あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)

tomoharu

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人生鬼ハードモード

【6日目】寝不足のデート

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11時頃、約束の草履店の最寄り駅についた
眠杉「山本さん!おはようございます!!待たせちゃってごめんなさい~」
山本さん「おはようございます、眠杉さん。いえ、私も今来たところです。本当に良いお天気ですね。絶好のデート日和ですね」
羽菜「どもー!親友の羽菜です!今日はごめんね、お邪魔しちゃって!」
眠杉「いえいえ!こちらこそ、はじめまして!眠杉です。山本さんのご友人なら大歓迎ですよ~ 羽菜さんも一緒に楽しみましょう!」
山本さん「すみません、眠杉さん。昨日、急に羽菜が『草履、見てみたい!』と言い出しちゃって…」
眠杉「いいじゃないですか~!賑やかな方が楽しいです!今日のプランは完璧です!まずは、山本さんが気になっていた草履店へ行って、その後は最近話題の映画を観て、夜はリニューアルしたプラネタリウムで星空散歩っていうのは、どうですか~?」
眠杉が自信満々にプランを告げると、山本さんの目がきらりと輝いた。
山本さん「わ、素敵です!そういうの好きです!特にプラネタリウム、新しいプログラムが始まったんですよね」
羽菜「おっ、いいねいいね!デートプラン完璧じゃん!じゃ、早速レッツゴー!」
二人が駅前の雑踏を抜け、草履店へ向かった
目的の草履店は、静かな路地にあった。
店員「すいません ここは、女性専用の店となっているので、男性の方は立ち入り禁止です お詫びにゴミ袋あげます」
眠杉「え?あ、はい… 袋なんて まぁいいか」
山本さん「え…ごめんなさい。でも素敵なお店ですね!」
羽菜「えぇどんまいじゃん笑笑 結構モダンなデザインあるね」
芸術を愛する山本さんは、職人の手仕事が感じられる草履の一つ一つを、うっとりと眺めている。羽菜は持ち前の好奇心で、店主に質問を投げかけていた。
眠杉は、外でじっくり2人の様子を眺めていた
「いい加減にしろ!なんでお前はいつもそうなんだ!」
山本さん「あの方、少し良くないですね…」
羽菜「うわ、マジか…」
いつも笑顔な眠杉の笑みが消えた
眠杉「山本さん、羽菜さん、ちょっと待っていてください!」
山本さん「え、眠杉さん!?」
怒鳴る男に真正面から向かうのではなく、少しずれた位置から、まるでつまずいたかのように自然な動作で男に近づいた。
眠杉は長い脚で迷いなく男に歩み寄り、お父さんと子供の間に、まるで壁を作るように割って入った。あくまで偶然を装って、グッと体当たりをする。
お父さん「うおっ!?な、なんだてめぇ!」
眠杉「おっとっと。すみませんね~、足がもつれちゃいまして」
眠杉は、わざとらしく、いつものニコニコした笑顔で言った。
眠杉「それより、お子さんがこんなに泣いているのが見えないんですか~? どんな理由があろうと、大人が子供に対して、しかもこんな人前で力を示すなんて、一番かっこ悪いですよ」
お父さんは、眠杉の気迫に完全に怯んだようだった。
何か言い返そうと口を開きかけたが、言葉にはならなかった。
お父さん「…チッ」
バツが悪そうに舌打ちをすると、その場を足早に去っていった。一人残された男の子は、まだ嗚咽を漏らしている。眠杉は彼と同じ目線になるように、ゆっくりとしゃがみこんだ。
眠杉「もう大丈夫だよ。怖かったね」
子供「…うん…」
その時、店の前から山本さんと羽菜が駆け寄ってきた。
山本さん「眠杉さん…」
山本さんは、眠杉の腕を心配そうに見る。怪我はないか、何かされなかったか。その視線が、眠杉にはくすぐったくも、嬉しくもあった。
眠杉「いえいえ、大したことないですよ~!悪い虫を追い払っただけですから!」
羽菜「いやいやいや、大したことあるって!なに今の!眠杉さん、超カッコよかったよね!」
山本さん「…はい。本当に、すごいです…」
山本さんは何も言わず、泣きじゃくる子供の背中を優しくさすってあげる。その横顔は、眠杉への尊敬と、さらに深まったであろう好意で、ほんのりと赤らんでいた。
やがて、子供の母親が探しに来て、何度も頭を下げて去っていった。一件落着。しかし、これが今日の波乱の幕開けに過ぎない。

草履店での買い物を終え、映画館のチケットを先に購入し、少し早い昼食をとるために店を探して歩き始めた、その瞬間だった。
ゴロゴロゴロゴロ…!
さっきまでの青空はどこへやら、空は急速に暗雲に覆われ、不気味な地響きのような雷鳴が鳴っていた。湿った生暖かい風が、ビルの谷間を吹き抜ける。
羽菜「え、嘘…。天気予報、降水確率10%だったじゃん!」
山本さん「ゲリラ豪雨、でしょうか。最近多いとは聞くけど…」
眠杉「まずいですね~!皆さん、あのスーパーに駆け込みましょう!」
眠杉が指差した先には、大きなチェーンのスーパーマーケットがあった。彼の言葉が終わるか終わらないかのうちに、空が裂けたかのように、大粒の雨がアスファルトを叩きつけ始めた。
ザアアアアアアアアアアアッ!
それはもはや雨というより、水の壁だった。一瞬にして視界は真っ白、地面に叩きつけられた雨水が跳ね返って、まるで下からも雨が降っているかのようだ。
眠杉「山本さん、羽菜さん、こっちです!」
眠杉は二人の腕を取り、濡れて足にまとわりつく山本さんのロングスカートを気遣いながら、自身が盾になるようにしてスーパーマーケットに駆け込んだ。
山本さん「うわー、びしょ濡れ。スカートが絞れるくらい重くなってしまいました」
羽菜「私の髪、もう最悪…!せっかく今朝、頑張って巻いてきたのに!」
眠杉「はぁ…、災難すぎますね。タオルこれ使ってください!楽しみにしていた映画の時間まで、まだ少しありますし、ここで雨宿りさせてもらいましょう!使ってください」
山本さん「ありがとうございます、眠杉さん。助かります」
羽菜「ねぇ、山本さん。眠杉さん、なんでも屋で頼もしい人だね!さっきからカッコよすぎでしょ」
山本さん「うん!頼りになる笑」
眠杉「映画が14時からであっと20分で入園しなければならない。しかし、びしょ濡れ、どうすれば早く乾くのか。考えろ、考えろ」
山本さん「眠杉さん、独りごと、言ってますか?笑」
眠杉「どうすれば早く服が乾くか考えていました!」
店員「ぜひお試しでドライヤー使ってください~ 今なら10分間貸出可能!」
眠杉「それだ!!」
山本さん「えぇ?」
羽菜「どういうこと??」
眠杉「店員さんすいません、そのドライヤー貸してもらえませんか?」
店員「あ、はい」
眠杉「草履店でもらったゴミ袋とドライヤーを使えば、普段より早く乾かすことができます!」
山本さん「そうなんですか?」
眠杉「まずゴミ袋を膨らませて、穴を空けます」
山本さん「はい」
眠杉「そこにドライヤーの風を送ります」
山本さん「はい」
眠杉「乾かしたい服をそのゴミ袋の中または周囲に当ててください」
山本さん「わかりました」といい実際やってみると5分でびしょ濡れだった服が乾いた
羽菜「天才すぎ!こっちは何もできてないわ笑笑」
眠杉「いえいえ笑笑」
山本さん「ありがとうございます!これで映画を楽しめますね!」
眠杉「はい!」といい映画を見ていた
映画館内が暗くて眠気に襲われてしまい、爆睡していた
映画が終わり16時頃
山本さん「感動しましたね!」
羽菜「うんうん! 眠杉さん寝てたよね?笑」
眠杉「ん?何の話ですか?笑」
山本さん「眠杉さんは、どこが一番感動しましたか?」
眠杉「んーとお互い本音を言い合うところです!」
羽菜「そんなシーンあったっけ?笑」
山本さん「本当に見てました?笑」
眠杉「すいません!眠すぎて寝てました!!」
羽菜「やっぱり笑笑 プラネタリウムは寝ないでね!」
眠杉「もちろんです!」
羽菜「あとは2人で楽しんでね!」といい羽菜は帰ってしまった
眠杉「あ、えーと、それでは行きましょう!」
山本さん「はい!」
 
山本さん「星空綺麗ですね」
眠杉「はい!いつも座ることが多かったので、立ってみるのは今回が初めてです」
山本さん「そうなんですね!」
眠杉「すごく癒されます」
山本さん「私もです」
眠杉「今日は良い1日になりました!ありがとうございます」
山本さん「はい!こちらこそ、ありがとうございます」といい平和に終わった
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