30 / 100
第30夜 チャポン
しおりを挟む
私は解体屋の仕事をしています。
その現場は山の中腹にあり、いつから建っているのかわからないようなボロボロの古民家でした。
解体作業は順調に進み、家がほとんど崩されると、家の裏の茂みにコンクリートの蓋をされた井戸が見つかりました。
依頼主に訊くと、埋め立ててくださいと言われたので、私たちは井戸の解体にも着手しました。
4人がかりで重いコンクリートの蓋をずらし、現場のリーダーが井戸の中を覗き込みました。
チャポン
水の音がしたと思うと、リーダーは井戸から飛び退きました。
「どうしたんですか?」
と私が訊くと、
「何でもない。作業を進めよう」
と言いました。
しかし呼吸は荒く、顔が強張っており、きっと何かを見たんだなと思いました。
私たちはコンクリートの蓋を退かし、井戸の縁に立て掛けました。
すると、蓋の裏が向いている方に立っていた仲間が悲鳴を上げました。
何事かと思い、急いで蓋の裏を見ると、泥の付いた手形がたくさん付いていました。
手の大きさからして、小さな子供のもののようでした。
「何も考えちゃダメだ。作業を続けろ」
リーダーの一言で私たちは無心で作業を続け、早々とその現場を後にしました。
リーダーが井戸を覗いた時、一体何を見たのか、何度訊いても教えてくれませんでした。
不思議なのはあの「チャポン」という音です。
解体する時に分かったんですけど、井戸は枯れていて、水は一滴もなかったんです。
その現場は山の中腹にあり、いつから建っているのかわからないようなボロボロの古民家でした。
解体作業は順調に進み、家がほとんど崩されると、家の裏の茂みにコンクリートの蓋をされた井戸が見つかりました。
依頼主に訊くと、埋め立ててくださいと言われたので、私たちは井戸の解体にも着手しました。
4人がかりで重いコンクリートの蓋をずらし、現場のリーダーが井戸の中を覗き込みました。
チャポン
水の音がしたと思うと、リーダーは井戸から飛び退きました。
「どうしたんですか?」
と私が訊くと、
「何でもない。作業を進めよう」
と言いました。
しかし呼吸は荒く、顔が強張っており、きっと何かを見たんだなと思いました。
私たちはコンクリートの蓋を退かし、井戸の縁に立て掛けました。
すると、蓋の裏が向いている方に立っていた仲間が悲鳴を上げました。
何事かと思い、急いで蓋の裏を見ると、泥の付いた手形がたくさん付いていました。
手の大きさからして、小さな子供のもののようでした。
「何も考えちゃダメだ。作業を続けろ」
リーダーの一言で私たちは無心で作業を続け、早々とその現場を後にしました。
リーダーが井戸を覗いた時、一体何を見たのか、何度訊いても教えてくれませんでした。
不思議なのはあの「チャポン」という音です。
解体する時に分かったんですけど、井戸は枯れていて、水は一滴もなかったんです。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
怪奇蒐集帳(短編集)
naomikoryo
ホラー
この世には、知ってはいけない話がある。
怪談、都市伝説、語り継がれる呪い——
どれもがただの作り話かもしれない。
だが、それでも時々、**「本物」**が紛れ込むことがある。
本書は、そんな“見つけてしまった”怪異を集めた一冊である。
最後のページを閉じるとき、あなたは“何か”に気づくことになるだろう——。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる