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王国の闇
第719話 回想『リノの救出』
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――同時刻、リノの方にも異変が起きていた。彼女は訓練場に待機していたのだが、側近の騎士に呼び出され、訓練場を離れて廊下を歩いていた。側近の騎士達はリノが信頼を置いている騎士達であり、彼女は何の疑いもなく彼女達の後に続く。
「私に話したいことがあるとは、いったい何の事ですか?」
「申し訳ありません、姫様……どうか人のいない場所でお伝えしたいのです」
「人のいない場所……それはつまり、他の人間に知られるとまずいという事ですか?」
「その通りです。時間は取らせません、すぐに終わりますので……」
側近の騎士達はリノを連れ、近くの部屋へと案内する。部屋に入る際にリノは一度だけ立ち止まり、廊下の方で何か声が聞こえたような気がした。
「……今、奥の方から何か聞こえませんでしたか?」
「え?いえ……別に何も聞こえませんが」
「それよりも姫様、早く中へ……」
リノは廊下の奥の方から何か聞こえたような気がするが、側近の騎士達はすぐに否定して部屋の中へ入るように促す。しかし、どうも気になったリノは廊下に視線を向け、物音の正体を確かめようとする。
だが、部屋から離れようとしたリノを見て側近の騎士達はお互いに顔を向け、彼女達は背後からリノに抱きつき口元を抑えつける。
「むぐぅっ!?」
「申し訳ございません、姫様!!」
「大人しくしてください!!」
唐突に騎士達に拘束されたリノはそのまま部屋の中へ運び込まれ、口元を猿轡で封じられ、更に両腕を後ろに回した状態で手首を縄で締め付けられる。
必死にリノは抜け出そうとしたが、普通の縄ではないらしく、レベルが40を超える彼女の力を以てしても引きちぎれない。リノは部屋のベッドの上に突き飛ばされ、側近の騎士達は緊張した様子でリノと向かい合う。
「申し訳ございません、姫様……ですが、私達にはこれしか方法は無いのです!!」
「貴女が死ななければ捕まった私達の家族は……!!」
「んんっ!?」
騎士達は剣を引き抜き、その彼女達の態度から何者かに嵌められ、自分を殺す様に仕向けられたのだとリノは判断する。ここで彼女はバッシュから告げられた話を思い出し、シンが仕向けた刺客だと気付く。
信頼していた側近の騎士の裏切りにリノは衝撃を受けるが、騎士達の方もリノに手を掛ける事に躊躇し、身体を震わせていた。彼女達の口ぶりからどうやら家族を人質に取られているらしく、リノを殺す事は彼女達からすれば本意ではない事は伺える。
(宰相、貴方の狙いは私だったのですか!?)
リノはシンが狙うのは自分の命だと初めて悟り、騎士達が構える剣を見て冷や汗を流す。どうにか逃げようとするが、手首が拘束されて助けを呼び出す事も出来ない。
「姫様、申し訳ございません……貴女のために忠誠を尽くせなかった我々をお許しください!!」
「すぐに我々も貴方の後に続きます……!!」
「っ……!?」
シンに何を吹き込まれたのか、側近の騎士達もリノを殺した後は自分達も死ぬつもりらしく、彼女達は身体を震わせながらも剣を構える。その様子を見てリノは驚きを隠せず、同時にシンに怒りを抱く。
(宰相……自らは手を汚さず、彼女達まで死なせるつもりですかっ……!!)
ここでリノはこのまま殺されるとシンの思い通りになってしまうと判断し、どうにか助かる方法を探す。しかし、考えている間にも騎士の一人がリノを抑え込み、もう片方が剣を彼女の首元に構える。
「苦しまない様にすぐに終わらせます……姫様、お許しください!!」
「くぅっ……!!」
「むぅうっ……んんっ!?」
首筋に押し付けられた刃から血が滲み、リノはもう駄目かと思った時、この時に扉が勢いよく開け開かれ、騎士達は驚愕の表情を浮かべた。
――開け離れた扉に立っていたのはシノビであり、彼はここまで来る道中でどれほどの敵を相手にしてきたのか、身体中に切り傷を負っていた。
普段の彼ならば忍者の技能を駆使して敵に勘付かれぬ移動してきただろうが、それでは間に合わないと判断したシノビは多少の危険を覚悟で邪魔者を力ずくで振り切り、ここまで辿り着いた。
リノがこの部屋に捕まっている事に気付いた理由は彼の勘であり、この部屋を通り過ぎる際に聞こえてきた物音を聞き逃しはしなかった。シノビは側近の騎士達がリノを抑え付け、彼女の首元に刃を向けている光景を見て激怒する。
「貴様等ぁああっ!!」
「なっ!?」
「は、早くやれっ!!」
「んぐぅっ!?」
シノビの迫力に気圧された騎士達はリノの首を切ろうとしたが、彼女達が動く前にシノビは駆け出し、両手の短刀を繰り出す。
一瞬にしてシノビは騎士達の背中を切り付け、彼女達は悲鳴を上げて床に倒れ込む。その光景を目にしたリノは目を見開くが、シノビは興奮した様子で彼女の拘束を解除する。
「私に話したいことがあるとは、いったい何の事ですか?」
「申し訳ありません、姫様……どうか人のいない場所でお伝えしたいのです」
「人のいない場所……それはつまり、他の人間に知られるとまずいという事ですか?」
「その通りです。時間は取らせません、すぐに終わりますので……」
側近の騎士達はリノを連れ、近くの部屋へと案内する。部屋に入る際にリノは一度だけ立ち止まり、廊下の方で何か声が聞こえたような気がした。
「……今、奥の方から何か聞こえませんでしたか?」
「え?いえ……別に何も聞こえませんが」
「それよりも姫様、早く中へ……」
リノは廊下の奥の方から何か聞こえたような気がするが、側近の騎士達はすぐに否定して部屋の中へ入るように促す。しかし、どうも気になったリノは廊下に視線を向け、物音の正体を確かめようとする。
だが、部屋から離れようとしたリノを見て側近の騎士達はお互いに顔を向け、彼女達は背後からリノに抱きつき口元を抑えつける。
「むぐぅっ!?」
「申し訳ございません、姫様!!」
「大人しくしてください!!」
唐突に騎士達に拘束されたリノはそのまま部屋の中へ運び込まれ、口元を猿轡で封じられ、更に両腕を後ろに回した状態で手首を縄で締め付けられる。
必死にリノは抜け出そうとしたが、普通の縄ではないらしく、レベルが40を超える彼女の力を以てしても引きちぎれない。リノは部屋のベッドの上に突き飛ばされ、側近の騎士達は緊張した様子でリノと向かい合う。
「申し訳ございません、姫様……ですが、私達にはこれしか方法は無いのです!!」
「貴女が死ななければ捕まった私達の家族は……!!」
「んんっ!?」
騎士達は剣を引き抜き、その彼女達の態度から何者かに嵌められ、自分を殺す様に仕向けられたのだとリノは判断する。ここで彼女はバッシュから告げられた話を思い出し、シンが仕向けた刺客だと気付く。
信頼していた側近の騎士の裏切りにリノは衝撃を受けるが、騎士達の方もリノに手を掛ける事に躊躇し、身体を震わせていた。彼女達の口ぶりからどうやら家族を人質に取られているらしく、リノを殺す事は彼女達からすれば本意ではない事は伺える。
(宰相、貴方の狙いは私だったのですか!?)
リノはシンが狙うのは自分の命だと初めて悟り、騎士達が構える剣を見て冷や汗を流す。どうにか逃げようとするが、手首が拘束されて助けを呼び出す事も出来ない。
「姫様、申し訳ございません……貴女のために忠誠を尽くせなかった我々をお許しください!!」
「すぐに我々も貴方の後に続きます……!!」
「っ……!?」
シンに何を吹き込まれたのか、側近の騎士達もリノを殺した後は自分達も死ぬつもりらしく、彼女達は身体を震わせながらも剣を構える。その様子を見てリノは驚きを隠せず、同時にシンに怒りを抱く。
(宰相……自らは手を汚さず、彼女達まで死なせるつもりですかっ……!!)
ここでリノはこのまま殺されるとシンの思い通りになってしまうと判断し、どうにか助かる方法を探す。しかし、考えている間にも騎士の一人がリノを抑え込み、もう片方が剣を彼女の首元に構える。
「苦しまない様にすぐに終わらせます……姫様、お許しください!!」
「くぅっ……!!」
「むぅうっ……んんっ!?」
首筋に押し付けられた刃から血が滲み、リノはもう駄目かと思った時、この時に扉が勢いよく開け開かれ、騎士達は驚愕の表情を浮かべた。
――開け離れた扉に立っていたのはシノビであり、彼はここまで来る道中でどれほどの敵を相手にしてきたのか、身体中に切り傷を負っていた。
普段の彼ならば忍者の技能を駆使して敵に勘付かれぬ移動してきただろうが、それでは間に合わないと判断したシノビは多少の危険を覚悟で邪魔者を力ずくで振り切り、ここまで辿り着いた。
リノがこの部屋に捕まっている事に気付いた理由は彼の勘であり、この部屋を通り過ぎる際に聞こえてきた物音を聞き逃しはしなかった。シノビは側近の騎士達がリノを抑え付け、彼女の首元に刃を向けている光景を見て激怒する。
「貴様等ぁああっ!!」
「なっ!?」
「は、早くやれっ!!」
「んぐぅっ!?」
シノビの迫力に気圧された騎士達はリノの首を切ろうとしたが、彼女達が動く前にシノビは駆け出し、両手の短刀を繰り出す。
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