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グマグ火山決戦編
第387話 白狼種の覚醒
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魔力回復薬は飲んだだけで瞬時に魔力を回復させる効果はないが、一定時間の間は魔力を回復させる速度を高める事ができる。薬が切れるまで一時間の間は魔力の回復速度が高まり、魔法剣の負担も多少だが減らす事ができた。
「よし……ビャク、煙幕であいつの気を逸らす。その間にお前は手はず通りに頼んだぞ」
「ウォンッ!!」
ナイはビャクの背中から下りると、最初に旋斧を握りしめる。そして風属性の魔法剣を発動させ、旋斧の刀身に風の魔力を纏う。
「行くぞぉっ!!」
「ウォオオンッ!!」
「シャアッ……!?」
風属性の魔力を纏った状態でナイは地面に旋斧を叩きつけられると、刃に纏っていた竜巻によって土砂が巻き上げられ、広範囲に土煙が広がる。
土煙の中に姿を消したナイとビャクに火竜は警戒するが、すぐに土煙の中からビャクだけが飛び出してきた。彼は正面から火竜に迫る。
「ガアアアッ!!」
「シャアアアッ!!」
自分に向けて突っ込んできたビャクに対して火竜は右腕の鉤爪を振りかざし、切り裂こうとした。火竜の牙や爪はミスリル製の武器や防具を破壊する程の威力を誇り、まともに受ければビャクでも致命傷は避けられない。
しかし、ある程度の距離まで接近するとビャクは更に加速する。ナイを背中に乗せていた時よりも素早く、火竜の攻撃を躱して横切った。
「ガウッ!!」
「シャウッ……!?」
火竜の攻撃を躱す際にビャクは振り下ろされた腕に向けて牙を放ち、鋼鉄をも上回る硬度を誇る火竜の鱗を剥ぐ。自分に掠り傷程度とはいえ、損傷を与えた事に火竜は戸惑う。
――白狼種は魔獣種の中でも最速の移動速度を誇り、今までのビャクはナイが背中に乗っていた事で本来の動きができなかった。主人であるナイを振り落とさない様に速度を落として行動していたが、ナイがいなくなった今は遠慮せずに動き回れる。
成体の白狼種の牙は非常に頑丈で鋼鉄どころか魔法金属にも匹敵する強度を誇り、十分に加速すれば火竜であろうと損傷を与える攻撃を繰り出せる。
「ウォオオンッ!!」
「シャアアッ……!?」
火竜の周囲をビャクは高速で跳び回り、そのあまりの移動速度に火竜は目では追いつけず、次々と攻撃を受けてしまう。
「ガウッ!!」
「シャアッ!?」
「アガァッ!!」
「ギャウッ!?」
加速したビャクは火竜の身体のあちこちを牙で切り裂き、どれも掠り傷程度の損傷しか与えられないが、火竜を足止めするには十分だった。
しかし、火竜もやられてばかりではなく、ビャクの攻撃を受けながらも反撃の隙を伺い、そして好機が訪れた。ビャクは火竜の顔面に向けて跳び込み、その牙で火竜の瞳を切り裂こうとしてきた。
「ガアアアッ――!!」
如何に火竜といえど、瞳を傷つけられれば無事では済まず、顔面に飛び込んできたビャクに対して尻尾を放つ。火竜の尻尾は非常に長く、更に鞭の様に巧みに動かす事が出来る。
「シャアアッ!!」
「ギャインッ!?」
火竜は鞭のようにしならせた尻尾をビャクの身体に叩き込み、そのまま力任せにビャクを吹き飛ばす。火竜の一撃を受けたビャクは倒れ込むかと思われたが、空中で回転して体勢を整えた。
この際に火竜は尻尾にビャクが当たった時に違和感を覚え、一方でビャクの方は派手に吹き飛ばされはしたが、大きな怪我はない。
「グルルルッ……!!」
白狼種の毛皮は外部からの衝撃に対して非常に強く、打撃などの攻撃の場合は外部に衝撃を拡散させる効果を持つ。だが、圧倒的に力の差があるため、火竜の尻尾を受けた事でビャクは移動速度が格段に落ちてしまう。
「シャアアアッ!!」
「ウォンッ!?」
見るからに動作が鈍くなったビャクに対して火竜は尻尾を振り払い、周囲に存在する岩石ごと吹き飛ばそうとした。それに対してビャクは咄嗟に攻撃を躱すために上空に跳躍するが、それが火竜の罠だとは気づけなかった。
「アガァアアアッ!!」
「ッ――――!?」
ビャクが上空に飛びあがった瞬間、火竜は胸元を赤く発行させ、火球《ブレス》を吐き出す体勢を整えていた。上空ではビャクも身動きが取れず、このまま火球の餌食になるかと思われた瞬間、火竜の尻尾に思いもよらぬ衝撃が走った。
「うおおおおっ!!」
「ッ――!?」
火球を放つ寸前、強烈な痛みが尻尾に走った火竜は狙いを逸らしてしまい、火球を見当違いの方向へ放ってしまう。何事が起きたのかと火竜は自分の尻尾に視線を向けると、そこには岩砕剣を尻尾に食い込ませたナイの姿が存在した――
「よし……ビャク、煙幕であいつの気を逸らす。その間にお前は手はず通りに頼んだぞ」
「ウォンッ!!」
ナイはビャクの背中から下りると、最初に旋斧を握りしめる。そして風属性の魔法剣を発動させ、旋斧の刀身に風の魔力を纏う。
「行くぞぉっ!!」
「ウォオオンッ!!」
「シャアッ……!?」
風属性の魔力を纏った状態でナイは地面に旋斧を叩きつけられると、刃に纏っていた竜巻によって土砂が巻き上げられ、広範囲に土煙が広がる。
土煙の中に姿を消したナイとビャクに火竜は警戒するが、すぐに土煙の中からビャクだけが飛び出してきた。彼は正面から火竜に迫る。
「ガアアアッ!!」
「シャアアアッ!!」
自分に向けて突っ込んできたビャクに対して火竜は右腕の鉤爪を振りかざし、切り裂こうとした。火竜の牙や爪はミスリル製の武器や防具を破壊する程の威力を誇り、まともに受ければビャクでも致命傷は避けられない。
しかし、ある程度の距離まで接近するとビャクは更に加速する。ナイを背中に乗せていた時よりも素早く、火竜の攻撃を躱して横切った。
「ガウッ!!」
「シャウッ……!?」
火竜の攻撃を躱す際にビャクは振り下ろされた腕に向けて牙を放ち、鋼鉄をも上回る硬度を誇る火竜の鱗を剥ぐ。自分に掠り傷程度とはいえ、損傷を与えた事に火竜は戸惑う。
――白狼種は魔獣種の中でも最速の移動速度を誇り、今までのビャクはナイが背中に乗っていた事で本来の動きができなかった。主人であるナイを振り落とさない様に速度を落として行動していたが、ナイがいなくなった今は遠慮せずに動き回れる。
成体の白狼種の牙は非常に頑丈で鋼鉄どころか魔法金属にも匹敵する強度を誇り、十分に加速すれば火竜であろうと損傷を与える攻撃を繰り出せる。
「ウォオオンッ!!」
「シャアアッ……!?」
火竜の周囲をビャクは高速で跳び回り、そのあまりの移動速度に火竜は目では追いつけず、次々と攻撃を受けてしまう。
「ガウッ!!」
「シャアッ!?」
「アガァッ!!」
「ギャウッ!?」
加速したビャクは火竜の身体のあちこちを牙で切り裂き、どれも掠り傷程度の損傷しか与えられないが、火竜を足止めするには十分だった。
しかし、火竜もやられてばかりではなく、ビャクの攻撃を受けながらも反撃の隙を伺い、そして好機が訪れた。ビャクは火竜の顔面に向けて跳び込み、その牙で火竜の瞳を切り裂こうとしてきた。
「ガアアアッ――!!」
如何に火竜といえど、瞳を傷つけられれば無事では済まず、顔面に飛び込んできたビャクに対して尻尾を放つ。火竜の尻尾は非常に長く、更に鞭の様に巧みに動かす事が出来る。
「シャアアッ!!」
「ギャインッ!?」
火竜は鞭のようにしならせた尻尾をビャクの身体に叩き込み、そのまま力任せにビャクを吹き飛ばす。火竜の一撃を受けたビャクは倒れ込むかと思われたが、空中で回転して体勢を整えた。
この際に火竜は尻尾にビャクが当たった時に違和感を覚え、一方でビャクの方は派手に吹き飛ばされはしたが、大きな怪我はない。
「グルルルッ……!!」
白狼種の毛皮は外部からの衝撃に対して非常に強く、打撃などの攻撃の場合は外部に衝撃を拡散させる効果を持つ。だが、圧倒的に力の差があるため、火竜の尻尾を受けた事でビャクは移動速度が格段に落ちてしまう。
「シャアアアッ!!」
「ウォンッ!?」
見るからに動作が鈍くなったビャクに対して火竜は尻尾を振り払い、周囲に存在する岩石ごと吹き飛ばそうとした。それに対してビャクは咄嗟に攻撃を躱すために上空に跳躍するが、それが火竜の罠だとは気づけなかった。
「アガァアアアッ!!」
「ッ――――!?」
ビャクが上空に飛びあがった瞬間、火竜は胸元を赤く発行させ、火球《ブレス》を吐き出す体勢を整えていた。上空ではビャクも身動きが取れず、このまま火球の餌食になるかと思われた瞬間、火竜の尻尾に思いもよらぬ衝撃が走った。
「うおおおおっ!!」
「ッ――!?」
火球を放つ寸前、強烈な痛みが尻尾に走った火竜は狙いを逸らしてしまい、火球を見当違いの方向へ放ってしまう。何事が起きたのかと火竜は自分の尻尾に視線を向けると、そこには岩砕剣を尻尾に食い込ませたナイの姿が存在した――
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