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王都の異変
第573話 情報屋に頼る
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「ネズミ……それって、まさか……」
「あ、そういえばネズミ……さんが、テンさんの事を知っているような感じでしたけど、知り合いですか?」
「まさか、あいつの事かい!?あの婆さん、まだ生きてたのかい!?」
「えっ!?」
テンはネズミの名前を聞いて心底驚いた表情を浮かべた。その様子を見てナイは他の聖女騎士団に視線を向けるが、彼女達も心当たりはないのか首を振った。
聖女騎士団の面子でさえもネズミの存在は知らず、テンは何処で知り合ったのかナイ達は気にかかると、彼女は自分とネズミの関係を伝える。
「あの婆さん、まだ生きていたのかい……そいつはあたしの育ての親だよ」
「えっ!?」
「ちょっと待て!!テン、前にお前は育ての親は死んだようなもんだと言っていたじゃないか!?」
「どういう事だ!?」
ネズミがテンの育ての親だと知って驚いたのはナイ達だけではなく、他の者も驚愕した。特に聖女騎士団は彼女がまだ十代の頃からの付き合いだが、テンの育ての親は既に亡くなっていると聞かされていたので動揺を隠せない。
「あたしだってとうの昔に死んだと思い込んでたんだよ!!まだ王妃様に出会う前、あたしはあいつの元で世話になっていたんだ。けど、ある時にへまをして二人とも盗賊に捕まって……その後、あたし達は脱走しようとした時に婆さんは囮になってあたしを逃がした。結局、あたしが街の警備兵を連れて来た時には盗賊達も消えてたし、婆さんの姿もなかった。だから婆さんは殺されたか盗賊に連れて行かれたと思ってたんだよ」
「あ、あのお婆さんが……?」
「ちょっと意外……」
「へえっ……」
ナイ達はテンの話を聞いて驚いた表情を浮かべ、あのネズミが自分の身を危険に晒してまで幼いテンを逃がした人物だとは思わなかった。
その後、テンは聖女騎士団に引き取られた後も彼女の行方を捜したが、結局は何も分からずじまいで探すのを諦めたという。しかし、その育ての親が情報屋として生きていた事に流石の彼女も混乱した。
「あの婆……生きていたのなら連絡の一つぐらい寄越さないかい」
「テンさん……」
「たくっ……まあいい、それよりも情報屋を探し出すよ。そのネズミが本当にあたしの育ての親かどうかは知らないけど、ともかく探し出す必要があるね」
「あ、ちょっと待ってほしいでござる。そういう事なら拙者に任せてほしいでござる」
「クノ?」
ここまで話を聞いていたクノが手を上げると、彼女が口を挟んできた事にテンは驚くが、実はクノは以前にネズミが使役している灰鼠を発見した事を話す。
「実は拙者、そのネズミという情報屋と連絡を取る手段があるでござる」
「本当か!?」
「前にこの屋敷に灰鼠が入り込もうとしていたのを発見して捕まえたら、その情報屋が訪れて灰鼠を返してほしい事を言われたでござる。それで拙者は灰鼠を返す条件としてネズミ殿と連絡の手段を教えてもらったでござる。ネズミ殿も拙者から情報を聞く事もあるかもしれないという事で承諾してくれたでござる」
「なるほど……そう言う事か」
クノの言葉にシノビは驚いたが都合が良かった。クノはすぐに情報屋と連絡を取り、ネズミからイゾウの情報を引き出す事にした――
――翌日、クノはネズミと連絡を取ると、彼女からの返事は直接話がしたいという事で待ち合わせ場所を指定してきた。但し、出向くのはクノとテンだけという条件を加えられる。
「ネズミ殿は拙者とテン殿だけで会いたいそうでござるが、どうするでござる?」
「……あたしを指定したという事は、あっちもあたしに会う覚悟は出来たという事かい?」
「それは分からぬでござるが、もしも他の人物を連れてきたら会うつもりはないそうでござる」
「わざわざテンさんを指名する辺り、やっぱり本当にテンさんのお母さんなのかしら……?」
「お母さんなんて柄じゃないよ。育ててくれた事には感謝してるけどね、あたしが母親のように想っている人物は王妃様だけだよ」
ネズミの伝言を聞いてテンは面倒くさそうな表情を浮かべ、ヒナはネズミがテンの育ての親だから会いたがっているのかと考える。しかし、用心深いシノビだけは怪しむ。
「待て……もしもその情報屋がイゾウと繋がっていたらどうする?テンを指名したのはもしや罠に嵌めるつもりじゃないのか?」
「えっ……でも、ネズミさんはテンさんの育ての親なんですよね?」
「だが、もう何年も会っていないんだろう?それに生きていたならどうして今まで連絡を取らなかった?聖女騎士団の噂を知らないはずがないだろう」
「言われてみれば確かに……」
テンは昔からかなり有名な存在であり、ネズミもテンの事は知っている様子だった。それなのに一度も連絡も取らなかった事にシノビは怪しむ。
「あ、そういえばネズミ……さんが、テンさんの事を知っているような感じでしたけど、知り合いですか?」
「まさか、あいつの事かい!?あの婆さん、まだ生きてたのかい!?」
「えっ!?」
テンはネズミの名前を聞いて心底驚いた表情を浮かべた。その様子を見てナイは他の聖女騎士団に視線を向けるが、彼女達も心当たりはないのか首を振った。
聖女騎士団の面子でさえもネズミの存在は知らず、テンは何処で知り合ったのかナイ達は気にかかると、彼女は自分とネズミの関係を伝える。
「あの婆さん、まだ生きていたのかい……そいつはあたしの育ての親だよ」
「えっ!?」
「ちょっと待て!!テン、前にお前は育ての親は死んだようなもんだと言っていたじゃないか!?」
「どういう事だ!?」
ネズミがテンの育ての親だと知って驚いたのはナイ達だけではなく、他の者も驚愕した。特に聖女騎士団は彼女がまだ十代の頃からの付き合いだが、テンの育ての親は既に亡くなっていると聞かされていたので動揺を隠せない。
「あたしだってとうの昔に死んだと思い込んでたんだよ!!まだ王妃様に出会う前、あたしはあいつの元で世話になっていたんだ。けど、ある時にへまをして二人とも盗賊に捕まって……その後、あたし達は脱走しようとした時に婆さんは囮になってあたしを逃がした。結局、あたしが街の警備兵を連れて来た時には盗賊達も消えてたし、婆さんの姿もなかった。だから婆さんは殺されたか盗賊に連れて行かれたと思ってたんだよ」
「あ、あのお婆さんが……?」
「ちょっと意外……」
「へえっ……」
ナイ達はテンの話を聞いて驚いた表情を浮かべ、あのネズミが自分の身を危険に晒してまで幼いテンを逃がした人物だとは思わなかった。
その後、テンは聖女騎士団に引き取られた後も彼女の行方を捜したが、結局は何も分からずじまいで探すのを諦めたという。しかし、その育ての親が情報屋として生きていた事に流石の彼女も混乱した。
「あの婆……生きていたのなら連絡の一つぐらい寄越さないかい」
「テンさん……」
「たくっ……まあいい、それよりも情報屋を探し出すよ。そのネズミが本当にあたしの育ての親かどうかは知らないけど、ともかく探し出す必要があるね」
「あ、ちょっと待ってほしいでござる。そういう事なら拙者に任せてほしいでござる」
「クノ?」
ここまで話を聞いていたクノが手を上げると、彼女が口を挟んできた事にテンは驚くが、実はクノは以前にネズミが使役している灰鼠を発見した事を話す。
「実は拙者、そのネズミという情報屋と連絡を取る手段があるでござる」
「本当か!?」
「前にこの屋敷に灰鼠が入り込もうとしていたのを発見して捕まえたら、その情報屋が訪れて灰鼠を返してほしい事を言われたでござる。それで拙者は灰鼠を返す条件としてネズミ殿と連絡の手段を教えてもらったでござる。ネズミ殿も拙者から情報を聞く事もあるかもしれないという事で承諾してくれたでござる」
「なるほど……そう言う事か」
クノの言葉にシノビは驚いたが都合が良かった。クノはすぐに情報屋と連絡を取り、ネズミからイゾウの情報を引き出す事にした――
――翌日、クノはネズミと連絡を取ると、彼女からの返事は直接話がしたいという事で待ち合わせ場所を指定してきた。但し、出向くのはクノとテンだけという条件を加えられる。
「ネズミ殿は拙者とテン殿だけで会いたいそうでござるが、どうするでござる?」
「……あたしを指定したという事は、あっちもあたしに会う覚悟は出来たという事かい?」
「それは分からぬでござるが、もしも他の人物を連れてきたら会うつもりはないそうでござる」
「わざわざテンさんを指名する辺り、やっぱり本当にテンさんのお母さんなのかしら……?」
「お母さんなんて柄じゃないよ。育ててくれた事には感謝してるけどね、あたしが母親のように想っている人物は王妃様だけだよ」
ネズミの伝言を聞いてテンは面倒くさそうな表情を浮かべ、ヒナはネズミがテンの育ての親だから会いたがっているのかと考える。しかし、用心深いシノビだけは怪しむ。
「待て……もしもその情報屋がイゾウと繋がっていたらどうする?テンを指名したのはもしや罠に嵌めるつもりじゃないのか?」
「えっ……でも、ネズミさんはテンさんの育ての親なんですよね?」
「だが、もう何年も会っていないんだろう?それに生きていたならどうして今まで連絡を取らなかった?聖女騎士団の噂を知らないはずがないだろう」
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