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王国の闇
第784話 アッシュの覚悟
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――その頃、冒険者ギルドに向かっていたアッシュ達はギルドの建物の周囲に警備兵が取り囲んでいる事に気付き、それを見たアッシュは怒鳴りつける。
「お前達、そんな所で何をやっている!?」
「ア、アッシュ公爵!?それにリン副団長とドリス副団長も……」
「質問に答えろ、どうして冒険者ギルドを取り囲んでいる!?」
アッシュの登場に警備兵は慌てふためき、他にもドリスとリンの姿を見て焦りを抱く。だが、すぐに警備隊長が現れると彼は書状を取り出して見せつけた。
「お待ちくださいアッシュ公爵!!我々は王命を受けてここへ参ったのです!!」
「王命だと!?」
「そんなまさかっ……!?」
「馬鹿なっ……!!」
警備隊長が差し出したのは国王が直筆した書状であり、そこには確かに王家の印が刻まれていた。しかし、その内容というのが冒険者ギルドの冒険者はギルドにて待機するようにと厳命されていた。
この状況下で国王がどうして冒険者達の行動を制限させる理由などなく、この書状は即座にアッシュはシンの発行した偽物だと判断する。しかし、それを証明する証拠がない。
「我々は王命を受けて冒険者達をここへ隔離しているのです!!どうか、アッシュ公爵も御協力下さい!!」
「ぐっ……どうして陛下はこんな命令をされた!?」
「そ、それは……我々も知らされていないのです」
警備兵達も王命を伝える様に申し付けられ、国王の命令の意図は理解していない。当然と言えば当然の話であり、これを差し出したのは国王ではなく、シンである事にアッシュは確信を抱く。
(冒険者の存在は宰相にとっても邪魔になるという事か……王命に逆らえば死刑、そうなれば冒険者達が今まで動かなかった理由はこれのせいか)
現在の王都では白面や魔物があちこちに散らばっており、こんな時に冒険者の姿が見えない理由を知ったアッシュは怒りを抱く。彼の気迫を受けて兵士は震え上がるが、ここで退くわけにはいかずに必死に説得する。
「ど、どうか落ちついて下さい公爵……我々も命令に従うしかないのです」
「……お前達が忠誠を誓う相手は誰だ?」
「えっ……」
「国王陛下ではないだろう。お前達を従えるのは……シン宰相だな?」
「そ、そんな事はっ……」
あからさまに視線を背ける警備隊長を見て、彼とシンと繋がっているのは明白であり、アッシュは頭を抑える。街の治安を守るための兵士がよりにもよって治安を乱す命令を実行している事に嘆く。
しかし、ここで彼を責めた所で状況は変わらず、アッシュは覚悟を決めた様に書状に目を通すと、彼はこの国を守るためには自らを犠牲にする必要があると判断した。
「ドリス、リン……彼の事は頼むぞ」
「えっ……」
「アッシュ公爵?」
気絶しているナイをアッシュは二人に預けると、唐突なアッシュの行動に二人は戸惑うが、アッシュは警備隊長の元へ向かう。警備隊長は慌てて書状を盾代わりに構えるが、そんな行為はアッシュには何の意味もなさない。
「ち、近づかないで下さい!!この書状が見えないのですか!?」
「寄越せ」
「えっ……うわぁっ!?」
「アッシュ公爵!?いったい何を……」
アッシュは書状を奪い取ると、その内容を確認して目つきを鋭くさせ、彼はため息を吐きながらも書状に力を込めて引き裂く。
「ふんっ!!」
「ああっ!?」
「な、何てことを……!!」
書状をその場で破り捨てたアッシュを見て誰もが驚愕し、彼の行為は王命を逆らう事を意味しており、書状を破り捨てた時点はアッシュは国家に反逆した犯罪者と化した。
それでもアッシュに後悔はなく、この状況を打破するためにはどうしても冒険者の力は必要不可欠だった。彼は覚悟を決めた様に書状を捨て去ると、冒険者達に指示を出す。
「全ての責任はこのアッシュが取る!!だから君達は動いてくれ、この街の平和のために戦えるのは君達だけだ!!」
「アッシュ公爵……!?」
「まさか俺達のために一人で……」
「お、漢だ……!!」
アッシュは冒険者の代わりに彼等の行動を抑制する王命の書状を破り捨て、彼等に動くように指示を出す。その熱意に冒険者達は感動し、その一方でアッシュは覚悟を決めた様に警備隊長に両手を差し出す。
「さあ、捕まえるのなら早く捕まえろ。私は逃げも隠れもせん、何処へでも連れて行くがいい!!」
「こ、公爵……自分がした事は分かっているのですか!?王命に逆らう者は死刑ですよ!?」
「構わん、この国のためならば……命など惜しまん!!」
「ひいっ!?」
堂々としたアッシュの態度に警備隊長は腰を抜かし、彼以外の兵士も動く事は出来なかった。そんなアッシュの姿を見てドリスとリンは頷き、ガオウとハマーンにナイを託す。
「彼の事をお願いしますわ」
「えっ……お、おい!?」
「アッシュ公爵ばかりに良い所を取られるわけにはいかない……私達も動くぞ!!」
「「「おおっ!!」」」
ドリスとリンはお互いの騎士団の騎士達に声をかけ、自分達も今できる事をやるためにこの場を離れる事にした。残されたガオウはナイを担ぎ、ハマーンもその様子を見て苦笑いを浮かべる。
「お前達、そんな所で何をやっている!?」
「ア、アッシュ公爵!?それにリン副団長とドリス副団長も……」
「質問に答えろ、どうして冒険者ギルドを取り囲んでいる!?」
アッシュの登場に警備兵は慌てふためき、他にもドリスとリンの姿を見て焦りを抱く。だが、すぐに警備隊長が現れると彼は書状を取り出して見せつけた。
「お待ちくださいアッシュ公爵!!我々は王命を受けてここへ参ったのです!!」
「王命だと!?」
「そんなまさかっ……!?」
「馬鹿なっ……!!」
警備隊長が差し出したのは国王が直筆した書状であり、そこには確かに王家の印が刻まれていた。しかし、その内容というのが冒険者ギルドの冒険者はギルドにて待機するようにと厳命されていた。
この状況下で国王がどうして冒険者達の行動を制限させる理由などなく、この書状は即座にアッシュはシンの発行した偽物だと判断する。しかし、それを証明する証拠がない。
「我々は王命を受けて冒険者達をここへ隔離しているのです!!どうか、アッシュ公爵も御協力下さい!!」
「ぐっ……どうして陛下はこんな命令をされた!?」
「そ、それは……我々も知らされていないのです」
警備兵達も王命を伝える様に申し付けられ、国王の命令の意図は理解していない。当然と言えば当然の話であり、これを差し出したのは国王ではなく、シンである事にアッシュは確信を抱く。
(冒険者の存在は宰相にとっても邪魔になるという事か……王命に逆らえば死刑、そうなれば冒険者達が今まで動かなかった理由はこれのせいか)
現在の王都では白面や魔物があちこちに散らばっており、こんな時に冒険者の姿が見えない理由を知ったアッシュは怒りを抱く。彼の気迫を受けて兵士は震え上がるが、ここで退くわけにはいかずに必死に説得する。
「ど、どうか落ちついて下さい公爵……我々も命令に従うしかないのです」
「……お前達が忠誠を誓う相手は誰だ?」
「えっ……」
「国王陛下ではないだろう。お前達を従えるのは……シン宰相だな?」
「そ、そんな事はっ……」
あからさまに視線を背ける警備隊長を見て、彼とシンと繋がっているのは明白であり、アッシュは頭を抑える。街の治安を守るための兵士がよりにもよって治安を乱す命令を実行している事に嘆く。
しかし、ここで彼を責めた所で状況は変わらず、アッシュは覚悟を決めた様に書状に目を通すと、彼はこの国を守るためには自らを犠牲にする必要があると判断した。
「ドリス、リン……彼の事は頼むぞ」
「えっ……」
「アッシュ公爵?」
気絶しているナイをアッシュは二人に預けると、唐突なアッシュの行動に二人は戸惑うが、アッシュは警備隊長の元へ向かう。警備隊長は慌てて書状を盾代わりに構えるが、そんな行為はアッシュには何の意味もなさない。
「ち、近づかないで下さい!!この書状が見えないのですか!?」
「寄越せ」
「えっ……うわぁっ!?」
「アッシュ公爵!?いったい何を……」
アッシュは書状を奪い取ると、その内容を確認して目つきを鋭くさせ、彼はため息を吐きながらも書状に力を込めて引き裂く。
「ふんっ!!」
「ああっ!?」
「な、何てことを……!!」
書状をその場で破り捨てたアッシュを見て誰もが驚愕し、彼の行為は王命を逆らう事を意味しており、書状を破り捨てた時点はアッシュは国家に反逆した犯罪者と化した。
それでもアッシュに後悔はなく、この状況を打破するためにはどうしても冒険者の力は必要不可欠だった。彼は覚悟を決めた様に書状を捨て去ると、冒険者達に指示を出す。
「全ての責任はこのアッシュが取る!!だから君達は動いてくれ、この街の平和のために戦えるのは君達だけだ!!」
「アッシュ公爵……!?」
「まさか俺達のために一人で……」
「お、漢だ……!!」
アッシュは冒険者の代わりに彼等の行動を抑制する王命の書状を破り捨て、彼等に動くように指示を出す。その熱意に冒険者達は感動し、その一方でアッシュは覚悟を決めた様に警備隊長に両手を差し出す。
「さあ、捕まえるのなら早く捕まえろ。私は逃げも隠れもせん、何処へでも連れて行くがいい!!」
「こ、公爵……自分がした事は分かっているのですか!?王命に逆らう者は死刑ですよ!?」
「構わん、この国のためならば……命など惜しまん!!」
「ひいっ!?」
堂々としたアッシュの態度に警備隊長は腰を抜かし、彼以外の兵士も動く事は出来なかった。そんなアッシュの姿を見てドリスとリンは頷き、ガオウとハマーンにナイを託す。
「彼の事をお願いしますわ」
「えっ……お、おい!?」
「アッシュ公爵ばかりに良い所を取られるわけにはいかない……私達も動くぞ!!」
「「「おおっ!!」」」
ドリスとリンはお互いの騎士団の騎士達に声をかけ、自分達も今できる事をやるためにこの場を離れる事にした。残されたガオウはナイを担ぎ、ハマーンもその様子を見て苦笑いを浮かべる。
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