あだ名が242個ある男(実はこれ実話なんですよ25)

tomoharu

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人生2周目

人生2周目「一話」

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2028年12月25日 
3年前に伝説のアプリを開発した蒼太に会うために、
クリスマスの夜、東京の秘密基地に向かった



紘「はぁ…あのアプリ開発者はどこにいるんだよ」
秘密基地についたが、テーブルには、コンビニで売られているチキンとケーキが置かれているだけで、人の気配はしなかった。

紘「まぁ、平和が一番だよな。帰るか」
紘は今まで様々な事件を解決してきた。
紘「でも、最近は事件もないし、暇だな」
そう思いながらテーブルに置いてあったチキンを食べていると、秘密基地のポストに何かが入る音がした。

ガサッ

紘「ん?こんな時間に郵便?」

玄関に行くと、金色の封筒が落ちていた。

紘「なんだこれ?めっちゃ豪華な封筒だな」

封筒には、こう書かれていた。

「親愛なる坂口紘様へ」

紘「えぇ…誰だよ。怪しすぎる」

恐る恐る封筒を開けると、中から手紙とUSBメモリが出てきた。

【運命を書き換える依頼書】

坂口紘へ

メリークリスマス! 突然の手紙で驚いているだろうね。

君は今まで様々な事件を解決してきた。 でも、君が解決できなかった事件がある。 それは「過去の事件」だ。
このUSBメモリには、特別なアプリが入っている。
その名も「運命書き換えアプリ」
あの伝説の蒼太が開発したアプリが世間に出回っている
このアプリを使えば、過去の世界へタイムスリップできる。 そこで、この依頼を解決してほしい。
2006年 スマホ不正利用事件を解決せよ(当時1歳)
2007年 クレカ不正利用事件を解決せよ(当時2歳)
2008年 引っ越し詐欺事件(1)(当時3歳)
2008年 引っ越し詐欺事件(2)(当時3歳)
2009年 QRコード不正利用事件(当時4歳)
2010年 3DSゲームトラブル事件(当時5歳)
2011年 東日本大震災関連事件(当時6歳)
2012年 マジックショー種明かし事件(当時7歳)
2013年 学校恋愛トラブル事件 (当時8歳)
2014年 密室殺人事件(当時9歳)
2015年 RPGゲーム風脱出事件(当時10歳)
2016年 連続誘拐事件 (当時11歳)
2018年 占い師インチキ事件(当時13歳)
2020年 ノロマウイルス世界崩壊阻止(当時15)
2026年 犯人との直接対決(当時21)

もし依頼を全てクリアできなければ、君の未来は崩壊する。楽しみにしているよ。 ???より

紘「はぁ!?なんだこれ!?タイムスリップ?」

紘は手紙を何度も読み返した。

紘「しかも、僕が子供の頃の事件って…記憶にないぞ?」

悩んだ末、紘は決断した。

紘「よし!やってやるか!」

紘はパソコンの電源を入れ、USBメモリを差し込んだ。
画面が真っ黒になり、奇妙な文字が表示された。

【運命書き換えアプリ Ver1.0】

【タイムスリップを開始しますか?】

【YES / No】
紘「よし!やってやる!」

カチッ その瞬間、部屋全体が眩しい光に包まれた。

紘「うわぁぁぁぁ!!」




2006年12月の世界へ
気がつくと、紘は見慣れた場所に立っていた

紘「ここは…小学校?」

周りを見渡すと、懐かしい風景が広がっていた

紘「まさか、本当に22年前に来たのか?」

スマホを見ると、日付が表示されていた

2006年12月1日

紘「マジか!本当に21年前だ!」

そして、スマホに通知が届いた

【依頼1】スマホ不正利用事件を解決せよ
【場所】丹羽鳥島
【期限】2006年12月31日まで

紘「丹羽鳥島?あの島か!」

紘は急いで丹羽鳥島へ向かった

島に着くと、見覚えのある建物があった

紘「烏坂探偵事務所?まだこの時代にあったんだ!」

事務所のドアを開けると、若い頃の烏坂羽鳥彦がいた

羽鳥彦「いらっしゃい!君は?」

紘「あ、僕は坂口紘といいます。事件を解決したくて来ました!」

羽鳥彦「へぇ、君も探偵に興味があるのか?」

紘「はい!最近、スマホの不正利用事件が起きているって聞いたんですけど」

羽鳥彦「よく知ってるね。実はこの島でも被害が出ているんだ」

紘「詳しく教えてください!」

羽鳥彦「わかった。じゃあ一緒に調査しよう」

羽鳥彦「最近、島民のスマホが勝手に操作されているらしい」

紘「勝手に操作?」

羽鳥彦「そうだ。SNSに変な投稿がされたり、写真が勝手に送信されたりしている」

紘「それは大変だ!犯人の手口はわかりますか?」

羽鳥彦「まだわからない。でも、被害者全員に共通点がある」

紘「共通点?」

羽鳥彦「全員、最近『無料スマホ診断アプリ』をダウンロードしているんだ」

紘「なるほど!そのアプリが怪しい!」

羽鳥彦「そうだ。でも、誰がそのアプリを作ったのかわからない」

紘「じゃあ、そのアプリを作った人を探しましょう!」

2人は島中を調査した。すると、怪しい人物を発見した

紘「あ!あの人!」
そこには、仮面を被った人物がいた
仮面男「ふふふ、よく見つけたね」

紘「お前が犯人か!」
仮面男「そうだよ。でも、僕を捕まえることはできないよ」といい、仮面男は煙玉を投げて逃げた

紘「待て!」

追いかけたが、仮面男は姿を消してしまった

羽鳥彦「逃げられたか…」

紘「くそっ!でも、あの仮面…どこかで見たことがある気がする」

その夜、紘はホテルで考えていた

紘「あの仮面男は誰なんだ?」

そして、過去の記憶を辿っていた

紘「待てよ…あの動き方…まさか!」

紘は、ある人物を思い出した

紘「あいつだ!井上智也!」

智也は、紘の高校時代の友人だった

しかし、紘が人気者になったことを嫉妬し、様々な事件を起こしていた人物だ

紘「まさか、22年前にも智也が関わっているのか?」

翌日、紘は羽鳥彦に相談した

紘「あの仮面男、実は僕の知り合いかもしれません」

羽鳥彦「本当か?」

紘「はい。井上智也という人物です」

羽鳥彦「井上智也…その名前、聞いたことがある」

紘「え?」

羽鳥彦「最近、東京から引っ越してきた人物がいるんだ。名前が井上智也」

紘「まじか!じゃあ、やっぱりあいつか!」

羽鳥彦「でも、証拠がない。どうやって捕まえる?」

紘「僕に考えがあります!」

紘は、罠を仕掛けることにした

紘「智也は、必ず人気者を狙う。だから、僕がおとりになります」

羽鳥彦「大丈夫か?」

紘「はい!任せてください!」

紘は、島の広場で大声で叫んだ

紘「僕は、坂口紘です!これから、みんなの悩みを解決します!」

すると、島民たちが集まってきた

島民A「本当に解決してくれるの?」

紘「もちろんです!」

島民たちは、紘を応援し始めた

その様子を見ていた仮面男

仮面男「ふふふ、また調子に乗っている奴が現れたか」

仮面男は、紘に近づいた

仮面男「君、人気者になりたいんだね」

紘「お前、また現れたな!」

仮面男「今度こそ、君の未来を変えてやる!」といい、仮面男は紘に襲いかかった。しかし、紘は避けた

紘「そうはさせない!」

紘は、仮面男の腕を掴んだ

仮面男「くっ!」

そして、仮面を剥ぎ取った
仮面の下には、若い頃の井上智也がいた

智也「ちっ…バレたか」

紘「やっぱりお前だったか、智也!」

智也「紘…お前、なんでここにいるんだ?」

紘「それはこっちのセリフだ!なんでお前がこんなことをしているんだ!」

智也「お前が人気者になるのが嫌だからだ!」

紘「それだけの理由で、人に迷惑をかけるのか!」

智也「うるさい!お前みたいな奴は、消えてしまえ!」
羽鳥彦が駆けつけた

羽鳥彦「智也、君は逮捕する!」

智也「くそっ!」

智也は、また煙玉を投げて逃げようとした。
しかし、紘が阻止した

紘「もう逃がさない!」

紘は、智也を押さえつけた

羽鳥彦「よくやった、紘!」

事件は解決した。しかし、智也は最後にこう言った

智也「紘、お前の未来は、僕が変えてやる」

紘「どういう意味だ?」

智也「ふふふ、楽しみにしていろ」といい、消えていった

紘「一体、どういうことだ?」

その夜、スマホに通知が届いた
【依頼1】クリア!
【次の依頼】2007年の世界へ
紘「次の依頼か…」
紘は、運命書き換えアプリを見た
そこには、残り12個の依頼が表示されていた
紘「まだ12個も残ってるのか…大変だな」
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