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30.熊さんも変身?
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ラグお姉さんが熊さんの首輪を外してくれたはずなんだけど、一瞬だったから何が起きたのか分かんなかった。
僕はそわそわしながら、ジャンプしていたラグお姉さんに話しかける。
「ラグお姉さんっ」
「心配するな。一発で斬ってしまいたかったが、斬ったのは熊じゃなくて首輪だ」
ラグお姉さんがキレイに地面に下りると、カランという音と一緒に首輪がまっぷたつになって地面に落っこちる。
ルナちゃんがつえを振ってつるを消してしまうと、熊さんもドスンと地面に座っておとなしくなった。
熊さんはケガをしてないことにビックリしてるみたいで、キョロキョロしながら身体をぺたぺたさわって確認しはじめた。
「……うごける、のか?」
「え? 今……」
低い声が聞こえてくる。
これは僕と同じ言葉だから、人間の言葉を話してくれてるってこと?
「ほう、お前もただの熊という訳ではなさそうだな」
「特別な熊ってことね。ということは、変身能力持ちのお仲間ってことかしら」
ルナちゃんが熊さんをじっと見つめると、熊さんはぺこりと頭を下げながらすまないと小さな声で言った。
「謝られるようなことは大してないが、お前が暴れたからそろそろ人間たちがここにもやってきそうだ」
「そうね。色々聞きたいこともあるけど、今は脱出が先よ」
「そうだね。熊さん、僕たちと一緒に行こう!」
僕たちみんなで話しかけると、熊さんは頷いてくれる。
「分かった」
そういうと、熊さんの身体がピカピカと光り始める。
見ているうちに光がなくなって、大きな男の人の姿に変わった。
ラグお姉さんより大きくって、がっしりとしているお兄さんだ。
お兄さんが檻の外に出てくると、お兄さんの髪の毛が黒じゃなくって茶色っぽい感じがする。
もしかして、茶色い熊さんだったのかな?
薄暗い部屋だから黒だと思ってたけど、茶色だったみたいだ。
短い髪の毛のお兄さんは、白のTシャツと焦げ茶色のパンツを着ていて硬そうな赤いブーツをはいている。
腕も太くて強そうだ。
ところどころひっかき傷があるから、苦しかった時にケガしちゃったのかもしれない。
「ほう? 腕っぷしは強そうだな」
「みたいね。檻を壊しちゃうくらいだから相当じゃない? ほら、痛そうなところだけさっと治すから。さっさと脱出するわよ」
ルナちゃんが近づいてつえを振ると、優しい光があふれてお兄さんをつつむ。
お兄さんのひっかき傷もみるみる治っていく。
ぐるりと腕を回したお兄さんが、助かると言いながらルナちゃんにぺこっと頭をさげてお礼の気持ちを伝えてる。
お兄さんはあんまり喋らないみたいだけど、優しい人なのかもしれない。
僕はそわそわしながら、ジャンプしていたラグお姉さんに話しかける。
「ラグお姉さんっ」
「心配するな。一発で斬ってしまいたかったが、斬ったのは熊じゃなくて首輪だ」
ラグお姉さんがキレイに地面に下りると、カランという音と一緒に首輪がまっぷたつになって地面に落っこちる。
ルナちゃんがつえを振ってつるを消してしまうと、熊さんもドスンと地面に座っておとなしくなった。
熊さんはケガをしてないことにビックリしてるみたいで、キョロキョロしながら身体をぺたぺたさわって確認しはじめた。
「……うごける、のか?」
「え? 今……」
低い声が聞こえてくる。
これは僕と同じ言葉だから、人間の言葉を話してくれてるってこと?
「ほう、お前もただの熊という訳ではなさそうだな」
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「謝られるようなことは大してないが、お前が暴れたからそろそろ人間たちがここにもやってきそうだ」
「そうね。色々聞きたいこともあるけど、今は脱出が先よ」
「そうだね。熊さん、僕たちと一緒に行こう!」
僕たちみんなで話しかけると、熊さんは頷いてくれる。
「分かった」
そういうと、熊さんの身体がピカピカと光り始める。
見ているうちに光がなくなって、大きな男の人の姿に変わった。
ラグお姉さんより大きくって、がっしりとしているお兄さんだ。
お兄さんが檻の外に出てくると、お兄さんの髪の毛が黒じゃなくって茶色っぽい感じがする。
もしかして、茶色い熊さんだったのかな?
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腕も太くて強そうだ。
ところどころひっかき傷があるから、苦しかった時にケガしちゃったのかもしれない。
「ほう? 腕っぷしは強そうだな」
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お兄さんはあんまり喋らないみたいだけど、優しい人なのかもしれない。
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