熱のない部屋で

中道舞夜

文字の大きさ
62 / 69

第61話 結婚準備?

しおりを挟む
プロポーズから数日後、鈴木と早苗はこれからの生活に向けて二人で話し合った。


「プロポーズするまでは考えていたけど、それから先の事は考えていなかった。何しようか。指輪見に行く?」

「ありがとう。なんだか私もふわふわしてあの朝の日のことばかり思い出して何も考えていなかった。」


夢見ていたことが現実となったが、二人はまだ夢見心地のままでいた。何から進めていいか分からずネットで結婚準備と検索する。


『プロポーズをうけて結婚が決まったらやることガイド!』なるページを開く


両親への挨拶、婚約指輪の購入、両家顔合わせ、職場への報告、新居の選定、結婚式・新婚旅行の手配、結婚指輪の購入、結婚式打ち合わせ、婚姻届けの提出、住所変更の手続き、関係各所お礼……


「なんか項目いっぱいあるね……」

「ああ、やる時期や似た内容はまとめて少し整理していこうか。」


文字量の多さで大変そうだと感じたが、鈴木の提案で項目ごとに時系列で分けていくとやることが明確となり頭の中にスッと入っていった。


「まずは両親への挨拶だよね。ここをやらないとそのあと進められないし。」

「そうだな。7月に行く?それとも8月の夏休み時期にしようか?」

「うーん。お互い事前に報告があると伝えておいて夏休みにしようか。」

「分かった。次は婚約指輪の購入か。あれ、このあと結婚指輪の購入の項目もある。別々に買う物なの?」

「結婚指輪と婚約指輪は同じでもいいみたいよ。同じデザインにするために一緒に買う人も多いみたい。」

「職場の報告は、顔合わせが終わってからだよな。挨拶して承諾得たら都合を聞いて顔合わせの日程決めればいいか。」

「そうだね。そうすると7月に挨拶にして8,9月あたりで顔合わせにする?」

「そうしようか。新婚旅行も休みの都合もあるから職場に報告してからだよな。都合のつきそうな時期を見てみるよ」

「結婚式・新婚旅行は今すぐやらなきゃいけないことじゃないから、とりあえず保留にしよう。」

「家はどうしようか?この部屋まだ契約したばかりだけど新しいところにする?」

 「浩太が私も使えるように広い部屋にしてくれたから、また引っ越すのも大変だし私がここに引っ越すよ。それに手続きも面倒だから一回で済ませようか。」

「早苗が良ければその方が嬉しいかも。」
 
「うん、私もこの部屋好きだからここにしよう。」 

「じゃあ、早苗の荷物を少しずつ運んでいこうか。二人で住みやすいようにしていこう」
 
「うん、そうしよう」

面倒だと思っていたが2人で話し合っていくと、するすると紐がほどけていくようにやることや解決策が見つかっていく。


--------------------
7月…挨拶
8~9月…顔合わせ
9~10月…会社報告
11月…入籍・引っ越し・住所変更等
来年…挙式、新婚旅行?
--------------------


紙に書き出してみるとさらに現実味を帯びてきた。

『本当に結婚するんだ……。』


今後のことを想像し、二人は胸が高鳴っている。二人の新しい生活がいよいよ始まることを実感した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

紙の上の空

中谷ととこ
ライト文芸
小学六年生の夏、父が突然、兄を連れてきた。 容姿に恵まれて才色兼備、誰もが憧れてしまう女性でありながら、裏表のない竹を割ったような性格の八重嶋碧(31)は、幼い頃からどこにいても注目され、男女問わず人気がある。 欲しいものは何でも手に入りそうな彼女だが、本当に欲しいものは自分のものにはならない。欲しいすら言えない。長い長い片想いは成就する見込みはなく半分腐りかけているのだが、なかなか捨てることができずにいた。 血の繋がりはない、兄の八重嶋公亮(33)は、未婚だがとっくに独立し家を出ている。 公亮の親友で、碧とは幼い頃からの顔見知りでもある、斎木丈太郎(33)は、碧の会社の近くのフレンチ店で料理人をしている。お互いに好き勝手言える気心の知れた仲だが、こちらはこちらで本心は隠したまま碧の動向を見守っていた。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

ヤクザに医官はおりません

ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
彼は私の知らない組織の人間でした 会社の飲み会の隣の席のグループが怪しい。 シャバだの、残弾なしだの、会話が物騒すぎる。刈り上げ、角刈り、丸刈り、眉毛シャキーン。 無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。 反社会組織の集まりか! ヤ◯ザに見初められたら逃げられない? 勘違いから始まる異文化交流のお話です。 ※もちろんフィクションです。 小説家になろう、カクヨムに投稿しています。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

一億円の花嫁

藤谷 郁
恋愛
奈々子は家族の中の落ちこぼれ。 父親がすすめる縁談を断り切れず、望まぬ結婚をすることになった。 もうすぐ自由が無くなる。せめて最後に、思いきり贅沢な時間を過ごそう。 「きっと、素晴らしい旅になる」 ずっと憧れていた高級ホテルに到着し、わくわくする奈々子だが…… 幸か不幸か!? 思いもよらぬ、運命の出会いが待っていた。 ※エブリスタさまにも掲載

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

Blue Bird ―初恋の人に再会したのに奔放な同級生が甘すぎるっ‼【完結】

remo
恋愛
「…溶けろよ」 甘く響くかすれた声と奔放な舌にどこまでも落とされた。 本宮 のい。新社会人1年目。 永遠に出来そうもない彼氏を夢見つつ、目の前の仕事に奮闘中。 なんだけど。 青井 奏。 高校時代の同級生に再会した。 と思う間もなく、 和泉 碧。 初恋の相手らしき人も現れた。 幸せの青い鳥は一体どこに。 【完結】 ありがとうございました‼︎

15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~

深冬 芽以
恋愛
 交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。  2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。  愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。 「その時計、気に入ってるのね」 「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」 『お揃いで』ね?  夫は知らない。  私が知っていることを。  結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?  私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?  今も私を好きですか?  後悔していませんか?  私は今もあなたが好きです。  だから、ずっと、後悔しているの……。  妻になり、強くなった。  母になり、逞しくなった。  だけど、傷つかないわけじゃない。

処理中です...