あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)

tomoharu

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不可思議物語

ウサウサランド

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【1週間前の作戦会議~完璧な計画への執念~】
2026年1月16日(木)
理人の部屋に、4人が集まっていた
テーブルには、ウサウサランドのパンフレット、タブレット3台、ノートパソコン2台、大量の付箋、マーカー、そして赤音が用意した分厚い資料が山積みになっていた
赤音「みんな、今回は今までで一番厳しい挑戦になるよ」
智司「どのくらい厳しいの?」
赤音「まず、アトラクション数が45種類。日本一の数」
舞華「45種類!?」
理人「それを1日で全部回るのか」
赤音「しかも、人気アトラクション10種類は、課金しても1時間待ち。無課金だと3時間待ち」
智司「3時間って」
赤音「そして、開園時間は8時から20時まで。12時間しかない」
舞華「それで45種類回れるの?」
赤音「さらに、16時から17時までパレードを見る」
理人「パレードも見るのか」
赤音「そして、18時から20時まで、リアル脱出ゲームイベントに参加する」
智司「えじゃあ、アトラクション全制覇は18時までってこと?」
赤音「そう。つまり、8時から18時までの10時間で、45種類のアトラクションを回り、なおかつ1時間のパレードも見る」
舞華「無理じゃない?」
理人「計算上は1つのアトラクションに使える時間は平均13分程度か」
赤音「そう。だから、完璧な計画が必要なの」
智司「で、その計画を1週間かけて作るってこと?」
赤音「そう!今日から毎日集まって、完璧な計画を立てる!」
舞華「赤音ちゃん、本気だね」
理人「でも、今回は智司の誕生日祝いも兼ねてるんだよな」
智司「そうなんだよ。俺、1月23日が誕生日だから」
赤音「だから、今回は絶対に成功させたいの!智司の最高の誕生日にしたい!」
智司「ありがとう、赤音」
舞華「じゃあ、頑張ろう!」
理人「よし、計画を立て始めよう」

【計画立案~1週間の準備期間~】
1日目:情報収集
赤音「まず、ウサウサランドの全アトラクションをリストアップするよ」
赤音はタブレットを操作し、ウサウサランドの公式サイトを開いた
画面には、45種類のアトラクションが表示されていた
________________________________________
【子供向けアトラクション:10種類】
バニーメリー(メリーゴーランド)
ラビットトレイン(ミニ電車)
うさぎの森(探検アトラクション)
ホップホップティーカップ(ティーカップ)
バニーシアター(アニメ映画)
ふわふわバルーン(風船の部屋)
うさぎの家(体験型アトラクション)
ニンジン畑(収穫体験)
バニーボート(ボート)
うさぎの丘(展望台)
________________________________________
【一般向けアトラクション:25種類】
ラビットコースター(ジェットコースター・初級)
ホップスター(ジェットコースター・中級)
バニースカイ(観覧車)
うさぎの大冒険(3Dアトラクション)
ラビットフライト(空中散歩)
バニースプラッシュ(急流下り)
うさぎ屋敷(お化け屋敷)
ラビットレース(カートレース)
ホップホップダンス(ダンスゲーム)
バニータワー(フリーフォール・初級)
うさぎの迷宮(迷路)
ラビットシューティング(シューティングゲーム)
バニーワールド(動物園)
ホップホップジャンプ(トランポリン)
うさぎのパン工房(パン作り体験)
ラビットミュージアム(博物館)
バニーアート(お絵描き体験)
うさぎの音楽会(コンサート)
ラビットガーデン(植物園)
バニーカフェ(カフェ休憩)
ホップホップスライダー(滑り台)
うさぎのプール(プール)
ラビットクライミング(ボルダリング)
バニーサーカス(サーカスショー)
うさぎの図書館(図書館)
     

【絶叫系アトラクション:10種類】
デスラビット(ジェットコースター・超絶叫)
★人気 ヘルホップ(ジェットコースター・最恐)
★人気  バニーインフェルノ(火を使った絶叫マシン)★人気 ラビットドロップ(フリーフォール・上級)
★人気 ホップオブデス(回転系絶叫マシン)
★人気 バニートルネード(竜巻型絶叫マシン)
★人気 うさぎの地獄(お化け屋敷・超怖い)
★人気 ラビットスピン(高速回転)
★人気 バニーブラスト(射出型絶叫マシン)
★人気 ホップオブカオス(全要素混合絶叫マシン)
智司「絶叫系、全部人気アトラクションじゃん」
赤音「そうなの。だから、絶叫系は全部課金する必要がある」
理人「課金は一人1500円だから、4人で6000円か」
舞華「結構かかるね」
赤音「でも、必要経費だよ」
智司「わかった。で、どうやって回るの?」
赤音「それを今から考える」

2日目:ルート計画
赤音「今日は、効率的なルートを考えるよ」
赤音は大きな紙に、ウサウサランドの地図を描き始めた
理人「器用だな」
赤音「ありがとう。で、アトラクションの配置はこんな感じ」
地図には、45種類のアトラクションが配置されていた
赤音「まず、入口はここ。開園と同時に、どこに向かうべきか」
智司「人気アトラクションだよね?」
赤音「そう。でも、人気アトラクションは10個もある。全部回るには時間がかかる」
舞華「どうすればいいの?」
赤音「まず、開園と同時に課金チケットを買う。そして、最も待ち時間が長くなる『ホップオブカオス』から攻略する」
理人「なるほど」
赤音「そして、近くのアトラクションを順番に回っていく」
智司「でも、パレードは16時からだよね?」
赤音「そう。だから、15時45分にはパレード会場に到着してないといけない」
舞華「ギリギリだね」
赤音「だから、完璧なルート計画が必要なの」

3日目:タイムスケジュール作成
赤音「今日は、分単位のタイムスケジュールを作るよ」
赤音はエクセルを開き、スケジュール表を作り始めた
【暫定スケジュール】
開園・入場
課金チケット購入
ホップオブカオス(60分待ち)
バニーブラスト(60分待ち)
ラビットスピン(60分待ち)
うさぎの地獄(60分待ち)
昼食(30分)
バニートルネ―ド(60分待ち)
ホップオブデス(60分待ち)
ラビットドロップ(60分待ち)
パレード会場到着
パレード開始~パレード終了 「1時間」
バニーインフェルノ(60分待ち)
リアル脱出ゲーム開始
智司「あれこれだと、人気アトラクション8個しか回れてないよ」
赤音「そうなの残り2個と、他の35個をどうするか」
理人「無理じゃないか?」
舞華「でも、諦めたくない」
赤音「諦めない!絶対に方法はあるはず!」

4日目:効率化の追求
赤音「今日は、待ち時間を減らす方法を考えるよ」
智司「どうやって?」
赤音「まず、子供向けアトラクションは待ち時間が短い。平均20分くらい」
舞華「じゃあ、それを優先的に回る?」
赤音「そう。そして、一般向けアトラクションは平均40分」
理人「それでも時間かかるな」
赤音「だから、移動時間を最小限にする」
智司「具体的には?」
赤音「近くのアトラクションを連続で回る。無駄な移動をしない」
舞華「なるほど」
赤音「そして、食事も移動しながら食べる」
理人「移動しながら?」
赤音「そう。座って食べる時間がないから、歩きながら食べる」
智司「それは厳しいな」
赤音「でも、必要なの」

5日目:シミュレーション
赤音「今日は、実際にシミュレーションしてみるよ」
赤音はストップウォッチを用意した
赤音「じゃあ、理人は入口役。智司はアトラクション役。舞華は時間測定役」
理人「わかった」
赤音「では、スタート!」
理人「入口到着!」
智司「課金チケット購入に10分!」
舞華「現在8時10分!」
理人「ホップオブカオス到着!」
智司「待ち時間60分!」
舞華「9時10分にアトラクション終了!」
こうして、4人はシミュレーションを繰り返した
6日目:問題点の洗い出し
赤音「シミュレーションの結果、問題点が見えてきた」
智司「どんな問題?」
赤音「まず、移動時間が予想以上にかかる」
理人「確かに。園内は広いからな」
赤音「そして、パレード後の移動が大変」
舞華「パレード見た後、すぐにアトラクションに向かわないといけないもんね」
赤音「さらに、雨が降ると移動速度が落ちる」
智司「当日、雨予報だもんな」
赤音「だから、雨対策も必要」
理人「具体的には?」
赤音「カッパ、防水バッグ、タオル。全部用意する」
舞華「わかった」

7日目:最終調整
赤音「今日は、最終調整をするよ」
赤音は1週間かけて作った完璧なスケジュール表を見せた 
【最終スケジュール】

07:30 現地到着
08:00 開園・入場
08:05 課金チケット購入
08:15 ホップオブカオス(60分)
09:20 バニーブラスト(60分)
10:25 ラビットスピン(60分)
11:30 うさぎの地獄(60分)
12:35 バニートルネード(60分)
13:40 ホップオブデス(60分)
14:45 ラビットドロップ(60分)
15:45 パレード会場到着
16:00 パレード開始
17:00 パレード終了
17:05 バニーインフェルノ(60分)
18:05 ヘルホップ(60分)
19:05 デスラビット(55分)
20:00 閉園
智司「あれこれでも人気アトラクション全部回れてないよ」
赤音「そうなのどうしても時間が足りない」
理人「やっぱり無理なんじゃないか」
舞華「理人くん、ネガティブすぎるよ」
理人「でも、現実的に考えて」
舞華「現実的に考えても、諦めたくない!」
理人「雰囲気が暗くなった」
智司「みんな、落ち着いて」
赤音「智司」
智司「俺、考えたんだけど」
理人「何を?」
智司「リアル脱出ゲームを諦めれば、時間ができる」
赤音「でも、それは」
智司「いや、聞いて。リアル脱出ゲームは18時から20時まで。つまり2時間ある」
舞華「うん」
智司「その2時間を使えば、残りのアトラクションを回れる」
理人「でも、リアル脱出ゲームも楽しみにしてたんじゃ」
智司「確かに楽しみにしてた。でも、みんなで全制覇を達成する方が、俺にとっては最高の誕生日プレゼントなんだ」
赤音「智司」
智司「だから、リアル脱出ゲームは諦めよう。その代わり、全制覇を達成しよう」
舞華「でも」
智司「大丈夫。俺が決めたことだから」
理人「わかった。じゃあ、リアル脱出ゲームは諦めて、全制覇に集中しよう」
赤音「でも、私は両方達成したい」
智司「え?」
赤音「智司の誕生日だから、全制覇もリアル脱出ゲームも、両方達成したい」
理人「でも、時間が」
赤音「時間は作る。絶対に方法はあるはず」
智司「赤音」
赤音「信じて。私、完璧な計画を立てる」
舞華「赤音ちゃん、頑張って」
赤音「うん!」
こうして、赤音は再び計画を練り直し始めた

【当日の朝~雨と氷点下の試練~】
2026年1月23日(木)
朝5時、理人のアラームが鳴った
理人「うう寒い」
外は雨が降っていた
気温は氷点下2度 理人は窓の外を見た
雨は激しく降り続けていた
理人「最悪だこんな日に」
理人はスマホで天気予報を確認した
【天気予報】 気温:氷点下2度 降水確率:100% 風速:10m/s
理人「風も強いこれは厳しいな」
理人はため息をついた
しかし、諦めるわけにはいかなかった
理人は準備を始めた
カッパ、防水バッグ、タオル、着替え、ホッカイロ
全てをリュックに詰め込んだ
時刻は6時、待ち合わせ場所の駅に向かった
駅に到着すると、既に智司と舞華が待っていた
智司「おはよう寒いな」
舞華「おはよう理人くん」
理人「赤音は?」
智司「まだ来てない」
その時、赤音が走ってきた
赤音「ごめん!準備に時間かかった!」
赤音は大きなリュックを背負っていた
智司「そのリュック、でかいな」
赤音「色々準備したから」
舞華「何を準備したの?」
赤音「それは後で教える。じゃあ、行こう!」
4人は電車に乗り、ウサウサランドへと向かった

【開園前の極寒待機~試練の始まり~】
朝7時、ウサウサランドの正門前
そこには、既に数百人の人が並んでいた
智司「雨なのに、こんなに人いるのか」
舞華「みんな、冬限定イベント目当てなんだろうね」
赤音「でも、私たちはもっと早く来たから、結構前の方だよ」
理人「それにしても寒い」
気温は氷点下2度
雨は激しく降り続けていた
4人はカッパを着て、列に並んだ
智司「これ、1時間も待てるかな」
舞華「ホッカイロ持ってきたよ」
舞華はホッカイロを配った
赤音「ありがとう、舞華ちゃん」
理人「でも、雨が強すぎる」
智司「大丈夫。カッパ着てるし」
しかし、風も強かった
カッパは風に煽られ、雨が顔に当たった
舞華「痛い雨が痛い」
赤音「氷点下だから、雨が冷たいんだ」
理人「これは予想以上に厳しいな」
時間が経つにつれ、体が冷えていった
智司「足の感覚がなくなってきた」
舞華「私も」
赤音「みんな、大丈夫?」
理人「大丈夫じゃない正直、帰りたい」
舞華「理人くん!」
理人「だって、こんな寒い中、1時間も待って、さらに1日中アトラクション回るなんて」
舞華「でも、智司くんの誕生日だよ!」
理人「わかってるけど」
智司「理人、無理しなくていいよ」
理人「え?」
智司「こんな寒い中、無理して体調崩したら意味ないから」
理人「でも」
智司「俺は、みんなが元気でいてくれることが一番嬉しいんだ」
理人「智司」
赤音「でも、私は諦めない」
智司「赤音」
赤音「理人の気持ちもわかる。でも、ここまで来たんだから、やり遂げたい」
舞華「私も」
智司「みんな」
理人「わかった。俺も頑張る」
智司「ありがとう、理人」
こうして、4人は寒さに耐えながら、開園を待ち続けた
時刻は7時55分
スタッフ「皆さん、お待たせしております!まもなく開園いたします!」
観客たちから歓声が上がった
しかし、雨の音にかき消された
赤音「よし、作戦確認するよ」
智司「おう」
赤音「開園したら、まず課金チケットのカウンターに全力ダッシュ」
舞華「了解」
赤音「そして、すぐに『ホップオブカオス』に向かう」
理人「わかった」
時刻は8時ちょうど
正門が開いた
赤音「走れええええ!」
【課金チケット争奪戦~雨の中の激走~】
観客たちは一斉に園内に駆け込んだ
しかし、雨で地面が滑りやすくなっていた
智司「うわっ!滑る!」
舞華「気をつけて!」
赤音「転ばないように!」
4人は慎重に、しかし素早く走った
園内は、うさぎをモチーフにした可愛らしい世界だった
巨大なうさぎの像、うさぎ型の建物、うさぎの足跡が描かれた道
しかし、雨でその美しさは半減していた
理人「課金チケットのカウンターはどこだ!?」
赤音「あそこ!」
4人は全力で走った しかし、長蛇の列ができていた
智司「やばいこんなに並んでる」
赤音「でも、諦めない!並ぼう!」
4人は列に並んだ 時刻は8時10分
列は全く進まなかった
舞華「寒い」
智司「もう少しの辛抱だ」
時刻は8時30分
ようやく列が少し進んだ
理人「やっと動いた」
時刻は8時50分 ようやく4人の番が来た
スタッフ「お待たせしました。課金チケットをご希望ですか?」
赤音「はい!人気アトラクション10個全部、4人分お願いします!」
スタッフ「かしこまりました。合計、6万円になります」
理人「高っ」
智司「でも、仕方ない」
理人はクレジットカードで支払いをした
スタッフ「ありがとうございます。こちらが課金チケットです」
4人は課金チケットを手に入れた
しかし、時刻は既に9時
赤音「やばい既に1時間ロスしてる」
智司「どうする?」
赤音「計画変更!まずは『ホップオブカオス』に向かう!」
理人「わかった!」

【最恐マシン「ホップオブカオス」~絶叫の始まり~】
4人は『ホップオブカオス』に向かった
『ホップオブカオス』は、ウサウサランドで最も恐ろしい絶叫マシンだった
ジェットコースター、フリーフォール、回転、全ての要素が混合されていた
智司「これマジで怖そう」
舞華「私、乗れるかな」
赤音「大丈夫!私たち、今まで色々乗ってきたじゃん!」
理人「でも、これは別格だぞ」
4人は課金チケット専用レーンに並んだ
待ち時間は60分 時刻は9時10分
列に並びながら、4人は『ホップオブカオス』の様子を見た
マシンは、信じられないほど複雑な動きをしていた
急上昇、急降下、宙返り、高速回転、横回転
乗客たちの悲鳴が響いていた
智司「うわあれ、マジで乗るのか」
舞華「怖い」
赤音「でも、乗るしかない」
理人「覚悟決めよう」
60分後、ようやく順番が来た
時刻は10時10分
4人はマシンに乗り込んだ 安全バーが下りた
スタッフ「それでは、出発いたします。ホップ!」
マシンがゆっくりと動き始めた
最初は緩やかな上り坂だった
智司「まだ余裕だな」
しかし、頂上に到着した瞬間、マシンは一気に急降下した
智司「うわああああああ!」
舞華「きゃああああああ!」
赤音「やばああああああ!」
理人「速っ!」
マシンは猛スピードで駆け抜けた
そして、突然宙返りをした
智司「うわあああ!逆さまいいいい!」
さらに、高速回転をした
舞華「もう無理いいいい!」
そして、再び急降下
赤音「落ちるうううう!」
最後に、横回転をしながらゴールした
理人「終わった」
4人は放心状態でマシンから降りた
智司「死ぬかと思った」
舞華「もう二度と乗らない」
赤音「でも楽しかったね」
理人「楽しいのか?」 時刻は10時15分
【連続絶叫マシン攻略~地獄のマラソン~】
赤音「次は『バニーブラスト』!急ごう!」
4人は次のアトラクションに向かった
『バニーブラスト』は、射出型絶叫マシンだった
マシンに乗ると、一気に射出され、空中を飛ぶ
智司「これも怖そう」
舞華「さっきので体力使い果たした」
赤音「でも、頑張ろう!」
4人は課金チケット専用レーンに並んだ
待ち時間は60分 時刻は10時20分
60分後、順番が来た 時刻は11時20分
4人はマシンに乗り込んだ
スタッフ「カウントダウンします。3、2、1、ブラスト!」
マシンが一気に射出された
智司「うわああああああ!」
舞華「速いいいいい!」
マシンは空中を飛び、そして急降下した
赤音「落ちるうううう!」
理人「これはやばい」
マシンは地上スレスレまで降下し、そして再び上昇した
智司「また上がるのかよおおお!」
最後に、マシンは回転しながらゴールした
4人は再び放心状態でマシンから降りた
智司「もう限界」
舞華「私も」
赤音「でも、まだ8個残ってる!」
理人「マジか」 時刻は11時25分

次は『ラビットスピン』
高速回転する絶叫マシンだった待ち時間は60分
時刻は11時30分 60分後、順番が来た
時刻は12時30分
4人はマシンに乗り込んだ マシンが回転し始めた
最初はゆっくりだったが、徐々に速度が上がっていった
智司「速い速すぎる」
舞華「気持ち悪い」
マシンは高速で回転し続けた
赤音「もう何も見えない」
理人「これは酔う」
3分後、マシンが止まった
4人はフラフラになってマシンから降りた
智司「吐きそう」
舞華「私も」
赤音「大丈夫?」
理人「大丈夫じゃない」
時刻は12時35分
赤音「次は『うさぎの地獄』!お化け屋敷だよ!」
智司「お化け屋敷?絶叫マシンじゃないの?」
赤音「これも人気アトラクションなの。超怖いらしいよ」
舞華「お化け屋敷か少し休めるかな」
4人は『うさぎの地獄』に向かった
待ち時間は60分 時刻は12時40分
60分後、順番が来た 時刻は13時40分
4人は暗い建物の中に入った 中は真っ暗で、何も見えなかった
舞華「怖い」
突然、うさぎの鳴き声が響いた
「キィィィィ!」
智司「うわっ!」
そして、目の前に巨大なうさぎのお化けが現れた
そのうさぎは、目が真っ赤で、口からは血が垂れていた
舞華「きゃあああ!」
赤音「やばい!」
次々とお化けが現れた
ゾンビうさぎ、幽霊うさぎ、悪魔うさぎ
智司「もう嫌だあああ!」
理人「出口はどこだ!」
赤音「あ、あそこに光が見える!」
4人は光に向かって走った
しかし、最後に巨大なうさぎのお化けが立ちはだかった
そのうさぎは、身長3メートルもあり、鋭い牙を持っていた
舞華「きゃああああああ!」
智司「逃げろおおおお!」
4人は必死に逃げ、ようやく出口に辿り着いた
智司「もう無理」
舞華「怖すぎた」
赤音「でも、これで4個終わった!」
理人「まだ6個もあるのか」 時刻は13時45分
【昼食なき戦い~移動しながらの食事~】
赤音「お腹空いたよね」
智司「めっちゃ空いた」
舞華「でも、時間がない」
赤音「だから、移動しながら食べる」
理人「移動しながら?」
赤音「そう。じゃないと時間が足りない」
赤音はリュックからおにぎりとパンを取り出した
赤音「これ、朝作ってきた」
智司「ありがとう、赤音」
4人は歩きながら、おにぎりとパンを食べた
舞華「なんか修行みたい」
理人「確かに」
智司「でも、美味い」
赤音「良かった」
時刻は13時50分 次は『バニートルネード』
竜巻型絶叫マシンだった 待ち時間は60分
時刻は13時55分 60分後、順番が来た
時刻は14時55分 4人はマシンに乗り込んだ
マシンが回転し始めた
そして、突然竜巻のように高速回転した
智司「うわああああ!」
舞華「きゃああああ!」
マシンは竜巻のように回転し続けた
赤音「もう何がなんだか」
理人「これはやばい」
3分後、マシンが止まった
4人は完全にフラフラになってマシンから降りた
智司「もう立てない」
舞華「私も」
赤音「でも、パレードまであと5分!急ごう!」
理人「えまだ動くの?」 時刻は15時
【パレード前の極限状態~崩壊寸前のチーム~】
4人はパレード会場に向かった しかし、全員の足取りは重かった
智司「もう無理」
舞華「私も限界」
理人「俺も」
赤音「みんな大丈夫?」
智司「大丈夫じゃない正直、もう帰りたい」
舞華「智司くん」
智司「ごめんでも、本当に限界なんだ」
赤音「でも、ここまで来たんだよ?」
智司「わかってるでも」
理人「俺も同じ気持ちだ。これ以上続けたら、本当に倒れる」
舞華「理人くん!また弱音吐いて!」
理人「弱音じゃない!現実的な話をしてるんだ!」
舞華「でも」
理人「俺たち、今までどれだけ頑張ってきた?朝から絶叫マシンに乗り続けて、まともに休憩もしてない」
赤音「それは」
理人「しかも、雨で体は冷えてるし、気温は氷点下。こんな状態で、まだ続けるなんて無理だ」
舞華「でも、智司くんの誕生日だよ!」
理人「だからって、無理して体調崩したら意味ないだろ!」
舞華「理人くん、ひどい!」
理人「ひどくない!現実を見ろよ!」
舞華「現実を見てるのは私だよ!理人くんが諦めようとしてるだけじゃん!」
理人「諦めてない!ただ、現実的に考えて」
舞華「現実的に考えても、諦めたくない!」
理人と舞華は言い合いになった
雰囲気は最悪だった
智司「みんな、やめよう」
赤音「智司」
智司「俺のせいで、みんなが喧嘩してる」
舞華「智司くんのせいじゃないよ」
智司「いや、俺のせいだ。俺の誕生日だから、みんなが無理してる」
理人「智司」
智司「だから、もう帰ろう。俺は、みんなが元気でいてくれることが一番嬉しいんだ」
赤音「でも」
智司「いいんだ。今日は、みんなと一緒に過ごせただけで十分幸せだった」
舞華「智司くん」
理人「ごめん、智司。俺、弱音吐いて」
智司「いいよ。理人の気持ちもわかるから」
舞華「私もごめん。感情的になりすぎた」
赤音「私もごめん。みんなに無理させすぎた」
智司「誰も悪くないよ。みんな、俺のために頑張ってくれた。それだけで十分だ」
4人は黙り込んだ 雨は相変わらず降り続けていた
その時、赤音が口を開いた
赤音「ねえ、みんな」
智司「ん?」
赤音「私、諦めたくない」
理人「赤音」
赤音「確かに、今は辛い。でも、ここまで来たんだから、やり遂げたい」
舞華「でも」
赤音「智司、聞いて。私、最終手段を考えてた」
智司「最終手段?」
赤音「そう。実は、私、1週間前から別の計画も立ててたんだ」
理人「別の計画?」
赤音「うん。それは、『チーム分割作戦』」
智司「チーム分割?」
赤音「そう。4人で一緒に回るんじゃなくて、2人ずつに分かれて、別々のアトラクションを回る」
舞華「それって」
赤音「そうすれば、時間を短縮できる。そして、パレードの後に合流する」
理人「でも、それだと一緒に楽しめないじゃないか」
赤音「確かに。でも、全制覇を達成するためには、これしかない」
赤音「智司、どうする?一緒に回ることを優先する?それとも、全制覇を達成することを優先する?」
智司は少し考えた
智司「全制覇を達成したい」
赤音「本当に?」
智司「うん。だって、それが俺たちの目標だから」
舞華「智司くん」
智司「みんな、頼む。最後まで付き合ってくれ」
理人「わかった。やろう」
舞華「私も頑張る」
赤音「ありがとう、みんな」
こうして、チームは再び団結した 時刻は15時45分

【冬限定パレード~束の間の癒し~】
4人はパレード会場に到着した
時刻は15時50分 パレード開始まであと10分
会場は既に人で埋め尽くされていた
智司「すごい人だな」
舞華「でも、良い場所見つけたよ」
舞華は比較的見やすい場所を見つけた
4人はそこに移動した
時刻は16時ちょうど、パレードが始まった
冬の音楽が流れ、うさぎのキャラクターたちが雪の衣装で登場した
舞華「可愛い!」
智司「これは癒されるな」
巨大な雪の結晶の山車、雪だるまを持ったうさぎたち、雪を降らせる演出、全てが美しかった
赤音「写真撮ろう!」
4人はパレードを楽しみながら、写真を撮った
理人「これは良いな」
舞華「ね!」
パレードは1時間続いた
キャラクターたちは観客と触れ合い、写真を撮ったり、ハイタッチをしたりした
智司「楽しいな」
赤音「うん」
時刻は17時
パレードが終わった
赤音「よし、ここからが本番だよ」
智司「おう」
赤音「チーム分割作戦を実行する。理人と智司がチームA、私と舞華がチームB」
理人「わかった」
赤音「チームAは、残りの人気アトラクション4つを回る。チームBは、一般向けアトラクションを回る」
舞華「了解」
赤音「そして、18時に『ホップオブデス』の前で合流する」
智司「了解」
赤音「じゃあ、行こう!」
こうして、チームは2つに分かれた
【チームA~理人と智司の絶叫マラソン~】
理人と智司は、まず『ホップオブデス』に向かった
『ホップオブデス』は、回転系絶叫マシンだった
時刻は17時5分 待ち時間は60分
智司「60分かギリギリだな」
理人「急ごう」
2人は課金チケット専用レーンに並んだ
60分後、順番が来た 時刻は18時5分
2人はマシンに乗り込んだ マシンが回転し始めた
そして、突然高速回転した
智司「うわああああ!」
理人「速っ!」
マシンは高速で回転し続けた
智司「もう何も見えない」
理人「これはやばい」
3分後、マシンが止まった
2人はフラフラになってマシンから降りた
智司「吐きそう」
理人「俺も」 時刻は18時10分

次は『ラビットドロップ』
フリーフォールの上級版だった
時刻は18時15分 待ち時間は60分
智司「また60分か」
理人「仕方ない」
2人は課金チケット専用レーンに並んだ
60分後、順番が来た
時刻は19時15分 2人はマシンに乗り込んだ
マシンがゆっくりと上昇した
智司「高い」
理人「これは怖い」
マシンは100メートルの高さに到達した
そして、一気に落下した
智司「うわああああああ!」
理人「落ちるうううう!」
落下は5秒ほどで終わった
2人は震えながらマシンから降りた
智司「もう無理」
理人「でも、あと2つだ」 時刻は19時20分

次は『バニーインフェルノ』
火を使った絶叫マシンだった
時刻は19時25分 待ち時間は60分
智司「また60分」
理人「最後の2つだ。頑張ろう」
2人は課金チケット専用レーンに並んだ
60分後、順番が来た 時刻は20時25分
2人はマシンに乗り込んだ
マシンが動き始めた
そして、突然炎が噴き出した
智司「熱っ!」
理人「炎が出るのか!」
マシンは炎の中を駆け抜けた
智司「これはすごい」
理人「確かに」
3分後、マシンが止まった 
2人は汗だくになってマシンから降りた
智司「暑かった」
理人「でも、あと1つだ」 時刻は20時30分

最後は『ヘルホップ』
ジェットコースターの最恐版だった
時刻は20時35分 待ち時間は60分
智司「最後だ」
理人「頑張ろう」
2人は課金チケット専用レーンに並んだ
しかし、時刻は既に20時35分 閉園時間は20時
智司「やばい閉園時間過ぎてる」
理人「でも、まだアトラクション動いてる」
スタッフ「お客様、申し訳ございませんが、閉園時間を過ぎております」
智司「お願いします!これが最後なんです!」
スタッフ「最後ですか」
理人「はい!俺たち、今日一日、全制覇を目指して頑張ってきたんです!」
スタッフ「全制覇」
智司「お願いします!乗せてください!」
スタッフは少し考えた
スタッフ「わかりました。最後のお客様として、特別に乗せてあげます」
智司「本当ですか!?」
スタッフ「はい。でも、急いでくださいね」
理人「ありがとうございます!」
2人はマシンに乗り込んだ
マシンが動き始めた そして、一気に急降下した
智司「うわああああああ!」
理人「速っ!」
マシンは猛スピードで駆け抜けた
急カーブ、宙返り、螺旋
智司「もう無理いいいい!」
理人「これが最後!」
3分後、マシンが止まった
2人は放心状態でマシンから降りた
智司「終わった」
理人「やった全制覇」
時刻は20時45分
【チームB~赤音と舞華の効率マラソン~】
一方、赤音と舞華は、一般向けアトラクションを回っていた
赤音「まずは『ラビットコースター』!」
時刻は17時5分
2人は急いでアトラクションに向かった
『ラビットコースター』は、ジェットコースターの初級版だった 待ち時間は40分
舞華「40分なら、まだマシだね」
赤音「うん。でも、急がないと」
40分後、順番が来た
時刻は17時45分 2人はコースターに乗り込んだ
コースターが動き始めた
舞華「これは優しい感じだね」
赤音「うん。さっきまでの絶叫マシンに比べたら、全然マシ」
コースターは緩やかに走り、3分後にゴールした
時刻は17時50分

次は『ホップスター』
ジェットコースターの中級版だった
時刻は17時55分 待ち時間は40分
赤音「次も40分。順調だね」
舞華「うん」
40分後、順番が来た 時刻は18時35分
2人はコースターに乗り込んだ コースターが動き始めた
舞華「これはさっきより速いね」
赤音「うん。でも、まだ大丈夫」
コースターは中程度のスピードで走り、3分後にゴールした 時刻は18時40分
次は『バニースカイ』
観覧車だった 時刻は18時45分
待ち時間は30分
赤音「観覧車は楽だね」
舞華「うん。少し休める」
30分後、順番が来た 時刻は19時15分
2人は観覧車に乗り込んだ 観覧車がゆっくりと上昇した
舞華「綺麗」
赤音「夜景が見える」
眼下には、ウサウサランドの夜景が広がっていた
ライトアップされた建物、走り回る人々、巨大なうさぎの像、全てが美しかった
舞華「これは癒される」
赤音「うん」
観覧車は15分間で一周した 時刻は19時30分

次は『うさぎの大冒険』 3Dアトラクションだった
時刻は19時35分 待ち時間は40分
赤音「あと少し!頑張ろう!」
舞華「うん!」
40分後、順番が来た 時刻は20時15分
2人は3Dメガネをかけ、乗り物に乗り込んだ
アトラクションが始まった
目の前に、リアルなうさぎの世界が広がった
舞華「すごい!本当にうさぎの世界にいるみたい!」
赤音「可愛い!」
アトラクションは15分間続いた 時刻は20時30分

次は『ラビットフライト』
空中散歩のアトラクションだった
時刻は20時35分 待ち時間は30分
赤音「最後だ!」
舞華「頑張ろう!」
しかし、時刻は既に20時35分 閉園時間は20時
スタッフ「お客様、申し訳ございませんが、閉園時間を過ぎております」
赤音「お願いします!これが最後なんです!」
スタッフ「最後ですか」
舞華「はい!私たち、今日一日、全制覇を目指して頑張ってきたんです!」
スタッフ「全制覇」
赤音「お願いします!乗せてください!」
スタッフは少し考えた
スタッフ「わかりました。最後のお客様として、特別に乗せてあげます」
赤音「本当ですか!?」
スタッフ「はい。でも、急いでくださいね」
舞華「ありがとうございます!」
2人は乗り物に乗り込んだ
乗り物がゆっくりと上昇し、園内を飛び始めた
舞華「気持ちいい」
赤音「景色も綺麗」
アトラクションは15分間続いた 時刻は20時50分

【合流~達成の瞬間~】
時刻は20時55分
4人は出口で合流した
智司「赤音!舞華!」
赤音「智司!理人!」
4人は抱き合った
舞華「やった全制覇達成!」
理人「信じられない本当にやったのか」
智司「やったんだよ!俺たち、全制覇したんだ!」
赤音「みんなのおかげだよ」
スタッフが近づいてきた
スタッフ「全制覇達成、おめでとうございます」
スタッフは4人に、特別な記念品を渡した
それは、「ウサウサランド完全制覇証明書」と、特別なメダルだった
智司「すげー!」
赤音「嬉しい!」
舞華「やったね!」
理人「ありがとうございます」
4人は笑顔で記念撮影をした

【リアル脱出ゲーム~最後の挑戦~】
しかし、赤音はまだ何かを考えていた
赤音「ねえ、みんな」
智司「ん?」
赤音「実はリアル脱出ゲームも参加したい」
理人「え?でも、もう21時だぞ」
赤音「わかってる。でも、リアル脱出ゲームは18時から20時までだった」
舞華「じゃあ、もう終わってるよね」
赤音「でも、スタッフに聞いてみたい」
智司「赤音」
赤音「お願い。智司の誕生日だから、全部達成したいの」
智司「わかった。聞いてみよう」
4人はスタッフに聞いた
理人「あの、リアル脱出ゲームって、まだ参加できますか?」
スタッフ「申し訳ございません。リアル脱出ゲームは20時で終了しております」
赤音「そうですか」
スタッフ「ただ」
智司「ただ?」
スタッフ「あなたたち、全制覇達成されましたよね?」
赤音「はい」
スタッフ「実は、全制覇達成者には、特別なリアル脱出ゲームに参加できる権利があるんです」
智司「特別なリアル脱出ゲーム?」
スタッフ「はい。通常のリアル脱出ゲームよりも難易度が高く、クリアした人はほとんどいません」
理人「それは」
スタッフ「参加されますか?」
赤音「参加します!」
智司「赤音」
赤音「お願い。最後まで付き合って」
舞華「私も参加する」
理人「わかった。やろう」
智司「俺も」
スタッフ「ありがとうございます。では、こちらへどうぞ」

【特別リアル脱出ゲーム~謎解きの始まり~】
スタッフは4人を、特別な部屋に案内した
部屋は薄暗く、不気味な雰囲気だった
壁には、無数の文字と記号が書かれていた
スタッフ「ここが、特別リアル脱出ゲームの会場です」
智司「これは雰囲気あるな」
スタッフ「ルールを説明します。この部屋から脱出するために、5つの謎を解いてください」
赤音「5つの謎」
スタッフ「制限時間は60分です。60分以内に全ての謎を解き、出口の鍵を開ければクリアです」
舞華「わかりました」
スタッフ「それでは、スタート!」
時刻は21時


【第一の謎~暗号文~】
部屋の中央に、大きな紙が置かれていた
そこには、暗号文が書かれていた
「VDVDJL QR XVDJL」
智司「これは何だ?」
赤音「暗号文だね」
理人「どうやって解くんだ?」
舞華「アルファベットをずらす暗号かな?」
赤音「シーザー暗号だね。試してみよう」
赤音は紙とペンを取り出し、計算を始めた
赤音「VをAにするとAから5文字戻すと」
智司「わかった?」
赤音「うん。答えは『RABBIT IS TRUTH』」
舞華「うさぎは真実?」
理人「それが答えか」
赤音「次の謎に進もう」
【第二の謎~数式~】
壁に、数式が書かれていた
「3 + 5 = 28」 「4 + 6 = 410」 「5 + 7 = ?」
智司「これは普通の計算じゃないな」
赤音「規則性を見つけないと」
理人「3+5が28どういうことだ?」
舞華「3と5を掛けると15違うか」
赤音「待って。3-5は2、3+5は8。だから28?」
智司「なるほど!じゃあ、4+6は?」
赤音「4-6は2、4+6は10。だから210あれ、答えは410だ」
理人「じゃあ、違う規則性か」
舞華「4と6を掛けると24違うな」
赤音「待って。4×6は24だけど、答えは410」
智司「もしかして、4-6は-2だから、絶対値で2?そして4+6は10?」
赤音「それだ!じゃあ、5+7は?」
智司「5-7は-2、絶対値で2。5+7は12。だから212?」
赤音「違う答えは410だから」
理人「待って。4×6=24の十の位が2、一の位が4。そして4+6=10。だから、2、4、10で410?」
赤音「それだ!じゃあ、5+7は?」
智司「5×7=35の十の位が3、一の位が5。そして5+7=12。だから、3、5、12で」
赤音「3512?」
舞華「それが答えかな」
赤音「試してみよう」
赤音は壁のパネルに「3512」と入力した
ピンポーン!
正解の音が鳴った
智司「やった!」
【第三の謎~絵のパズル~】
次の部屋に進むと、壁に4枚の絵が飾られていた
1枚目:太陽
2枚目:月
3枚目:星
4枚目:?
そして、下には選択肢があった
A. 雲
B. 雨
C. 虹
D. 地球
智司「これは何の規則性だ?」
赤音「太陽、月、星天体だね」
理人「じゃあ、次も天体?」
舞華「地球かな?」
赤音「でも、それだと簡単すぎない?」
智司「もっと深い意味があるのかも」
理人「太陽は昼、月は夜、星も夜」
舞華「じゃあ、次は昼?」
赤音「雲は昼にも夜にもあるから」
智司「待って。太陽、月、星の順番これって、明るさの順番じゃない?」
赤音「明るさ?」
智司「太陽が一番明るくて、月はそれより暗くて、星はもっと暗い」
理人「じゃあ、次はもっと暗いもの?」
舞華「雨は暗いかも」
赤音「でも、雨は天体じゃない」
智司「虹も違うな」
理人「地球は太陽より暗いけど、月より明るい?」
赤音「待って。太陽、月、星これって、見える時間帯じゃない?」
智司「見える時間帯?」
赤音「太陽は昼、月は夜、星も夜。じゃあ、次は」
舞華「昼と夜の間?」
赤音「そう!虹だ!虹は雨上がりに見える!」
智司「なるほど!」
赤音は「C. 虹」を選択した
ピンポーン! 正解の音が鳴った
舞華「やった!」
【第四の謎~迷路~】
次の部屋には、巨大な迷路が描かれていた
スタート地点とゴール地点があり、途中に無数の分岐点があった
智司「これは複雑だな」
赤音「でも、解くしかない」
4人は迷路を解き始めた
理人「この道は行き止まりだ」
舞華「こっちも違う」
智司「こっちの道はどうだ?」
赤音「待って。この迷路、何か変だよ」
智司「変?」
赤音「壁に文字が書いてある」
理人「本当だ。『RIGHT』って書いてある」
舞華「右に進めってこと?」
赤音「試してみよう」
4人は右に進んだ
すると、次の分岐点にも文字があった
「LEFT」
智司「今度は左か」
4人は左に進んだ
こうして、文字の指示に従って進んでいくと、ゴールに到達した
赤音「やった!」
智司「これで4つ目だ!」

【第五の謎~最終問題~】
最後の部屋に進むと、そこには大きな扉があった
扉には、キーパッドがあり、4桁の数字を入力する必要があった
そして、壁には最後の問題が書かれていた
「最初の謎の答えは言葉、二番目の謎の答えは数字、三番目の謎の答えは絵、四番目の謎の答えは道。では、最後の謎の答えは?」
智司「これは何だ?」
赤音「最初の謎の答えは『RABBIT IS TRUTH』」
理人「二番目の謎の答えは『3512』」
舞華「三番目の謎の答えは『虹』」
智司「四番目の謎の答えは『道』」
赤音「これらを組み合わせると」
理人「RABBIT IS TRUTHの文字数は」
舞華「14文字?」
智司「3512を足すと11?」
赤音「虹は7色?」
理人「道は?」
智司「わからない」
赤音「待って。もっと深い意味があるはず」
舞華「最初の謎の答えは『言葉』、二番目は『数字』、三番目は『絵』、四番目は『道』」
理人「これらの共通点は?」
智司「わからない」
赤音「待って。言葉、数字、絵、道これらは全て『表現方法』だよ」
智司「表現方法?」
赤音「そう。言葉で表現する、数字で表現する、絵で表現する、道で表現する」
理人「じゃあ、最後の謎の答えは」
赤音「『音楽』だ!音楽も表現方法だから!」
智司「なるほど!」
舞華「でも、4桁の数字は?」
赤音「音楽音楽」
理人「音楽の『音』は」
智司「音は『おと』だから010?」
赤音「違うもっと深い意味があるはず」
舞華「音楽は英語で『MUSIC』」
赤音「MUSICの文字数は5文字」
理人「5」
智司「待って。音楽には『ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ』の7つの音がある」
赤音「7」
舞華「音楽は4分音符、8分音符」
理人「4と8」
智司「じゃあ、5、7、4、8で5748?」
赤音「試してみよう」
赤音はキーパッドに「5748」と入力した
しかし、ブー!
不正解の音が鳴った
智司「違った」
赤音「もう一度考えよう」
理人「音楽音楽」
舞華「音楽記号は?」
赤音「音楽記号ト音記号、ヘ音記号」
智司「わからない」
その時、理人が何かに気づいた
理人「待って。最初の謎の答えは『RABBIT IS TRUTH』。これを数字に変換すると」
智司「数字に変換?」
理人「アルファベットを数字に変換するんだ。A=1、B=2、C=3」
赤音「なるほど!じゃあ、RABBITは」
理人「R=18、A=1、B=2、B=2、I=9、T=20」
智司「それを足すと52?」
赤音「違うもっと簡単な方法があるはず」
舞華「最初の文字だけ取るとR、I、T」
理人「R=18、I=9、T=20」
智司「18、9、20」
赤音「待って。18+9+20=47」
理人「47」
舞華「でも、4桁じゃない」
智司「じゃあ、全部の文字を足すと」
赤音「R=18、A=1、B=2、B=2、I=9、T=20で52」
理人「I=9、S=19で28」
智司「T=20、R=18、U=21、T=20、H=8で87」
赤音「52+28+87=167」
理人「167まだ4桁じゃない」
舞華「もっと違う方法があるのかも」
智司「最初の謎の答えは『RABBIT IS TRUTH』。二番目の謎の答えは『3512』。三番目の謎の答えは『虹』。四番目の謎の答えは『道』」
赤音「これらを組み合わせると」
理人「RABBITうさぎ」
舞華「うさぎの耳は2本」
智司「2」
赤音「3512の数字を足すと11」
理人「11」
舞華「虹は7色」
智司「7」
赤音「道は1本?」
理人「1」
智司「2、11、7、1で2171?」
赤音「試してみよう」
赤音はキーパッドに「2171」と入力した
ピンポーン!
正解の音が鳴った
扉が開いた
智司「やった!」
舞華「やったあああ!」
赤音「みんな、ありがとう!」
理人「やったな!」
時刻は21時55分
制限時間ギリギリでクリアした

【完全達成~最高の誕生日~】
4人は扉を出ると、そこにはスタッフが待っていた
スタッフ「おめでとうございます。特別リアル脱出ゲーム、クリアです」
智司「やった!」
スタッフ「あなたたちは、今年初めてのクリア者です」
赤音「本当ですか!?」
スタッフ「はい。特別な記念品を差し上げます」
スタッフは4人に、特別なトロフィーを渡した
それは、金色に輝く美しいトロフィーだった
舞華「すごい」
理人「これは嬉しいな」
智司「ありがとうございます」
スタッフ「それでは、お疲れ様でした」
4人は園を出た 外はまだ雨が降っていた
しかし、4人の心は晴れやかだった
智司「みんな、ありがとう。最高の誕生日だった」
赤音「こちらこそ、ありがとう」
舞華「楽しかったね」
理人「ああ、本当に楽しかった」
智司「俺、今日のこと、一生忘れないよ」
赤音「私も」
舞華「私も」
理人「俺も」
4人は笑顔で抱き合った

【帰り道~友情の確認~】
帰りの電車の中
4人は疲れ果てていたが、満足そうな表情をしていた
智司「今日は本当に最高だった」
赤音「うん」
舞華「でも、途中で喧嘩しちゃったね」
理人「ごめん俺、弱音吐いて」
舞華「私も感情的になりすぎた」
智司「でも、最後はみんなで乗り越えたじゃん」
赤音「うん。それが一番大事だよ」
理人「確かに」
智司「俺、思ったんだけど」
赤音「何?」
智司「俺たち、最高のチームだよな」
舞華「うん」
理人「ああ」
赤音「私もそう思う」
智司「これからも、ずっと一緒にいような」
赤音「もちろん」
舞華「ずっと友達だよ」
理人「ああ」
4人は笑顔で拳を合わせた
そして、理人は思った
「今日は、本当に大変だった。雨と氷点下の中、絶叫マシンに乗り続けて、リアル脱出ゲームまでクリアした」
「途中で喧嘩もしたし、諦めそうになったこともあった」
「でも、最後はみんなで乗り越えた」
「これが、友情なんだな」
電車は夜の街を走り続けた
4人の挑戦は、こうして幕を閉じた

【数日後~新たな始まり~】
数日後、理人の部屋 4人は再び集まっていた
テーブルには、ウサウサランドの写真、トロフィー、完全制覇証明書が並べられていた
智司「ウサウサランドの写真、めっちゃいいね」
赤音「うん。思い出がたくさん詰まってる」
舞華「トロフィーも綺麗だね」
理人「これは一生の宝物だな」
【完全なる完結】
3つのテーマパークを制覇した4人
コイヌネランド、ネコネコランド、ウサウサランド
それぞれに思い出があり、それぞれに困難があった
しかし、4人は決して諦めなかった
時にはぶつかり合い、時には支え合い 
そして、最後には必ず目標を達成した
これが4人の友情と挑戦の物語なのであった【了】
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感想 32

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みんなの感想(32件)

nami
2025.06.14 nami

この話はすごく感動しました。まず、自分で決めた道が何よりの幸せということ。
あと友達や親友とかと約束をしたことをずっと
守っていくと必ず幸せになれるし、楽しいことが待ってるってことに気づけました。

解除
nami
2025.06.13 nami

この話で思ったことは、とにかく、昔の自分がどうだったかを振り返り、それで昔ダメ
だったから今はこれをしっからないとなって思うってことはとても大切なんだなってことがわかりましたし、しっかり努力していきたいと思いました。

解除
nami
2025.06.12 nami

この話で思ったことは、とにかく、昔の自分がどうだったかを振り返り、それで昔ダメ
だったから今はこれをしっからないとなって思うってことはとても大切なんだなってことがわかりましたし、しっかり努力していきたいと思いました。

解除

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