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王都の異変
第664話 奴隷商人
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「く、くそっ……なんでこんな所に黄金級冒険者がいるんだよ!?」
「君達、さっき奴隷商人と言っていたね。だけど、この国では奴隷制度は廃止されている。それを理解した上で言っているのか?」
「はっ!!笑わせるな、奴隷制度だと?そんなもんは関係ないね、俺達が奴隷を扱っているのはこの国じゃないんだよ!!」
アルトの言葉を聞いても自称奴隷商人の男は悪びれもせず、部下から新しい武器を受け取る。その様子を見てナイとリーナは戦うしかないと判断し、ここでナイはアルトに刺剣を渡すと旋斧と岩砕剣を構える。
「アルト、いざという時はそれで身を守って」
「ちょっ……僕は戦闘は苦手なんだけど」
「守ってあげるから頑張って」
「お、おおっ……な、中々大層な武器を持っているじゃねえか」
ナイの武器が大剣で、しかも両手で別々の大剣を手にした彼を見て男達は顔色を青ざめる。
「お、おい……あのガキも有名な冒険者か?」
「い、いや……大剣を二つ扱う冒険者なんて聞いた事ありませんね」
「なら、傭兵か?」
「傭兵も心当たりはありませんが……けど、確か何処かで大剣を扱う凄腕のガキが居るとは聞いた事があるような……」
「ちっ、役に立たねえな……おい、用心棒を呼べっ!!」
部下の中にはナイの存在を知っている人間も含まれ、話を聞いた奴隷商人は流石に自分達では分が悪いと判断したのか、停止している馬車の一つに声を掛ける。
他の馬車と比べても2倍近くの大きさを誇る馬車から大きな足が出現し、出てきたのは巨人族の男だった。年齢は40代程度だと思われ、ゴンザレスよりも少し大きい。身長は4メートルを超え、その背中には二つの巨大な鋼鉄の棍棒を背負っていた。
「先生!!どうかお願いします、こいつらをやっちゃってください!!」
「ちっ……騒ぐんじゃねえよ。こっちは二日酔いで頭が痛いのによ……」
「そ、そんな事言わずにお願いしますよ……ちゃんと報酬は出しますから」
「あの人……思い出した、有名な傭兵だよ」
馬車から現れた巨人族を見てリーナは驚きの声を上げ、彼女によれば王都周辺でも名前が知れ渡った傭兵らしく、二つの巨大な金属の棍棒を操る事から「双棒のテツ」という渾名が付けられた傭兵だと語る。
「テツ先生、お願いします!!こいつらをやっちゃってください!!」
「何だ、ガキばかりじゃねえか……」
「で、でも一人はあの黄金級冒険者のリーナかもしれません!!」
「ほう、黄金級冒険者か……そいつは楽しみだな」
「ちょっと待って!!貴方、テツという名前なの!?なら、やっぱりあの傭兵の……どうして奴隷商人なんかと手を組んでいるのさ!!」
リーナは奴隷商人がテツという名前を口にした事から自分の予想通り、相手が傭兵のテツだと悟る。蒼月を構えながらリーナが怒鳴りつけるとテツは鼻で笑う。
「生憎と傭兵は金さえ積めばどんな相手だろうと従うんだよ。相手が悪党だとしても、金払いが良ければ従う。正義の味方の冒険者様とは違うんだよ」
「ふざけないで!!」
「ふざけちゃいねえ、それに俺の場合は金だけが目的じゃねえ……こういう奴等と組んでいれば、お前等みたいな奴と戦える日が来るからな!!」
テツは背中の棍棒を抜くと、リーナに目掛けて全力で振り下ろす。反射的にリーナは咄嗟に蒼月を構えようとしたが、それに対してナイが前に出てテツの振り下ろした棍棒を左腕の岩砕剣で受け止めた。
「ふんっ!!」
「うおっ!?」
「えっ!?せ、先生!?」
「は、弾かれた!?」
先に攻撃を仕掛けたはずのテツだが、彼が振り下ろした棍棒はナイが左腕の岩砕剣で受け止められ、逆に弾かれてしまう。その光景を見ていた盗賊達は戸惑い、その一方でテツの方も信じられない表情を浮かべ、アルト達も呆気に取られた。
攻撃を受けたナイは左腕を確認し、流石に強化無しの状態では巨人族の攻撃を受けるのは無理があり、少し腕が痺れてしまった。しかし、素の状態でも今の自分なら巨人族とも渡り合えると再確認し、改めてテツと向かい合う。
「リーナ、このデカいのは僕が相手するよ。悪いけど、他の人は頼める?」
「う、うん!!」
「アルトは狼車に避難してて。ビャク、しっかりと守るんだよ」
「あ、ああ……任せたよ」
「ウォンッ!!」
「て、てめえっ……今、何をしやがった!?」
ナイの指示にリーナとアルトは従い、急いでアルトは狼車の中に避難する。その一方でテツの方は何が起きたのか理解できず、どうして人間の子供に自分の攻撃が防がれたのかと混乱する。
「そうか、そいつは魔剣だな!?その魔剣の力で俺の攻撃を弾いたのか!!」
「確かにこの二つは魔剣だよ。でも、あんた程度の力なら魔剣を使う必要もないよ」
「ふざけやがって……魔剣の力を使っていい気になってるんじゃねえぞ!!」
「先生、やって下さい!!」
テツはナイが魔剣の力を利用して自分の攻撃を防いだと思い込み、彼は両手の棍棒を力強く握りしめ、正面からナイに挑む。それに対してナイも二つの大剣を構え、二人は同時に打ち合う。
「君達、さっき奴隷商人と言っていたね。だけど、この国では奴隷制度は廃止されている。それを理解した上で言っているのか?」
「はっ!!笑わせるな、奴隷制度だと?そんなもんは関係ないね、俺達が奴隷を扱っているのはこの国じゃないんだよ!!」
アルトの言葉を聞いても自称奴隷商人の男は悪びれもせず、部下から新しい武器を受け取る。その様子を見てナイとリーナは戦うしかないと判断し、ここでナイはアルトに刺剣を渡すと旋斧と岩砕剣を構える。
「アルト、いざという時はそれで身を守って」
「ちょっ……僕は戦闘は苦手なんだけど」
「守ってあげるから頑張って」
「お、おおっ……な、中々大層な武器を持っているじゃねえか」
ナイの武器が大剣で、しかも両手で別々の大剣を手にした彼を見て男達は顔色を青ざめる。
「お、おい……あのガキも有名な冒険者か?」
「い、いや……大剣を二つ扱う冒険者なんて聞いた事ありませんね」
「なら、傭兵か?」
「傭兵も心当たりはありませんが……けど、確か何処かで大剣を扱う凄腕のガキが居るとは聞いた事があるような……」
「ちっ、役に立たねえな……おい、用心棒を呼べっ!!」
部下の中にはナイの存在を知っている人間も含まれ、話を聞いた奴隷商人は流石に自分達では分が悪いと判断したのか、停止している馬車の一つに声を掛ける。
他の馬車と比べても2倍近くの大きさを誇る馬車から大きな足が出現し、出てきたのは巨人族の男だった。年齢は40代程度だと思われ、ゴンザレスよりも少し大きい。身長は4メートルを超え、その背中には二つの巨大な鋼鉄の棍棒を背負っていた。
「先生!!どうかお願いします、こいつらをやっちゃってください!!」
「ちっ……騒ぐんじゃねえよ。こっちは二日酔いで頭が痛いのによ……」
「そ、そんな事言わずにお願いしますよ……ちゃんと報酬は出しますから」
「あの人……思い出した、有名な傭兵だよ」
馬車から現れた巨人族を見てリーナは驚きの声を上げ、彼女によれば王都周辺でも名前が知れ渡った傭兵らしく、二つの巨大な金属の棍棒を操る事から「双棒のテツ」という渾名が付けられた傭兵だと語る。
「テツ先生、お願いします!!こいつらをやっちゃってください!!」
「何だ、ガキばかりじゃねえか……」
「で、でも一人はあの黄金級冒険者のリーナかもしれません!!」
「ほう、黄金級冒険者か……そいつは楽しみだな」
「ちょっと待って!!貴方、テツという名前なの!?なら、やっぱりあの傭兵の……どうして奴隷商人なんかと手を組んでいるのさ!!」
リーナは奴隷商人がテツという名前を口にした事から自分の予想通り、相手が傭兵のテツだと悟る。蒼月を構えながらリーナが怒鳴りつけるとテツは鼻で笑う。
「生憎と傭兵は金さえ積めばどんな相手だろうと従うんだよ。相手が悪党だとしても、金払いが良ければ従う。正義の味方の冒険者様とは違うんだよ」
「ふざけないで!!」
「ふざけちゃいねえ、それに俺の場合は金だけが目的じゃねえ……こういう奴等と組んでいれば、お前等みたいな奴と戦える日が来るからな!!」
テツは背中の棍棒を抜くと、リーナに目掛けて全力で振り下ろす。反射的にリーナは咄嗟に蒼月を構えようとしたが、それに対してナイが前に出てテツの振り下ろした棍棒を左腕の岩砕剣で受け止めた。
「ふんっ!!」
「うおっ!?」
「えっ!?せ、先生!?」
「は、弾かれた!?」
先に攻撃を仕掛けたはずのテツだが、彼が振り下ろした棍棒はナイが左腕の岩砕剣で受け止められ、逆に弾かれてしまう。その光景を見ていた盗賊達は戸惑い、その一方でテツの方も信じられない表情を浮かべ、アルト達も呆気に取られた。
攻撃を受けたナイは左腕を確認し、流石に強化無しの状態では巨人族の攻撃を受けるのは無理があり、少し腕が痺れてしまった。しかし、素の状態でも今の自分なら巨人族とも渡り合えると再確認し、改めてテツと向かい合う。
「リーナ、このデカいのは僕が相手するよ。悪いけど、他の人は頼める?」
「う、うん!!」
「アルトは狼車に避難してて。ビャク、しっかりと守るんだよ」
「あ、ああ……任せたよ」
「ウォンッ!!」
「て、てめえっ……今、何をしやがった!?」
ナイの指示にリーナとアルトは従い、急いでアルトは狼車の中に避難する。その一方でテツの方は何が起きたのか理解できず、どうして人間の子供に自分の攻撃が防がれたのかと混乱する。
「そうか、そいつは魔剣だな!?その魔剣の力で俺の攻撃を弾いたのか!!」
「確かにこの二つは魔剣だよ。でも、あんた程度の力なら魔剣を使う必要もないよ」
「ふざけやがって……魔剣の力を使っていい気になってるんじゃねえぞ!!」
「先生、やって下さい!!」
テツはナイが魔剣の力を利用して自分の攻撃を防いだと思い込み、彼は両手の棍棒を力強く握りしめ、正面からナイに挑む。それに対してナイも二つの大剣を構え、二人は同時に打ち合う。
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