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Chap.3 鏡の国の
Chap.3 Sec.6
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靴を見つけた。
子供の感染者が身に着けていた物だった。それが目に入り、ある考えが浮かんで、奪うためだけにその感染者を殺した。
感染者は発症した時点で脳死と見なす者もいれば、脳の一部が異常機能している——したがって“生きている”と主張する者もいる。ゆえに“感染者を殺す”という表現についても意見が分かれるが、イシャン自身にこだわりはない。法律が制定されるよりも先に社会が崩壊した今、表現はどうあれ不利益をこうむる場合は迷いなく脳を破壊する。これは別に、この無法地帯においては感染者に限らない。
ただ今回は、不必要な破壊であった。あの靴を手に入れたいと思った理由は、優しさではない。あの靴が、ひとつのきっかけになればと期待した。あの、人間が——
「——イシャン君?」
マグカップに入った珈琲の黒々とした水面を見つめていたイシャンに、ティアが声をかけた。イシャンが顔を上げる。
「どうしたの? 珈琲、飲まないの?」
イシャンの前に座ったティアは、紅茶の入ったカップを手にしていた。彼が珈琲を飲むところを、イシャンは見たことがない。今日の紅茶は爽やかな香りがしている。珈琲豆はモーターホームのマシンにセットされた1種類のみのため、風味が変わらない。ローストアーモンドを思わせるアロマに、チョコレートのような甘さと、まろやかな口あたりが特徴的で、セト個人の好みからセットされた物。もちろん甘さはフレーバーの話であって、実際に淹れた珈琲が砂糖入りのように甘いわけではない。あくまで食後や菓子を食べる際に飲むための物として積んできた珈琲豆を、セトがわざわざ挽いて丁寧に淹れたあの時点で、すでに警戒すべきだったのだ。——それとも、サクラが見放しても送っていくと言い張ったときに異常だと気づくべきだったのか。
「なにか、悩み事? イシャン君にしては珍しいね」
紅茶を一口飲んだティアが、イシャンの顔を見る。ティアと目を合わせることによる不利益を、イシャンはわきまえている。
「……ティアは、珈琲が嫌いか?」
「え? そんなことないよ。イシャン君こそ、紅茶は嫌い?」
「嫌いではない……紅茶も、飲む」
「うん、あからさまに話をそらしてくれたね。僕には相談できない悩みかな?」
「……悩みは、ない」
「そう?」
微笑とともに、やや細まるティアの目は、観察者のそれだ。イシャンは会話することをやめた。ティアはしばし黙って紅茶を飲んでいたが、退屈になったのか独り言のように話し始めた。
「雄弁は銀、沈黙は金ってね。あれさ、逆説もあるらしいね。かつて、金より銀の価値が高い時代もあったから。……さて、沈黙は時として雄弁に勝るわけだけれど、僕とイシャン君の場合は、どうかな?」
「…………私は貴方を、よく知らない」
「そんな悲しいこと言わないでよ。そこそこ長い時間を一緒にすごしてるよね?」
「私からすれば……短い」
「そうだね。君たちからしたら、僕なんて他人かもしれないね」
「……そんなことは、思っていない」
「ふぅん。……じゃ、他人ではないけど、信頼はできないってことかな?」
「………………」
「僕に嘘はつかないか。でもさ……それって肯定してるのと一緒だよね?」
「信頼は……している。ただ、……私自身が、あまり詮索されたくないだけだ」
「誰だってそうだよ。心は読まれたくない」
「それなら、何故……ティアは、ひとをそんなに……探る必要があるのだろう?」
ティアの目を静かに見返したイシャンは、紫の虹彩に囲まれた瞳孔が開いたのを見ていた。わざと観察しているようすを見せたイシャンに、ティアは声をあげて笑った。
「なるほど、やり返されると分かるね。……ほんと、不快だな」
最後のセリフは、自虐めいた囁きだった。互いに言葉をなくして緘黙し、それぞれのカップに口をつける。
すると、話を聞いていたのかどうか、運転席で同様に珈琲を飲んでいたサクラがおもむろに立ち上がり、ソファへと移動した。イシャンはサクラが立ち上がったときから彼を目で追い、ティアはサクラがソファに座ったところで視線を投げた。サクラはふたりと目を合わすことなく、手にしていたマグカップに目線を合わせたまま。
「——帰路の変更と、明日出発することについて、ハウスへ連絡した」
唐突なサクラの報告に、ティアが表情を明るくする。
「明日帰れるんだ? 嬉しいな」
「この辺りの状態も気になるが、また改めて——だな」
「うん。そのときは僕ぬきのメンバーでよろしくね」
「そんなにハウスが好きなら、わざわざ調査に来なくてもいいんだがな」
「今回は特別。欲しい絵がね、あるかな? って。記録上ではあそこにあるはずだったんだけどなぁ……ほんと残念」
「いつかは見つかるだろう。容易く手に入る物はすぐに飽きるかも知れないよ」
「え~……僕は早く欲しいなぁ。飽きたらまた次を探すからさ」
「お前は切り替えが早いようだね」
「それ、セト君にも言われたよ。褒め言葉じゃなかったけど」
「真逆だからな」
「セト君はしつこいって?」
ティアがからかうように笑って首をすくめてみせる。サクラはそこでようやく目線を上げ、イシャンとティアのふたりに向けて微笑んだ。
「そう、セトは執念深く追いかける子だからね。……ふたりとも、気をつけるように」
父が子に向けて戒めるようなセリフを、それにしては穏やかな声色で唱えた。意味深長なサクラの忠言にイシャンは動揺したが、表面上は顔色ひとつ変えることなくそっと珈琲を飲み干す。タイミング良くセトがキッチンへと戻ってきたようで、シャワーを浴びていた彼女と何か話しているのが聞こえる。
「水くらい飲めばいいだろ。勝手に飲んでも誰も怒らねぇよ」
「……さくら、は……おこって、ナイ?」
「……それは知らねぇけど」
「…………?」
「もういい。俺が入れてやるからそこでじっとしてろ」
揉めているようなそうでないような会話に、「あれ? ちょっとコミュニケーションとれてる? ……よね? 僕のレッスン効果だ」何故かティアが嬉しそうにキッチンの方を指さした。
リビングへセトが入ってくると、その後ろに続いて、なみなみと水の入ったグラスを慎重に運ぶ彼女がいた。テーブルの通路側の座席が埋まっているのに気づいて、難しい顔をしている。セトはおそらく何も考えることなく、空間がひらけているほうのティアの背後から迂回して奥の壁側を取った。立ち尽くす彼女に対し、「座んねぇのか?」不思議そうに問うているところからも分かるように、何も気づいていないのだろう。彼女は複雑な表情のまま——グラスの水を守りつつ、イシャンの背後の狭い空間を進んで着席するにはどうすればよいか?——真剣に考えているようだったので、イシャンは黙って立ち上がった。
「……先に、シャワーを使ってもいいだろうか?」
「ああ」
「どうぞ~」
「おう」
それぞれの承諾を耳にしてから、イシャンは彼女の横をすり抜けてシャワー室へ向かおうとした。
しかし、「イシャン」サクラの静かな声で名を呼ばれ、振り返る。サクラが着物の袖から伸びた白い腕で、サイドテーブルに置いてあった本を手に取り、イシャンを見上げた。
「シャワーが終わったら、そのままそれも持っていってくれて構わないよ。許可は要らない」
本を持った手で彼女を示した後、本の隣に並んでいた眼鏡を掛け、サクラは視線を落とした。どう切り出すか考えていたことをサクラから先に言われ、心を読まれたのではないかと焦思したが、それが表に出ないよう細心の注意を払って応えた。
「分かった」
短い返事をしたイシャンを、サクラはもう見ることはなかった。リビングに背を向けようとした刹那で、会話を聞いていたセトの様子を確認する。
眉をひそめて壁を向き、頬杖をつく彼の姿からは不快感が読み取れた。目の端でとらえたそれに、イシャンはもう迷うことなく決意する。
——追い出さなくては。
仲間うちに起こりうる、すべてのリスクを排除できるなら、イシャンはこの世界がどうなろうと構わない。外の世界で文明が崩壊しようと、人類が滅びようと、自分たちの生活が脅かされないのなら支障ない。
よって、たったひとりの他人を招き入れることで軋轢が生じる可能性があるなら、その知らない人間ひとりなど切り捨ててしまいたい。たとえその他人が外の世界で命の危機にさらされるとしても、躊躇はない。
そう、ためらうべきではない。
——アリガトウ。
耳に残っている、何も知らずに靴を受け取った彼女の声。残響のようなあの言葉を忘れるためにも、早くシャワーを浴びてしまおうと歩を進めた。
胸に立ち込める黒い何かを、振り払うように。
子供の感染者が身に着けていた物だった。それが目に入り、ある考えが浮かんで、奪うためだけにその感染者を殺した。
感染者は発症した時点で脳死と見なす者もいれば、脳の一部が異常機能している——したがって“生きている”と主張する者もいる。ゆえに“感染者を殺す”という表現についても意見が分かれるが、イシャン自身にこだわりはない。法律が制定されるよりも先に社会が崩壊した今、表現はどうあれ不利益をこうむる場合は迷いなく脳を破壊する。これは別に、この無法地帯においては感染者に限らない。
ただ今回は、不必要な破壊であった。あの靴を手に入れたいと思った理由は、優しさではない。あの靴が、ひとつのきっかけになればと期待した。あの、人間が——
「——イシャン君?」
マグカップに入った珈琲の黒々とした水面を見つめていたイシャンに、ティアが声をかけた。イシャンが顔を上げる。
「どうしたの? 珈琲、飲まないの?」
イシャンの前に座ったティアは、紅茶の入ったカップを手にしていた。彼が珈琲を飲むところを、イシャンは見たことがない。今日の紅茶は爽やかな香りがしている。珈琲豆はモーターホームのマシンにセットされた1種類のみのため、風味が変わらない。ローストアーモンドを思わせるアロマに、チョコレートのような甘さと、まろやかな口あたりが特徴的で、セト個人の好みからセットされた物。もちろん甘さはフレーバーの話であって、実際に淹れた珈琲が砂糖入りのように甘いわけではない。あくまで食後や菓子を食べる際に飲むための物として積んできた珈琲豆を、セトがわざわざ挽いて丁寧に淹れたあの時点で、すでに警戒すべきだったのだ。——それとも、サクラが見放しても送っていくと言い張ったときに異常だと気づくべきだったのか。
「なにか、悩み事? イシャン君にしては珍しいね」
紅茶を一口飲んだティアが、イシャンの顔を見る。ティアと目を合わせることによる不利益を、イシャンはわきまえている。
「……ティアは、珈琲が嫌いか?」
「え? そんなことないよ。イシャン君こそ、紅茶は嫌い?」
「嫌いではない……紅茶も、飲む」
「うん、あからさまに話をそらしてくれたね。僕には相談できない悩みかな?」
「……悩みは、ない」
「そう?」
微笑とともに、やや細まるティアの目は、観察者のそれだ。イシャンは会話することをやめた。ティアはしばし黙って紅茶を飲んでいたが、退屈になったのか独り言のように話し始めた。
「雄弁は銀、沈黙は金ってね。あれさ、逆説もあるらしいね。かつて、金より銀の価値が高い時代もあったから。……さて、沈黙は時として雄弁に勝るわけだけれど、僕とイシャン君の場合は、どうかな?」
「…………私は貴方を、よく知らない」
「そんな悲しいこと言わないでよ。そこそこ長い時間を一緒にすごしてるよね?」
「私からすれば……短い」
「そうだね。君たちからしたら、僕なんて他人かもしれないね」
「……そんなことは、思っていない」
「ふぅん。……じゃ、他人ではないけど、信頼はできないってことかな?」
「………………」
「僕に嘘はつかないか。でもさ……それって肯定してるのと一緒だよね?」
「信頼は……している。ただ、……私自身が、あまり詮索されたくないだけだ」
「誰だってそうだよ。心は読まれたくない」
「それなら、何故……ティアは、ひとをそんなに……探る必要があるのだろう?」
ティアの目を静かに見返したイシャンは、紫の虹彩に囲まれた瞳孔が開いたのを見ていた。わざと観察しているようすを見せたイシャンに、ティアは声をあげて笑った。
「なるほど、やり返されると分かるね。……ほんと、不快だな」
最後のセリフは、自虐めいた囁きだった。互いに言葉をなくして緘黙し、それぞれのカップに口をつける。
すると、話を聞いていたのかどうか、運転席で同様に珈琲を飲んでいたサクラがおもむろに立ち上がり、ソファへと移動した。イシャンはサクラが立ち上がったときから彼を目で追い、ティアはサクラがソファに座ったところで視線を投げた。サクラはふたりと目を合わすことなく、手にしていたマグカップに目線を合わせたまま。
「——帰路の変更と、明日出発することについて、ハウスへ連絡した」
唐突なサクラの報告に、ティアが表情を明るくする。
「明日帰れるんだ? 嬉しいな」
「この辺りの状態も気になるが、また改めて——だな」
「うん。そのときは僕ぬきのメンバーでよろしくね」
「そんなにハウスが好きなら、わざわざ調査に来なくてもいいんだがな」
「今回は特別。欲しい絵がね、あるかな? って。記録上ではあそこにあるはずだったんだけどなぁ……ほんと残念」
「いつかは見つかるだろう。容易く手に入る物はすぐに飽きるかも知れないよ」
「え~……僕は早く欲しいなぁ。飽きたらまた次を探すからさ」
「お前は切り替えが早いようだね」
「それ、セト君にも言われたよ。褒め言葉じゃなかったけど」
「真逆だからな」
「セト君はしつこいって?」
ティアがからかうように笑って首をすくめてみせる。サクラはそこでようやく目線を上げ、イシャンとティアのふたりに向けて微笑んだ。
「そう、セトは執念深く追いかける子だからね。……ふたりとも、気をつけるように」
父が子に向けて戒めるようなセリフを、それにしては穏やかな声色で唱えた。意味深長なサクラの忠言にイシャンは動揺したが、表面上は顔色ひとつ変えることなくそっと珈琲を飲み干す。タイミング良くセトがキッチンへと戻ってきたようで、シャワーを浴びていた彼女と何か話しているのが聞こえる。
「水くらい飲めばいいだろ。勝手に飲んでも誰も怒らねぇよ」
「……さくら、は……おこって、ナイ?」
「……それは知らねぇけど」
「…………?」
「もういい。俺が入れてやるからそこでじっとしてろ」
揉めているようなそうでないような会話に、「あれ? ちょっとコミュニケーションとれてる? ……よね? 僕のレッスン効果だ」何故かティアが嬉しそうにキッチンの方を指さした。
リビングへセトが入ってくると、その後ろに続いて、なみなみと水の入ったグラスを慎重に運ぶ彼女がいた。テーブルの通路側の座席が埋まっているのに気づいて、難しい顔をしている。セトはおそらく何も考えることなく、空間がひらけているほうのティアの背後から迂回して奥の壁側を取った。立ち尽くす彼女に対し、「座んねぇのか?」不思議そうに問うているところからも分かるように、何も気づいていないのだろう。彼女は複雑な表情のまま——グラスの水を守りつつ、イシャンの背後の狭い空間を進んで着席するにはどうすればよいか?——真剣に考えているようだったので、イシャンは黙って立ち上がった。
「……先に、シャワーを使ってもいいだろうか?」
「ああ」
「どうぞ~」
「おう」
それぞれの承諾を耳にしてから、イシャンは彼女の横をすり抜けてシャワー室へ向かおうとした。
しかし、「イシャン」サクラの静かな声で名を呼ばれ、振り返る。サクラが着物の袖から伸びた白い腕で、サイドテーブルに置いてあった本を手に取り、イシャンを見上げた。
「シャワーが終わったら、そのままそれも持っていってくれて構わないよ。許可は要らない」
本を持った手で彼女を示した後、本の隣に並んでいた眼鏡を掛け、サクラは視線を落とした。どう切り出すか考えていたことをサクラから先に言われ、心を読まれたのではないかと焦思したが、それが表に出ないよう細心の注意を払って応えた。
「分かった」
短い返事をしたイシャンを、サクラはもう見ることはなかった。リビングに背を向けようとした刹那で、会話を聞いていたセトの様子を確認する。
眉をひそめて壁を向き、頬杖をつく彼の姿からは不快感が読み取れた。目の端でとらえたそれに、イシャンはもう迷うことなく決意する。
——追い出さなくては。
仲間うちに起こりうる、すべてのリスクを排除できるなら、イシャンはこの世界がどうなろうと構わない。外の世界で文明が崩壊しようと、人類が滅びようと、自分たちの生活が脅かされないのなら支障ない。
よって、たったひとりの他人を招き入れることで軋轢が生じる可能性があるなら、その知らない人間ひとりなど切り捨ててしまいたい。たとえその他人が外の世界で命の危機にさらされるとしても、躊躇はない。
そう、ためらうべきではない。
——アリガトウ。
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