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王都での騒動
第253話 魔操術の真価
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「あんた、また考え無しに魔操術を使用したね?」
「えっ……どうして、魔操術の事を」
「やっぱりそうかい」
テンが魔操術を口にした事にナイは驚き、彼女はため息を吐きながら頭を掻く。その一方でヒナとモモは驚いた様子でナイに振り返る。
「えっ!?ナイ君、貴方も魔操術を使えるの!?」
「そうなの!?」
「貴方も……って、まさか二人とも魔操術を使えるの?」
「こいつらだけじゃないよ。ヒイロとミイネの奴も魔操術の事は知ってる……そもそもあんたの方こそどうして魔操術を知ってるんだい?」
ナイは自分だけではなく、ヒナ達も魔操術を扱える事に驚くが、テンからすればむしろ一般人であるはずのナイが何処で魔操術を覚えたのか気になる様子だった。
「魔操術を知っている人間はそうはいないはずだよ。少なくとも一般人が扱える術がじゃない……あんたは誰に教わったんだい?」
「えっと、前にマホ魔導士に教わりました」
「魔導士!?それって国内には3人しかいないと言われているあの有名な魔導士の事!?」
「ナイ君、魔導士さんの弟子だったの!?凄い凄い!!」
「あだだだっ!?」
マホ魔導士の事を告げるとヒナとモモは興奮した様子でナイに詰め寄るが、まだ治療が完全に終わっていないナイは二人に揺さぶられて悲鳴を上げる。慌てて二人はナイを離すと、話を聞いていたテンは腕を組む。
「なるほど、まさかあんたがマホさんと縁のある人間だったとはね……」
「テンさんはマホ魔導士の事を知ってるんですか?」
「知ってるも何も昔から色々と世話になってる人だよ。あの人のお陰で命拾いした事もあったね……だけど、これで合点がいったよ。あの人に教えてもらったんなら隠す必要もないね」
テンはナイの話を聞いて納得すると、魔操術がこの国ではどのような物として取り扱われているのかを説明する――
――魔操術とは文字通りに魔力を操作せる技術を指しており、この国においては一般人には知られてはおらず、扱える人間も極めて少ない。
魔術師が魔法を扱う際に利用する魔力、この魔力は別に魔術師でなくとも生物ならば誰しもが宿している力である。しかし、その魔力を操れるのは魔術師以外には存在しないと考えられていた。
だが、この常識は大きな間違いであり、実際に魔術師以外の人間でも魔力を操る術は存在する。それは「魔操術」と呼ばれ、この技術を利用すれば魔術師以外の人間も魔法の力と似通った能力を得られる。
例えばナイのような聖属性の魔力の適正が高い人間が使用した場合、身体機能の強化を行える。怪我を負ったとしても聖属性の魔力を利用して再生機能を強化すれば自己再生も可能、他にも筋力を強化する事もできる。
ここで重要なのが聖属性以外の属性の適正が高い人間が魔操術を操る場合、全く違う効果を生み出す。例えば水属性の場合は魔力で構成した水を生み出したり、火属性の場合は炎を生み出す事もできる。他にも色々な使い方があるが、共通点は自分が最も適性が高い魔力しか操れないという点である。
「魔操術は使い方を誤れば恐ろしい武器になるからね……こんな技術をもしも世間に知られたら、それを悪用しようとする輩もいる。だから一般人の間には秘匿すべき技術として他言する事を禁じられているんだよ」
「あ、そういえば……マホ魔導士も魔操術の事は無暗に他の人間に話さない様に言われました」
「最初にナイ君と会った時、モモが魔操術の事を口に出そうとした時は本当に焦ったわよ……」
「ご、ごめんね~……」
最初の頃にモモが他の人間の怪我を治せるという話を聞いた時、ナイはモモが回復魔法を扱えるのかと思ったが、彼女の場合は魔操術の応用で怪我を治せる事を伝えようとしたらしい。あの時はヒナが咄嗟に止めた理由がここで判明した。
ちなみに回復魔法は魔力を他者に送り込む魔法のため、聖属性の適正が高い人間ならば魔操術を会得すれば回復魔法と同じように他人の怪我を治す事ができる。但し、従来の回復魔法と違って魔力を送り込む際は自分で上手く調整しなければならず、使い方を誤ると魔力を消耗し過ぎて大変な事態に陥るらしい。
「あんたが魔操術を扱える事は前々から知ってたよ。前に食堂で騒動があったとき、あんたは冒険者を取り押さえただろう?あの時にあんたは魔操術を使っていたね」
「え、そうなんですか?」
「何だい、自覚はなかったのかい。でも、無意識で扱えるなんてあんた相当に聖属性の適正が高いようだね」
ナイはテンの話を聞いて驚き、前にヒナとモモにちょっかいをかけようとした冒険者を止めた時、自分が無意識に魔操術で肉体を強化していた事を知る。
「えっ……どうして、魔操術の事を」
「やっぱりそうかい」
テンが魔操術を口にした事にナイは驚き、彼女はため息を吐きながら頭を掻く。その一方でヒナとモモは驚いた様子でナイに振り返る。
「えっ!?ナイ君、貴方も魔操術を使えるの!?」
「そうなの!?」
「貴方も……って、まさか二人とも魔操術を使えるの?」
「こいつらだけじゃないよ。ヒイロとミイネの奴も魔操術の事は知ってる……そもそもあんたの方こそどうして魔操術を知ってるんだい?」
ナイは自分だけではなく、ヒナ達も魔操術を扱える事に驚くが、テンからすればむしろ一般人であるはずのナイが何処で魔操術を覚えたのか気になる様子だった。
「魔操術を知っている人間はそうはいないはずだよ。少なくとも一般人が扱える術がじゃない……あんたは誰に教わったんだい?」
「えっと、前にマホ魔導士に教わりました」
「魔導士!?それって国内には3人しかいないと言われているあの有名な魔導士の事!?」
「ナイ君、魔導士さんの弟子だったの!?凄い凄い!!」
「あだだだっ!?」
マホ魔導士の事を告げるとヒナとモモは興奮した様子でナイに詰め寄るが、まだ治療が完全に終わっていないナイは二人に揺さぶられて悲鳴を上げる。慌てて二人はナイを離すと、話を聞いていたテンは腕を組む。
「なるほど、まさかあんたがマホさんと縁のある人間だったとはね……」
「テンさんはマホ魔導士の事を知ってるんですか?」
「知ってるも何も昔から色々と世話になってる人だよ。あの人のお陰で命拾いした事もあったね……だけど、これで合点がいったよ。あの人に教えてもらったんなら隠す必要もないね」
テンはナイの話を聞いて納得すると、魔操術がこの国ではどのような物として取り扱われているのかを説明する――
――魔操術とは文字通りに魔力を操作せる技術を指しており、この国においては一般人には知られてはおらず、扱える人間も極めて少ない。
魔術師が魔法を扱う際に利用する魔力、この魔力は別に魔術師でなくとも生物ならば誰しもが宿している力である。しかし、その魔力を操れるのは魔術師以外には存在しないと考えられていた。
だが、この常識は大きな間違いであり、実際に魔術師以外の人間でも魔力を操る術は存在する。それは「魔操術」と呼ばれ、この技術を利用すれば魔術師以外の人間も魔法の力と似通った能力を得られる。
例えばナイのような聖属性の魔力の適正が高い人間が使用した場合、身体機能の強化を行える。怪我を負ったとしても聖属性の魔力を利用して再生機能を強化すれば自己再生も可能、他にも筋力を強化する事もできる。
ここで重要なのが聖属性以外の属性の適正が高い人間が魔操術を操る場合、全く違う効果を生み出す。例えば水属性の場合は魔力で構成した水を生み出したり、火属性の場合は炎を生み出す事もできる。他にも色々な使い方があるが、共通点は自分が最も適性が高い魔力しか操れないという点である。
「魔操術は使い方を誤れば恐ろしい武器になるからね……こんな技術をもしも世間に知られたら、それを悪用しようとする輩もいる。だから一般人の間には秘匿すべき技術として他言する事を禁じられているんだよ」
「あ、そういえば……マホ魔導士も魔操術の事は無暗に他の人間に話さない様に言われました」
「最初にナイ君と会った時、モモが魔操術の事を口に出そうとした時は本当に焦ったわよ……」
「ご、ごめんね~……」
最初の頃にモモが他の人間の怪我を治せるという話を聞いた時、ナイはモモが回復魔法を扱えるのかと思ったが、彼女の場合は魔操術の応用で怪我を治せる事を伝えようとしたらしい。あの時はヒナが咄嗟に止めた理由がここで判明した。
ちなみに回復魔法は魔力を他者に送り込む魔法のため、聖属性の適正が高い人間ならば魔操術を会得すれば回復魔法と同じように他人の怪我を治す事ができる。但し、従来の回復魔法と違って魔力を送り込む際は自分で上手く調整しなければならず、使い方を誤ると魔力を消耗し過ぎて大変な事態に陥るらしい。
「あんたが魔操術を扱える事は前々から知ってたよ。前に食堂で騒動があったとき、あんたは冒険者を取り押さえただろう?あの時にあんたは魔操術を使っていたね」
「え、そうなんですか?」
「何だい、自覚はなかったのかい。でも、無意識で扱えるなんてあんた相当に聖属性の適正が高いようだね」
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