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王都の異変
第663話 怪しい商団
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――狼男の死骸を埋葬した後、ナイ達は仮眠を取ると朝を迎えた。全員が碌に眠れずに寝ぼけまなこだったが、朝が早い時間帯は魔物達も眠りこけているため、今のうちに進めるだけ先に進まなければならない。
「ふああっ……眠いよう、プルミンちゃん。枕になって」
「ぷるんっ!?」
「皆、大丈夫?無理しない方が良いよ」
「ううっ……な、なんでナイさん達は平気そうなんですか」
「眠い……」
馬車の中では碌に寝付けずに横になるモモ、ヒイロ、ミイナに対してリーナ、ナイ、アルトは割と平気そうな顔をしていた。この三人が平気な理由はミイナは冒険者なので夜通しで見張りを行う事は多々あり、アルトも魔道具の実験なので徹夜する事は慣れていた。
ナイの場合は自然回復の技能のお陰で少ない睡眠時間でも身体を完全回復させる事ができる。自然回復の技能は怪我の再生だけではなく、体力回復にも役立つ技能であり、睡眠にも有効だった。
「ん?あれ……なんか、前の方で馬車が停まってるよ」
「えっ……また商団かな?」
「でも、ちょっと様子がおかしいね」
草原を移動中、商団らしき馬車が何台も停止している事にナイ達は気付き、この時にナイ達は違和感を抱く。最初は夜営でも行っているのかと思われたが、それにしては様子がおかしい。
「ふむ……少し気になるね、悪いけど停まってくれるかい?」
「分かった。ビャク、ちょっと止まって」
「ウォンッ」
ナイが命じるとビャクは速度を落とし、商団らしき馬車の前で停止する。いきなり現れたビャクを見て馬車の近くに立っていた者達は驚くが、中からナイ達が現れると更に驚く。
「な、何だお前等は!?」
「僕達はただの通りすがりの旅人だよ。そういうそちらこそ、こんな場所で何をしているんだい?」
「いや、それは……」
「おいおい、ガキばっかりじゃねえか」
アルトの質問に対して商人と思われる格好をした男が前に出ると、狼車に乗り合わせている人間の殆どが年若い少年と少女だけだと気付いて笑みを浮かべる。その反応にナイは疑問を抱きながらもアルトに顔を向ける。彼は自分の身分を証明するためにペンダントを差し出す。
「これを見てくれ」
「あん?なんだそのペンダントは……」
「お頭、あれ王家の紋章じゃないですか?」
「ん?言われてみれば確かに……」
「……このペンダントが分からないのかい?」
アルトがペンダントを差し出すと、商人の男は訝し気な表情を浮かべ、その態度にアルトは表情を険しくさせる。このペンダントはアルトが王族である事を証明する代物だが、それを商人の男が知らない事に彼は警戒してナイに耳打ちした。
(この辺の商人なら僕のペンダントの正体に気付かないはずがない。ナイ君、こいつらはただの商人じゃないよ)
(うん、分かってる。この人達、普通の格好をしているけど全員が武器を隠し持っている)
最初に遭遇した時からナイは商団の人間に違和感を覚え、観察眼を発動させて様子を伺い、全員が武器を隠し持っている事を見抜く。商人にしては男達は不自然に鍛え上げられた身体をしていた。
ドルトンのように自分の身を守るために体を鍛える商人がいてもおかしくはないが、大抵の商人は自分の身を守る場合は護衛を連れて行動する。しかし、目の前の商人の男はどう見ても普通の身体つきではなく、ナイは警戒心を抱きながらも今度は自分がメダルを取り出す。
「これ、分かりますか?」
「あん?何だってんだ……こ、こいつは!?」
「兄貴、こいつ貴族のメダルを持っていますぜ!!という事はこいつ、どっかのお偉いさんじゃないのか!?」
ナイが二枚の公爵家のメダルを見せつけると、商団の男達の態度は一変し、商人の男はナイが貴族の関係者だと知ると笑みを浮かべる。その反応を見て男達の正体がろくでもない存在だとナイは勘付くが、念のために聞いてみる。
「一応は聞いてみるけど……貴方達、商人ですか?」
「ああ、そうだぜ……但し、商人といっても奴隷商人だけどな!!」
「うわっ!?」
商人の男は背中に手を伸ばすと、服の中に隠していたカトラスを引き抜き、それをアルトに目掛けて振り下ろす。その攻撃に対して咄嗟にナイは刺剣を引き抜き、男のカトラスを受け止めた。
背中の大剣を抜いている暇がなかったのでナイは刺剣で男が振り下ろしたカトラスを受け止めると、まさか自分の攻撃を受け止めるとは思わなかった男は呆気に取られた。しかし、その間に狼車から降りていたリーナが蒼月を振りかざし、男の武器を弾く。
「はあっ!?」
「うおっ!?こ、このガキ……!!」
「あ、兄貴!!あの女、それにあの武器……こいつ、もしかして黄金級冒険者のリーナじゃないっすか!?」
「何だと!?」
商人の男は自分の武器が弾かれた事に怒りを抱くが、すぐに配下の一人がリーナの正体を見抜き、焦った声を上げる。商人の男もリーナが黄金級冒険者だと知って焦るが、すぐに気を取り直す。
「ふああっ……眠いよう、プルミンちゃん。枕になって」
「ぷるんっ!?」
「皆、大丈夫?無理しない方が良いよ」
「ううっ……な、なんでナイさん達は平気そうなんですか」
「眠い……」
馬車の中では碌に寝付けずに横になるモモ、ヒイロ、ミイナに対してリーナ、ナイ、アルトは割と平気そうな顔をしていた。この三人が平気な理由はミイナは冒険者なので夜通しで見張りを行う事は多々あり、アルトも魔道具の実験なので徹夜する事は慣れていた。
ナイの場合は自然回復の技能のお陰で少ない睡眠時間でも身体を完全回復させる事ができる。自然回復の技能は怪我の再生だけではなく、体力回復にも役立つ技能であり、睡眠にも有効だった。
「ん?あれ……なんか、前の方で馬車が停まってるよ」
「えっ……また商団かな?」
「でも、ちょっと様子がおかしいね」
草原を移動中、商団らしき馬車が何台も停止している事にナイ達は気付き、この時にナイ達は違和感を抱く。最初は夜営でも行っているのかと思われたが、それにしては様子がおかしい。
「ふむ……少し気になるね、悪いけど停まってくれるかい?」
「分かった。ビャク、ちょっと止まって」
「ウォンッ」
ナイが命じるとビャクは速度を落とし、商団らしき馬車の前で停止する。いきなり現れたビャクを見て馬車の近くに立っていた者達は驚くが、中からナイ達が現れると更に驚く。
「な、何だお前等は!?」
「僕達はただの通りすがりの旅人だよ。そういうそちらこそ、こんな場所で何をしているんだい?」
「いや、それは……」
「おいおい、ガキばっかりじゃねえか」
アルトの質問に対して商人と思われる格好をした男が前に出ると、狼車に乗り合わせている人間の殆どが年若い少年と少女だけだと気付いて笑みを浮かべる。その反応にナイは疑問を抱きながらもアルトに顔を向ける。彼は自分の身分を証明するためにペンダントを差し出す。
「これを見てくれ」
「あん?なんだそのペンダントは……」
「お頭、あれ王家の紋章じゃないですか?」
「ん?言われてみれば確かに……」
「……このペンダントが分からないのかい?」
アルトがペンダントを差し出すと、商人の男は訝し気な表情を浮かべ、その態度にアルトは表情を険しくさせる。このペンダントはアルトが王族である事を証明する代物だが、それを商人の男が知らない事に彼は警戒してナイに耳打ちした。
(この辺の商人なら僕のペンダントの正体に気付かないはずがない。ナイ君、こいつらはただの商人じゃないよ)
(うん、分かってる。この人達、普通の格好をしているけど全員が武器を隠し持っている)
最初に遭遇した時からナイは商団の人間に違和感を覚え、観察眼を発動させて様子を伺い、全員が武器を隠し持っている事を見抜く。商人にしては男達は不自然に鍛え上げられた身体をしていた。
ドルトンのように自分の身を守るために体を鍛える商人がいてもおかしくはないが、大抵の商人は自分の身を守る場合は護衛を連れて行動する。しかし、目の前の商人の男はどう見ても普通の身体つきではなく、ナイは警戒心を抱きながらも今度は自分がメダルを取り出す。
「これ、分かりますか?」
「あん?何だってんだ……こ、こいつは!?」
「兄貴、こいつ貴族のメダルを持っていますぜ!!という事はこいつ、どっかのお偉いさんじゃないのか!?」
ナイが二枚の公爵家のメダルを見せつけると、商団の男達の態度は一変し、商人の男はナイが貴族の関係者だと知ると笑みを浮かべる。その反応を見て男達の正体がろくでもない存在だとナイは勘付くが、念のために聞いてみる。
「一応は聞いてみるけど……貴方達、商人ですか?」
「ああ、そうだぜ……但し、商人といっても奴隷商人だけどな!!」
「うわっ!?」
商人の男は背中に手を伸ばすと、服の中に隠していたカトラスを引き抜き、それをアルトに目掛けて振り下ろす。その攻撃に対して咄嗟にナイは刺剣を引き抜き、男のカトラスを受け止めた。
背中の大剣を抜いている暇がなかったのでナイは刺剣で男が振り下ろしたカトラスを受け止めると、まさか自分の攻撃を受け止めるとは思わなかった男は呆気に取られた。しかし、その間に狼車から降りていたリーナが蒼月を振りかざし、男の武器を弾く。
「はあっ!?」
「うおっ!?こ、このガキ……!!」
「あ、兄貴!!あの女、それにあの武器……こいつ、もしかして黄金級冒険者のリーナじゃないっすか!?」
「何だと!?」
商人の男は自分の武器が弾かれた事に怒りを抱くが、すぐに配下の一人がリーナの正体を見抜き、焦った声を上げる。商人の男もリーナが黄金級冒険者だと知って焦るが、すぐに気を取り直す。
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