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グマグ火山決戦編
第369話 火山へ向けて……
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――その夜、討伐隊は結局は魔物と一匹も遭遇する事もなく一晩を過ごし、夜明けを迎えると出発を開始した。草原に生息する魔物の妨害を受ける事を想定しての移動日程であったが、その魔物が姿を見せないために想定以上の速度で討伐隊は進行していた。
そして翌日の昼を迎える頃には遂に討伐隊はグマグ火山から数キロほど離れた場所に到着していたが、火山の周囲は噴火によって酷い状態に陥っていた。
「うっ……報告は受けていたが、これは予想以上に酷いな」
「まさかあの火山が噴火するなんてね……というより、今も噴火しかけているんじゃないのかい?」
遠目から見てもグマグ火山は火口から煙を噴き出しており、周囲は酷い状況だった。まだ火山までかなりの距離があるのに溶岩の塊らしき物まで地面に埋まっていた。
「何だいこりゃ……冷えた溶岩かい?まさか、こんな場所まで溶岩が吹っ飛んできたのかい?」
「そ、そんな事があり得るのですか?」
「有り得ない、とは言い切れないが……妙だな、どうしてこの場所にだけ溶岩が集まっている?」
討伐隊は溶岩の塊が密集しているしている地域を発見し、ここまで溶岩が流れ込んできたのかと思われたが、どういうわけなのかこの地域の周辺には溶岩の塊は存在しない。
しかも一つ一つの大きさが尋常ではなく、一番小さい塊でも1メートルは軽く超えていた。火山が噴火した時に火山弾がこの場所に落ちてきたとしても、広範囲にではなく、一か所に集うように落ちている事に討伐隊の隊員は疑問を抱く。
「どうなってるんだい、これは?」
「分かりませんわ……でも、何となくですが嫌な予感がします」
「ああ、迂闊に近づかない方が良い気がする……」
「王子様、どうしますか?」
「…………」
討伐隊の隊長を任されているのはバッシュであり、彼が討伐隊の指揮を行う。本来ならば王子である彼がこんな危険な任務を引き受ける事自体が問題なのだが、彼は自分の意志で討伐隊を率いる事を国王に告げた。
仮に大型ゴーレムによって火竜が目覚めた場合、この国は国家存亡の危機を迎える。もしも火竜が目覚めて王都を破壊すればこの国の終わりを意味する。だからこそバッシュはこの国をいずれ継ぐ自分が国を守るために行動しなければならないと思った。
「ふむ……」
「爺さん、どうかしたか?何か気になるの?」
「いや……儂は鍛冶師じゃからな、今までにいろんな場所に訪れて様々な鉱石を見てきた。しかし、ここにある岩はどうも変な感じがする」
「変な感じって……?」
ここで討伐隊に参加していた黄金級冒険者のハマーンが険しい表情を浮かべ、彼等は大量に埋もれている溶岩の塊に視線を向けると、何を考えたのか彼は手にしていた大きな鉄槌を構える。
「爺さん?何をする気だ!?」
「こいつはもしかしたら……皆、ここから離れろ!!」
「ハマーンさん!?」
「何をしている!!勝手な行動は慎め!!」
ハマーンが一際大きな火山弾に鉄槌を振り下ろそうとしている姿を見て他の者は止めようとしたが、彼は気合を込めて鉄槌を叩き込む。周囲に金属音が鳴り響き、溶岩の塊に亀裂が生じた。
彼の所有する鉄槌はただの仕事道具ではなく、彼の武器としても利用されている。鉄槌は魔法金属のミスリルと他の金属で構成された合金であり、魔剣にも劣らぬ硬度を誇る。しかも年老いたとはいえ、小髭族のハマーンの腕力は並の人間を遥かに上回る。
鉄槌が叩き込まれた溶岩の塊の表面に亀裂が走ると、やがて岩の破片が崩れ落ちて行き、内部から赤黒く熱を発する岩が出現した。それを見たハマーンは冷や汗を流し、正体を見抜く。
「皆の者、こいつらはゴーレムじゃ!!気を付けろ!!」
「何だと!?」
「まさか……レッドゴーレムか!?」
ハマーンの言葉に討伐隊は焦りの声を上げ、慌てて全員が側に落ちていた溶岩の塊から離れる。そしてハマーンの攻撃を受けて目を覚ましたレッドゴーレムは身体に張り付いていた岩の破片を振り払うと、雄叫びを上げる。
「ゴォオオオオッ……!!」
「くっ!?」
「こ、こいつがレッドゴーレム……なんて熱気だ!?」
「熱いっ!?迂闊に近づくと火傷するぞ!?」
レッドゴーレムは全身が溶岩で構成されているかのように発熱しており、近寄るだけで熱気に襲われる。ハマーンはレッドゴーレムに鉄槌を構え、力強く叩き込む。
「ふん、その程度の熱で儂が怯えると思ったか!!こちとら数十年も竈で鉄を討ち続けてるんじゃぞ!!」
「ゴアアッ!?」
「おおっ!!流石は黄金級冒険者だね、頼りになるじゃないかい!!」
ハマーンは熱気を物ともせずに近付くと、鉄槌を振りかざしてレッドゴーレムの顔面を殴りつける。魔法金属で構成された彼の鉄槌はレッドゴーレムの体温でも溶ける事はなく、見事に頭部を打ち砕く。
頭を破壊されたレッドゴーレムは後ろ向きに倒れ込もうとしたため、誰もが倒したと思った。しかし、事前にアルトからゴーレムの弱点を聞いていた者達はレッドゴーレムが死んでいないことに気付く。
そして翌日の昼を迎える頃には遂に討伐隊はグマグ火山から数キロほど離れた場所に到着していたが、火山の周囲は噴火によって酷い状態に陥っていた。
「うっ……報告は受けていたが、これは予想以上に酷いな」
「まさかあの火山が噴火するなんてね……というより、今も噴火しかけているんじゃないのかい?」
遠目から見てもグマグ火山は火口から煙を噴き出しており、周囲は酷い状況だった。まだ火山までかなりの距離があるのに溶岩の塊らしき物まで地面に埋まっていた。
「何だいこりゃ……冷えた溶岩かい?まさか、こんな場所まで溶岩が吹っ飛んできたのかい?」
「そ、そんな事があり得るのですか?」
「有り得ない、とは言い切れないが……妙だな、どうしてこの場所にだけ溶岩が集まっている?」
討伐隊は溶岩の塊が密集しているしている地域を発見し、ここまで溶岩が流れ込んできたのかと思われたが、どういうわけなのかこの地域の周辺には溶岩の塊は存在しない。
しかも一つ一つの大きさが尋常ではなく、一番小さい塊でも1メートルは軽く超えていた。火山が噴火した時に火山弾がこの場所に落ちてきたとしても、広範囲にではなく、一か所に集うように落ちている事に討伐隊の隊員は疑問を抱く。
「どうなってるんだい、これは?」
「分かりませんわ……でも、何となくですが嫌な予感がします」
「ああ、迂闊に近づかない方が良い気がする……」
「王子様、どうしますか?」
「…………」
討伐隊の隊長を任されているのはバッシュであり、彼が討伐隊の指揮を行う。本来ならば王子である彼がこんな危険な任務を引き受ける事自体が問題なのだが、彼は自分の意志で討伐隊を率いる事を国王に告げた。
仮に大型ゴーレムによって火竜が目覚めた場合、この国は国家存亡の危機を迎える。もしも火竜が目覚めて王都を破壊すればこの国の終わりを意味する。だからこそバッシュはこの国をいずれ継ぐ自分が国を守るために行動しなければならないと思った。
「ふむ……」
「爺さん、どうかしたか?何か気になるの?」
「いや……儂は鍛冶師じゃからな、今までにいろんな場所に訪れて様々な鉱石を見てきた。しかし、ここにある岩はどうも変な感じがする」
「変な感じって……?」
ここで討伐隊に参加していた黄金級冒険者のハマーンが険しい表情を浮かべ、彼等は大量に埋もれている溶岩の塊に視線を向けると、何を考えたのか彼は手にしていた大きな鉄槌を構える。
「爺さん?何をする気だ!?」
「こいつはもしかしたら……皆、ここから離れろ!!」
「ハマーンさん!?」
「何をしている!!勝手な行動は慎め!!」
ハマーンが一際大きな火山弾に鉄槌を振り下ろそうとしている姿を見て他の者は止めようとしたが、彼は気合を込めて鉄槌を叩き込む。周囲に金属音が鳴り響き、溶岩の塊に亀裂が生じた。
彼の所有する鉄槌はただの仕事道具ではなく、彼の武器としても利用されている。鉄槌は魔法金属のミスリルと他の金属で構成された合金であり、魔剣にも劣らぬ硬度を誇る。しかも年老いたとはいえ、小髭族のハマーンの腕力は並の人間を遥かに上回る。
鉄槌が叩き込まれた溶岩の塊の表面に亀裂が走ると、やがて岩の破片が崩れ落ちて行き、内部から赤黒く熱を発する岩が出現した。それを見たハマーンは冷や汗を流し、正体を見抜く。
「皆の者、こいつらはゴーレムじゃ!!気を付けろ!!」
「何だと!?」
「まさか……レッドゴーレムか!?」
ハマーンの言葉に討伐隊は焦りの声を上げ、慌てて全員が側に落ちていた溶岩の塊から離れる。そしてハマーンの攻撃を受けて目を覚ましたレッドゴーレムは身体に張り付いていた岩の破片を振り払うと、雄叫びを上げる。
「ゴォオオオオッ……!!」
「くっ!?」
「こ、こいつがレッドゴーレム……なんて熱気だ!?」
「熱いっ!?迂闊に近づくと火傷するぞ!?」
レッドゴーレムは全身が溶岩で構成されているかのように発熱しており、近寄るだけで熱気に襲われる。ハマーンはレッドゴーレムに鉄槌を構え、力強く叩き込む。
「ふん、その程度の熱で儂が怯えると思ったか!!こちとら数十年も竈で鉄を討ち続けてるんじゃぞ!!」
「ゴアアッ!?」
「おおっ!!流石は黄金級冒険者だね、頼りになるじゃないかい!!」
ハマーンは熱気を物ともせずに近付くと、鉄槌を振りかざしてレッドゴーレムの顔面を殴りつける。魔法金属で構成された彼の鉄槌はレッドゴーレムの体温でも溶ける事はなく、見事に頭部を打ち砕く。
頭を破壊されたレッドゴーレムは後ろ向きに倒れ込もうとしたため、誰もが倒したと思った。しかし、事前にアルトからゴーレムの弱点を聞いていた者達はレッドゴーレムが死んでいないことに気付く。
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