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2、協奏のキャストライト
90、異議があります/献策いたしましょう
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女王の間に、アルメイダ侯爵の発言が響く。
「我が国の外交官カーセルド・ゾーンスミス卿が青国で害意を疑われて拘束された事件を思い出してください。ゾーンスミス卿は愛国の士で知られ、誠実な人柄でした。間違っても外交先で問題を起こすような人物ではなかった。ですから、私はおかしいと思っていたのです」
アルメイダ侯爵の言葉に、サイラスは青国で起きたという事件に思いを馳せた。
(夜這い未遂事件か)
外交官が問題を起こしたのは知っているが、正直なところサイラスにとっては、外交官なんてどうでもよかった。
フィロシュネー姫に夜這い未遂があったという知らせのほうがインパクトが大きい。
「さぞ恐ろしかったことだろう。姫はまだ十五歳なのに。なんというおぞましい犯行……あの無邪気な姫を欲望で穢そうとするなど。許せない……」
腹の底から湧き上がる思いが、無意識に声に出して呟かれる。青王が夜這い犯を許したというのが、また癪なのだ。
「夜這いとは、卑劣かつ非道な行為です。青王が許しても俺が許しません」
「の、ノイエスタル準男爵?」
「突然いかがなさった?」
周囲から驚愕の視線が集まり、サイラスはハッとした。
(俺は今、感情的になって我を忘れたのか)
「失礼。話を脱線させました。アルメイダ侯爵、続けてください」
女王が目を輝かせてサイラスを見ている。
「わらわの騎士よ。そのお話はあとでじっくり聞きましょうね。デートの報告もお伺いしますからね」
「陛下、失礼いたしました」
これは寵姫たちの玩具になる。間違いない。
「話を戻しますが、いいですね?」
アルメイダ侯爵は冷ややかな眼でサイラスを見て、話を戻した。
「さて実は、私の元に、ゾーンスミス卿が青国で焼死したという知らせが届いたのです。もうおわかりですね? 彼も呪術師の犠牲者でしょう。私の推理ですと、かの悪しき呪術師が行使していた移ろいの術です。ゾーンスミス卿は呪術師に成り代わられていて、仲間の呪術師に口封じされたのです」
アルメイダ侯爵の視線がカーリズ公爵に向けられる。
「カーリズ公爵は、石に化けていたという報告がありますが……」
「アルメイダ侯爵? まさか私をあやしんでいるのですか? 私は誓って本物です。石にされていた被害者ですよ、化けていたわけではないですよ」
驚いた様子で目を見開いたカーリズ公爵は、自分を石に変えた呪術師について情報提供をした。
「私を石に変えたのは、銀髪の少女でした。長い髪を三つ編みにしていて、眼が特徴的で……あれは、暗黒郷の亜人王族ではないでしょうか? 火炎も使っていましたよ」
「亜人王族……!」
女王の間がざわざわとする。アルメイダ派の貴族が数人、声をあげた。
「青国の王族ではないか? フィロシュネー殿下だろう」
「そういえばあの王妹殿下には、フェニックスがいるのだ。火が使えるな」
(姫を犯人にしようとしているのか?)
――とんでもない!
「異議があります。お待ちください。俺が知る限り、姫は治癒魔法と生活用の浄化魔法ぐらいしか魔法が使えませんよ」
サイラスが口を挟めば、「婚約者候補ですから庇いますよねぇ」といった視線が寄せられる。
「単なる事実です。第一、カーリズ公爵の解呪をしたのも姫ではありませんか?」
カーリズ公爵は頷いた。
「ああ、それは確かに。私は、フィロシュネー殿下に解呪していただいたので元の姿に戻ったのです。殿下はとても驚いていらっしゃいました。演技には見えませんでしたし、石に変えた少女とも別人でしたよ」
サイラスはホッとしながら意見をつけたした。
「仮に姿が同じであっても、移ろいの術で姿を変えている可能性もあります。わが国が例の呪術師に手を焼いていたのは、移ろいの術が原因だと認識していますが?」
カーリズ公爵が頷いた。
「そう、その可能性もありますよね。例の呪術師の得意技ですから。配下も使えるならば、厄介です」
すると、アルメイダ侯爵が眉を寄せる。
「まったく、呪術師とは厄介な敵ですね。そして、厄介な呪術師は暗黒郷を根城にしているに違いありません」
暗黒郷の魔法や呪術の技術は、厄介だ。アルメイダ侯爵は見解を語る。
「彼らは信仰心を持たないから恐れ知らずに呪術を研究し、行使するのです」
紅国の民は、神々を信仰している。
魔法の力を神に授かると信じている。優れた魔法使いは、敬虔な信徒でもあるのだ。
ゆえに紅国の魔法使いは神に仕える身として自分の神の教義に外れぬように力を使う。
例えば月神ヴィニュエスの信徒であれば『月光の加護』という暗視の魔法。
太陽神ソルスティスであれば『太陽の炎』、灼熱の炎を生み出す魔法。
自然神ナチュラであれば『緑の友』、亜人エルフ族のように植物と会話ができる魔法。
天空神アエロカエルスであれば『揺籠の雲』、紅都を守っている霧のように、守護の力を持つ結界を張る魔法。
知識神トールであれば『知識の共振』、周囲の人々と知識を共有することができる魔法。
商業神ルートであれば、『神聖な契約』、契約書をつくり、破ったものに神罰を与える魔法。
「暗黒郷出身の魔法使いあるいは呪術師は、基本的に信仰によらず、単なる技術として奇跡を使います。神の信徒であれば使用しないような、倫理観を問われる術の領域にも手を出して、その技術を高めていきます。ゆえに、姿を変えていたとしても、移ろいの術の使い手は暗黒郷の者であると思われます」
アルメイダ侯爵の言葉に、カーリズ公爵は頷いた。
「そうですね、アルメイダ侯爵のおっしゃる通りです。王族であるかはさておき、私も呪術師の仲間は暗黒郷の者だと思うのですよ」
(暗黒郷と紅国との友好関係に亀裂を入れたいのだろうか?)
サイラスは眉をひそめた。
「石になっている間の記憶がおぼろげにあるのですが、他にも仲間がいるようでしたね。父がどうとか、黄金の林檎がどうとか、不老不死とか、研究とか……うーん。断片的にしか思い出せませんが、あやしいことを話していました。神の信徒という雰囲気ではなかったのです」
女王は、自身の忠実な騎士と視線を交わした。
「わらわの考えでは、これは呪術師サイドの策略でしょう。討伐した呪術師とやりくちが似ていますね。なりすましにより王侯貴族に罪を着せようとする。そして、国同士の紛争に発展させる。おそらく、青国の方々は冤罪を被せられようとしているのです。わらわたちは、悪意に踊らされないように真実を探らねばなりません」
女王が毅然とした態度で方針を語ると、アルメイダ侯爵は眉間に深いしわを刻んだ。
「女王陛下は、暗黒郷との外交にご熱心でいらっしゃる! では、アルメイダ派は青国との交流案を献策いたしましょう」
(今度は何を言い出すんだ?)
「名付けて、喧嘩して仲直りの策です」
(なんだそれ)
意外と平和的なイメージをもたらす策が出てきたので、サイラスはおおいに困惑した。
* * *
「姫様、大変です!」
迎賓館『ローズウッド・マナー』のフィロシュネーに、青国の外交官ノーウィッチが知らせる。
「紅国側から、紅都での一件の謝罪とともに、歓迎会でイベントを追加したいという申し出がありました。両国の騎士同士での決闘の余興と魔法チェスを通して交流をはかり、両国の友好を深めたい、参加されたし、というのです。これ、果たし状ですよね!」
「外交官は言葉に気をつけてちょうだい。でも、果たし状ね」
「姫殿下の過激な自己紹介にはかないませんっ!」
「元気なのは素晴らしいのですけど、もうちょっと声の大きさを控えめにしてくださる……?」
この外交官は兄の取り巻き上がりで、文官というより武官っぽさがある――フィロシュネーは自国が心配になった。
剣闘の余興の欄には「紅国側はクリストファー・ウェストリー伯爵公子の騎士、対決する青国側はセリーナ・メリーファクト準男爵令嬢の騎士」と書いてある。
そして、魔法チェスの欄には「紅国側はメアリー・スーン男爵令嬢、対決する青国側はフィロシュネー姫殿下」と書いてあるので、フィロシュネーは即答した。
「辞退します」
――と言っては、ダメかしら?
「我が国の外交官カーセルド・ゾーンスミス卿が青国で害意を疑われて拘束された事件を思い出してください。ゾーンスミス卿は愛国の士で知られ、誠実な人柄でした。間違っても外交先で問題を起こすような人物ではなかった。ですから、私はおかしいと思っていたのです」
アルメイダ侯爵の言葉に、サイラスは青国で起きたという事件に思いを馳せた。
(夜這い未遂事件か)
外交官が問題を起こしたのは知っているが、正直なところサイラスにとっては、外交官なんてどうでもよかった。
フィロシュネー姫に夜這い未遂があったという知らせのほうがインパクトが大きい。
「さぞ恐ろしかったことだろう。姫はまだ十五歳なのに。なんというおぞましい犯行……あの無邪気な姫を欲望で穢そうとするなど。許せない……」
腹の底から湧き上がる思いが、無意識に声に出して呟かれる。青王が夜這い犯を許したというのが、また癪なのだ。
「夜這いとは、卑劣かつ非道な行為です。青王が許しても俺が許しません」
「の、ノイエスタル準男爵?」
「突然いかがなさった?」
周囲から驚愕の視線が集まり、サイラスはハッとした。
(俺は今、感情的になって我を忘れたのか)
「失礼。話を脱線させました。アルメイダ侯爵、続けてください」
女王が目を輝かせてサイラスを見ている。
「わらわの騎士よ。そのお話はあとでじっくり聞きましょうね。デートの報告もお伺いしますからね」
「陛下、失礼いたしました」
これは寵姫たちの玩具になる。間違いない。
「話を戻しますが、いいですね?」
アルメイダ侯爵は冷ややかな眼でサイラスを見て、話を戻した。
「さて実は、私の元に、ゾーンスミス卿が青国で焼死したという知らせが届いたのです。もうおわかりですね? 彼も呪術師の犠牲者でしょう。私の推理ですと、かの悪しき呪術師が行使していた移ろいの術です。ゾーンスミス卿は呪術師に成り代わられていて、仲間の呪術師に口封じされたのです」
アルメイダ侯爵の視線がカーリズ公爵に向けられる。
「カーリズ公爵は、石に化けていたという報告がありますが……」
「アルメイダ侯爵? まさか私をあやしんでいるのですか? 私は誓って本物です。石にされていた被害者ですよ、化けていたわけではないですよ」
驚いた様子で目を見開いたカーリズ公爵は、自分を石に変えた呪術師について情報提供をした。
「私を石に変えたのは、銀髪の少女でした。長い髪を三つ編みにしていて、眼が特徴的で……あれは、暗黒郷の亜人王族ではないでしょうか? 火炎も使っていましたよ」
「亜人王族……!」
女王の間がざわざわとする。アルメイダ派の貴族が数人、声をあげた。
「青国の王族ではないか? フィロシュネー殿下だろう」
「そういえばあの王妹殿下には、フェニックスがいるのだ。火が使えるな」
(姫を犯人にしようとしているのか?)
――とんでもない!
「異議があります。お待ちください。俺が知る限り、姫は治癒魔法と生活用の浄化魔法ぐらいしか魔法が使えませんよ」
サイラスが口を挟めば、「婚約者候補ですから庇いますよねぇ」といった視線が寄せられる。
「単なる事実です。第一、カーリズ公爵の解呪をしたのも姫ではありませんか?」
カーリズ公爵は頷いた。
「ああ、それは確かに。私は、フィロシュネー殿下に解呪していただいたので元の姿に戻ったのです。殿下はとても驚いていらっしゃいました。演技には見えませんでしたし、石に変えた少女とも別人でしたよ」
サイラスはホッとしながら意見をつけたした。
「仮に姿が同じであっても、移ろいの術で姿を変えている可能性もあります。わが国が例の呪術師に手を焼いていたのは、移ろいの術が原因だと認識していますが?」
カーリズ公爵が頷いた。
「そう、その可能性もありますよね。例の呪術師の得意技ですから。配下も使えるならば、厄介です」
すると、アルメイダ侯爵が眉を寄せる。
「まったく、呪術師とは厄介な敵ですね。そして、厄介な呪術師は暗黒郷を根城にしているに違いありません」
暗黒郷の魔法や呪術の技術は、厄介だ。アルメイダ侯爵は見解を語る。
「彼らは信仰心を持たないから恐れ知らずに呪術を研究し、行使するのです」
紅国の民は、神々を信仰している。
魔法の力を神に授かると信じている。優れた魔法使いは、敬虔な信徒でもあるのだ。
ゆえに紅国の魔法使いは神に仕える身として自分の神の教義に外れぬように力を使う。
例えば月神ヴィニュエスの信徒であれば『月光の加護』という暗視の魔法。
太陽神ソルスティスであれば『太陽の炎』、灼熱の炎を生み出す魔法。
自然神ナチュラであれば『緑の友』、亜人エルフ族のように植物と会話ができる魔法。
天空神アエロカエルスであれば『揺籠の雲』、紅都を守っている霧のように、守護の力を持つ結界を張る魔法。
知識神トールであれば『知識の共振』、周囲の人々と知識を共有することができる魔法。
商業神ルートであれば、『神聖な契約』、契約書をつくり、破ったものに神罰を与える魔法。
「暗黒郷出身の魔法使いあるいは呪術師は、基本的に信仰によらず、単なる技術として奇跡を使います。神の信徒であれば使用しないような、倫理観を問われる術の領域にも手を出して、その技術を高めていきます。ゆえに、姿を変えていたとしても、移ろいの術の使い手は暗黒郷の者であると思われます」
アルメイダ侯爵の言葉に、カーリズ公爵は頷いた。
「そうですね、アルメイダ侯爵のおっしゃる通りです。王族であるかはさておき、私も呪術師の仲間は暗黒郷の者だと思うのですよ」
(暗黒郷と紅国との友好関係に亀裂を入れたいのだろうか?)
サイラスは眉をひそめた。
「石になっている間の記憶がおぼろげにあるのですが、他にも仲間がいるようでしたね。父がどうとか、黄金の林檎がどうとか、不老不死とか、研究とか……うーん。断片的にしか思い出せませんが、あやしいことを話していました。神の信徒という雰囲気ではなかったのです」
女王は、自身の忠実な騎士と視線を交わした。
「わらわの考えでは、これは呪術師サイドの策略でしょう。討伐した呪術師とやりくちが似ていますね。なりすましにより王侯貴族に罪を着せようとする。そして、国同士の紛争に発展させる。おそらく、青国の方々は冤罪を被せられようとしているのです。わらわたちは、悪意に踊らされないように真実を探らねばなりません」
女王が毅然とした態度で方針を語ると、アルメイダ侯爵は眉間に深いしわを刻んだ。
「女王陛下は、暗黒郷との外交にご熱心でいらっしゃる! では、アルメイダ派は青国との交流案を献策いたしましょう」
(今度は何を言い出すんだ?)
「名付けて、喧嘩して仲直りの策です」
(なんだそれ)
意外と平和的なイメージをもたらす策が出てきたので、サイラスはおおいに困惑した。
* * *
「姫様、大変です!」
迎賓館『ローズウッド・マナー』のフィロシュネーに、青国の外交官ノーウィッチが知らせる。
「紅国側から、紅都での一件の謝罪とともに、歓迎会でイベントを追加したいという申し出がありました。両国の騎士同士での決闘の余興と魔法チェスを通して交流をはかり、両国の友好を深めたい、参加されたし、というのです。これ、果たし状ですよね!」
「外交官は言葉に気をつけてちょうだい。でも、果たし状ね」
「姫殿下の過激な自己紹介にはかないませんっ!」
「元気なのは素晴らしいのですけど、もうちょっと声の大きさを控えめにしてくださる……?」
この外交官は兄の取り巻き上がりで、文官というより武官っぽさがある――フィロシュネーは自国が心配になった。
剣闘の余興の欄には「紅国側はクリストファー・ウェストリー伯爵公子の騎士、対決する青国側はセリーナ・メリーファクト準男爵令嬢の騎士」と書いてある。
そして、魔法チェスの欄には「紅国側はメアリー・スーン男爵令嬢、対決する青国側はフィロシュネー姫殿下」と書いてあるので、フィロシュネーは即答した。
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