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第53夜 身代わり
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私が高校生の頃の話です。
学校帰りに駅のホームで電車を待っていると、年配の女性に声をかけられました。
「あなた、最近お葬式に行った?」
その前日に伯父のお葬式に行っていたので、私はドキリとしました。
「そこで憑いた悪いものがあなたを連れて行こうとしているから、私が変わってあげるわね」
そう言うと彼女は私の手を握り、自分の胸に押し当てました。
「うん、これでもう大丈夫。あなた引っ付かれやすいみたいだから、お葬式なんかは特に気をつけた方が良いわ」
その時、通過電車が来るアナウンスがあり、彼女は線路の先に見える電車を睨みました。
すると、彼女は何かに突き飛ばされるように吹き飛び、線路に落ちてしまいました。
特急が猛スピードでやってきて、彼女の姿は見えなくなりました。
私はホームに尻餅をついて、その光景をただ眺めていました。
電車が通り過ぎた後、事の重大さに気付き、駅員さんに
「人がホームに落ちて、ひかれてしまった」
と告げました。
しかし、不思議な事に誰も跳ねられてなどいなかったのです。
一時的に大騒ぎになりましたが、私の見間違いということで決着が着きました。
それから数年後、母方の祖母の家で古いアルバムを見ていて、私はとても驚きました。
あの女性が写っていたのです。
彼女は祖母の母、つまり私の曾祖母でした。
祖母は、
「お母さんは不思議なものが視える人だったから、きっと助けてくれたんだろうねぇ」
と言っていました。
学校帰りに駅のホームで電車を待っていると、年配の女性に声をかけられました。
「あなた、最近お葬式に行った?」
その前日に伯父のお葬式に行っていたので、私はドキリとしました。
「そこで憑いた悪いものがあなたを連れて行こうとしているから、私が変わってあげるわね」
そう言うと彼女は私の手を握り、自分の胸に押し当てました。
「うん、これでもう大丈夫。あなた引っ付かれやすいみたいだから、お葬式なんかは特に気をつけた方が良いわ」
その時、通過電車が来るアナウンスがあり、彼女は線路の先に見える電車を睨みました。
すると、彼女は何かに突き飛ばされるように吹き飛び、線路に落ちてしまいました。
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