好きなゲーム世界に転生?した俺が知識無双

くにこめ

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騎士ブレイブのパーティはまだ揉めている。
これでは俺が食い下がってもパーティに入れてもらうのは厳しいだろう。

(他にも何人かキャラを作っていたはずだ。ブレイブほどではなくても強いキャラにサポートしてもらおう。)

「わかりました、他を当たります。」
俺がそう言ってその場を離れようとすると、待ったをかけてきた。

「その姿を見ればわかるが、大変なのだろう。私のパーティは無理だが、仲間を探しているパーティに心当たりがある。紹介しよう。」
「それはありがたいですが、俺みたいな新人でも大丈夫ですか?」
「ああ、私が世話をした後輩だから大丈夫だ。アットホームなパーティだから心配ないよ。」
「そ・・・そうですか。」

アットホームな職場とかで求人しているところは絶対地雷である。

(ヤバそうなら、絶対断ろう。)

◇◇◇

「やあ、バナザード。君にいい知らせを持ってきた。」
ブレイブはテーブル席で飲んだくれている男に話しかけた。
男は話しかけられても関係なしで、酒を飲んでいる。
同じテーブルには顔色の悪いエルフ族男性と、落ち着きのないパックル族女性が座っていた。

「おいおい、飲みすぎは良くないぞ。」
そう言って、肩に手を当てられるとようやく気付いたようだ。

「あ・・・ブレイブ・・さんか。」
「久しぶりだな、バナザード。実は君に新しい仲間を紹介しにきた・・・アル君だ。面倒を見てやってくれ。」
ブレイブは早口でしゃべり、俺を彼の前に押し出した。

「じゃあアル君頑張れよ!」
と言って足早で去って行った。

「え、ちょっと待って下さい!」
俺は大声で呼び止めようとしたが、彼は何も聞こえてないという感じで仲間の席に素早く戻っていった。

(これは、面倒な奴を相手に押し付けるやり方じゃないか!いい奴だと思っていたのに・・・くそ!)

俺は腹が立って、心の中で悪態を吐いているとバナザードが話しかけてきた。

「ブレイブさんのお願いだからしかたねえ・・・とにかく座れ。」
機嫌悪そうに座るように命令してきた。

(感じ悪い奴だな。こいつと組むのはないな。)

「で・・・お前何が出来んの?」

言われたら嫌な事を的確に言ってくる。

(もう嫌われる事を言ってこの場を去ろう。関わりたくない。)

「あー、そのー、やる気だけはあるというか~。」
「は?もういい、冒険者カード見せろよ。」
「冒険者カード・・・ってなんですか?」
「はぁ?知らねえわけねえだろ?冒険者の身分証明書として、訓練所を卒業したら貰えるカードの事だよ!早く出せよ!」

(酒場の店主が言っていた、身分証明書ってカードだったのか。しかしゲームではそんな物はなかったが、たしかに冒険者を判断する証拠として必要だよな。)

「そのー、すみません。迷宮で全滅してすべてを失ってしまったので、その時にカードも・・・。」
「全滅・・・なるほどなあ・・それでパーティに入りたいって事か。」
「はぁ・・・そう言う事です。」

しんみりした雰囲気になり、彼の角も少しは取れた気がした。

(そんなに悪い奴でもないのかな?しかし、バナザードって聞いた事があるな。)
俺は作ったキャラの名前からバナザードを検索し始めた。

(うーん、思い出せない。そりゃ30人ぐらい登録しているからなあ。何かヒントはないか?)
とにかく外見や性格をヒントに思い出してみる事にした。

・黒髪で無精髭を生やしている小汚い姿だが、まだ若そうである。
・錆の浮いたブレストプレートとロングソードを装備している。
・性格は利己的そうなので悪ではないかと思われる。

そこから考えられるのは、戦士系であるという事、メインで育てているキャラではない事、性格:悪である事などである。

(ダメだ、思い出せない。もっと色々聞き出したらわかるかも・・・。)
すぐに離れるはずだったのだが、好奇心がうずいてしかたない。

「あのー、バナザードさんあなたの事を聞かせてくれませんか?」
「ああ?生意気にそっちから質問かよ。」
「いえ、見た感じ凄く強そうなので、どんな人か詳しく知りたくて・・・。」
「強そう・・・ケッ!おべっか使いやがって、新人のくせにこちらの品定めをする気かよ!」

たしかにわざとらしい誉め言葉だった。
かなり機嫌を損ねてしまったようだ。

「まあいい。冒険者として登録している情報だと、レベル12の騎士だ。これでいいか?」

(ちゃんと答えてくれるのかよ・・・レベル12の騎士・・・そしてバナザード・・・あ!・・・思い出した!)
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