶している二人に水をかけた。
「丁度良かった。こいつらも起こそう」
「分かった。ならレナはスラミンを持って」
「よし、吐き出せ!!」
「「ぷるしゃああっ!!」」
「「ぶふぅっ!?」」
スラミンとヒトミンが吐き出した水を浴びてアランともう一人の男は意識を取り戻し、全身が水浸しの状態で目を覚ます。二人は縄で縛られていることに気が付くと憎々しい表情を浮かべた。
「き、貴様等!!」
「くそっ、俺達をどうするつもりだ!?」
「うるさいっ!!」
騒ぎ始めた二人に対してレナは退魔刀を地面に突き刺すと、それを見た男達は表情を青くさせた。縄をほどいたところで二人がかりで挑んだとしてもレナには敵わないことは承知しており、そんな男達にレナは淡々と告げる。
「お前等は旧帝国の残党だな?」
「旧帝国だと?笑わせるな、我々はもう帝国などどうでもいい!!」
「俺達はバルトロス帝国の復活など望んでいない!!」
「ならお前等は何なんだ?」
自分達を旧帝国の残党扱いするレナにアラン達は否定するが、彼等が旧帝国に所属していたのは紛れもない事実である。しかし、アラン達は自分達の目的は帝国の復活ではなく新しい自分達の国を築くために作り上げた組織の名を明かす。
「我々は新帝国だ!!我等を不当に扱った国々を支配し、世界の国を統一して新しい国家を生み出す!!それこそが我々の目的だ!!」
「新帝国……」
「……安っぽい名前」
「何だと女!?殺されたいのか!!」
新帝国を名乗る二人にレナとコトミンは呆れた表情を浮かべ、二人とも自分の立場を理解していないのかと思う。旧帝国の目的は王国に滅ぼされたバルトロス帝国の復活だが、新帝国なる組織は帝国の復活ではなく新しい国を築き上げるために生み出された組織だと判明した。
旧帝国の残党が集まって世界中の神器を回収し、新しい組織を立ち上げた。彼等はもう旧帝国への忠誠心は残っておらず、自分達の野望のために動いていた。新帝国に属する人間は何らかの理由で自国に恨みを持つ人材が集められ、アランの場合は先祖が不当に扱われたという理由で巨人国に恨みを抱き、もう一人の男も似たような理由で新帝国に加入したと語る。
「我々を捕まえた所で無駄だ!!既に我が組織は神器を参考にして作りだした魔道具の開発に成功している!!いずれ我等が同胞が神器に匹敵する兵器を作り出してこの世界を支配するだろう!!」
「俺達を脅迫しても無駄だ!!どんな拷問を受けようと仲間の居場所は吐かない!!」
「へえ、仲間思いだね」
「……レナ、この人達から嫌な気配を感じる」
仲間の情報は売らないと言い出す二人にレナは感心したが、コトミンは顔をしかめて二人の顔を指差す。コトミンが何を感じ取ったのか気になったレナは顔を見ると、いつの間にか二人の額に髑髏のような紋様が浮かんでいた。
「これってまさか……呪詛!?」
「うぐぐっ……ど、どうやら時間のようだな」
「くそがっ……もう見捨てられたか」
「レナ……この人達は呪われてる」
二人の額に浮かんだ髑髏からは闇属性の魔力が漏れ出ており、それを見たレナは脳裏に浮かんだのは「呪術師」だった。ダインの実家のシャドウ家は呪術師の家系であり、秘密裏に王国の敵となる存在を呪術で始末してきたという話を思い出す。
「レナ、怪我してない?」
「大丈夫だよ」
姿を隠蔽していた獣人族の男を縄で縛りつけた後、レナは背中と腹を確認するが特に怪我はなかった。レナが愛用する退魔のローブは防御にも優れており、防御系の技能もいくつか覚えていたお陰で無事に済んだ。
「ふうっ、それにしても姿を消して近付いていたとは……スラミン達は気付いてたのか」
「ぷるるんっ……」
「スラミン達もレナがもう気付いていると思って油断してたみたい」
「なるほど、そういうことなら怒れないか」
スラミンとヒトミンは敵が透明になって接近していることは把握していたが、レナは既に気付いていると思っていたので注意できなかった。レナは敵を警戒していたつもりだがまさか透明になって近付いているとは思わず、地中を潜って移動していると思い込んだのが仇となった。
今回の戦闘でレナは自分の腕が鈍っていることに気が付き、最近は少し遊んでばかりで鍛錬を怠っていたことを反省する。もしも今回の敵がミドルや七聖将などのような強敵だった場合はレナは殺されていた可能性もあった。
(油断してたわけじゃないけど……一から鍛え直す必要があるかもな)
とりあえずはアランともう一人の男を拘束したレナはシズネ達が到着するまで待機することにした。他の敵が訪れる可能性を考慮してレナはスラミンとヒトミンに警戒を任せて休憩を行う。
「ふうっ、ちょっと疲れたな……コトミンも疲れてない?」
「私は平気。スラミンとヒトミンが大きくなり過ぎたからダイエットさせる必要ありそう」
「「ぷるるんっ……」」
大量の水分を吸収したことでスラミンとヒトミンは巨大化し、このままでは持ち歩くこともままならないのでコトミンは2匹を搾り込んで余分な水分を吐き出させる。その際にレナは気絶している二人に水をかけた。
「丁度良かった。こいつらも起こそう」
「分かった。ならレナはスラミンを持って」
「よし、吐き出せ!!」
「「ぷるしゃああっ!!」」
「「ぶふぅっ!?」」
スラミンとヒトミンが吐き出した水を浴びてアランともう一人の男は意識を取り戻し、全身が水浸しの状態で目を覚ます。二人は縄で縛られていることに気が付くと憎々しい表情を浮かべた。
「き、貴様等!!」
「くそっ、俺達をどうするつもりだ!?」
「うるさいっ!!」
騒ぎ始めた二人に対してレナは退魔刀を地面に突き刺すと、それを見た男達は表情を青くさせた。縄をほどいたところで二人がかりで挑んだとしてもレナには敵わないことは承知しており、そんな男達にレナは淡々と告げる。
「お前等は旧帝国の残党だな?」
「旧帝国だと?笑わせるな、我々はもう帝国などどうでもいい!!」
「俺達はバルトロス帝国の復活など望んでいない!!」
「ならお前等は何なんだ?」
自分達を旧帝国の残党扱いするレナにアラン達は否定するが、彼等が旧帝国に所属していたのは紛れもない事実である。しかし、アラン達は自分達の目的は帝国の復活ではなく新しい自分達の国を築くために作り上げた組織の名を明かす。
「我々は新帝国だ!!我等を不当に扱った国々を支配し、世界の国を統一して新しい国家を生み出す!!それこそが我々の目的だ!!」
「新帝国……」
「……安っぽい名前」
「何だと女!?殺されたいのか!!」
新帝国を名乗る二人にレナとコトミンは呆れた表情を浮かべ、二人とも自分の立場を理解していないのかと思う。旧帝国の目的は王国に滅ぼされたバルトロス帝国の復活だが、新帝国なる組織は帝国の復活ではなく新しい国を築き上げるために生み出された組織だと判明した。
旧帝国の残党が集まって世界中の神器を回収し、新しい組織を立ち上げた。彼等はもう旧帝国への忠誠心は残っておらず、自分達の野望のために動いていた。新帝国に属する人間は何らかの理由で自国に恨みを持つ人材が集められ、アランの場合は先祖が不当に扱われたという理由で巨人国に恨みを抱き、もう一人の男も似たような理由で新帝国に加入したと語る。
「我々を捕まえた所で無駄だ!!既に我が組織は神器を参考にして作りだした魔道具の開発に成功している!!いずれ我等が同胞が神器に匹敵する兵器を作り出してこの世界を支配するだろう!!」
「俺達を脅迫しても無駄だ!!どんな拷問を受けようと仲間の居場所は吐かない!!」
「へえ、仲間思いだね」
「……レナ、この人達から嫌な気配を感じる」
仲間の情報は売らないと言い出す二人にレナは感心したが、コトミンは顔をしかめて二人の顔を指差す。コトミンが何を感じ取ったのか気になったレナは顔を見ると、いつの間にか二人の額に髑髏のような紋様が浮かんでいた。
「これってまさか……呪詛!?」
「うぐぐっ……ど、どうやら時間のようだな」
「くそがっ……もう見捨てられたか」
「レナ……この人達は呪われてる」
二人の額に浮かんだ髑髏からは闇属性の魔力が漏れ出ており、それを見たレナは脳裏に浮かんだのは「呪術師」だった。ダインの実家のシャドウ家は呪術師の家系であり、秘密裏に王国の敵となる存在を呪術で始末してきたという話を思い出す。
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