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⑥体力づくりを始めます
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私はまずお義母様と共に人を集めました。
今後の方針変更のため、当初決めていたそれぞれの役割を変更するためです。
「はいはい、皆さん集まったわね」
両の掌を大きな音が出るように叩いたお義母様は続けて話します。
「これからこの子にはあなた方が行っている仕事の一部をやってもらう事にしたわ」
当然のことながら集められた使用人たちは驚きます。
ざわざわと声は聞こえましたが、小声のためどんなことを口にしているのか私にはわかりませんでしたが、戸惑っているのはわかりました。
「まず、掃除を担当している方はどなた?」
それでも話が続けられるため、使用人たちはお義母様の言葉を聞き漏らすような様子は見せず口を閉ざします。
そして一人二人と手を挙げていきました。
屋敷に連れてきた使用人はシェフや屋外使用人も合わせて二十人です。
まず屋敷の外観を管理する庭師や、見回り、馬の飼育を行ってくれる人が五人。
料理を担当してくれるシェフが四人。
私やアルベルト様の身の回りのお世話と使用人全てを管理してくれる人が四人。
他七人は掃除や洗濯等を任されております。
掃除を担当している人と尋ねられたメイドたちは七人が手を挙げました。
「では洗濯は?」
これも七人が手を挙げます。
基本ローテーションを組むように指示しているため、揃って手を挙げるのはおかしくありませんでした。
「……はぁ。まぁいいわ。
今手をあげた者たちはあなたたちの仕事をこの子に教えなさい」
「あ、あの…」
「なに!?口答えする気!?」
ため息混じりに指示したお義母様に一人のメイドが話しかけましたが、一喝します。
私からみても恐怖を覚える表情で、メイドは口を閉ざし俯きました。
「お聞きしたいことがあるのですが…」
「聞きたいこと?…言ってごらんなさい」
別のメイドが手を挙げます。
私はそのメイドをみて少しだけ違和感を覚えましたが、それがなんなのかわからずにいました。
そしてお義母様は今度は怒ることなく話を聞きました。
「私たちの仕事を奥様へお教えすることことでしたが、今後の雑用は全て奥様が行うということでしょうか?」
「その通りよ」
「それでは仕事がない私たちはどうなりますか?」
メイドの質問に答えるお義母様ですが、一方で私は驚愕しました。
体力をつけるため、一時的に家事を行うことを了承しましたが、今後ずっととは聞いていないからです。
「あ、あのお義母様…」
「うるさいわね!貴方の代わりに話しているのに割って入ってくるだなんて私をバカにしているの!?」
「いえ、そうではなく、」
「では黙っていてちょうだい!」
「……はい」
結局私は口を閉ざしました。
私とは逆の、お義母様の隣に立つミレーナ様の迷惑そうな表情を見たら言葉が引っ込んでしまったからです。
今思えばここで引き下がらず強く出なければいけませんでした。
「この子がある程度仕事ができるようになったら貴方達は…」
そして話を続けるお義母様の言葉を、私はもやもやとする心を抑え込みながらきくのでした。
□
「え、えっと、……」
「畏まらなくていいわ。気など使わずに教えてちょうだい」
私はおどおどと戸惑うメイドにそう言いました。
メイドは気まずそうに、そして恐る恐るといった感じで掃除の仕方を教えてくれます。
名前は確か……サーシャだった筈です。
結婚式を挙げる前に一度挨拶のために会っただけなので、合っているか不安ではありますが……。
サーシャが怖怖している要因として考えられるのは、後ろでお義母様が見ているからだと考えられます。
ここで私に教えず、任せずにいればサーシャが叱咤を受けてしまうと誰もがわかりました。
私は彼女が少しでも気が紛れるように位置を変え、そして微笑みました。
「で、では掃除をする際はまず照明やタンス、カーテンレールなどの目線より上の家具から行います。
ある程度ホコリをはらい落としてから行ってください」
「なぜ上からなの?それにホコリを落とさなくてもそのまま布巾で拭き取ればいいじゃない?」
「上から行うのは空中に舞うホコリが下へと落ちるからです。またホコリは水分を含むと固まりやすく、容易に拭き取れなくなります」
私はなるほどと目を瞬かせました。
効率的に仕事をするために工夫するのは掃除も変わらないことを学ばせていただいたのです。
私はサーシャの話す内容にしっかりと耳を傾け、疑問に思うことはその都度尋ねました。
今後の方針変更のため、当初決めていたそれぞれの役割を変更するためです。
「はいはい、皆さん集まったわね」
両の掌を大きな音が出るように叩いたお義母様は続けて話します。
「これからこの子にはあなた方が行っている仕事の一部をやってもらう事にしたわ」
当然のことながら集められた使用人たちは驚きます。
ざわざわと声は聞こえましたが、小声のためどんなことを口にしているのか私にはわかりませんでしたが、戸惑っているのはわかりました。
「まず、掃除を担当している方はどなた?」
それでも話が続けられるため、使用人たちはお義母様の言葉を聞き漏らすような様子は見せず口を閉ざします。
そして一人二人と手を挙げていきました。
屋敷に連れてきた使用人はシェフや屋外使用人も合わせて二十人です。
まず屋敷の外観を管理する庭師や、見回り、馬の飼育を行ってくれる人が五人。
料理を担当してくれるシェフが四人。
私やアルベルト様の身の回りのお世話と使用人全てを管理してくれる人が四人。
他七人は掃除や洗濯等を任されております。
掃除を担当している人と尋ねられたメイドたちは七人が手を挙げました。
「では洗濯は?」
これも七人が手を挙げます。
基本ローテーションを組むように指示しているため、揃って手を挙げるのはおかしくありませんでした。
「……はぁ。まぁいいわ。
今手をあげた者たちはあなたたちの仕事をこの子に教えなさい」
「あ、あの…」
「なに!?口答えする気!?」
ため息混じりに指示したお義母様に一人のメイドが話しかけましたが、一喝します。
私からみても恐怖を覚える表情で、メイドは口を閉ざし俯きました。
「お聞きしたいことがあるのですが…」
「聞きたいこと?…言ってごらんなさい」
別のメイドが手を挙げます。
私はそのメイドをみて少しだけ違和感を覚えましたが、それがなんなのかわからずにいました。
そしてお義母様は今度は怒ることなく話を聞きました。
「私たちの仕事を奥様へお教えすることことでしたが、今後の雑用は全て奥様が行うということでしょうか?」
「その通りよ」
「それでは仕事がない私たちはどうなりますか?」
メイドの質問に答えるお義母様ですが、一方で私は驚愕しました。
体力をつけるため、一時的に家事を行うことを了承しましたが、今後ずっととは聞いていないからです。
「あ、あのお義母様…」
「うるさいわね!貴方の代わりに話しているのに割って入ってくるだなんて私をバカにしているの!?」
「いえ、そうではなく、」
「では黙っていてちょうだい!」
「……はい」
結局私は口を閉ざしました。
私とは逆の、お義母様の隣に立つミレーナ様の迷惑そうな表情を見たら言葉が引っ込んでしまったからです。
今思えばここで引き下がらず強く出なければいけませんでした。
「この子がある程度仕事ができるようになったら貴方達は…」
そして話を続けるお義母様の言葉を、私はもやもやとする心を抑え込みながらきくのでした。
□
「え、えっと、……」
「畏まらなくていいわ。気など使わずに教えてちょうだい」
私はおどおどと戸惑うメイドにそう言いました。
メイドは気まずそうに、そして恐る恐るといった感じで掃除の仕方を教えてくれます。
名前は確か……サーシャだった筈です。
結婚式を挙げる前に一度挨拶のために会っただけなので、合っているか不安ではありますが……。
サーシャが怖怖している要因として考えられるのは、後ろでお義母様が見ているからだと考えられます。
ここで私に教えず、任せずにいればサーシャが叱咤を受けてしまうと誰もがわかりました。
私は彼女が少しでも気が紛れるように位置を変え、そして微笑みました。
「で、では掃除をする際はまず照明やタンス、カーテンレールなどの目線より上の家具から行います。
ある程度ホコリをはらい落としてから行ってください」
「なぜ上からなの?それにホコリを落とさなくてもそのまま布巾で拭き取ればいいじゃない?」
「上から行うのは空中に舞うホコリが下へと落ちるからです。またホコリは水分を含むと固まりやすく、容易に拭き取れなくなります」
私はなるほどと目を瞬かせました。
効率的に仕事をするために工夫するのは掃除も変わらないことを学ばせていただいたのです。
私はサーシャの話す内容にしっかりと耳を傾け、疑問に思うことはその都度尋ねました。
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