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第二章 社長のための期間限定パートナー
26.食事会
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今日は社長のご家族との食事会だ。
今回はシンプルな水色のスーツの上下で参加する。
ここはご家族が贔屓にしているというお店でカルムという創作フレンチのお店らしい。
「またドレスって言われたらどうしようかと思ってました」
「ウチの持ってるビルに入っている店だから、椅子に座っての食事だしね。そんなに長時間って訳でもないから楽にしててよ」
「楽といっても限度はあるが、私と社長も側にいるから安心してもらっていい」
社長と氷室さんもいつものスーツ姿で安心する。
ヒールもこっそり低めにしているからその方が楽だし。
もう、ハイヒールは出来れば履きたくないのが本音。
「さて、あの人たちは悪い人じゃないんだけど色々絡んできそうだからなー……」
「その時はうまく躱すしかないな。今の彼女ならある程度はうまくできるはずだ」
いざ、お店の前に来ると緊張する。
深呼吸してからお店の中に足を踏み入れた。
+++
私たちも早めに来たはずだけど、中には何人か先に来ていて席についていた。
「海音、その子が噂の? 確かに今まで見た子と違うわね」
「姉さん……」
とても綺麗な黒髪のお姉さま、この方は確か……
「初めまして。海音の姉の朱音です。真面目そうなお嬢さんね」
「初めまして。小鳥 風音です。社長の秘書としてまだまだ勉強中ですが、よろしくお願いいたします」
私が頭を下げると、お姉さんは赤いリップを優しく笑みの形にして微笑んでくれる。
「私はこういうタイプの子も好きよ。海音は甘えん坊だけどよろしくね」
「姉さんは一言余計だな。あれ、父さんと母さんは?」
「まだ着いていないわ。私は早めに着いたの。思っていたより道も空いていたから」
社長のご兄弟は、お姉さんがもう一人、妹さんがいる。
もう一人のお姉さんは都合が合わないということで今回は欠席。
あとは社長のご両親、会長と奥様。
最初はお祖父様も来るという話だったけど体調が優れないと後で断りの連絡が入った。
だから、比較的少人数での顔合わせになった。
「もうすぐ来るでしょう。秦弥君も久しぶりね」
「はい。ご無沙汰しております。ニューヨークはいかがですか?」
「ええ。それなりにね。でも日本も好きよ、仕事はつまらないけどね」
何だか大人な会話な感じ。
別にビジネスの話なんだろうけど……氷室さんもお姉さんには軽く微笑んでいたりして、普段より態度が軟化しているというか。
不思議な感じがする。
「そんなところに立っていないで、座ったら?」
「でも、まだご挨拶が……」
どうしようと私も必死に微笑んでいると、後から人の気配がする。
どうやら誰かが到着したみたい。
私も社長と一緒に振り返る。
今回はシンプルな水色のスーツの上下で参加する。
ここはご家族が贔屓にしているというお店でカルムという創作フレンチのお店らしい。
「またドレスって言われたらどうしようかと思ってました」
「ウチの持ってるビルに入っている店だから、椅子に座っての食事だしね。そんなに長時間って訳でもないから楽にしててよ」
「楽といっても限度はあるが、私と社長も側にいるから安心してもらっていい」
社長と氷室さんもいつものスーツ姿で安心する。
ヒールもこっそり低めにしているからその方が楽だし。
もう、ハイヒールは出来れば履きたくないのが本音。
「さて、あの人たちは悪い人じゃないんだけど色々絡んできそうだからなー……」
「その時はうまく躱すしかないな。今の彼女ならある程度はうまくできるはずだ」
いざ、お店の前に来ると緊張する。
深呼吸してからお店の中に足を踏み入れた。
+++
私たちも早めに来たはずだけど、中には何人か先に来ていて席についていた。
「海音、その子が噂の? 確かに今まで見た子と違うわね」
「姉さん……」
とても綺麗な黒髪のお姉さま、この方は確か……
「初めまして。海音の姉の朱音です。真面目そうなお嬢さんね」
「初めまして。小鳥 風音です。社長の秘書としてまだまだ勉強中ですが、よろしくお願いいたします」
私が頭を下げると、お姉さんは赤いリップを優しく笑みの形にして微笑んでくれる。
「私はこういうタイプの子も好きよ。海音は甘えん坊だけどよろしくね」
「姉さんは一言余計だな。あれ、父さんと母さんは?」
「まだ着いていないわ。私は早めに着いたの。思っていたより道も空いていたから」
社長のご兄弟は、お姉さんがもう一人、妹さんがいる。
もう一人のお姉さんは都合が合わないということで今回は欠席。
あとは社長のご両親、会長と奥様。
最初はお祖父様も来るという話だったけど体調が優れないと後で断りの連絡が入った。
だから、比較的少人数での顔合わせになった。
「もうすぐ来るでしょう。秦弥君も久しぶりね」
「はい。ご無沙汰しております。ニューヨークはいかがですか?」
「ええ。それなりにね。でも日本も好きよ、仕事はつまらないけどね」
何だか大人な会話な感じ。
別にビジネスの話なんだろうけど……氷室さんもお姉さんには軽く微笑んでいたりして、普段より態度が軟化しているというか。
不思議な感じがする。
「そんなところに立っていないで、座ったら?」
「でも、まだご挨拶が……」
どうしようと私も必死に微笑んでいると、後から人の気配がする。
どうやら誰かが到着したみたい。
私も社長と一緒に振り返る。
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