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グマグ火山決戦編
第365話 火竜VS大型ゴーレム
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――この世界において人類に最も被害を与え、恐れられている存在は「火竜」と呼ばれる竜種である。だが、竜種の殆どは火竜以外も圧倒的な力を持ち合わせ、災害の化身とさえ恐れられていた。
火竜以外にも有名な魔物は地竜であり、この地竜は獣人国と呼ばれる国の領地に存在する。他にも海には海竜と呼ばれる竜種が存在し、伝説上では雷雲を操る雷竜と呼ばれる魔物も存在するという。
この世界の生態系においても竜種は頂点に位置づけされ、いくつもの国が滅ぼされた。しかも別々の竜種同士が邂逅した場合、互いに殺し合うまで戦いを辞めない。
かつて火竜と地竜が遭遇した際、地形が変動する程の激しい戦闘が繰り広げられ、お互いに同士討ちになった。その時の被害はあまりにも酷く、山が崩れて川は氾濫し、焼け野原と化したと言われている。
魔物の中でも最強の力を誇る存在、だからこそ人類は竜種には極力関わらない様にしてきた。しかし、長い歴史の中には圧倒的な力を誇る竜種に立ち向かった者もいた。
歴史上で初めて竜種の討伐を成し遂げたのは「レノ」と呼ばれる剣士だった。彼は一本の魔剣だけで火竜に挑み、勝利を果たしたという。その魔剣は後々の時代に竜種を打ち倒す偉業を成し遂げた事から人類に希望の光を与えた事から、いつの間にか聖剣と呼び称されるようになる。
聖剣の正式な名前は「カラドボルグ」と呼ばれ、嘘か真か不明だが雷竜の死骸から回収された牙から作り出された魔剣だと伝えられている。そもそも雷竜自体が目撃情報も少なく、本当に実在するのか疑われていたが、レノ本人は偶然にも雷竜の死骸を発見し、牙を回収して父親の鍛冶師に魔剣を作って貰ったという。
竜種の素材から作り出された魔剣や魔道具は強力な能力を誇り、レノが打ち倒した火竜から作り出された魔剣の中には後々にフレア公爵家の家宝となる「真紅」も製作されていた。
歴史上で名前を刻んだ有名な魔剣の殆どは竜種の素材が使用されており、これらの武器を完全に扱えた時は竜種と同等の力を得られると伝わっていた。しかし、歴史上でレノ以外に竜種の討伐を果たした人間は誰もいない――
――そんな伝説の存在として語られる火竜を前にすれば竜種を除く他の魔物は恐れを為し、逃げ出すだろう。それが赤毛熊だろうとミノタウロスだろうとガーゴイルだろうと関係なく、火竜の圧倒的な存在感の前ではどんな魔物でも恐怖を抱く。
しかし、火山に出現した巨大なゴーレムは普通の魔物とは違い、火竜を前にしても怯む事はない。大型ゴーレムは恐怖という感情を知らないのか、目の前に現れた火竜に向けて躊躇なく近付き、巨大な拳を放つ。
「ゴオオオッ!!」
「アガァッ!?」
殴りつけられた火竜は大きく怯み、地面に叩きつけられる。赤毛熊だろうと一撃で殺せる程の威力の攻撃だが、火竜は防御力と耐久力も並の魔物の比ではなく、尻尾を振りかざして大型ゴーレムに叩き込む。
「シャアアッ!!」
「ゴアッ……!?」
尻尾を叩きつけられた大型ゴーレムは体勢を崩し、地面に倒れ込む。この際に火口に振動が走り、溶岩が溢れ出す。二体は向かい合うと、今度は同時に攻撃を繰り出す。
「シャアアッ!!」
「ゴオオッ!!」
火竜と大型ゴーレムは同時に体当たりを行い、地面に亀裂が生じた。重量は大型ゴーレムが勝るらしく、衝突した瞬間に火竜は大きく仰け反るが、それに対して大型ゴーレムは火竜の尻尾を掴む。
「ゴガァッ!!」
「ガアッ……!?」
火竜の尻尾を掴んだ大型ゴーレムは火山の岩壁に火竜を叩き込み、そのまま岩壁は罅割れて多数の火属性の魔石の破片が飛び散る。大型ゴーレムは何度も尻尾を掴んで岩壁に火竜を叩き込む。
しばらくの間は大型ゴーレムは火竜を岩壁に叩きつけるが、ここで火竜は翼を広げ、上空へと飛翔する。この際に尻尾を掴んでいた大型ゴーレムも同時に浮き上がる。
「シャアアアッ……!!」
「ゴオッ……!?」
自分よりも体躯が大きく、重量もある大型ゴーレムごと上空へ飛翔した火竜は、ある程度の高度まで移動すると、大型ゴーレムに対して両足を叩き込み、無理やりに引き剥がす。
「シャアアッ!!」
「ゴアアッ!?」
大型ゴーレムは逃げ場のない空中で攻撃を受けて尻尾を手放してしまい、そのまま火口の溶岩に向けて落下する。そして大型ゴーレムは溶岩に衝突し、身体が沈んでいく。
ゴァアアアアッ――!?
火山の火口に大型ゴーレムの悲鳴が響き渡り、普通の生物ならば溶岩に突っ込めば絶命は免れない。その様子を火竜は上空から見下ろし、咆哮を放つ。
シャアアアッ――!!
勝利を確信した咆哮が火山どころか周辺一帯に響き渡り、これで勝負は決したと思われた。だが、ここで予期せぬ事態が発生する。
大型ゴーレムが溶岩に沈んだ途端に火山が震え始め、火口の溶岩が一気に盛り上がる。その光景を確認した火竜は火山が噴火したのかと判断して距離を取ろうとしたが、盛り上がった溶岩から思いもよらぬ存在が出現した。
『ゴガァアアアアッ……!!』
「シャアッ……!?」
溶岩から出てきたのは体長が2倍近くまで膨れ上がった大型ゴーレムであり、全長は恐らくは30メートル近くは存在した。どうやら事前に溶岩の中に仕込んでいた魔石を吸収し、急成長を果たす。
更に巨大化した大型ゴーレムは火口から抜け出すと、火竜に向けて口元を開く。それを見た火竜は大型ゴーレムの次の行動を察して翼をはためかせて移動を行う。
『オァアアアアッ――!!』
「シャアアアッ……!?」
大型ゴーレムの口元から火属性の魔力で構成された光線が放たれ、その攻撃に対して火竜はぎりぎり回避する。大型ゴーレムの放った光線は遥か上空に浮かぶ雲を貫き、四散させた。
仮に地上に撃ち込まれた場合、地上が焼け野原と化す威力は存在し、火竜は上空を旋回して攻撃を回避する。それに対して大型ゴーレムは狂ったように光線を吐き出しながら首を動かし、火竜を狙う。
『アアアアッ――!!』
「シャアアアッ!!」
空中を飛び回りながら火竜は大型ゴーレムの光線を回避し、胸元の部分が徐々に赤みを増していく。やがて火竜は逃走を辞めて空中から大型ゴーレムに向き直ると、自信も口から火属性の魔力の塊を放つ。
「アガァアアアアッ!!」
『ッ――!?』
火竜の口内から放たれた魔力の塊はまるで隕石を想像させ、そのまま大型ゴーレムの放つ火属性の光線を吸収するように肥大化し、大型ゴーレムの身体に衝突した。その瞬間に巨大な火柱が誕生し、大型ゴーレムの肉体が崩れ落ちる。
火口に出現した火柱が上がり、その光景は火山が噴火したようにしか見えない。火竜は自分の勝利を確信して火口へと降りたつと、火柱の様子を伺う。
「シャアアアッ!!」
火柱の中で大型ゴーレムが崩れ去る姿を確認して火竜は今度こそ勝利の雄叫びを放つ。しかし、そんな火竜の足元の地面に亀裂が発生し、巨大な腕が火竜の身体を掴んだ。
火竜以外にも有名な魔物は地竜であり、この地竜は獣人国と呼ばれる国の領地に存在する。他にも海には海竜と呼ばれる竜種が存在し、伝説上では雷雲を操る雷竜と呼ばれる魔物も存在するという。
この世界の生態系においても竜種は頂点に位置づけされ、いくつもの国が滅ぼされた。しかも別々の竜種同士が邂逅した場合、互いに殺し合うまで戦いを辞めない。
かつて火竜と地竜が遭遇した際、地形が変動する程の激しい戦闘が繰り広げられ、お互いに同士討ちになった。その時の被害はあまりにも酷く、山が崩れて川は氾濫し、焼け野原と化したと言われている。
魔物の中でも最強の力を誇る存在、だからこそ人類は竜種には極力関わらない様にしてきた。しかし、長い歴史の中には圧倒的な力を誇る竜種に立ち向かった者もいた。
歴史上で初めて竜種の討伐を成し遂げたのは「レノ」と呼ばれる剣士だった。彼は一本の魔剣だけで火竜に挑み、勝利を果たしたという。その魔剣は後々の時代に竜種を打ち倒す偉業を成し遂げた事から人類に希望の光を与えた事から、いつの間にか聖剣と呼び称されるようになる。
聖剣の正式な名前は「カラドボルグ」と呼ばれ、嘘か真か不明だが雷竜の死骸から回収された牙から作り出された魔剣だと伝えられている。そもそも雷竜自体が目撃情報も少なく、本当に実在するのか疑われていたが、レノ本人は偶然にも雷竜の死骸を発見し、牙を回収して父親の鍛冶師に魔剣を作って貰ったという。
竜種の素材から作り出された魔剣や魔道具は強力な能力を誇り、レノが打ち倒した火竜から作り出された魔剣の中には後々にフレア公爵家の家宝となる「真紅」も製作されていた。
歴史上で名前を刻んだ有名な魔剣の殆どは竜種の素材が使用されており、これらの武器を完全に扱えた時は竜種と同等の力を得られると伝わっていた。しかし、歴史上でレノ以外に竜種の討伐を果たした人間は誰もいない――
――そんな伝説の存在として語られる火竜を前にすれば竜種を除く他の魔物は恐れを為し、逃げ出すだろう。それが赤毛熊だろうとミノタウロスだろうとガーゴイルだろうと関係なく、火竜の圧倒的な存在感の前ではどんな魔物でも恐怖を抱く。
しかし、火山に出現した巨大なゴーレムは普通の魔物とは違い、火竜を前にしても怯む事はない。大型ゴーレムは恐怖という感情を知らないのか、目の前に現れた火竜に向けて躊躇なく近付き、巨大な拳を放つ。
「ゴオオオッ!!」
「アガァッ!?」
殴りつけられた火竜は大きく怯み、地面に叩きつけられる。赤毛熊だろうと一撃で殺せる程の威力の攻撃だが、火竜は防御力と耐久力も並の魔物の比ではなく、尻尾を振りかざして大型ゴーレムに叩き込む。
「シャアアッ!!」
「ゴアッ……!?」
尻尾を叩きつけられた大型ゴーレムは体勢を崩し、地面に倒れ込む。この際に火口に振動が走り、溶岩が溢れ出す。二体は向かい合うと、今度は同時に攻撃を繰り出す。
「シャアアッ!!」
「ゴオオッ!!」
火竜と大型ゴーレムは同時に体当たりを行い、地面に亀裂が生じた。重量は大型ゴーレムが勝るらしく、衝突した瞬間に火竜は大きく仰け反るが、それに対して大型ゴーレムは火竜の尻尾を掴む。
「ゴガァッ!!」
「ガアッ……!?」
火竜の尻尾を掴んだ大型ゴーレムは火山の岩壁に火竜を叩き込み、そのまま岩壁は罅割れて多数の火属性の魔石の破片が飛び散る。大型ゴーレムは何度も尻尾を掴んで岩壁に火竜を叩き込む。
しばらくの間は大型ゴーレムは火竜を岩壁に叩きつけるが、ここで火竜は翼を広げ、上空へと飛翔する。この際に尻尾を掴んでいた大型ゴーレムも同時に浮き上がる。
「シャアアアッ……!!」
「ゴオッ……!?」
自分よりも体躯が大きく、重量もある大型ゴーレムごと上空へ飛翔した火竜は、ある程度の高度まで移動すると、大型ゴーレムに対して両足を叩き込み、無理やりに引き剥がす。
「シャアアッ!!」
「ゴアアッ!?」
大型ゴーレムは逃げ場のない空中で攻撃を受けて尻尾を手放してしまい、そのまま火口の溶岩に向けて落下する。そして大型ゴーレムは溶岩に衝突し、身体が沈んでいく。
ゴァアアアアッ――!?
火山の火口に大型ゴーレムの悲鳴が響き渡り、普通の生物ならば溶岩に突っ込めば絶命は免れない。その様子を火竜は上空から見下ろし、咆哮を放つ。
シャアアアッ――!!
勝利を確信した咆哮が火山どころか周辺一帯に響き渡り、これで勝負は決したと思われた。だが、ここで予期せぬ事態が発生する。
大型ゴーレムが溶岩に沈んだ途端に火山が震え始め、火口の溶岩が一気に盛り上がる。その光景を確認した火竜は火山が噴火したのかと判断して距離を取ろうとしたが、盛り上がった溶岩から思いもよらぬ存在が出現した。
『ゴガァアアアアッ……!!』
「シャアッ……!?」
溶岩から出てきたのは体長が2倍近くまで膨れ上がった大型ゴーレムであり、全長は恐らくは30メートル近くは存在した。どうやら事前に溶岩の中に仕込んでいた魔石を吸収し、急成長を果たす。
更に巨大化した大型ゴーレムは火口から抜け出すと、火竜に向けて口元を開く。それを見た火竜は大型ゴーレムの次の行動を察して翼をはためかせて移動を行う。
『オァアアアアッ――!!』
「シャアアアッ……!?」
大型ゴーレムの口元から火属性の魔力で構成された光線が放たれ、その攻撃に対して火竜はぎりぎり回避する。大型ゴーレムの放った光線は遥か上空に浮かぶ雲を貫き、四散させた。
仮に地上に撃ち込まれた場合、地上が焼け野原と化す威力は存在し、火竜は上空を旋回して攻撃を回避する。それに対して大型ゴーレムは狂ったように光線を吐き出しながら首を動かし、火竜を狙う。
『アアアアッ――!!』
「シャアアアッ!!」
空中を飛び回りながら火竜は大型ゴーレムの光線を回避し、胸元の部分が徐々に赤みを増していく。やがて火竜は逃走を辞めて空中から大型ゴーレムに向き直ると、自信も口から火属性の魔力の塊を放つ。
「アガァアアアアッ!!」
『ッ――!?』
火竜の口内から放たれた魔力の塊はまるで隕石を想像させ、そのまま大型ゴーレムの放つ火属性の光線を吸収するように肥大化し、大型ゴーレムの身体に衝突した。その瞬間に巨大な火柱が誕生し、大型ゴーレムの肉体が崩れ落ちる。
火口に出現した火柱が上がり、その光景は火山が噴火したようにしか見えない。火竜は自分の勝利を確信して火口へと降りたつと、火柱の様子を伺う。
「シャアアアッ!!」
火柱の中で大型ゴーレムが崩れ去る姿を確認して火竜は今度こそ勝利の雄叫びを放つ。しかし、そんな火竜の足元の地面に亀裂が発生し、巨大な腕が火竜の身体を掴んだ。
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