142 / 143
不可思議物語
ネコネランド
しおりを挟む【前日の綿密な作戦会議】
2025年11月22日(土)
理人(りひと)の部屋に、再び4人が集まっていた
テーブルには、ネコネランドのパンフレット、タブレット、ノート、そしてエナジードリンクが並べられていた
赤音(あかね)「みんな、聞いて。明日は3連休の中日で、しかもクリスマスイベント開催日」
智司(さとし)「つまり?」
赤音「超混雑日ってこと」
舞華(まいか)「え、大丈夫なの?」
理人「コイヌネランドの時より、かなり厳しい戦いになるな」
赤音「そうなの。だから、今回は完璧な計画を立てないと絶対無理」
赤音はタブレットの画面を見せた
そこには、分単位どころか秒単位のスケジュールが表示されていた
智司「秒単位って 赤音、本気すぎない?」
赤音「本気だよ!今回の目標は、アトラクション全制覇+パレード全閲覧+食事もしっかり、だからね」
舞華「パレードも見るの?時間大丈夫?」
赤音「大丈夫じゃないから、完璧な計画が必要なの」
理人「具体的な状況を教えてくれ」
赤音「まず、アトラクションは17種類。平均待ち時間は60~80分」
智司「コイヌネランドより少ないけど、待ち時間長いな」
赤音「そして、人気アトラクション5種類は、平均240分待ち」
舞華「240分って 4時間!?」
赤音「そう。しかも、ファストパス買っても30分は待たされる」
理人「厳しいな」
赤音「パレードは3回。13時から、14時から、19時から」
智司「19時のパレードって、18時半から20時まで道が混雑するんだよね?」
赤音「そう。だから、その時間帯はアトラクションに乗りにくくなる」
舞華「どうすればいいの?」
理人「落ち着こう。一つずつ考えよう」
赤音「まず、開園時間は9時。でも、私たちは7時に現地に着くべき」
智司「また早起きか」
赤音「仕方ないよ。そして、ファストパスは絶対買う」
舞華「人気アトラクション5つ全部?」
赤音「全部。一人2500円×5つで12500円」
智司「一人1万2千円!?」
理人「でも、必要経費だな」
赤音「そして、パレードの時間は完全に固定されているから、その時間は必ずパレード見る」
舞華「わかった」
赤音「食事は、12時と17時半。パレードの合間に素早く済ませる」
智司「タイトだな 」
理人「でも、やるしかない」
赤音「じゃあ、明日の詳細スケジュールを発表するね」
【早朝の決戦準備】
2025年11月23日(日)
朝5時、理人のアラームが鳴った
理人「うう、眠い」
理人は起き上がり、シャワーを浴びた
そして、リュックに必要なものを詰め込んだ
水筒、エナジードリンク、軽食、モバイルバッテリー、カメラ、着替え 全てを確認し、家を出た
時刻は6時、待ち合わせ場所の駅に到着すると、既に智司と舞華が待っていた
智司「おはよう 眠い」
舞華「おはよう理人くん」
理人「赤音は?」
智司「まだ来てない」
その時、赤音が走ってきた
赤音「ごめん!ちょっと寝坊した!」
智司「お前が寝坊するとか珍しいな」
赤音「昨日、計画立てるのに夜中まで起きてたから 」
理人「大丈夫か?」
赤音「大丈夫!エナジードリンク3本飲んだから!」
舞華「それ、体に悪いよ」
赤音「今日だけだから!じゃあ、行こう!」
4人は電車に乗り、ネコネランドへと向かった
【開園前の大行列】
朝7時、ネコネランドの正門前
そこには、既に信じられないほどの人が並んでいた
智司「うわ、人多すぎ」
舞華「これ、本当に入れるの?」
赤音「大丈夫!私たち、結構早く来たから!」
理人「でも、この列、1キロくらいあるぞ」
赤音「まあ、そうだけど 頑張ろう」
4人は列の最後尾に並んだ
周りを見ると、家族連れ、カップル、友達グループ
みんな楽しみにしている様子だった
智司「みんな、クリスマスイベント目当てなんだろうな」
舞華「私も楽しみ!猫のクリスマスって可愛いよね」
赤音「でも、今日の目標を忘れないで。全制覇だよ」
理人「わかってる」
時間が経つにつれ、列はどんどん長くなっていった
時刻は8時30分
スタッフ「皆さん、お待たせしております!まもなく開園いたします!」
観客たちから歓声が上がった
赤音「よし、作戦確認するよ」
智司「おう」
赤音「開園したら、まずファストパスのカウンターに全力ダッシュ」
舞華「了解」
赤音「ファストパス買ったら、すぐに『ニャンコースター』に向かう」
理人「わかった」
赤音「そして、9時45分には『ミャウミャウワールド』の列に並ぶ」
智司「了解」
時刻は8時55分
スタッフ「それでは、まもなく開園いたします!ネコネランドへようこそ!ニャー!」
観客たちは拍手をした
そして、午前9時ちょうど正門が開いた
赤音「走れええええ!」
【ファストパス争奪戦~地獄の始まり~】
観客たちは一斉に園内に駆け込んだ
理人「速い!みんな速い!」
智司「負けるな!」
舞華「待ってええ!」
赤音「舞華、手繋ぐよ!」
赤音は舞華の手を掴み、一緒に走った
園内は、猫をモチーフにした可愛らしい世界だった
巨大な猫の像、猫型の建物、猫の足跡が描かれた道
しかし、今はそれを楽しむ余裕はなかった
理人「ファストパスのカウンターはどこだ!?」
赤音「あそこ!」
4人は全力で走った。しかし、長蛇の列ができていた
智司「やばい こんなに並んでる 」
赤音「でも、諦めない!並ぼう!」
4人は列に並んだ
時刻は9時10分、列は全く進まなかった
舞華「ねえ、これ大丈夫なの?」
赤音「大丈夫、のはず」
理人「前の方、何してるんだ?」
智司「みんな、複数枚買ってるみたいだな」
赤音「そっか 家族で来てる人が多いから、時間かかるんだ」
時刻は9時30分、ようやく列が少し進んだ
智司「やっと動いた」
時刻は10時、ようやく4人の番が来た
スタッフ「お待たせしました。ファストパスをご希望ですか?」
赤音「はい!人気アトラクション5つ全部、4人分お願いします!」
スタッフ「かしこまりました。『ニャンコースター』『キャットタワー』『ネコネコフライト』『ミステリー猫屋敷』『ニャンダフル・アドベンチャー』ですね」
赤音「はい!」
スタッフ「合計、5万円になります」
理人「高っ」
智司「でも、仕方ない」
理人はクレジットカードで支払いをした
スタッフ「ありがとうございます。使用時間は、『ニャンコースター』が11時から、『キャットタワー』が13時30分から、『ネコネコフライト』が15時から、『ミステリー猫屋敷』が16時30分から、『ニャンダフル・アドベンチャー』が20時からとなります」
赤音「了解です!」
4人はファストパスを手に入れた
しかし、時刻は既に10時5分
赤音「やばい 既に1時間以上ロスしてる 」
智司「どうする?」
赤音「計画変更!まずは待ち時間が短いアトラクションから回る!」
理人「わかった!」
【時間との戦い~午前中の攻略~】
4人は急いで最初のアトラクションに向かった
赤音「まずは『ニャンニャンメリー』!待ち時間50分!」
智司「50分でも短い方なのか 」
4人は列に並んだ
『ニャンニャンメリー』は、猫型のメリーゴーランドだった
舞華「可愛い!」
智司「コイヌネランドの時と同じパターンだな」
50分後、順番が来た
4人はそれぞれ好きな猫を選んだ
理人はトラ猫、智司はロシアンブルー、赤音は三毛猫、舞華はペルシャ猫を選んだ
メリーゴーランドが回り始めた
優雅な音楽が流れ、猫たちが上下に動いた
舞華「癒される 」
赤音「でも、写真だけ撮ったらすぐ次行くよ!」
メリーゴーランドが終わり、時刻は11時
赤音「よし、次は『ニャンコースター』のファストパス使う時間だ!」
【絶叫「ニャンコースター」】
『ニャンコースター』は、ネコネランドで一番人気のジェットコースターだった
最高時速130キロ、最大落差90メートルの超絶叫マシンだった
智司「コイヌネランドのより速いじゃん 」
舞華「怖い」
理人「ファストパスがあるから、30分待ちで済むぞ」
4人はファストパス専用レーンに並んだ
しかし、ファストパス専用レーンも混雑していた
智司「ファストパス使ってるのに、こんなに並ぶのか 」
赤音「超混雑日だからね 」
30分後、ようやく順番が来た
4人はコースターに乗り込んだ 安全バーが下りた
スタッフ「それでは、出発いたします。ニャー!」
コースターがゆっくりと動き始めた
そして、頂上に到着した瞬間、コースターは一気に急降下した
智司「うわああああああ!速っ!」
舞華「きゃああああああ!」
赤音「やばあああああ!」
理人「これは コイヌネランドより速い!」
コースターは猛スピードで駆け抜けた
急カーブ、宙返り、螺旋、さらに水しぶきまで
智司「水まで飛んでくるのかよおおお!」
そして、3分後、コースターは無事にゴールした
4人は放心状態でコースターから降りた
智司「死ぬかと思った」
舞華「もう無理」
赤音「でも、時間がない!次行こう!」
理人「赤音、鬼だな」
時刻は11時45分
【昼食タイム~時間との勝負~】
赤音「12時になったら昼食タイム。でも、レストランも混雑するから、今のうちに向かうよ」
智司「もう向かうの?」
赤音「そう。じゃないと、食事だけで1時間以上かかる」
4人は『ニャンニャンレストラン』に向かった
時刻は11時50分、既に長い列ができていた
舞華「やっぱり混んでる」
赤音「でも、早めに来たから、まだマシな方だよ」
30分後、ようやく席に着けた 時刻は12時20分
メニューには、「猫舌カレー」「ニャンバーガー」「肉球パスタ」「猫まんま定食」などがあった
智司「猫舌カレーって、辛くないカレーってこと?」
赤音「たぶんね」
舞華「私は肉球パスタにする!」
理人「俺は猫まんま定食だな」
4人は注文をした
赤音「ねえ、食事は20分で済ませるよ」
智司「20分!?」
赤音「そう。13時からパレードだから、12時40分には席を立たないと」
舞華「わかった」
料理が運ばれてきた。4人は急いで食事をした
智司「美味いけど、落ち着いて食べられない 」
赤音「我慢して!」
時刻は12時38分
赤音「よし、時間通り!行こう!」
4人は席を立ち、パレード会場に向かった
【第一回パレード~クリスマスイベント~】
時刻は12時55分
パレード会場は、既に人で埋め尽くされていた
智司「うわ、すごい人」
舞華「見える場所あるかな」
赤音「大丈夫!私が良い場所見つけた!」
赤音は人混みを掻き分け、比較的見やすい場所に移動した
理人「よく見つけたな」
赤音「事前にマップで調べたんだ」
時刻は13時ちょうど、パレードが始まった
クリスマスソングが流れ、猫のキャラクターたちがサンタの格好で登場した
舞華「可愛い!」
智司「めっちゃクリスマスだな」
巨大なクリスマスツリーの山車、プレゼントを持った猫たち、雪を降らせる演出 全てが華やかだった
赤音「写真撮ろう!」
4人はパレードを楽しみながら、写真を撮った
パレードは20分間続いた
時刻は13時20分
赤音「よし、パレード終わった!次のアトラクション行くよ!」
智司「まだ行くの ?」
赤音「当たり前じゃん!次は『キャットタワー』のファストパス使う時間だよ!」
【高所恐怖症との戦い「キャットタワー」】
『キャットタワー』は、高さ100メートルのタワーに登り、そこから一気に落下するアトラクションだった
智司「これ フリーフォールじゃん」
舞華「高所恐怖症の私には無理」
赤音「大丈夫!すぐ終わるから!」
理人「すぐ終わるって、それが怖いんだけど 」
4人はファストパス専用レーンに並んだ
30分後、順番が来た 4人はタワーに乗り込んだ
ゆっくりと上昇していく
舞華「怖い 怖い 」
智司「俺も怖い 」
タワーは100メートルの高さに到達した
そこからは、ネコネランド全体が見渡せた
理人「景色は綺麗だな」
赤音「でも、すぐに 」
その瞬間、タワーが一気に落下した
舞華「きゃああああああ!」
智司「うわああああああ!」
赤音「やばああああああ!」
理人「速っ!」
落下は5秒ほどで終わった
4人は震えながらタワーから降りた
智司「もう、無理」
舞華「足がガクガクする」
理人「でも、生きてて良かった」
赤音「次行こう!」
時刻は14時
【第二回パレード~キャラクター大集合~】
赤音「次のパレードは14時から!急ごう!」
4人はパレード会場に向かった
しかし、さらに人が増えていた
智司「さっきより人多くない?」
赤音「このパレード、一番人気なんだ」
舞華「見える場所ないよ」
理人「あそこ、少し空いてる」
4人は空いている場所に移動した
時刻は14時ちょうど、パレードが始まった
ネコネランドの全キャラクターが登場した
メインキャラクターの「ニャンタ」「ミャーコ」「タマニャン」「シロニャン」
そして、サブキャラクターたちも続々と登場した
舞華「可愛い!全員可愛い!」
智司「これは豪華だな」
パレードは30分間続いた
キャラクターたちは観客と触れ合い、写真を撮ったり、ハイタッチをしたりした
赤音「ニャンタと写真撮りたい!」
赤音はニャンタに近づき、一緒に写真を撮った
理人「良かったな」
赤音「めっちゃ嬉しい!」
時刻は14時30分、パレードが終わった
赤音「よし、次のアトラクション行こう!」
【連続アトラクション攻略~午後の部~】
4人は効率よくアトラクションを回り始めた
『ニャンニャンティーカップ』(待ち時間70分)
猫型のティーカップに乗ってグルグル回るアトラクション
智司「また酔いそう 」
『キャットトレイン』(待ち時間60分)
園内を走るミニ電車
舞華「可愛い電車だね」
『ニャンシアター』(待ち時間40分)
猫のアニメーション映画を見るシアター
赤音「感動した」
時刻は15時
赤音「次は『ネコネコフライト』のファストパス使う時間だ!」
【空中散歩「ネコネコフライト」】
『ネコネコフライト』は、猫型の乗り物に乗って空を飛ぶアトラクションだった
智司「これは楽しそうだな」
舞華「癒されそう」
4人はファストパス専用レーンに並んだ
30分後、順番が来た 4人は猫型の乗り物に乗り込んだ
乗り物はゆっくりと上昇し、園内を飛び始めた
理人「気持ちいいな」
赤音「景色も綺麗!」
眼下には、ネコネランドの全景が広がっていた
カラフルな建物、走り回る人々、巨大な猫の像
全てが美しかった
舞華「写真撮ろう!」
4人は景色をバックに写真を撮った
アトラクションは15分間続いた
時刻は16時
赤音「次は『ミステリー猫屋敷』だ!」
【恐怖の「ミステリー猫屋敷」】
『ミステリー猫屋敷』は、お化け屋敷のアトラクションだった
智司「また怖いやつか」
舞華「私、お化け屋敷苦手なんだけど」
赤音「大丈夫!私が守るから!」
4人はファストパス専用レーンに並んだ
30分後、順番が来た 4人は暗い屋敷の中に入った
中は真っ暗で、何も見えなかった
舞華「怖い」
突然、猫の鳴き声が響いた
「ニャー!」
智司「うわっ!」
そして、目の前に幽霊猫が現れた
その猫は、目が光り、体が透けていた
舞華「きゃあああ!」
赤音「落ち着いて!」
次々とお化けが現れた ゾンビ猫、呪われた猫、化け猫
智司「もう嫌だあああ!」
理人「出口はどこだ!」
赤音「あ、あそこに光が見える!」
4人は光に向かって走った
そして、ようやく出口に辿り着いた
智司「死ぬかと思った 」
舞華「もう二度と入らない 」
理人「次行こう」
時刻は17時
【夕食タイム~パレード前の準備~】
赤音「そろそろ夕食の時間だね」
智司「やっと飯か 腹減った」
舞華「どこで食べる?」
赤音「『ニャンニャンカフェ』に行こう。パレード会場に近いから」
4人はカフェに向かった 時刻は17時15分
カフェは混雑していたが、何とか席を確保できた
メニューには、「猫型ピザ」「ニャンバーガー」「肉球デザート」などがあった
智司「猫型ピザって、可愛いな」
赤音「でも、今回も20分で食べ終わるよ」
舞華「わかった」
4人は注文をし、急いで食事をした
時刻は17時35分
赤音「よし、時間通り!パレード会場に移動しよう!」
【大混雑~パレード前の地獄~】
4人はパレード会場に向かった
しかし、道は人で溢れかえっていた
智司「うわ 全然進めない 」
舞華「人多すぎ 」
赤音「これが18時半から20時の大混雑タイムか 」
理人「パレード会場まで辿り着けるのか?」
4人は人混みを掻き分けながら、少しずつ前に進んだ
時刻は18時
まだパレード会場まで半分も進んでいなかった
智司「やばい このままじゃ間に合わない 」
赤音「諦めない!絶対に辿り着く!」
4人は必死に進み続けた
時刻は18時30分 ようやくパレード会場が見えてきた
舞華「あと少し!」
しかし、パレード会場の周りは、既に人で埋め尽くされていた
理人「もう場所がない 」
赤音「いや、諦めない!絶対に良い場所を見つける!」
赤音は人混みを掻き分け、必死に場所を探した
そして、奇跡的に少しだけ空いている場所を見つけた
赤音「あった!みんな、こっち!」
4人は急いでその場所に移動した
時刻は18時55分 あと5分でパレードが始まる
智司「間に合った」
舞華「赤音ちゃん、すごい 」
赤音「当たり前じゃん!私たち、全制覇目指してるんだから!」
【第三回パレード~圧巻の演出~】
時刻は19時ちょうどパレードが始まった
最初に登場したのは、巨大な猫の山車だった
その山車は、光り輝き、音楽に合わせて動いていた
智司「すげー」
舞華「綺麗」
次に登場したのは、ダンサーたちだった
彼らは猫の衣装を着て、華麗なダンスを披露した
赤音「ダンス上手い!」
そして、花火が打ち上げられた ドーン!ドーン!
夜空に色とりどりの花火が咲いた
舞華「花火まであるの!?」
理人「これは すごいな」
さらに、レーザー光線が空を照らし、音楽が最高潮に達した 観客たちは歓声を上げた
智司「これは、圧巻だ」
赤音「こんなの初めて見た 」
パレードは45分間続いた
最後に、全キャラクターが登場し、観客たちに手を振った
時刻は19時45分、パレードが終わった
舞華「感動した」
智司「これは 見る価値あったな」
赤音「でも、まだ終わりじゃないよ!残りのアトラクション回るよ!」
理人「まだあるのか 」
【ラストスパート~最後のアトラクション~】
時刻は19時50分 残りのアトラクションは4つ
そして、最後の人気アトラクション『ニャンダフル・アドベンチャー』のファストパスは20時から使える
赤音「まず、『ニャンダフル・アドベンチャー』に行こう!」
4人は急いでアトラクションに向かった
しかし、道はまだ混雑していた
智司「パレードの影響で、まだ人多いな 」
舞華「急ごう!」
時刻は20時5分
ようやく『ニャンダフル・アドベンチャー』に到着した
4人はファストパス専用レーンに並んだ
『ニャンダフル・アドベンチャー』は、猫の世界を冒険する3Dアトラクションだった
30分後、順番が来た
4人は3Dメガネをかけ、乗り物に乗り込んだ
アトラクションが始まった
目の前に、リアルな猫の世界が広がった
智司「すげー!本当に猫の世界にいるみたいだ!」
舞華「可愛い!」
アトラクションは15分間続いた
時刻は20時50分
赤音「残りのアトラクションは3つ!閉園まであと10分!」
智司「10分で3つ!?」
赤音「行けるはず!急ごう!」
【奇跡の達成~最後の3つ~】
4人は全力で走った
まず向かったのは『ニャンニャン観覧車』
待ち時間は5分
理人「これは行ける!」
4人は急いで列に並んだ 5分後、観覧車に乗り込んだ
観覧車がゆっくりと上昇し始めた
赤音「次は『キャットスライダー』!観覧車降りたらすぐ行くよ!」
観覧車は10分間で一周した
時刻は21時5分
赤音「閉園時間過ぎてるけど、まだアトラクション動いてる!急ごう!」
4人は『キャットスライダー』に向かった
『キャットスライダー』は、巨大な滑り台のアトラクションだった
待ち時間はゼロ
誰も並んでいなかった
智司「ラッキー!」
4人はすぐに滑り台を滑った
舞華「楽しい!」
時刻は21時10分
残りのアトラクションは1つ
『ニャンニャンハウス』
これは、猫の家を探検するアトラクションだった
4人は急いで向かった
しかし、スタッフが出口を閉めようとしていた
理人「待ってください!」
スタッフ「申し訳ございません。閉園時間を過ぎております」
赤音「お願いします!私たち、全制覇目指してるんです!」
スタッフ「全制覇ですか!?」
理人「はい!今日一日、ずっと頑張ってきたんです!お願いします!」
スタッフは少し考えた
スタッフ「わかりました。最後のお客様として、特別に入れてあげます」
智司「本当ですか!?」
スタッフ「はい。でも、急いでくださいね」
赤音「ありがとうございます!」
4人は『ニャンニャンハウス』に入った
中は、猫の家を再現した空間だった
巨大な猫じゃらし、キャットタワー、猫用ベッド
全てが猫サイズだった
舞華「可愛い!」
智司「これは面白いな」
4人は急いで探検し、写真を撮った
そして、10分後、4人は外に出た
時刻は21時25分
赤音「やった 全制覇達成!」
智司「マジで やったのか 」
舞華「信じられない 」
理人「みんな、お疲れ様」
スタッフ「全制覇達成、おめでとうございます」
スタッフは4人に、特別な記念品を渡した
それは、「ネコネランド完全制覇証明書」だった
智司「すげー!」
赤音「嬉しい!」
舞華「やったね!」
理人「ありがとうございます」
4人は笑顔で記念撮影をした
【帰り道~達成感と疲労~】
帰りの電車の中、4人は完全に疲れ果てていた
智司「もう、動けない」
舞華「私も、足が痛い」
赤音「でも、やり切ったね」
理人「ああ、最高の一日だった」
智司「超混雑日だったけど、全制覇できたな」
赤音「みんなのおかげだよ」
舞華「チームワークって大事だね」
理人「次は、どこ行く?」
智司「次?もう勘弁してくれよ 」
赤音「でも、楽しかったでしょ?」
智司「まあ、楽しかったけど 」
舞華「私、また行きたい」
理人「じゃあ、また計画立てよう」
赤音「うん!次はもっと完璧な計画立てる!」
智司「赤音の計画、もう完璧すぎて怖いよ 」
4人は笑い合った
電車は夜の街を走り続けた
数日後、理人の部屋、4人は再び集まっていた
赤音「ネコネランドの反省会しよう」
智司「反省会って」
赤音「次に活かすためだよ」
理人「確かに、改善点はあったな」
舞華「例えば?」
赤音「ファストパスを買う時間がかかりすぎた」
智司「確かに。1時間もかかったもんな」
赤音「次は、事前にオンラインで買えるか調べておこう」
理人「それはいいな」
赤音「あと、パレード前の移動が大変だった」
舞華「確かに。人混みすごかったね」
赤音「次は、もっと早めに移動しよう」
智司「わかった」
理人「でも、全制覇できたのは凄いことだよ」
赤音「うん!みんなのおかげ!」
舞華「次はどこ行く?」
智司「次?まだ行くの?」
赤音「当たり前じゃん!私たち、テーマパーク制覇チームなんだから!」
理人「じゃあ、次の候補を考えよう」
智司「俺、『ウサウサランド』って聞いたことあるんだけど」
赤音「ウサウサランド!?それも行きたい!」
舞華「うさぎのテーマパークもあるんだ!」
理人「じゃあ、次はウサウサランド全制覇を目指そう」
智司「おお!」
赤音「絶対達成しようね!」
舞華「頑張ろう!」
4人は笑顔で拳を合わせた
こうして、4人の新しい冒険が始まろうとしていた【続】
10
あなたにおすすめの小説
世にも奇妙な日本昔話
佐野絹恵(サノキヌエ)
児童書・童話
昔々ある所に
お爺さんと
お婆さんが住んでいました
お婆さんは川に洗濯物へ
お爺さんは山へ竹取りへ
竹取り?
お婆さんが川で
洗濯物をしていると
巨大な亀が泳いで来ました
???
━━━━━━━━━━━━━━━
貴方の知っている日本昔話とは
異なる話
ミステリーコメディ小説
14歳で定年ってマジ!? 世界を変えた少年漫画家、再起のノート
谷川 雅
児童書・童話
この世界、子どもがエリート。
“スーパーチャイルド制度”によって、能力のピークは12歳。
そして14歳で、まさかの《定年》。
6歳の星野幸弘は、将来の夢「世界を笑顔にする漫画家」を目指して全力疾走する。
だけど、定年まで残された時間はわずか8年……!
――そして14歳。夢は叶わぬまま、制度に押し流されるように“退場”を迎える。
だが、そんな幸弘の前に現れたのは、
「まちがえた人間」のノートが集まる、不思議な図書室だった。
これは、間違えたままじゃ終われなかった少年たちの“再スタート”の物語。
描けなかった物語の“つづき”は、きっと君の手の中にある。
おっとりドンの童歌
花田 一劫
児童書・童話
いつもおっとりしているドン(道明寺僚) が、通学途中で暴走車に引かれてしまった。
意識を失い気が付くと、この世では見たことのない奇妙な部屋の中。
「どこ。どこ。ここはどこ?」と自問していたら、こっちに雀が近づいて来た。
なんと、その雀は歌をうたい狂ったように踊って(跳ねて)いた。
「チュン。チュン。はあ~。らっせーら。らっせいら。らせらせ、らせーら。」と。
その雀が言うことには、ドンが死んだことを(津軽弁や古いギャグを交えて)伝えに来た者だという。
道明寺が下の世界を覗くと、テレビのドラマで観た昔話の風景のようだった。
その中には、自分と瓜二つのドン助や同級生の瓜二つのハナちゃん、ヤーミ、イート、ヨウカイ、カトッぺがいた。
みんながいる村では、ヌエという妖怪がいた。
ヌエとは、顔は鬼、身体は熊、虎の手や足をもち、何とシッポの先に大蛇の頭がついてあり、人を食べる恐ろしい妖怪のことだった。
ある時、ハナちゃんがヌエに攫われて、ドン助とヤーミがヌエを退治に行くことになるが、天界からドラマを観るように楽しんで鑑賞していた道明寺だったが、道明寺の体は消え、意識はドン助の体と同化していった。
ドン助とヤーミは、ハナちゃんを救出できたのか?恐ろしいヌエは退治できたのか?
たったひとつの願いごと
りおん雑貨店
絵本
銀河のはてで、世界を見守っている少年がおりました。
その少年が幸せにならないと、世界は冬のままでした。
少年たちのことが大好きないきものたちの、たったひとつの願いごと。
それは…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる